平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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散散歩歩。(282)アイラブユー・ほたえてくれ!みゆきさーん。(48)

上野恩寵公園を散歩しよう。
そう思って歩き出すと、こんなにも広かったんだと、驚かされる。
東京というところは、大都会なんだけれど、意外にも緑のある場所も多いように感じる。
春になったら、綺麗なんだろうなと思われる桜が両脇に続く道を歩いていくと、何やら炊き出しをしているようだ。
何百人かはわからないけれど、かなりの人が宣教教会の炊き出しを貰うために並んでいた。
どうも、都会というところは、パワーのある楽しい街であると同時に、生きるに苦しい街でもあるのかもしれない。
見ていると炊き出しの他に、フルーツや飲み物、パンの端などをビニール袋に入れて持っている。
近くにいたオジサンが、「これで1週間持つな。」と会話していた。
最近は生活保護の問題もテレビなどで取り上げられていますが、どうも社会の仕組みというものは、不公平であるような気もします。
国民全員が生きるための最低のお金を国が保証してくれるというベーシックインカム(BI)というものを検討してみるのも必要なのではないかと思う。
そんなの絶対に無理だという人もいるけれど、人間に欲と言うものがある限り、十分になりたつ理論でもあるのではないかと思う。
BIを世界で初めて実施した国に、日本がなるのもいいのではないか。
上野恩寵公園には、美術館や、博物館が、とうてい1日では回りきれないほど数多く集まっている。
素晴らしい。
凡は、大学時代に博物館学芸員の課程を選択していたので、その授業で東京の博物館をいくつも見学したことがある。
だから、博物館が好きだ。
目の前にある東京国立博物館もその1つだ。
これは入ってみることにしよう。

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まずは正面に重要文化財の本館がある。
歴史を感じる建物に入ると、中央に大きな階段があり、上の方で左右に分かれて2階に繋がる。
その手すりや天井には、モダンなデザインの装飾があり、この建物自体がアートしていた。

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それほど時間もないので、勿体ないけれど早足で回ろう。
展示室に入ると、思いのほか沢山の人が、思い思いに鑑賞したり、写真を撮ったりしている。
凡も、早足ではあるけれども1つ1つ見て回った。
すると、1枚の屏風の前で足が止まった。
それは大きな屏風に、ひらがなで、いろはの文字をやや太めの筆で書いたものである。

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説明を読むと、江戸時代の貫名菘翁(ぬきなすうおう)という人の書で、晩年は幕末の三筆と言われた1人だそうです。
それで、この屏風に書かれた「いろは」は、漢字書法を徹底的に学んだ菘翁の力量を示すもので、83歳のときに書かれたものだと説明されている。
自然に崩れたようにも見えるし、意図的にデフォルメしたようにも見える、このいろはの文字なんですが、見れば見るほど、魅力的に見える形をしている。
1つひとつの文字に、独特の味わいがあって、あたかもその形が、その文字の持つ意味を表しているようにも感じる。
簡単に書かれたようで、実は考えつくされた形。
形自体の面白さを、これでもかというぐらいに、見ている人に感じさせる。
ただ1本の黒い線なのだけれど、その線が作り出す形というものに、足が動かない。
というか、ただ単純にその線の創りだす形に見入ってしまった。
「形の美。」
そして、凡は1つひとつの文字を見ていった。
い、ろ、は、に、、、、、。
するとある文字が、強烈に凡を引き付ける。

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「め」だ。
平仮名とは、漢字をその元とする。
漢字を崩したものが、平仮名です。
この「め」という平仮名は、「女」という感じを崩したものです。
だから、この「め」に、惹きつけられたのだろうか。
凡も、男であるから。
女が好きだ。
特に若くて、サラサラロングヘアーで、ニットのワンピースが似合う女の子。
まあ、そこまで詳しくはいいとして。
その女という漢字も、その象形文字の元になるのは、女の人が何かを抱いているような姿からきているようです。
凡も、やさしく女性に包み込むように抱きしめてもらいたい。
細い腕の中で、やさしくいい子いい子してほしい。
「ばぶー。」
「凡ちゃんは、いい子でちゅねー。お腹空いてるのかな、おっぱいあげるね。」
そんなプレイはいいとして。
優しく包み込む文字、「女」そして、それを崩した平仮名「め」。
だから、めという平仮名に惹かれるということは当たっているのかもしれない。
そして、その文字を見ていると、ある別の文字と、突然に凡の意識の中でリンクした。
「目」である。
勿論、平仮名の「め」と、漢字の「目」は、まったくもって無関係である。
とはいうものの、菘翁さんの書かれた文字を見ていると、その形が人間の目に似ているように見えてしかたがない。
文字の「め」が人間の目に見えるのだ。
形の美というものは、その形自体が美しいという事だ。
形そのものが、美しい。
そして、形が美しいものに似ているものは、すなわちそれも美しいということは、理屈的に道理を得ている
つまりは、この場合、菘翁さんの書かれた「め」という文字は完璧な美である。
ということは、この完璧な「め」という文字に似た、人間の目も美しいということである。
ただ、ここで人間の目も美しいと書いたが、それには条件がある。
この菘翁さんの書かれた文字に似ている人間の目が美しいという事であって、誰の目でも美しいということでは決してない。

