平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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散散歩歩。(156)合邦が辻の閻魔堂。

一心寺を出て、通天閣を左に見ながら、車の排気ガスを含んだ空気を鼻の奥に感じて、歩いていると、道の反対側に閻魔堂があった。
ここに何かお寺のようなものがあることは知っていたのですが、道を渡って、その前まで行ってみたのは始めてだ。

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お堂の右に「脳の守り本尊 えんま大王」と書かれた額が掛かっている。
これは、お参りしなくちゃいけません。
数年前、ミニボンが小脳で出血をして3か月ぐらい入院したことがある。
海綿状血管腫という脳の血管の奇形で、ここから出血したのです。
その患部を手術をせずに温存しているので、またいつ出血するか分かりません。
もう入院しないですむように、閻魔様にお願いをしておこう。
中に入ると、すぐ本尊がある小さなお堂で、昔は大きなお寺だったそうですが、いまは焼失して、この場所に辻堂として再建されたそうです。
入り口には、説明の看板があって、ここは文楽などで有名な「摂州合邦が辻」の舞台になったところと書かれています。
文楽と言えば、独身時代にNHKの文化教室で浄瑠璃を1年ほど習ったことがある。
もう、昔々の話でありますが、人間国宝の竹本津太夫さんに1度だけ稽古をつけて頂いたことが、今でも思い出に残っています。
さて、文楽の「摂州合邦が辻」でありますが、ストーリーは割愛することにしよう。
物語が長いし、あれやこれやと変化するので、それだけで何ページも書かなきゃいけなくなる。
それにしても、どうして文楽や歌舞伎のストーリーは、あんなにも長いんでしょうね。
それに、人物だって、何の何某、実は何の誰々とか、結構複雑なものもある。
これから文楽などを見ようと思っている方がおられたら、オススメの鑑賞方法をご紹介いたしましょう。
まず、早めに劇場に入って、、、と普通に劇場と書きかけたのですが、文楽はもともと庶民の楽しみである。
畏まった立派な劇場で見るというのも、ちょっと肩がこる気がする。
これもまた昔、大阪の道頓堀には朝日座という文楽の常設の劇場があった。
見に来ているのはお年寄りばかりで、お寿司などを食べながらお芝居を見るので、床にこぼしたお弁当の、どこか酸っぱい匂いを嗅ぎながら「お芝居見物をする」のは楽しかった。
今では、少し離れたところに国立文楽劇場という立派な建物が出来たので、快適な空間で「お芝居を拝見する」ことが出来るようになった。
勿論、りっぱな劇場なので中での飲食は禁止だ。
劇場も立派になって、文楽の定期公演が続いて、後継者も増えているのに、素直に拍手を贈れないなんて、年を取ったせいでしょうか、もともとの捻くれた性格のせいでしょうか。
さて、文楽初心者のオススメの鑑賞法は、文楽の世界にどっぷりと浸ること。
その為には、言葉がネックになる人が多いのではないだろうか。
文楽は大阪弁が多いし、ストーリーも、ややこしい。
なので、ストーリーを始めからある程度知ってから聞くことが、すんなりと楽しめるポイントになのであります。
なので、当日は少し早く入って、パンフレットを買いましょう。
パンフレットには、「床本」という文楽の太夫が語るセリフを書いたものが付いています。
買う時にパンフレットをくださいと言わずに、「床本」(ゆかぼん)をくださいというと通みたいでカッコいいですよ。
それで、パンフレットの本体でストーリーの大筋を読んで、床本で言葉の雰囲気を流し読みしておく。
これだけを事前にしておくだけで、舞台が始まったら浄瑠璃と人形に集中して見れるので、何もしないでそのまま見るより2倍楽しく見ることができます。
さて、どうぞ初めて文楽を見られる方は、お試しあれ。
きっと文楽が好きになってしまいますよ。
文楽が好きだと言う人には、人形の動きを見るのが楽しいと言う人もいるが、凡は浄瑠璃を聞くのが好きです。
語りの部分と、節をつけて歌うような部分があって、それが行ったり来たりするところが、何とも聞いていて心地いいんです。
世界にはそんな、語るでもなく歌うでもなく、その両方が行ったり来たりする芸能がいくつかあって、韓国のパンソリが、言葉は解らなくても聞いていて心地いいのは、浄瑠璃と同じような部分が体の中心に染み入るからじゃないかと思う。
一度、本場のパンソリを聞いてみたいものであります。
さてさてさて、そんな文楽の摂州合邦が辻の舞台となったのが、この閻魔堂なのです。
その説明文を読んでいると、ある文字に目が留まり、しばし考えてしまいました。
さて、どんな文字に考えてしまったのか。
パワースポットめぐりの散歩も、寄り道が多くて、なかなか前に進みません。
でも、この文字は気になるなあ。

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