平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(1072)ただ、行って食べただけの高松旅。(2)

8月16日(月曜日)。
ホテルで朝を迎えて、改めて、ツイッターを眺める。
昨夜から、ツイッターをしている方から、高松市内のうどんのオススメのお店を教えて頂いていた。
高松にも、何回も来られている旅人なので、その辺の情報は、詳しいはずで説得力がある。
その人によると、凡の泊まっているホテルに近いお店で、オススメは、竹清さん、ゴットハンドさん、一福まちなか店さんが、良いと言う。
なので、凡も、そのお店をネットで調べてみると、1番の候補に考えていた竹清さんは、月曜日が定休日だ。
なので、その他の2店ということになるのだけれど、どちらも捨てがたいものがある。
一福さんが良さそうかなと思うと、カレーうどん推しだったり、それなら、いっそ両方をと考えた。
んでもって、ツイッターの人の案で、ゴットハンドさんで、かけのひやあつを、一福さんでカレーうどんを食べることにした。
その前に、まずは、ビジネスホテル瓦町さんのプランには、朝食が付いている。
これを片付けなければいけない。
凡のチョイスは、ホテルの裏にあるドトールコーヒーさんだ。
ここで、モーニングのセットを頼む。
ホテルのチケットが380円分なので、差額の18円だったかを支払った。
まずは、朝のコーヒーを頂いて、これはこれで、満足だ。
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そして、ホテルに戻ってきて、まだ時間が早いので、今日の観光の予定などを考える。
なのだけれど、昨日、コロナで閉まっていた観光案内所にあった貼り紙の情報によると、主要な観光名所は、ほとんど閉まっている。
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なので、ネットで調べてみると、平賀源内記念館というのを見つけた。
面白そうじゃない。
ただ、見つけたものの、ここもさらに調べると、コロナの影響で、昨日の15日から18日まで臨時閉館している。
こんなことがあるだろうか。
しかも、コロナの影響というのは分かるのだけれど、15日から18日までの4日間って、どうにも中途半端だ。
4日間だけ休んで、何か状況が変化するのだろうか。
(この文章を書いている時点では、31日までに変更になっていたが。)
とはいうものの、休んでいるものは、仕方がない。
ということは、総じて、今日は、行くところが無いということになるのだろう。
素直に、うどんを頂いて、早めに帰ることにしよう。
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9時頃、チェックアウトして、高松駅まで琴電で移動。
駅で、荷物を手荷物預かりに預ける。
んでもって、改めて、うどん屋にゴー。
1軒目として考えているゴットハンドさんは、10時開店だ。
なので、ゆっくり歩いてお店まで向かう。
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なのだけれど、お店に着いても、まだ30分ぐらい時間があるじゃない。
近くのマルヨシセンターで、食品でも眺めて時間を過ごそうと思ったけれど、冷房が効きすぎていて、寒くて出た。
仕方なく、店の前で待つことにする。
それにしても、縁とは面白いものだ。
ツイッターの人に薦めて貰わなければ、この店には来なかっただろう。
ゴットハンドという店名を聞いただけで、別の店にしてしまっていただろう。
だって、うどん屋とは思えない名前だもの。
きっと、奇をてらった目立ちたがり屋の店なのかなと想像して敬遠していたに違いない。
でも、今、そのゴットハンドさんの店の前で待っている。
しかも、もし、普通に入っていたなら、普通の熱いかけうどんを食べていただろう。
でも、これから注文しようとしているのは、ひやあつだ。
冷たい麺に、熱い出汁なんて、汁の温度は、一体どうなるのと思ってしまう。
これもまた、薦めて貰わなければ、頼んでいない筈だ。
そんなことを考えていると、今回、薦めてもらったことが、良かったと思うと同時に、嬉しくなってきた。
普段ならしない行動を、今から、やろうとしているのだ。
何か、楽しいなと、ちょっとウキウキした気分である。
開店時間になると、凡の後に、カップルが並んだ。
いよいよ、ゴットハンドの体験である。
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凡が、初めての店で、まごついていると、年配のお姉さんが、優しく教えてくれた。
かけをひやあつで、と言ったあとに、そこでサイズを聞かれて、一瞬、迷った。
これからハシゴをするわけで、それなら小を注文したいのである。
この店で、小とは1玉のことだ。
でも、高松のうどんのお店で、小というのは、どうなんだろう。
凡の前に、何人もいて、その人たちの半分でもが、小を注文してたなら、胸を張って小と言えるだろう。
でも、凡が、開店してからの1人目だ。
