平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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散散歩歩。(152)ちょんまげワールド。

「わっはっは。良い眺めじゃな。」
なんてことを昔のお殿様は、お城の天守閣に登って眼下に広がるわが領土を見て言ったのだろうか。
でも、凡には無理だ。
あんな高いところには上りたくない。
とはいうものの、凡はお殿様でもなく、お城も所有していない。
つくづく、現代に生きる凡人で良かったと思う。
さて、ここは伊勢安土桃山文化村ちょんまげワールドであります。
大忍者劇場を楽しんだ後は、山の上に再現された安土城を見物にいきましょう。
山の上にあるので、アトラクションの敷地からは送迎バスでお城まで上る。
70億円を掛けて作られたというお城は、織田信長が建てた安土城を原寸大で再現している。

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天守閣の1段下には欄干が赤く塗られた展望台があり、形も今までに見たことが無い八角形をした部分があったり、ちょっと変わっている。
お城の中に入ると、合戦の様子を人形で再現しているのですが、これがまた表情もリアルで怖いのです。
しかも、薄暗いお城の中に、人形だけが置いてあるので、これまた独特の寂しさが漂っている。

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誰もいない。
階段を上って二階に上がっても、また人形の展示。
そして、誰もいない。
また上がっても、誰もいない。
六階まで上がると、展望台になっていて、伊勢湾を眺めることができるそうです。
出来るそうです、というのは、凡は怖くてそこまでいけないからであります。
手すりだけのスケスケの天守閣の展望台に近寄るなんて、賢者はするべきではない。

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昔のお殿様にも高所恐怖症のお殿様がいたはずである。
「わっはっは、良い眺めじゃなあ。」ではなく、「ゴホゴホッ。高くて怖いから、お城は嫌だー。」なんてお殿様がいたはずである。
想像してみるに、お殿様も大変だ。
そんなことを考えていると、ミニボンが6階の手すりだけの展望台に出た。
「危ない!そんなとこ行ったら、危ないよー!」
凡はミニボンに向かって叫んだ。
でも、凡の必死の叫びを無視して、展望台を一周したようだ。
展望台には、触ると素敵な出会いがあるハート型のオブジェがあったり、金のしゃちほこがあったり、眺めも綺麗だそうだ。

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そして、この展望台から更に七階に上がると、「黄金の間」がある。
壁、天井すべてに金箔が貼られているのです。
この部屋は窓はないので外は見えません。
とはいうものの、壁の外の風の音が、「ビュー、ビュー、ビュー。」と物凄い音で聞こえてくるのです。
つまり、この薄い壁の向こうは、スッカラカンの外だということなんです。
もし、この頼りない壁が、パタンと倒れでもしたら、もうスッカラカンの何もない高い場所にある、外とイケイケの空間になるということなのであります。
そんなことを考えたら、腰が抜けた。
足がカクカクで、立っていられないのである。
思わず四つん這いになった。
そんな姿を見て、ミニボンが声を出して笑った。
さらに、四つん這いになって震えている凡の写真まで撮ったのであります。
自分が今どんな危険な場所にいるのかも考えずに、呑気なものである。
いずれその無神経な部分が命取りになろうというものだ。

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そうそうに黄金の間は、切り上げて一階まで下りた。
この後は、下の敷地でまだ入れるアトラクションに入って、ちょんまげワールドを出た。
閉店近くのちょんまげワールドは、更にガラガラで、凡の後に施設を出てきたのは一組しかいなかった。
ちょんまげワールド貸切。
ここは、本当にスタッフが親切で熱心なので、何とか頑張って存続してほしいな。
珍スポットとしても、なかなかオススメであります。
17時2分のきゃんバスで、鳥羽駅まで戻る。
楽しかったまわりゃんせ2012の旅も、後は近鉄特急に乗って帰るだけとなった。
今回の旅行も、皆に親切にしてもらって、美味しいものをお腹いっぱい食べて、まわりゃんせ2012を満喫して、すべてが満足の旅だった。
そんな余韻に浸りながら、近鉄特急に揺られたのでありました。

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コメント

  1. とっちゃん より:

    凡蔵さん、新しいカメラの画像は物凄く綺麗ですね
    70億掛けて原寸大のお城ですか
    う~ん、凄いですね~
    でも大丈夫なんですかね???

  2. 凡蔵。 より:

    ありがとう、とっちゃん。
    カメラは、まだまだ使いこなせていないんですが、何も考えずに撮っても、普通に写るので楽です。
    フラッシュを焚かなくても、結構暗いところでも写るし。
    お城は、すごい立派なんで、もっと中の陳列というか演出をすればと思うんですが、この寂しい感じも観光客には捨てがたいんですよね。
    でも、本当にちょんまげワールド自体つぶれないか心配です。
    何とか、続いてほしいです。

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