平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(1018)関西1デイパスで計算しない旅(3)

10月5日(月曜日)。
天理で、中島みゆきさんの「中島みゆき 第二詩集 四十行のひとりごと」を購入して、また、天理をブラブラ散策もしたので、今日の目的は達成と言う事であります。
なので、ホテルまで移動しよう。
天理の駅まで戻って来ると、次の列車まで、結構な時間があるので、それなら近鉄で京都まで出ようかと、改札口を通ろうとしたら、ピンポンとチャイムが鳴った。
凡が今日使っている関西1デイパスは、近鉄も使えるけれども、この天理駅は、指定区間外だった。
天理で浮かれてたので、きっぷの内容忘れてたね。
なので、JRに戻って、つぎの列車を待つ。
天理を、1643の列車に乗って、天理→奈良→京都→南彦根と移動した。
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今日のホテルは、「ホテルレイクランド彦根」さんだ。
またもや、ゴーツーキャンペーンを利用させて頂いた。
その前に、何故、彦根に泊まるのかと言う事を書いておかなきゃいけない。
関西1デイパスを利用するなら、他に宿泊地として面白そうな場所もあるけれども、今回は彦根に決めていた。
何故なら、凡が行った時は、(来年の3月までやっているそうですので、HPチェックしてね)彦根市内で宿泊すると割引が受けられる「ひこね宿泊割引キャンペーン」をやっていて、ゴーツーキャンペーンと併用することが出来るのです。
ホテル代が4000円以上の凡は、1500円を、更に割り引いてもらえるのだ。
これは、かなり有り難い。
それと、楽天トラベルの何かの特典で、300円の割引。
さらに、ゴーツーキャンペーンの地域共通クーポンを、1000円分もらえるのだ。
詰まりは、今回は、1泊2日で、5415円。
そこから、ゴーツーキャンペーンで、1790円、彦根市のキャンペーンで、1500円、楽天のキャンペーンで、300円、おまけに、地域共通クーポン1000円分付き。
クーポンも値引きに入れて計算すると、ホテル代が、合計税込み、825円なのである。
これは、彦根に泊まらなきゃね。
南彦根の駅前に、ホテルはある。
1930頃、チェックイン。
回りに、朝ごはんを食べれそうなところも無いので、朝食も頼んでおく。
1000円。
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部屋に入ると、思ったより広い。
バスもトイレも、ゆったりとしている。
これは、なかなか良いね。
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なんでも、この南彦根の駅周辺には、地下水が湧き出ていて、ホテルの水は、その地下水を利用しているらしい。
蛇口の水も、シャワーの水も、ミネラルウォーターというわけだ。
これもまた、有り難い。
夜中に、喉が渇くので、水が欲しくなるけれども、すぐにミネラルウォーターを飲むことが出来る。
なかなか良いじゃないと思って、椅子に座ろうと思って、ガッカリした。
ホテルなどの問題点を、ことさら声を大にして書き立てるつもりはないけれども、後で読み返した時の想い出にもなるし、これを読んでくださった方に、正確なことを伝えておきたい。
良いことばかりを書いて、それで、それを読んで泊まってくださった方が、がっかりしないための参考になるようにね。
私設の口コミみたいなものだ。
今回、何がガッカリしたかと言うと、椅子に座ろうと、座面を見ると、白っぽいカバーが掛かっていて、その上に、前泊者の髪の毛と、下の毛が、7、8本落ちている。
わずか40センチ四方の面積にだ。
凡は、ホテルなどのハード面に関しては、故障していない限り、そんなに気にしない。
でも、掃除だけは、丁寧にして欲しいのだ。
何かの影になっているところだったら解るよ。
でも、凡が、一瞬見ただけで、「これは、、、。」と気づくところが掃除出来ていないのは、どうも気持ち悪い。
或いは、椅子の座面を確認すると言う事が、マニュアルに無いのだろうか。
というか、こういう場合、よく見て気が付く場所じゃなくて、すぐに見える場所が、掃除できていないという場合が多いのが不思議だ。
余程、フロントに電話しようかと思ったが、このホテルにいる従業員は、フロントの男性1人のようだったので、そこまでしなくても良いかと、凡が、ティッシュで、その毛を掃除しだした。
カバーの布に引っ付いているのを、ティッシュで取るのは、なかなか難しい。
それに、ホテルに入って、そうそう、何をしているのだろうと、情けなくなった。
そうだ、カバーなんだから外せば良いかと、カバーを引っぺがしたら、背もたれのウレタンが、むき出しになった椅子が現れた。
でも、こっちの方が、よっぽど気持ちが良いのである。
さて、気を取り直して、外出しよう。
フロントで貰ったホテル周辺の地図を持って歩き回るが、ここだというお店を見つけることが出来ない。
兎に角、絶対数が少ないからね。
まあ、どうしても店を見つけられなかったら、駅前に鳥貴族があるので、そこにしよう。
一応、駅の向こう側も見てみようと、行ってみると、博多串焼と書かれたお店があった。
雰囲気も良さそうだし、入ってみよう。
「くしまろ」さん。
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店は、満席という訳でもないけれど、男性2名と若くて可愛い女の子が1人、忙しそうに動き回っている。
背の高いカウンターの横にある低めのカウンターに座る。
目の前に、おでんの鍋があった。
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まずは、ビールと、おでんと、串焼きが売りのようなので、3本ほど。