うどんを食べに来て、しかも、かけで、それで小は、ちょっと恥ずかしいい気がしたのだ。
なので、中と言った。
この店で、中とは2玉のことだ。
それに、やっぱり天ぷら類も頼みたい。
ゆで玉子の天ぷらに、コロッケを追加した。
まずは、最初の1杯としては、なかなかのチョイスじゃない。
凡の後ろのカップルは、堂々と小を注文していた。
何か、ちょっと負けた気がした。
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さて、肝心のうどんである。
麺は、讃岐うどんのコシの強さは、ほどほどに、そこが凡の評価したい点だ。
うどん自体が美味しい。
兎角、讃岐うどんというと、コシの強さを極端に嗜好する人たちがいるが、あれは、料理の美味しさというものの本質を理解していない人であることの証拠なのではないだろうかと思う。
何故なら、美味しいものは、ほぼ、間違いなく、柔らかいのである。
うどんは、柔らかい方が、美味しい。
と、まあ、それは、普段の凡の持論だが。
ここ高松にいて、讃岐うどんを食べる場合においては、やや評価の線引きも違ってくる。
讃岐うどんは、コシがあってこそのうどんであることは、これは間違いがないことだろう。
でも、コシと硬いということは、別物だ。
このゴットハンドさんは、もちろん、コシはあるのだけれど、硬いということは無い。
そこが、絶妙な匙加減なのだろう。
だから、この凡だって、美味しいと思うのである。
それでもって、ひやあつなので、常温の麺に、熱い汁が掛かっている。
その汁は、極めて薄味だ。
味音痴の凡が、言うのもなんだけれど、いりこで出汁を取っているのだろうか、ちょっと汁を飲んでみて、その上品さに、これが讃岐うどんなのかと、再確認した。
勿論、讃岐うどんは、何度も食べたことがあるが、こんな薄味は初めてだ。
とはいうものの、うどんを食べていて、薄くは感じない。
というのも、うどん自体に、柔らかい塩気を含んでいるからだ。
麺だけを咀嚼して見るに、それだけで、食べることのできるぐらいの塩味を感じる。
なので、薄味の汁に合っているのだろうと、想像。
んでもって、ゆで玉子の天ぷらも、コロッケも、美味しかったです。
ただ、この2つは、予め、開店前から揚げていたんですね。
でも、凡が帰る頃に、揚げたてのなすびが並べられたので、あれを今食べたら、美味いだろうなと、追加で、今から、なすびの天ぷらも食べてやろうかと、そんなこと思ってしまった。
ということで、1軒目のゴットハンドさん。
ごちそうさまでした。
美味しかったです。
さて、お腹もいっぱいになって、幸せな状態である。
でも、もう1軒こなさなければいけない。
一福さんだ。
歩いて、一福(いっぷく)さんに向かう。
実は、一福まちなか店さんは、昨日泊まったホテルの近くのお店だったのですね。
店まで来て、それに気が付いた。
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さて、ここでは、カレーうどんを食べよう。
カウンターで、サイズを聞かれたので、今回は、小と答えた。
カレーうどんのカレーは、ドロリとした濃い目のカレーで、それが、この一福さんの、ちょっと細めのうどんに絡まって、なかなか美味しい。
それに、うどん屋のカレーだけれども、結構、スパイシーな味付けに仕上げてある。
カレー自体が、美味しいカレーだ。
このお店は、出汁をセルフで入れるみたいで、途中で、カレーうどんに出汁を掛けてみようかと思ったけれども、結構、凡好みのカレーだったので、そのままドロリとしたカレーで食べきった。
ついでに、頼んだ高野豆腐の天ぷらも、高野豆腐が甘く煮てあるので、それがカレーとの相性もバッチリで、これまた、なかなかの凡のチョイスだったんじゃないかな。
この一福さんは、大根おろしや、生姜おろし、ねぎ、レモン、などがセルフなので、今度は、かけか、ぶっかけを頼んで、それらの薬味を山盛り掛けて食べて見たいなと思う。
一福さんも、美味しく頂きました。
ごちそうさまでした。
ということで、うどん屋を2軒ハシゴして、もう満腹である。
腹ごなしに、商店街を、あちらこちらと散策をして、途中、路面電車に乗り込んで、駅まで戻る。
そういえば、みゆきさんも麺類が好きなんだよね。
随分前に、BSのNHKで、コンサートの前の出前は、力うどん天かす抜きで、ということをおっしゃって、話題になってましたよね。
懐かしいなあ。
麺類もお好きなんだろうけれど、普段は、どんなものを食べているんだろうね。
ああ、みゆきさんと同じものが食べてみたいよ。
とはいうものの、凡は、好き嫌いは、少ない方だけれど、レバーとか、ホルモン、モツなんかも苦手だ。
なので、もし、みゆきさんが、もつ鍋食べに行こうよ、なんて凡を誘ったら、どうしよう。
勿論、凡のみゆきさんに対する愛は、もつ鍋を越えている筈だ。
ただ、嫌いなものは、身体が受け付けない。
なので、吐いてしまっても良いように、バケツなんかを抱えて食べることになるだろう。
「ああ、気持ち悪い。オエー、オエー。」
無理に食べた凡は、吐いてしまうかもしれない。
「ねえ、凡ちゃん。美味しい?」
