平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(1060)青森あたりから始める旅。(1)

久しぶりのブログの更新です。
少しばかりの悩みが、怠惰な凡を、さらにグータラにさせるようで。
と、そんなことは置いておき、色々なことが重なりまして、6月4日(金)から6月8日(火)の5日間が休みとなりました。
最後の1日は、調整日として置いておいて、4日から7日までの4日間を、出かけようと思います。
思いますと書きながら、もう既に、そこから3週間ぐらい経っているのですが。
折角の連休だから、気分転換という訳です。
とはいうものの、どこへ行こうかと迷う。
北海道も考えたが、緊急事態宣言されているので、飲みに行くことも出来ないだろうし。
迷った末に、前日の帰路の京阪電車の中で、青森に行くことに決めて、ANAのマイルを使った特典旅行で、青森までの片道の飛行機の予約を入れた。
予定では、青森から、南の方に下って行って、仙台か、福島か、或いは、東京辺りまで移動して、大阪に帰って来ようと思う。
最後に東京まで入れたのは、やっぱり東京へ行きたいと言う気持ちがあるんだよね。
まあ、たどり着けるかは、その時の成り行きであります。
東北南下作戦。
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6月4日(金曜日)。
自宅を出発して、大阪モノレールで、伊丹空港まで移動。
保安検査場を通過して、新しくなったフードコートみたいなところで何かを食べようかと思ったが、なかなか高めの値段設定だったので、サンドイッチを買って食べる。
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0900時、伊丹空港発。ANA1851便。DCH8-Q400。
人数的には、3分の1ぐらいだろうか。
揺れが予想されるので、飲み物のサーブはワゴンじゃなくて、トレーに乗せて回ってくる。
CAさんのトレーを見ると、水とカップが乗っていた。
凡は、ANAに乗ると、ドリンクサービスでは、大体、コンソメスープを注文する。
んでもって、いつも、ちょっと薄いなあなんて思いながら飲む訳なんだけれど、あれがまた、そうは言いながらも美味い。
なので、CAさんにカップのドリンクをお願いしたら、お茶だった。
シマッタ。
凡の早とちりである。
しかし、どうしてあのコンソメは、美味いんだろうね。
いや、もう少し、濃い目が凡は希望だけれど、でも、あれがいいんだとも思う。
何につけても、完璧を追及するのは、これはイケナイ。
機内食だってそうだ。
かなり前に、国際線に乗った時に、後ろの席の日本人の若いカップルが、機内食が不味いと言って、CAさんに、別のメニューに交換させていたけれども、その時は、機内に積んでいる食事の予定数もあるのに、よくそんな傍若無人な振舞いが出来るなと驚いたのだけれど、今思えば、あのカップルは、機内食の何たるかを知らない悲しい人たちだったのだろう。
機内食なんて、初めから、そこに完全を求めるものではないのである。
どんな機内食だろうと、乗る前からワクワクして、それでもって、2種類から、これまたドキドキしながら、チョイスをして、そして、アルミホイルの蓋を取った時の楽しさがいいんだ。
イマイチな機内食であっても、ああ、イマイチだったなと思えばいいだけのことだ。
そのイマイチな機内食を、凡などは、最高に美味いなあと思いながら食べてしまうのである。
これが、機内食なのである。
天候が雨のせいか、窓の外は真っ白だ。
そのために、窓の外からの光が拡散して、機内がメチャ明るい。
思ったより、揺れないなと思っていると、着陸10分ぐらい前になった頃、急に機体が揺れだした。
それも、かなり激しい揺れだ。
始めは余裕で、その揺れを楽しんでいたのだけれど、だんだん、気分が悪くなる。
胃の辺りが気持ち悪いなと思いだして、それに気を取られていたら、冷や汗が出て来た。
んでもって、やっとのことで、青森空港に着陸。
久しぶりのANAは、楽しかったです。
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空港から、バスで、まずは青森駅に移動。
バスの中で、今日のホテルを検討。
青森に泊るなら、ここにしようと思っていたホテルがある。
青森グリーンパークホテルさん。
ここは、安く泊まれるのも良いのだけれど、兎に角、1階にある食堂がいいんだなあ。
