平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
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散散歩歩。(1108)ミステリーツアーに身を委ねて。(5)

みゆきさんの妄想

1月14日(金曜日)。
ミステリーツアーに参加している凡とミニボン。

今日は、2日目で、一応、ツアーとしてはメインの日ということになるのだろう。
さて、どんなところに連れて行ってくれるのかな。

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(今回泊まったホテル)

まずは、5時のオープン時間と同時に、温泉に行く。
露天風呂に入るも、まだ外は真っ暗で、昨日の夜と同じ風景というか、暗闇である。

温泉のある旅館に泊まって、朝風呂に入る贅沢は、旅の醍醐味でもありますね。

部屋に戻って、まずは出発の支度をする。
朝食を頂いたら、それほど時間も無く、集合時間だからだ。

んでもって、7時ちょうどに、朝食会場に行った。
朝ごはんは、バイキングなので、昨夜の夕食と違って、お腹いっぱい食べれるに違いない。

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内容的には、料理の種類は、それほど多くない。
なので、意外と取る量は控えめになってしまったが、それでも、バイキングというのは、楽しいのもである。

それに、エッグベネディクトなんてのもあるのが、やっぱりSランクホテルというところか。
パンなども、スタッフが温めて出してくれる。

焼き魚や味噌汁なども、取り分けてスタッフが渡してくれる形の、ちょっとしたライブキッチンになっているのだけれど、あれは、良いような、悪いような。

その良し悪しの判断は、料理の内容というよりも、取り分けてくれるスタッフの対応によるところが大だ。

凡が、バイキングに求める要素は、いつも言っていることなのだが、好きなものを、好きなだけ、気兼ねなしにというものである。

料理の種類や、美味しさは、二の次である。
特に、この気兼ねなしにという点が、凡にとっては重要なのである。

ライブキッチンは、その気兼ねなしにという部分が、どうなのかで、凡の評価が大きく変わる。

向こうから、「どうぞ、どうぞ、いっぱい食べてくださいね。あ、こっちの天ぷらは、いま揚げたてですよ。」なんて感じで話しかけられたら、それだけで、もう楽しいし、嬉しい。

実際に、そういうスタッフも多くて、そんな時は、こっちの方が、その場で、お礼を言う事もしばしばだ。
今回も、焼き魚のイワシの丸干しが美味しかったので、お替わりを貰いに行った。
んでもって、「2回目ですけど、美味しかったから、もう少し下さい。」と言ったら、無表情で一言も発せずに、魚を手渡された。

こうなったら、もう気兼ねで、他の料理も貰いに行けなくなる。

そういえば、このスタッフは、バックヤードのスタッフに、何かの食材が無くなったと指示していたのだけれど、その時に、隣の人に、「言っても返事がない。」と、愚痴というか悪口を言っていた。

それを聞いて、それはアンタやんと、ツッコミを入れたくなったよ。
というか、その前に、スタッフは、お客の前で、同僚を怒ったり、悪口を言ったりしないで欲しいと、これは本当に思う。

たまに、お店に入って、店長らしき人が、部下に起こっている時があるが、止めて欲しいものである。

美味しい料理を食べたり、日常から解放されるためにホテルに泊まったりしているのに、怒っている言葉や、語気の強い言葉を聞くのは、堪えられないのである。

そんな言葉は、日常の仕事だけで十分だ。

と、またもや、ちょっと凡の愚痴が多くなりましたが、バイキングの朝食は、まずまず、美味しくて、楽しめたのであります。

あ、そうだ、食事をしていると、近くのテーブルにいた同じツアーのご婦人が、「もう、こんな雪だったら、どこにも寄らずに、ホテルに早めに行きたいわ。」と御主人に話しているのが聞こえて来た。

成る程、そんなものなのかなあと、凡らとは違った考え方に、驚かされた。
そういえば、温泉に入っている時に、同じツアーの男性が、今回は、雪があるから残念だと話していた。

雪があるから、街なのか、何なのか、ちゃんと見えないというのである。
そういう考え方もあるんですね。

凡もミニボンも、ただ、雪があるというだけで、日常から離れた楽しさを味わっていたんだけれどね。

ということで、なんだかんだ言っても、やっぱりバイキングの朝食は、楽しかったです。
んでもって、部屋に戻る。

窓のカーテンを開けて、外を見たら、昨日の夜は真っ暗で何も見えなかったが、雪景色の高山市内が見えた。
なかなかの、良い景色である。

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ちょっと早めに集合場所に行ったら、もう皆待っている。
8時50分には、全員バスに乗り込んで出発。