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では、この菘翁さんの「め」を見てみよう。
左の線の重なった部分が黒めに見えないだろうか。
そして、右の空白の部分が白目に見えないだろうか。
そして、その黒目と白目のバランスを見て欲しい。
白目が、大きく、くっきりとしている。
そうであります。
みゆきさんの目と同じなのです。
みゆきさんと同じバランスの白目なのであります。

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つまりはこうなる。
菘翁さんの書かれた「め」という文字は、完璧な形の美をそなえている。
完璧な美に似たものは、別のものであっても、無関係でも、それは完璧な形の美である。
完璧な形の「め」に似ているのは、みゆきさんの白目である。
つまりは、みゆきさんの白目は、完璧な形の美である。
そのことに気が付いたら、みゆきさんの白目を見たくなった。
みゆきさんに会いたいよ。
そして、その白目を目の前でじっくり見たいよ。
これは無理やりのこじつけではありませんことよ。
さて、新しい発見をした凡は、隣にある東洋館に行ってみることにした。

コメント

  1. うかれぶた より:

    みゆきさまの この写真
    可愛いですょね猫
    私も、この角度の かわゆさに 憧れてましたぴかぴか(新しい)
    「蕎麦屋」の席のみゆきさまも、きっと この角度で 話しながら 食べていたんじゃないかと思う猫
    子供の頃、蕎麦畑から 粉引き そば打ちをして 作った ほんとの自家製 蕎麦を食べてから、蕎麦の 本物の味を知った気がしましたるんるん
    それは、蕎麦粉の柔らかい風味を感じることができる…
    やはり、蕎麦は味ですね。私も、こしがないのが好きるんるん
    ところで、
    みゆきさまの歌は、不可解な場面だらけなのですが、(それが楽しめる♪)
    特に、ずっと気になっているのが、
    「シュガー♪」
    の、
    ♪一文字 砕けた 呼び込みのネオンが…
    おかげで、故郷の綴りと 似てしまった…るんるん
    の、綴り…
    とは? なんぞや猫
    凡さん なら
    わかるかと 思って猫るんるん

  2. 凡蔵。 より:

    ありがとう、うかれぶたさん。
    シュガーの歌詞ですよね。
    ぼくは、バカだと思うんだけど、ただ、みゆきさんが好きなだけで、それだけなんです。
    そんでもって、好きになってから通勤電車で歌を聴くようになったけれど、ただ漠然と聴いているんですね。
    だから、歌詞について考えたことが無いんです。
    なので、うかれぶたさんのコメントを読んで、いろいろ考えてみたけれど、うーん、さっぱり。
    ズルをしてネットで調べてみたりしたのですが、そしてそれについて、こうだって書いてある記事もあったけれど、それはその人の想像だからね、どうなんだろうって思う。
    でも、そんな風に言われたら、ぼくも気になっちゃってさ。
    どうしてくれるのよー。なんてね。
    うかれぶたさんも、そうとうハマッテいるようですね。
    みゆきさんの世界に。
    でも、分る気がします。
    みゆきさんの世界に浸っていると、何となく心地いいんですよね。
    泣きたくもなるし、勇気づけられもする。
    どんな時でも、そうそうっていう歌があるんですね。
    こんなことを書いている今、みゆきさんは、ぼくの住む大阪にいるんですよ。
    ツアーでね。
    ということで、明日というか、もう今日なんだけれど、オリックス劇場にみゆきさんに会いに行ってきまーす。
    うらやましい?

  3. 散散歩歩。(334)アイラブユー・ほたえてくれ!みゆきさーん。(89)

    完璧なるもの。
    それは、みゆきさんの白目。
    それを発見して以来、
    凡は、それが真実であることを、いろんな場面で確認してきた。
    それは、みゆきさんが完璧な美を備えているということを証明する旅でもあった。

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