晩酌セットも、料理も美味しくて、何しろ生ビールが2杯ついている。
朝食も、手作り感があって、元気の出るメニューなんだ。
しかし、検索しても出てこない。
満室なのだろうか。
なので、アイフォンで、色々見ていると、JALの冠を付けたホテルが、お手頃な値段で出ているではないですか。
ホテルJALシティ青森さん。
デラックスシングル1泊2日、ブッフェの朝食付き。
税込み、4500円(500円引きのクーポン使用)。
ここに決めた。
IMG_7108.JPG(青森駅は、改装中。だんだん、駅という施設の良さがなくなっていっているような気がする。)
青森駅から、歩いて、ホテルに荷物を預かってもらいに行く。
「おお、中々、立派なホテルじゃないか。」
青森観光物産館「アスパム」を正面に、その道路の右側にホテルがあった。
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さて、ちょうど良い時間なので、ランチといきましょうか。
青森に来るのは、これで5回目ぐらいだろうか。
久しぶりに訪れる街に来たら、新しいお店に入ってみたいと言う気持ちもあるが、以前に行ったことのあるお店に、また行ってみたいと言う気持ちも湧いて来る。
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実は、ホテルのすぐ近くに、以前に行ったことのある「亜希」さんがあって、行ってみることにした。
とんかつや、ハンバーグなどの洋食を食べさせるお店で、入りたくなるような店構えをしているんだ。
店に入ると、客もまだ来てなくて、4人ぐらいだっただろうか。
ここで、注文するのが難題だ。
店の前のショウケースで、予め、メニューを検討するのだけれど、何しろ、そんなに頻繁に来れる青森じゃないし、そんなに頻繁に来れるお店じゃない。
むしろ、これが最後になるかもしれないという1皿を選ばなければいけないとも言えるのだ。
地元を感じたいのなら、日替わり定食という選択になるだろう。
見ると、今日のおすすめは、鮭フライ定食とアジフライ定食だ。
カラッと揚げられたフライの衣は、その食感と油のジワリと口中に染み渡る味わいが、なんとも幸せな気持ちにさせてくれる。
所謂、定食の王道だろう。
たぶんだけれど、タルタルソースが添えられているのかな。
そのタルタルを鮭フライの端っこに乗せて、一口齧る。
このタルタルがまた、美味いのだ、きっとね。
しかし、何故、フライの端っこに、タルタルを乗せたかと言うと、凡は、フライには、ソースが1番合うと思っているからだ。
ウスターソースでもいい、トンカツソースでもいい、関東なら、中濃ということになるのだろうか。
大阪人には、あの中濃は、あまり馴染みがないが、美味しいに違いない。
なので、1口、タルタルで食べたなら、あとはソースで食べたいからだ。
油と、ソースは、実にベストマッチである。
普段のお昼ごはんだったら、天ぷらでもソースだ。
551の豚まんだって、ウスターソースの他は考えられない。
と、まあ、この551に関しては、ウスターソースと主張するのは、年寄りの証拠でもありますが。
という流れから考えると、日替わりにするかと思うのだけれど、お店の看板に、とんかつ、ステーキのお店と書かれているのだから、やっぱり名物のとんかつか、ステーキを頼むのがベストなのかもしれない。
ただ、ステーキは、ややお高い。
なので、とんかつということになるだろう。
とはいうものの、前回に行った時に、とんかつは食べている。
なので、違うものを注文したいとも考える。
それなら、ハンバーグ、唐揚げ、エビフライ、カツ丼なんてのもある。
んでもって、凡が惹かれたのが、「みっくす弁当」なる松花堂弁当だ。
ヒレカツ、エビフライ、唐揚げ、それに、鮭の塩焼きまで付いている。
至れり尽くせりの弁当なのだ。
これを食べて満足しない人はいないだろう。
値段は、1600円。
しかし、恥ずかしい。
これを注文するのが恥ずかしいのだ。
このお店に来る人は、大体、1人、1000円弱ぐらいの値段設定のものを注文するのじゃないだろうか。
頻繁にランチとして来るなら、そんな値段設定になるだろう。
そんな中で、1600円の弁当を食べるのは、何とも、恥ずかしいのだ。
安いものを注文するのも恥ずかしいかもしれないが、高いものを注文するのも恥ずかしいのである。