そうそう、ホテルに張り紙がして会って、高速道路や、JRも、高山、富山間は、不通になっているようだ。
ここ2、3年で、1番の積雪だそうだ。

「さて、これから、どこに行きましょうかね。」
と、添乗員さんも、ミステリーツアーを演出したことを言って、メインの1日のツアーは始まった。

今日の観光も、午前中に1カ所、午後に1カ所だという。
2カ所というのは、ちょっと少ないかなと思ったが、今回は、ただ連れて行ってもらうだけの団体ツアーなので、もう添乗員さんのされるがままだ。
でも、これが団体ツアーの醍醐味である。

少し走って着いたのは、「飛騨古川」というエリアだ。
ドラマやアニメの舞台にもなったところらしいのだけれど、ドラマもアニメも見たことが無いので、何の事やらという感じではある。

静かな古い町並みを散策というフリータイムの観光である。
メインの通りには、瀬戸川という小さな水路があって、鯉が泳ぎ(凡の行った時は、鯉はいなかった)、白壁土蔵街には、昔からの家並みが続く。

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添乗員さんに白壁土蔵街まで案内してもらって、そこでフリー散策。
駐車場を下りたら、相当な雪が積もっていたが、この通りは、お店の人が雪かきをしていて、歩きやすくしてくれている。

そんな雪かきをしている人も、みんなフレンドリーで、観光客の凡らにも優しく声を掛けてくれる。
出会う人、みんな良い人ばかりの街なのである。

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商店街のような、その通りを本光寺まで行ってみる。
明日から、お祭りが始まるようで、その時に大きなローソクを供えるそうなのですが、ちょうどその準備に忙しそうだ。

帰りに、商店街にローソク屋があるのですが、ちょうど、そのお祭りに使う大きなローソクを車に積み込むところに出会わした。
あの大きさじゃ、何日も燃え続けるんだろうな。

飛騨古川の街は、確かに訪れるものを、優しく受け入れてくれる町であるけれども、これだという目立った観光施設はない。

とはいうものの、こんな街も、自分でツアーの計画を立てたなら、素通りしていただろう。
連れて来てくれたことに、何かの縁を感じた。

折角だから、お土産でも買おうかと、1軒の造り酒屋に入る。
既に先客のご夫婦が試飲をしていた。
同じツアーの人だ。

そして、何杯か飲んだ後に、次の試飲をすすめられて、こう言った。
「これ以上飲んだら、買わなあかんから。」
そう言って、出て行った。

凡は、少しだけ、残念な気持ちになる。
こういう商売は、買い手と、売り手は、フィフティ・フィフティだ。
なので、買うも買わないも、それはそれで、どっちでも良い。
でも、断るにも、言葉を考えなきゃね。

凡は、過去に何年か、日本茶を売る仕事をしていたことがある。
その時に、大手の百貨店で、お茶の試飲をするんだけれど、1日に、100杯以上のお茶を飲んでもらう。

んでもって、そんな時に、このご夫婦のような言葉を言う人がいる。
だけれど、こっちは、一向に気にはならない。
なんせ、何百人もの内の1組だからだ。
それに、買ってもらおうと、言わば、無理やり飲ませている部分もあるからね。

でも、こんな田舎で、1日に数組しか来ない酒屋の試飲で、この言葉はないと思うのであります。

これなら、買わない人の常套句である「また、後で寄るわ。」とか「また、帰りに買うわ。」の方が、幾分かマシだ。

とはいうものの、凡だって、買わない時があるから、その時の言葉を考えて置く必要もあるのかもしれない。

、、、、意外と、思いつかないね。

「ごめん、好みの味と違うので、今回は、パスします。」なんて、正直に答えるほかないのだろうか。
しかし、それは、ちょっと言葉が重い。

「あれ、あれ、あれ、財布、忘れちゃった。」なんてね、コメディ風にとぼけてみせる。
でも、このセリフは、かなりの演技力が必要だから、凡には無理だ。

「ほへ?こーのー、お酒は、ぷはー。ウイック。ほへ?」
なんて、アホの女ならぬ、アホの男になってしまうとか。
やっぱり、アホは、最強なのかもしれない。

とはいうものの、正解は、やっぱり宿題ということにしておきたい。
かなりの難問だけれど、使う必要のあるシチュエーションも来るに違いないからだ。

こんな場合、どう答えるかをね、いつか答えを見つけたいものである。

さて、凡の入った酒屋は、渡辺酒造店というお店で、「蓬莱」という名前のお酒は、結構、有名である。
3種類ぐらい試飲をさせて貰って、ミニボンは友人に酒のセットを郵送して、凡は、名前の気に入った酒の4合瓶を1本買った。

