平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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散散歩歩(15)葉っぱのカタツムリ。

「ちりめんじゃこ」って食べる度に不思議だなと思う。
あれだけ沢山の魚はどこに泳いでいるんだろう。
凡が食べる小鉢だけでも何十匹と入っている。
いや何百匹だろう。
これが全国となると、これはもう、もの凄い数のちりめんじゃこになる。
そんなもの凄い数のちりめんじゃこの元の魚が海にいるのが想像出来ない。
そんな沢山取っちゃっていいのかなって思う。
でも、ちりめんじゃこが売り切れになることもないので、不要な心配なのかもしれない。
ちりめんじゃこというと、子供の頃に、沢山いる魚の中に、タコやイカやカニ、それにちょっと大き目の魚などが混じっているのを探すのが楽しみでした。
これは大人になった今でもそれを発見すると、ちょっと嬉しい気持ちになりますよね。
小学生の頃、同じクラスの男の子が自慢げにあるものを持って教室に入ってきました。
「今日の朝、ちりめんじゃこの中にタツノオトシゴが入っててん。」
その男の子はその日一日、クラスのヒーローでした。
タツノオトシゴは、図鑑で見るのとまったく同じ形で、すごく羨ましかったのを覚えています。
それから、何十年ちりめんじゃこを食べるたびにタツノオトシゴを探すのですが、一度も見つけることができません。
しかし、そんな凡にも人が羨ましがるものを発見したのです。
でも、ちりめんじゃこではありません。
スーパーで買ってきた水菜の葉っぱの端に、小さな丸いものが付いているのです。
よく見ると、それは「かたつむり」。
スーパーの菜っ葉に体長1ミリぐらいのかたつむりが乗っかっているではありませんか。
じっと見ていると、やがて角を出して移動し始めました。
「可愛いー。」凡とミニボンは叫んだ。
小さいのにちゃんと渦を巻いた殻に、しっとりとした胴体がついていて、さらに小さな角を右や左に動かしながら、少しずつ進んで行く。
こんな小さなカタツムリが生きていて、ちゃんと全体が機能していて動くのが不思議に感じる。
さあ、これからこのカタツムリを育てよう。
そして、大きく成長させるぞ。
こんな小さな頃から飼っていると、きっと手乗りカタツムリも夢ではないだろう。
そんな夢を見ながら、眠りについた。
翌朝、カタツムリを見ると、干乾びていた。
「何がいけなかったのか。」
寂しい気持ちで自問した。
葉っぱの上にいるから大丈夫だと思っていたのだけど、もっと湿気が必要だったのだろうか。
こんどまた、水菜のカタツムリに出会えるのだろうか。

画像

(携帯のカメラでは小さ過ぎて上手く写らなかった。)

コメント

  1. oriver より:

    えええっ~!干からびてたんですかぁ―!
    と言いながら凡蔵。さんの言葉のマジックで笑ってしまった私を許してぇ~
    かなりちっちゃなカタツムリだったんですネ
    また逢えるといいですネ
    最近ね、その色んな物が入ってるちりめんじゃこが大流行りでネットで人気らしいですよ♪
    子どもの好奇心はいつの時代も一緒ですネ

  2. 野いちご より:

    こんにちは。
    じゃこの中のタコ・イカの小さいのを見つけた時って・・・うれしい!その気持ち、わかりますよぉ~
    画像、カタツムリがリアルに見えないのがちょうど良かったみたい・・・

  3. koji より:

    ジャコの話し、面白かったです。
    タツノオトシゴのところが、特にいいなあ。
    海の再生能力って、すんごいんでしょうね。
    でも乱獲はいけません。
    特に天然物は規制しないと、なくなっちゃいますよね。
    カタツムリ、残念でしたね。

  4. 凡蔵。 より:

    ありがとう、oriverさん。
    そうなんです1ミリちょっとぐらいの大きさなんですが、ものすごく可愛いんです。
    その瞬間はすごく癒されて眺めていました。
    でも、、、、干乾びた。
    葉っぱと葉っぱでサンドしたらよかったかなとか今になって思っています。
    子供の頃、よくブロックの塀とかにもカタツムリがいたのですが、どうしてあのカタツムリは元気に成長できたんだろうって思いました。
    じゃこは子供に人気になるのは解りますよ。
    だって大人でも嬉しいんですもん。

  5. 凡蔵。 より:

    ありがとう、野いちごさん。
    タコとか見つけたら、何か得した気分になりますよね。
    でも、よく考えたら、タコとかイカが多いけど、タイやヒラメ、伊勢えびや、マグロの小さいのって入ってないのかな。
    これは凄いぞっていうのを見つけたいですね。

  6. 凡蔵。 より:

    ありがとう、kojiさん。
    あれはやっぱり乱獲でしょうか。
    もの凄い数ですもんね。
    「よし、今年はジャコを獲るのを1年間禁止にしよう。」ってなると、どうなるのだろう。
    すると、もの凄い数の、「ちょっと大きいじゃこがいっぱい海に泳いでいたりして。」
    というか、じゃこは大きくなるとどうなるのかな。
    「かたくちいわし」なんかになるのだろうか。

  7. emi より:

    とってもうなづきながらブログを拝見しました。
    私はジャコより「釜揚げシラス」派ですが、全く同じことを思っていました。
    「これだけの数を食べても常に売り場にあるけど…」「あ、小魚が!あ、小さいエビが!と、興奮する」…気持ち、同じです。
    しかし、野菜にカタツムリが付いている話は初めて聞きました。
    育てたくなる気持ちもよくわかります。
    しかし、お亡くなりになっていたとは…私までちょっと残念です…

  8. 凡蔵。 より:

    ありがとう、emiさん。
    私も釜揚げ派なんですよ。
    だって軟らかいし、酢醤油で食べたら、いくらでも食べられる。
    美味しいですよね。
    カタツムリはびっくりですよ。
    本当に小さくて可愛かっただけに、残念!
    あれ以来、まだカタツムリは発見できていません。

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