「あ、あの人、あんな高い定食を食べてるで。すごいな。金持ちのボンボンやろか。いや、やっぱり観光客やろな。中々、来られへんから、思い切って高いの注文したんやろ。ほら見てみい。必死になって弁当にがっついてるわ。見てたら、何や、悲しいな。きっと、観光客や。だって、青森に、あんなハンサムな男の人おれへんし。」
なんてことを、ズーズー弁で、女の子に、ヒソヒソ話されるのが嫌なのである。
凡は、子供のころ、母親から愛されていたのだろうか。
普段の弁当は、そんなことないのだけれど、遠足や運動会などのイベントになると、気合の入った豪華な弁当を持たせてくれていた。
大きめの折りに、牛肉を甘辛く炒り付けたものや、エビフライ、玉子焼き、赤いウインナー、こんにゃくや、野菜の煮つけのようなものなどなど、折りの4分の3ぐらいに、おかずが詰められているのだ。
その豪華なお弁当が、恥ずかしくて恥ずかしくて。
周りの友達の弁当を見たら、ごはんに玉子焼きとか、そんなものだった。
なので、お弁当を食べる時は、蓋でおかずを隠して食べていたのだ。
今もそうだけれど、みんなと同じぐらいのが良いのである。
良いのであるというか、楽なのだ。
もし仮に、この青森のお店で、このみっくす弁当を頼んだら、そんな思いをすることになるだろう。
それは、恥ずかしいのではないかと、優柔不断で気弱な凡の声が聞こえる。
そういえば、みゆきさんは、ツアーなどで、地方に行くこともあるだろう。
そして、お昼を食べにお店に行くこともあるだろう。
1人なのか、スタッフと一緒なのかは知らないけれど。
そんな時に、凡の様に、メニューを迷ったりしないのだろうか。
値段的には、迷わないだろう。
何しろ、みゆきさんは、お金持ちだ。
或いは、「あたし、みっくす弁当。」って、即決なのかもしれないね。
何となく、そんなイメージだよ。
高いのを注文するってことじゃなくて、パッと閃いたのを注文する。
どっちかというと、男っぽい性格で決めちゃう。
それなら、凡も即答だ。
「みっくす弁当をお願いします。」なんてね。
でもって、カウンターの隣同士で、みゆきさんと弁当を食べる。
もし本当に、みゆきさんが隣にいたら、もうヒレカツが、喉を通らないかもだね。
んでもって、みゆきさんが、弁当を食べ始めて、途中で、ふと気が付くんだ。
結構、ボリュームあるねと。
「みゆき、食べきれないから、そうだ、ヒレカツ1個、凡ちゃんにあげる。」
なんて、今まで食べていた箸で、ヒレカツを摘まんで、凡の弁当の上に乗っけるよ。
凡の目の前にある、ついさっきまで、みゆきさんの弁当にあったヒレカツ。
しかも、みゆきさんの使う箸で摘ままれていたヒレカツである。
凡は、その摘ままれていた部分を、ジッと見るだろう。
んでもって、またもって、ジッと見るだろう。
ああ、その摘ままれていた数ミリの部分だけを切り取って、そこだけを食べたい。
そんな衝動に駆られるのは仕方がないだろう。
凡は、飲み物の回し飲みとか、他の人のラーメンなどを味見するというのが苦手だ。
勿論、その場の雰囲気があるから、楽しいふりをして、回し飲みするよ。
でも、なんか、苦手なのだ。
まあ、それは男同士というケースだから特に、そう感じるのかもしれないが。
その相手が、ミニボンであっても、ちょっと、躊躇ってしまう。
ペットボトルの回し飲みはしない。
ただ、これが、可愛い女の子の場合だったら、少しばかり気持ちは違ってくる。
やっぱり、嬉しいかもだ。
ただ、違う意味で、苦手かもしれない。
若い時に、飲み会などで、そんなシチュエーションがあった時に、平然として回し飲みしたりできる男性がいるけれども、あれは、本当に、何も思ってはいないのか、或いは、嬉しいと思っているが、何も感じない演技をしているのか。
飲み会などで、女の子が「あ、これ美味しい。どう、飲んでみる?」なんて、可愛い女の子が飲んだグラスを、ポンと凡の前に置かれたら、どうしたらいいのよ。
そのグラスのどこに口を付けたら正解なのか。
難問中の難問である。
グラスを目の前に、飲む事も出来ずに、ジッと見ている凡がいるのである。
ああ、悲しい凡である。
というか、そんなことよりも、目の前のメニューの選択である。
色々、迷った挙句に、「亜希特製フライ丼」800円に決める。
海老、イカ、キス、野菜のフライの乗った丼で、ボリュームも満点だ。
美味しく頂いて、お店を出た。
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さて、これから、どうしようかな。

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