南大門に入ると、急に匂いが変わる。
良い匂いとはいえないが、嫌いじゃない。
蒸し返すような暑さの中で、市場の活気のある空気が鼻の奥の細胞を、アジア流に活性化させてくれる。
肺の底まで息を吸い込んだ。
ビルの地下の食材店や、お土産物屋、衣料品のお店などを眺めながら、歩いていると道の真ん中でビニールシートを地面に広げて、ベルトを売っているお兄ちゃんがいた。
台北で自動で止まるベルトを買ってから、すっかりそのベルトのファンになってしまったのですが、日本では見ることのない作りになっているので買うことが出来ない。
それならソウルに来たときに探してみようと思っていたのです。
そして、ベルトを見ると、どうも自動で止まるベルトのようです。
お兄ちゃんは、このベルトの事を「オートマチック」と呼んでいた。
これだと思った瞬間、お兄ちゃんはベルトについていたセロハンをハサミで切って凡に渡した。
「うわぅ」。
韓国の物売りの人は、すぐに商品のビニールなどを空けたりしてお客に渡したがる。
一度封を空けたら買わなきゃいけないのではという気持ちになる心理を利用しているのかもしれないが、これもまたソウルならではで、割り切れば楽しい体験だ。
渡されたベルトを腰に巻いてみた。
やや短い。
ベルトをしたときの余りの部分の長さが、もう少し欲しい。
でも、お兄さんは「大丈夫。」だという。
大丈夫なのは、大丈夫だけれど、もう少し余りの部分が欲しいので、そう言って買うのを止めた。
でも、ソウルでも、お兄さんの言うオートマチックのベルトがあることを知ったので、これは収穫だ。
運が良ければオートマチックを買うことができるかもしれないな。
そして、またまた薬局を発見。
ここでは、もう二日酔いの薬も、ある程度買っていたので別の商品を尋ねた。
「牛黄清心元」
牛黄清心元とは、中国の歴代の皇帝が飲まれたとされる、沢山の漢方薬を混ぜ合わせたもので、中風性疾患や脳疾患をはじめ多機能を持つ秘薬として知られています。
(ソウルナビには、脳卒中、言語障害、顔麺神経麻痺、脳溢血、高血圧、精神不安定、自律神経失調症などと書かれていました。)
韓国では、受験前に緊張しないように飲んだり、ここぞという時に精神安定剤のように飲んだりするようです。
兎に角高級な薬ではあるけれど、韓国ではドラマのシーンにも出てくるようなポピュラーな存在だそうです。
薬屋のお兄さんは、「あるよ。」と言って、電話を誰かに掛けた。
値段を確認しているようだ。
そして、言った。
「60000ウォン。」
ミニボンが日本で調べていた値段は50000ウォンだった。
思ってたより高かったし、まだ他にも薬屋があるので、ここでは買わずに店を出た。
しかし、この判断が、またしても凡をヘロヘロにすることになるとは、この時は思ってもいなかった。
さて、少し疲れたのと、喉が渇いたので、近くにあった喫茶店に入る。
入り口に写真の立て看板があって、かき氷が美味しそうだったの決めた。
2階にあるその喫茶店は、入ると壁にメニューが書かれてあり、大きな日本語も書かれて非常に分かりやすい。
日本人のお客さんも多いのかな。
凡は生レモネード、ミニボンは小豆のかき氷を注文。
(生レモネード4800ウォン、かき氷7900ウォン)
生レモネードは、何故か淡いブルー色で、ほっぺたに普段はないエクボができるぐらい酸っぱいのだけれど、暑さに疲れた体には美味しい。
小豆のかき氷は、ミルクのシロップと小豆がベストマッチで、誰でもが好きな味だ。
冷房の効いた喫茶店で、ちょっと元気回復。
まだ、4時半頃で少し早いのだけれど、焼肉を食べに行こうと思っている新村へ移動しよう。
コメント
そうそう、出店と言うか露天で色々買うのって楽しいですよね~
でも、ちょっとしつこいのが困りもんですが、それもソウルならではと楽しまないとね!
薬屋はちょっとふっかけたんでは?
カッカチュセヨ~って言わなきゃ!
新村と言うとサムギョプサルが有名なのかな?
う~ん、何を食べたのか気になりますね~
ソウル記事を見ていると、やはり行きたくなっちゃいますね!
ありがとう、たびすけさん。
露天は見て歩くだけでも楽しいですよね。
ただ、服なんかを買おうと思っても、イマイチデザイン的に好みじゃないものが多いんですよね。
新村は、良い街ですね。
好きになりました。
焼肉が有名で、安いのでも有名だそうです。
それで、牛も豚も食べました。
豚は5枚肉というのを食べましたよ。