平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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そうだ、ソウルへ行こう!(139)

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ソウルからの帰路のビジネスクラスの座り心地を楽しんでいると、何やら変な臭いがしてくる。
この臭いはどう考えても厨房の料理の臭いではない。
周りを見渡すとその発信源がすぐに分かった。
通路を挟んで隣に座っているアメリカ人なのか兎に角アジアの人ではない人から発せられている臭いなのだ。
見ると靴を脱いで裸足である。
そう、隣のアメリカ人の足の臭いだ。
こんな時は困る。
体臭なんだから仕方がないのである。
それを本人に言うのもおかしいし、でも確実に臭いのだ。
折角のビジネスのディナーをこの臭いとともに食さねばならないのも何か損した気分でもある。
それにしても、何で靴脱ぐねんという話ですわ。
とはいうものの、凡はこの足の臭いに関してはあまり強くは言えない。
というのは、凡も足が臭いからだ。
自分の臭いというものは自分では分からないものなんですね。
凡は自分の足が臭いということに結婚するまで気がつきませんでした。
勿論、自分の手や足にものすごく汗をかくということは分かっていました。
夏にお寺なんかに行くと、木の廊下に足跡がつくのが恥ずかしいです。
手のひらの汗で百貨店の紙の袋の持ち手がふやけて切れてしまったこともあります。
足の指が真っ白になっているんで皮膚科に行くと、「これは、汗で足の皮がふやけて白くなってるんや。ほら、プールに長い間入ってると皮膚がふやけて白くなるやろ、あれと同じや。」と言われたこともあります。
でも、それでまさか自分の足が臭くなってるとは思わなかったのです。
でも、結婚してからミニボンに指摘されて認識したのであります。
そういえば、独身時代に会社の忘年会で焼肉をしたときのことです。
横の女性が焼肉がまだ途中なのに食べるのを止めてタバコを吸い始めたのです。
それから、ずっとタバコばかり吸って焼肉をたべようとしません。
「どうしたん。もう食べへんの。まだ焼肉あるで。食べようよ。」
「もう、ええ。もう、ええから。」
何となく怒っているような表情でもあります。
今から思えば凡の足の臭いで食べられなかったのかもと思うと、ホントごめんなさいという気持ちに今でもなります。
その後、色んな塗り薬などを試したのですが、凡の汗と臭いにはどれも利かない。
それが、最近になってこの凡の臭いにも利く塗り薬が出てきたので、ホントにほっとしているのであります。
ここで足の臭いにお困りの方に凡の対策を伝授しましょう。
「デオナチュレの足指さらさらクリーム」をたっぷり足に塗ったあと、「ラパンのデオドラントスティック」を更に上から塗るのです。
これで、1日持ちます。
一度お試しあれ。
とはいうものの、自分の臭いは自分では分からないもの。
凡も自分の足がそんなに臭いとは今でも感じない。
先日も仕事から帰って汗でグショグショになった自分の靴下の臭いを嗅いで確認していると「ぎゃー。」というミニボンの悲鳴が聞こえた。
「何でそんなん嗅いでるのーっ。そんなん早う洗濯機に入れて来てーっ。」
凡の靴下は「そんなん」である。
さあ、そこで問題は隣のアメリカ人の足である。
これは困ったなと思っていると、凡の視線に気がついたのか座席のポケットに入っているスリッパを履いた。
何となく臭いも減った気がしたので、もう考えないことにして折角のディナーを楽しもう。

コメント

  1. とっちゃん より:

    怪しい臭いの源は隣のアメリカ人の足の臭いだったんですね
    いつだかアメリカの有名歌手がファーストクラスでブーツを脱いだら、もの凄い臭いで周りの人がブーツを履けって抗議したというニュースがありましたが、せっかくのビジネスなのに臭い匂いが漂ってきたら堪りませんよね
    ところで帰りのディナーは如何だったのでしょうか?
    食事の時はビール飲めたのでしょうか?
    続きを楽しみにしています

  2. 凡蔵。 より:

    ありがとう、とっちゃん。
    私もそうですが、自分では気がついていないんでしょうね。
    大衆は仕方がないですが、足は靴を脱がなければいいだけですもんね。
    そうそう、帰りは機内食でもディナーですから、期待できますよね。

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