なんて、そんなことお構いないに、凡に聞くかもだ。
「うん、美味しい。」
凡は、バケツに顔を突っ込みながら答えるよ。
そんな時に、みゆきさんが歌を思いつく。
「ねえ、蕎麦屋のバージョン2が出来たよ。モツ屋っていうの。」
なんて、笑顔で凡に言う。
凡は、もつ鍋で、気持ち悪くなって、バケツに吐いている。
「ねえ、聞いてくれる?」
♪♪ 凡は、バケツに顔つっこんで、凡は、バケツに顔つっこんで
   今食ったモツを、せっせともどしてる ♪♪
ちょっと、みゆきさーん。
凡が、もつ鍋苦手だって知ってるなら、誘わないでよー。
いや、やっぱり、誘って欲しい。
っていうか、みゆきさんって、Sなのー?
「あははは。凡ちゃん、もつ鍋、そんなに嫌いなんだ。」
みゆきさんの最高の笑顔を見ながら、凡は、バケツにオエー。
でも、目の前に、みゆきさんがいるなら、幸せなのかもしれない。
っていうか、そんな、せっかく、みゆきさんと食事をするのに、嫌いの物食べなくてもね。
みゆきさんとの食事で、凡が望むのは、そんなお店で食べる食事じゃなくて、ちょっとした、自宅でもいいし、みゆきさんが、いつも食べている物が良いんだ。
その最高のシチュエーションは、やっぱり、みゆきさんの家だろうな。
料理はね、お茶漬けだ。
それも、高級な薬味が添えられたお茶漬けじゃない。
昨日の残りの冷やごはんに、ただ、渋めのお茶を掛けてさ、凡の好みでは、冷たい麦茶でもいいんだけど、兎に角、安物のお茶が良い。
んでもって、その辺の、スーパーで買った安い沢庵を、ふたりでポリポリ言わせながら啜るんだ。
そんなお茶漬けなら、最高だろうな。
静かなキッチンに、凡とみゆきさんの、箸と茶わんが当たるカチャカチャという音だけが聞こえる。
んでもって、途中で、箸を止めて、みゆきさんが凡を見て、ニコリと笑うんだ。
「やっぱり、日本人は、お茶漬けだよね。」
「うん、そうだね。庶民に生まれて良かったよ。」と凡も答える。
「あたしゃ、お金持ってるけどね。」
「そうなの。でも、やっぱ、金持ちでも、お茶漬けだよ。」
みゆきさんは、それにニコリと笑って、ただ、ズズッっと音をさせて、お茶漬けを食べている。
ああ、そんな食事って、最高の最高だろう。
そんな食事をみゆきさんと出来たなら、もう死んでも構わないよ。
最後の晩餐。
お茶漬け。
食べ終わったら、箸で茶わんを1つ叩こう。
「チーン。」
南無阿弥陀仏。
ということで、今は、高松の街で、ひとりで、うどんを2軒ハシゴしたところだ。
2軒とも、美味しかったです。
さて、そろそろ早めだけれど、帰ることにしよう。
高松からマリンライナーで、岡山に移動。
ここで、ちょっとビールでも飲みたくなったけれども、それほどお腹も空いていないし、ここだというお店も見つけられないで、結局、缶ビールを買った。
そんでもって、駅の構内でミニボンへのお土産を購入。
マスカット・アレクサンドリアと、シャインマスカットのクリアケース入り。
それぞれ、1000円だった。
1房買う勇気も無かったので、でも、これぐらいなら、2つの種類の食べ比べも出来るかと。
これは、珍しく喜んでくれたみたいだ。
岡山、1511時、相生行きに乗り込む。
混んではいたが、座れたので、さっきの缶ビールを開けた。
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1616時、相生着。
1618時、相生発。新快速、野洲行き。
車窓を眺めながら、また、ウトウトしながら、大阪駅まで戻って来た。
んでもって、京橋駅で、今回の青春18きっぷの旅は、終わる。
そのまま、京阪電車で自宅に帰った。
1930時ぐらいだったかな。
それにしても、今回は、どこも行かなかったな。
ただ、電車に乗って、ただ、食べて、それで終わり。
でも、それだけでも、楽しかったし、行って良かったと思える旅ではあったのであります。
昨日の朝、急遽、高松に変更した目的地だったけれど、改めて、高松もいいところだなと、好きになったのは、収穫だったかも。
ということで、今回もまた、お話にお付合いくださいまして、ありがとうございました。

コメント

  1. yukemuri より:

    地上最強のウドン、ゴッドハンドですか?
    店名だけでブログネタになるしなね笑)
    コシがあって凡蔵さん的には微妙だったようですが、自分は食べてみたいです
    次のカレーうどんも美味しそうだなぁ~

  2. 平 凡蔵。 より:

    ありがとう、yukemuriさん。
    ゴッドハンドって名前がスゴイですよね。
    人に薦められなかったら、行ってなかったかもです。
    それと、名前からして、若い人がやってるのかなと思ったのですが、(経営者は、そうなのかもしれませんが)
    お店にいた人は、年配の方で、そんな気負った感じじゃなかったんです。
    また、行きたいお店です。
    カレーうどんも、美味しかったですよ。
    でも、普通のうどんも食べて見たかった。

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