平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(1367)日豊本線、宗太郎越えの旅。(3)

みゆきさんの妄想

12月17日(土曜日)。

さて、日豊本線を縦断する旅の2日目だ。

いうなら、今日が1番の難所というべきところを走る訳なのである。

青春18きっぷで利用するものが、宗太郎越えと称している路線を走るのである。

どういうことかと言うと、この1日の中で、佐伯駅を出発する6時18分発の1本しか延岡まで走る普通列車はないのである。

ということで、6時前にチェックアウトをして、駅に向かう。

駅横のコンビニで、あんパンとランチパックと、缶コーヒーのBOSSを買う。

そして、改札で待っていると、そこに迫力のある列車が入線した。

どう見たって、特急車両だ。

ひょっとしてと思いつつも、改札時間を待っていると、目の前に停まっている車両の1番前の車両に乗れという。

思わず駅員に、「毎日、この車両で運行しているのですか。」と聞いたら、そうだと返ってきた。

これはすごい。

焦る必要はないのだが、小走りに先頭車両に行くと、グリーン車だ。

というか、半分がグリーン車で、半分が一般席の車両。

どうせなら、グリーン車に座ろうと思って荷物を置いたら、そこはやっぱり別料金が必要だというので、後の普通席に座る。

ただ、それだって、特急車両のシートなので、青春18きっぷを利用する者にとっては、夢のようなシートなのである。

外観をパチリパチリとやって、座席に戻って、特急シートを楽しむ。

座席のテーブルに「ARIAKE」の文字が見える。

乗客は、凡以外に3人。

途中で、1人が降りたので、延岡まで乗ったのは、凡以外は、2人だけ。

旅行者として、特急車両に乗って移動するのは、実に楽しいけれど、この状況は、どうにかしないといけないと、これは強く思った。

このままだと、ひょっとしたら、この路線も廃線になるかもしれないという不安が沸き起こってくる。

もしそうなったら、宮崎だけでなく、日本の大きな損失になるに違いない。

まあ、普通は走らなくても、特急は走っているので、即廃線ということはないと思うのだが。

鉄道と言うのはね、日本の端から端まで、鉄の棒でひっぱって、所謂、人間の神経か血管のように、張り巡らすことで、日本に気を巡らせているんだよ。

それを、ぶちぶちと、切り裂いたら、日本は、これまた分断されてしまう。

そんな場所には、人は住まなくなるし、住まなくなったら、死んだも同然なんだ。

それこそ、アメリカや、他の国の思うつぼなのである。

本当に、JRを再国鉄化するべきなのである。

ということを感じながら、特急車両は、佐伯を出発した。

それにしても、同じ揺れにしたって、特急車両の揺れは、品があっていいね。

と、少しばかりの贅沢を感じながら、日豊本線にやって来たことを良かったと思っていた。

ただ、まだ冬の6時過ぎとあって、車窓は真っ暗だ。

1日に1回しか止まらない駅は、どんなだろうと思っていたけれども、何も見えない。

肝心の宗太郎越えも、ただ暗いままで、越えてしまったのであります。

んでもって、列車は、延岡駅に到着。

ここで、延岡でも、ちょっとだけ改札を出てみたかったので、1本次の電車に乗ることにして、改札を出てみる。

最近、改装したばかりのような新しい駅舎で、とてもオシャレである。

駅前をウロウロしてみたがったが、小雨が降っていたので、駅周辺を見たりして、時間を潰す。

延岡駅、0828時発。

宮崎駅、1009時着。

宮崎では、折角だから、少しだけ時間を取って、歩いて見ようと思う。

観光案内所で、3時間ぐらいで観光できるところと聞いたら、宮崎神宮を教えてくれたけれど、やっぱり、繁華街をブラブラしてみることにした。

だって、宮崎の人がいく場所だからね。

駅から歩いて、賑やかなエリアに行ってみる。

時間的にお昼を食べておこうかと、お店を探しながらの散策。

いくつか美味しそうなお店もあったが、時分時で、そう言う店に限って行列だ。

ここで、そうだと思いだす。

宮崎と言えば、チキン南蛮が有名だ。

しかも、この宮崎市に、その元祖というか発祥のお店がある。

なので、行ってみると、これまた行列。

一旦は、諦めて、ウロウロしていたが、やっぱり食べてみたいなと思って、再度行ってみると、サラリーマンの一団が待っているだけだったので、その後ろに並んだ。

「おぐら本店」さん。

思ったより待って、中に案内されると、2階もあって、凡は1階の4人掛けのテーブルに案内された。

余裕をもって座らせているので、待つのかもしれない。

さて、ここはチキン南蛮一択なのかもしれないが、ちょっと欲張って、ビジネスセットというチキン南蛮半分、ハンバーグ半分のセットを注文した。

洋食屋だから、ハンバーグも食べてみたかったんだ。

他の人は、やっぱりチキン南蛮の人が多いか。

さて、ビジネスセットであるけれども、これは、凡の大好きなセットである。

まず、名物のチキン南蛮は、鶏の胸肉なので、柔らかいし、衣自体も柔らかく揚げてある。

そこにタルタルソースが掛かっているのだが、他の店とはちょっと違うようなのだけれど、どう違うかは、説明できない。

そして、ハンバーグも、これは間違いない。

半分ずつのセットとはいえ、しっかりボリュームもあって、何より嬉しいのは、タルタルソースも、ハンバーグのデミグラスソースも、たっぷりと掛かっていることだ。

このお店にして良かった。

なんといっても、名物を食べたしね。

さて、これからまた、日豊本線の旅を続けよう。

宮崎駅、1338時発。

都城、1439時着。