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凡の気に入ったのは、「無修正の酒」という名前の酒だ。
瓶に巻いてある紙も、なかなかインパクトがある。
名前の通り、純米の無濾過の原酒だ。

岐阜県産ひだほまれという米を使っていて、精米歩合も60パーセントと、まあ、凡の好みの範囲内である。

凡は、最近流行の大吟醸などのフルーティーな酒は、好きにはなれない。
あれは、どうもイケナイ。
フルーティー過ぎて、あれに合う料理が思いつかないんだよね。

この無修正の酒、家に帰って飲んだ感想だけれど、兎に角、酔える。

酒というものは、これが1番重要なのである。
んでもって、美味いのである。
なかなかに美味い。

無濾過原酒なのだけれど、すごく口当たりが柔らかく、いくらでも飲めてしまいそうである。
香りも、穏やかで、これなら、どんな料理にでも合うだろう。

旅に出て、こんな酒に出会えるのは、嬉しいオマケである。
それに、何と言っても名前が、お気に入りだ。

「無修正の酒」。

なんでも、無修正というのは、潔さがある。

ただ、女性に限っては、無修正も良いけれども、厚化粧も、何故か、そそられるものがあるのは、凡の歪んだ女性嗜好のなせるわざなのかもしれないのではありますが。

無修正というと、みゆきさんのDVDを連想する。

いや、みゆきさんのDVDは、無修正とは、まったく逆の作り方をしているんだ。

コンサートの収録をするにも、2日か3日、ステージを録画する。
んでもって、1つひとつの曲を吟味して、2日間だったら、その2回分の良い方を、切り取って、んでもって、それを繋ぎ合わせて、1つのストーリーに仕上げる。

まあ、凡にしてみれば、兎に角、みゆきさんの顔を見れるわけだし、声を聞けるわけなんだから、どっちでも良いと言えば良い。

それに、みゆきさんが、そうしたいんだから、それは、みゆきさんが、したいようにして欲しいんだけれど。

あれ、そんなことをしないで、その日に取ったものを、まるまる1本に仕上げてくれないかなと、いつも思う。
そうしたら、ものすごく、臨場感のある、ダイナミックなDVDに仕上がるんじゃないかと、そんなことを想像するんだよね。
本当に、ライブを見ているような感じ。

もし、2日間、ビデオを撮って、それぞれの曲に、その日によって、優劣というか、どっちかが、より完璧だとか、そんなのがあるのだったら、まるまる撮った2つの映像を、そのまま、まるまる1本のまま、2枚組にして販売とか出来ないものだろうか。

それなら、みゆきさんの気に入った1曲を、みんなに届けることもできるし、みゆきさんが好きな人も、2日間の収録を見ることが出来る訳だから、大歓迎であるはずだ。
MCなんかも、そのままカットしないでさ。

こんど2月に発売される「ラストツアー」のメイキングは、ものすごく、楽しみにしているんだけれど、あれだって、収録した10日間とか、20日間とか、それを、無修正で全部、DVDにして欲しいなあ。

「無修正・中島みゆき(さん)ラストツアー・メイキング全20日間。」
40枚組、2万円なり。

なんてね。値段は、出来るなら、これぐらいでさ。
それに、タイトルに、「無修正」なんて付けたらさ。

「ん?中島みゆき(さん)の無修正???ムフフフ、それは、是非とも、拝ませてもらいたいものだな。やっぱりな、気になるわな。無修正やから。」

なんて、みゆきさんのファンでも何でもないオッチャンが、ちょっと、エッチな想像を働かせて、DVDを買うかもしれないじゃないですか。
きっと、売れまくっちゃいますよ。
何しろ、無修正のみゆきさんなんですから。
ムフフフ。

と、凡が興奮してどうするのよね。

ヤマハの製作担当の方に、お願いでございます。
もし、このブログを見た方がいらっしゃったら(いないだろうけれど)、是非とも、ご検討のほどよろしくお願いします。

ということで、「無修正の酒」を、お土産も買って、バスに戻る。

それにしても、飛騨古川の街は、凡の印象は、雪の街と言う事だ。
これが、雪のない季節に来たなら、また印象が変わるんだろうなと思う。

さて、これから昼食会場に向かう。
高山から、ホテルのある蓼科方面にバスは走ることになるのだけれど、着いたのが、「アルプス街道平湯」という団体ツアー御用達のレストラン兼お土産処だ。

