平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

創作劇場は、ここをクリックしてください。⇒⇒⇒

散散歩歩。(56)兵庫県立美術館。

詳しいことは解らない。
絵画の事である。
とはいうものの、絵を見ることは好きなのです。
解らなくても、その前に来ると自然と足が止まり、心を揺さぶるものを感じることが出来るのが絵や芸術の持つ不思議である。
エジプトや世界の遺跡などに壁画が残っているが、もともとは何かを伝えるために描かれたものだろうとは想像できる。
でも、それよりも何かもっと人間の元の元の方から、描きたいという情動が湧き上がってきて描かれたのではないかと思う。
人間は生活のためでないにも拘らず何かを創造したい動物なのではないだろうか。
それが他の動物とは決定的に違う点だと思う。
結婚して間もない頃、ミニボンが紙粘土と絵具を買ってきたことがある。
何をするんだろう。
ある日仕事から帰宅すると、部屋の片隅に埴輪に色を塗ったようなオブジェが置いてあった。
意味不明な物体。
聞くと、何かを作りたかったそうなのであるが、それが何かも解らないまま作ったので、何か解らないものが出来たそうである。
その時に、自分の芸術性の無さに落胆したのか、それ以来、何かを作ろうとすることはなかった。
オブジェも数日後には無くなっていた。
あれを置いておけば良かったな。
辛い時に見たら笑えそうだから。
ミニボンでも何かを作りたくなるのだから、芸術性の豊富な人だったら、高まった気持ちを抑えることが出来ずに、素晴らしい作品を作るに違いない。
そんな芸術を見ようと、兵庫県立美術館に行ってきました。
スイスの「ヴィンタトゥール美術館」のゴッホやルノワールなどの作品を展示しているのです。
しかも、すべて日本初公開ということで楽しみです。
JRの灘駅から、海に向かって緩やかな坂道を下って行く。
六甲山からの冷たい空気を頬に感じながら、上品な街並みを眺めながら歩いていくと、大きな建物が見えた。
10分程で美術館に着いた。
平日ということもあり、ゆっくりと展示会場を見て回る。
本物の絵画を見ることは、やっぱり意味がある。
本やポスターでは味わえない質感を直に感じることが出来からだ。
どこのミュージアムにもショップがあって、ちょっといいものが置いてあるので、見て回るのが好きです。
見てると欲しくなるのですが、本物を見た後は買う気になれない。
本物は、ポスターやレプリカとはあまりにも質感が違うからだ。
ヴィンタトゥールを見た後は、常設の部屋も見る。
小磯良平さんの作品などが展示されていて、ここは絵と自分の間に、これ以上近寄らないでという柵がないので、絵の間近で筆のタッチとか見ることができた。
やっぱり、絵画鑑賞はこうでなくっちゃ。
人気の展覧会は間に仕切りの柵なんかがあって、遠くからしか見ることができない。
混雑するイベントでは仕方がないとも思うけれど、作品の息づかいは遠くからでは解らない。
広い館内をぶらぶら歩きながら鑑賞していると3時間近くも経っていた。
お腹も空いたので、美術館の中にあるレストランで遅い昼食を取ることにした。
レストラン「ラ ピエール ミュゼ」
海に面したガラス張りのレストランで、ゆったりと配置されたテーブルは美術鑑賞の後の食事にもぴったりの雰囲気だ。
明るい日差しがテーブルのクロスに降り注ぎ、グラスの水がキラキラと美しい。
3時過ぎという時間でも3分の1ぐらいの席がうまっていて、神戸の高級住宅街のマダムが談笑していた。
ゆったりとした、そして少しエレガントな雰囲気に誘われて、地ビールの「メリケンビール」を注文。

画像

ランチは、ミニボンは2種類の塩で食べるロースステーキ。
凡は「市場からの鮮魚ポワレ野菜のクリームソースと赤ワインのソース」。(1800円)

画像

名前を聞いただけで、フランスのニースの海岸で、モデルの女性とシャンパンを飲みながら食べるような料理が想像される。
そう今日は贅沢に行こう。
運ばれてきた料理は、確かに美味しい。
でも、あまりにも凡にとっては量が少なかった。
アミューズと呼ばれる小さな前菜というよりはおつまみのようなものと、小さなパンが2切れ。
メイン料理は、大きなお皿の中央にちょこんと、「私って高級なお嬢様なの。」っていう雰囲気で納まっている。
しかし、味や雰囲気は良かった。
久しぶりに、ゆっくりとランチを食べるということを愉しむことができた。
食べた後は、ゆっくりとこの平日の時間を過ごすというのがいいのだろうけど、食べ終わった後に、ゆっくりとするということが出来ない。
すぐにお店を出る。
美術館裏に出ると、麻耶埠頭が正面に見えて、その間の細長い海に小さな船が幾艘も泊まっていた。

コメント

  1. とっちゃん より:

    上品な量ってのは見た目は良いですけどね~
    でもやっぱりお腹いっぱい美味しい物を食べたいですよね!

  2. 凡蔵。 より:

    ありがとう、とっちゃん。
    美味しいものは大好き。
    たっぷり量があるのも大好き。
    一番すきなのは、美味しいものがたっぷりあることです。
    とはいうものの、美味しいものが食べられただけ幸せというものですね。

  3. oriver より:

    確かに、チョッと少ないでしょうネ(笑)
    でも美味しかったんでしょうね♪
    たまには、こういう雰囲気もいいですよね。
    フレンチはディナーも良いでケド、ランチでカジュアルに頂くのが楽しくていいかも♪

  4. 凡蔵。 より:

    ありがとう、oriverさん。
    海側が一面ガラス張りで、明るい店内は、素敵な雰囲気でしたよ。
    考えると、いつもお腹いっぱい食べることばかり考えてましたが、食べすぎなんですよね。
    少しの料理を、ゆっくり食べるのが、体にもいいのですよね。
    とはいうものの、お腹すいたら、いっぱい食べてしまいます。
    学習しないですね。

タイトルとURLをコピーしました