都城も、初めて降りる駅だ。

ここでも、1時間半ぐらいあるので、駅前を散歩してみよう。

と思ったが、何も無い。

とはいうものの、どこか名所へ行く時間も無い。

ちょうどトイレをしたかったので、15分ぐらいあるいたかもしれないが、イオンに行って、用を足した。

都城でしたこと、、、イオンで用足し。

ということで、またもや日豊本線で移動なのであります。

とはいうものの、この日豊本線の旅も、もう終盤を迎えている。

都城駅、1602時に出発する列車に乗ったら、あとは、鹿児島中央駅まで座っているだけだ。

鹿児島に近づくと、左側に桜島が見える。

ああ、鹿児島で1泊したいなという気持ちが湧いて来る。

でも、あしたは、仕事だしね。

列車は、日豊本線の終点の鹿児島駅に到着。

これで、今回の日豊本線縦断のミッションは、クリアーしたのであります。

んでもって、そのまま、鹿児島中央駅まで移動。

ここから、バスで空港まで移動するのだけれど、出発前からバスの乗り場を確認していたので、急いで行ったら、予定していたのより1本早いバスに乗れた。

もう、これで安心だ。

そして、鹿児島空港に着いたら、飛行機の出発が、機材の変更か何かで、1時間遅れるという。

係りの人に、1時間より早くなることはないのかと聞いたら、早くなることは無いとの返事。

それなら、凡にとっては、好都合だ。

鹿児島で、ちょっと一杯なんてことをしたいなと思っていたから、空港で飲んで帰れる。

鹿児島の繁華街ではないけれども、空港だって立派な鹿児島だ。

というか、空港で飲むビールは、これまた格別なのである。

定刻通りの出発なら飲めてなかったビールを、折角だから頂きましょう。

鹿児島の有名百貨店の山形屋さんが運営するレストランに入る。

まずは、生ビールと、そしてアテは、霧島サーモンと小松菜の和風ピザ。

薄手の生地で、サクサクとビールにはピッタリ。

そして、山形屋といえば、以前に鹿児島に行った時も、山形屋さんにわざわざ行って食べた山形屋の焼きそば。

所謂、皿うどんのようなもので、山形屋さんの名物だ。

結構なボリュームがあって、味はもちろん、大好きな味。

好みで三杯酢を掛けても良いのだが、凡は、そのままが好きだ。

ということで、飛行機が1時間遅れてくれたお陰で、楽しい夕食を、鹿児島の空港で頂くことができました。

さて、いよいよ鹿児島空港を後に、大阪に戻りましょう。

搭乗口でバーコードをかざしてゲートに入ると、女性のスタッフが何かをみんなに渡している。

凡も何気なく受け取ったら、飛行機が遅れたお詫びとして、喫茶代だという。

見ると、封筒に1000円入っていた。

いや、これはどうも、ラッキーじゃないですが。

凡のように、別に急いでない人にとっては、ダブルでラッキーだ。

1時間遅れたお陰で、鹿児島空港でビールも飲めたし、さらに、1000円まで貰えるなんて。

機内は、満席で、凡の隣は、丸い女の人だった。

ちょっと窮屈だったけど、オッサンが隣よりは、よほど良い。

帰路の飛行機は、スカイマークだった。

鹿児島空港、1940時。(もともとの予定)SKY138。

そして、神戸空港着。

それにしても、スカイマークさん、嬉しい対応をしてくれましたね。

きっと、ピーチなら、こんなことは無かったかな。

神戸空港から、自宅のある門真市は、関空から帰るより早いだろうと思っていたが、帰宅したら、12時近かった。

ということで、今回は、日豊本線の旅にお付き合いくださいまして、ありがとうございます。

今回の青春18きっぷの旅は、のんびりと列車に揺られてという訳にはいかず、ただただ、スケジュール通り列車に乗っていたという感じで、乗らなきゃいけないという焦りみたいなものがあって、気ままな旅という訳にはいかなかったかな。

でも、降りたことのない佐伯という駅で泊まって、美味しいものを食べて、なんだかんだ言っても、行って良かったのではあります。

コメント

  1. yukemuri より:

    同じ車両でグリーンと普通席があるってのは珍しいですよね
    でも以前の凡蔵さんのブログでなんとなく見た事があるような気がしています
    本場のチキン南蛮、美味しそうですね
    これは是非とも地元で食べてみたいです
    それから飛行機が遅れて1000円もらえるなんて、そんな事もあるんですね
    全然知りませんでしたよ
    あっ、佐伯まで行ったら関サバや関アジなど無かったのかなって思いました
    自分は再び大分に行き、関サバ関アジを食べたいと密かに狙っているんですが、次回は違った場所になるかなぁ・・・

  2. 平 凡蔵。 より:

    ありがとう、yukemuriさん。
    同じ車両で、グリーン車と普通車があるのは、去年、ツアーで高山に行った時の特急が、そうでした。
    でも、青春18きっぷで、特急車両に乗れるだけでも、ラッキーでしたよ。
    チキン南蛮は、やっぱり発祥の地ということで、食べました。
    折角ですもんね。
    それから飛行機が遅れての1000円は、まえに貰った気もしますが、でも、スカイマークだったんで、
    びっくりしました。
    他のLCCでは考えられないですよね。
    関サバと関アジは、もう1軒のお店に行ったら、たぶん、あったんだろうと思うんです。
    地元の魚を食べさせてくれるというお店だったので。
    でも、お酒を飲んだら、お店を途中で変える気持ちがなくなっちゃたんですよね。

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