成る程、ここなのかと思った。

何故かと言うと、昨年の9月に、凡とミニボンは、高山に旅行に来たのだが、次の日に、現地ツアーで昼食を食べたのが、ここアルプス街道平湯だったのだ。
まさかの2回目。

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建物の中に入ると、まだ記憶は新しく、その時の想い出が蘇る。
レストランは2階だ。

広い会場には、ミステリーツアー以外の団体ツアーの料理も用意されている。
すき焼き鍋のような料理だったり、豚のしゃぶしゃぶ鍋のような料理もあったが、薄い豚のバラ肉が4枚乗っていたのは、他のツアーの料理だけれど、少し悲しかった。
さて、凡のミステリーツアーの料理は、どんなかな。

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ここでも、夫婦限定の旅ということもあるのか、夫婦膳という形になっていて、固形燃料で頂く鍋は、ふたり別々の種類の鍋で、お互いにシェアして食べるようになっている。

1つは鶏ちゃん鍋のようなものと、出汁の鶏の鍋のようなもの。

添乗員さんも、「同じような料理になってゴメンナサイ。」みたいな、行く前に断ってられたが、名産ということにこだわると、毎回、こういう料理になってしまうのかもしれませんね。

でも、この添乗員さんの喋りは、どうも、人をして自然と許してしまうようなテクニックを使っているのかもしれなくて。
ゴメンナサイと謝っているのだけれど、聞いている方は、それを責めようとかいう気持ちは全く起きなくて、こんなトークを身につけたいなと、これは本当に思ったんですよね。

ここの昼食は、既に経験済みなのだけれど、前とは、ちょっと内容は違っていた。
違ってはいたが、同じような団体ツアー用の食事。
これもまた、団体ツアーの醍醐味だと、大満足で頂いたのであります。

んでもって、今回もまた、キノコを使っているので、ミニボンは、ほとんど食べることができなかったようではある。
さて、昼食を頂いたら、午後に行く、もう1カ所の観光地へと向かいましょう。

コメント

  1. yukemuri より:

    いや~、無〇正の酒ってのが良いですね~
    実にインパクトがあります
    ブログにうってつけの銘柄ですね(笑)
    自分も大分で酒蔵に行って買ってきました
    後半で紹介しますがやっぱり作っている所で買うのは良いもんですよね
    それから自分は雪化粧してあると本当に嬉しくなります
    都会じゃ滅多に雪は積もりませんから、飛騨地方が雪国と言えるか微妙ですが、旅先が雪国だった場合やっぱり雪がなくっちゃって思います
    バイキングの気持ち分かります分かります
    やっぱり気兼ねなくいっぱい取りたいと思いますよ
    係の人がいるとなんだかガツガツしていると思われないかと少な目に盛りつけたりしちゃいます
    それと何も言わずに魚を渡すって、あんたサービス業なんだから嫌なら流れ作業とかの工場で働きなよって言いたくなりますね
    こんなスタッフがいると旅の楽しさが半減しちゃいますよ
    まして高級ホテルなんだから尚更だと思います

  2. yukemuri より:

    凡蔵さんが買われたお酒の銘柄「無〇正」をそのまま書いたらフィルターが掛かっているのか、何度試しても投稿できませんでしたよ
    よって、真ん中の文字「修」を〇にしてみたら受け付けてもらえましたよ(笑)

  3. 平 凡蔵。 より:

    ありがとう、yukemuriさん。
    そうなんですね、言葉が引っかかってコメントできなということがあるんですね。
    別に、変な言葉じゃないと思うんですけどね。
    たぶん、コンピューターで、自動的に判断するんでしょうか。
    バイキングは、好きなんですよね。
    お腹いっぱい食べれるし、それに、奥さんの好き嫌いが激しいので、どちらにとっても都合がいいんですよね。
    でも、何か、ちょっと人の目も気になることはあるんですよね。
    何度も席を立って、料理を取りに行くときとかね。
    そんな、ちょっと気が引けてるところで、「どうぞ、どうぞ。」みたいな対応をされたら、すごく嬉しいんですよね。
    まあ、そこはスタッフによるので、運次第ということでしょうか。

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