平 凡蔵。の 創作劇場

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どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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散散歩歩。(444)仙台松島の旅(4)

翌朝、果たして軽い二日酔いだった。
計画通りに二日酔いの薬の組み合わせを考えて飲んでから、再度ベッドに横たわる。
朝の松島の景色は、靄がかかっていて幽玄の趣を呈してる。

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朝ごはんに合わせて、朝風呂に入りに行くと、もうすでに結構な人が来ていた。
またしても贅沢な露天で朝の爽やかな風に吹かれていた。
この露天の凡が気に入ったところは、ホテルの下にJRが走っていて、列車の走る線路の音や汽笛が、湯に浸かっているその下の方から聞こえてくるところだ。
何とも旅情のある気分を味わえるのである。
小鳥のさえずりもいいけれど、凡はこっちの方がいい。
さて、朝食を食べにいきますか。
会場は、昨夜のバイキングと同じ会場で、昨夜よりも沢山の人が集まっているところを見ると、他の食事プランの人も朝食はここだということだろうか。
なので、昨夜はテーブル2つだったけれど、朝は小さなテーブル1つだった。
さてさて、料理の内容である。
一般的なバイキングの朝食にある、スクランブルエッグなども並ぶけれども、やっぱり丁寧な作り方をしていて、出汁巻などはその場で作って並べられる。
その他にも仙台麩の煮物や茶わん蒸しのようなものなど、美味しく頂いた。

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何よりも凡が気に入ったのが、フレッシュジュースだ。

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野菜のフレッシュジュースが3種類。
特に松島産のトマトを使ったジュースは、トマトをそのままミキサーにかけたようなもので、美味しくって何杯も頂いてしまった。
さあ、元気よく出発しますか。
売店で荷物を宅配で自宅に送る。
送迎バスで、まずは昨日の遊覧船の乗り場近くまで行く。
今日の予定は、遊覧船で塩釜まで行って、少し観光。
それから仙台に出て、商店街などを散策するというものだ。
遊覧船は、昨日の島めぐりのコースとは違う会社のコースで、松島から塩尻まで運行しているもので芭蕉コースという。
船は窓が大きく開いていて、それに朝の1番の船だったのでお客さんも少なく、窓から顔を出して潮風を受けると、ちょっとしたアトラクションのようで遊園地気分も味わえる。
それに、昨日の仁王丸のコースと違い、浅瀬を運航しているので島も近くに見ることができて、どちらが良いかと聞かれたら、松島の出発場所と違うところについてしまうけれども、こっちの芭蕉コースの方が断然楽しめる。

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50分ぐらいの船旅を楽しんで、塩釜に到着。

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マリンゲート塩釜の横には仮設の店舗などがあって、まだまだ津波から解放されていない人が沢山いることを実感する。

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塩釜では鹽竃神社を観光しようと道路の標示を頼りに歩く。
塩釜は、もともとは難しい漢字なのね。
駐車場の横から神社に到着。
すごく立派な神社で、時間があればもっとゆっくりしたかったな。

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正面の入り口の急な勾配の長い階段では、高校の野球部なのかな、階段を上がったり下がったりして練習をしていた。

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凡とミニボンはちょうどその階段の上にいたときに若者に出会ったのだ。
すると上まで走って来た男の子が凡とミニボンに階段をUターンするときに挨拶をしてゆく。
「こんにちは。」と全員が凡とミニボンに挨拶して行くのだ。
実に、清々しい。
とはいうものの、凡はこんなシチュエーションが苦手だ。
ミニボンは全員が「こんにちは。」と挨拶するのに「こんにちは。」とか「頑張れ」とか嬉しそうに返していたけれども、凡はどうも、困ったのであります。
困ったのでありますが、若者に挨拶されて黙っているのも、これはいけません。
なので、「こんにちは。」と返すのだけれど。
その挨拶を返している凡が、恥ずかしいと言うか、居所が無い。
それを20名ぐらい、じっと立ったまま受けた。
さて、終わったから凡も階段を下りようかというときに、急に雨が降り出した。
それもスポット的な豪雨である。
神社の下の常夜燈の下に雨宿りをしたものの、あまりにもひどい雨なのでどうすることも出来ないで、ただ雨が治まるのを待っていた。
15分ぐらいだろうか、そうやって待っていると雨は小降りになったけれども、凡もミニボンもびしょ濡れだ。
本塩釜の駅まで辿り着いて、駅横にあるイオンで簡単な服を買って、その場で着替えた。
本塩尻の駅のホームに上がると、水飲み場があった。

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うれしいなあ。
凡は、駅のホームにある洗面所や水飲み場が大好きだ。
昔は、こんな施設がどこのホームにもあったんだよね。
そして長い旅で、喉が渇いた時に水を飲んだり、顔を洗ってリフレッシュしたりね。
でも今は無くなりつつある、そんな水飲み場が、小さいけれども本塩釜駅には残っていた。
あと何年、この水飲み場が残っているんだろうね。
そのまま、仙台まで出る。
仙台に着くと1時ぐらいだったので、仙台城跡などの観光地はやめて、商店街をぶらぶらして、仙台っ子の気分を感じることにした。
まずは、お昼ご飯を食べなきゃね。

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