ビールを飲みながら、待っていると、スピーカーから、みゆきさんの曲が流れた。
「空と君とのあいだに」と「悪女」だったか、立て続けに2曲。
1人で飲んでいる時に、みゆきさんの歌が掛かると、少しばかり料理が来るのに時間がかかっても、まったくもって気にならない。
というか、今日は、もともと、ゆっくりと1日を楽しもうと言う事なので、元から時間は気にならないのである。
スタッフの男性に、「中島みゆきさんの曲ばかりかかりますね。」と言ったら、有線だから、他の歌手のも掛かりますよというのだけれど、その後も、3、4曲流れてた。
おでんは、目の前の鍋から取り分けてくれる。
味も沁みていて、まずは、ほっこりとした気持ちになる。
串焼きは、紫蘇、トマト、紅ショウガを、豚肉で巻いたものだ。
どれも、串にしては大振りで、1本1本の食べ応えもある。
1本ずつ頼めるのも良い。
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季節の串で、巨峰をベーコンで巻いたものを頼んだが、これが、想像以上に美味しかった。
ビールや、塩気のものを食べた後に、甘く優しく口の中に巨峰の香が広がる。
思わず、もう1皿追加した。
ふと、女性スタッフを見ると、細身というか、如何にも華奢な感じで、凡の好みのタイプじゃないか。
指なんか、細くて、白い骨が、今にも折れそうだ。
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柿にモッツァレラを乗せて、バーナーで炙るという串を注文。
しばらくして、皿に串を乗せて、その可愛くて華奢な女の子が持って来た。
最後の仕上げは、目の前でチーズをバーナーで炙るという。
凡は、そのバーナーで炙る瞬間を、写メで撮りたかったので、女の子に、「写真、撮って良いですか。」と聞いた。
すると、女の子は、「えーっ。」と、半分、困るという感じだけれども、半分、うれしいような表情になった。
でも、バーナーで炙りだしたので、凡は、お皿に乗った柿とチーズを、写メで撮った。
その時に気が付いたのだけれど、「えーっ。」と言った女の子の、表情が、少しばかり怒っているように見えたのだ。
「しまった。」
彼女は、彼女自身も可愛いと言う事を自覚していて、それでもって、凡が写メを撮っても良いですかと聞いたときに、きっと、自分を撮りたいと言っているのだと、そう解釈したのだろう。
でも、凡が撮ったのは、串だ。
それで、彼女は、怒っているのだ。
いや、そんなあからさまな感じじゃない。
見た目は、普通だ。
でも、凡には、少しばかり冷たいような気がしてならなかった。
凡の好みの、若くて可愛い女の子に、冷たくされることほど、寂しいことはない。
「ああ、どうしたら、いいんだ。」
他人が見たら、「いや、彼女、全然、怒ってないじゃないですか。」と言うだろう。
でも、嫌われることに恐怖を覚える凡にとっては、ほんの少しの表情の中に隠された冷たさも、悲しいことに、察してしまう能力を持っているのである。
彼女に嫌われたくない。
たとえ、もう2度と会う事のない、南彦根の女の子であっても、嫌われたくない。
「自分、可愛いね。」
なんて、普段は言わないことを、彼女が近くに来た時に、勇気を出して言ってはみたものの、「ありがとうございます。」と、事務的に言葉を返して、向こうへ言ってしまった。
その事務的な感じが、更に凡を、情緒不安定にさせる。
ああ、寂しいなと思ったが、目の前にいる男性スタッフが、いろいろ話に答えてくれるので、やや気持ちが和らいで、それに酔いも回って、最後は、楽しく飲み食いをしていた。
生ビール、瓶ビールと来て、日本酒も良いなと思って、頼んだお酒。
「ゆきの美人」という銘柄。
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思わず、頭に「み」を筆ペンで書き入れて、「みゆきの美人」にしたくなる衝動にかられた。
ああ、みゆきさんに会いたいなあ。
んでもって、みゆきさんと、こんなカウンターに横並びに座って、お酒を交わしながら、串焼きを、食べさせ合いっこするんだ。
「みゆきさん、あーん。」
「凡ちゃん、あーん。」なんてね。
その「あーん。」というフレーズが、店中に響き渡る。
何しろ、みゆきさんは、声量もあるからね。
「あーん。」「あーん。」「あーん。」、、、「あーん。」
そのみゆきさんの「あーん。」を聞いて、凡は、思わず、「タララ、タララッララ。」と青江三奈さんの「伊勢佐木町ブルース」のイントロを口ずさんでしまう。
すると、みゆきさんは、それに合わせて、「アン、アン。」なんて合わせるよ。
この曲は、若い人には解らないだろうけれど、色っぽい歌なんだよね。
名曲だ。
♪♪あなた知ってる~、港ヨコハマ~♪♪
なんてね。
思いっきりハスキーボイスにして、青江三奈さんのモノマネで歌ってくれる。
ああ、みゆきさんが歌う伊勢佐木町ブルースは、さぞかし、色っぽくて美しいんだろうな。
1度で良いから聞いてみたいよ。
そんでもって、これは凡だけに、あの「アン、アン。」を、凡の耳元で聞かせて欲しい。
耳にかかるみゆきさんの吐息。
おそらく、鼻血の大量出血で、死んでしまうだろう。
日本初の、鼻血による死亡。
翌朝の新聞に載るかもね。
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締めは、親子丼。
これも、美味しかったです。
ということで、生ビール、瓶ビール2本、お酒2杯、レモンサワー3杯ぐらいか、結構、アルコールも頂いて、最後に、締めの親子丼を食べて店を出る。
お会計をしたら、7106円。
店を出る時に、店長さんかな、と女の子が、ドアの外まで見送りに出てくれた。
ふと、女の子を見たら、笑顔で凡を見送ってくれている。
あれ、あの冷たいと思った表情は、凡の寂しさのあまりの錯覚だったのだろうか。
そんな笑顔を見たら、また店に逆戻りして、飲み直したくなっちゃうじゃない。
南彦根で寂しさのあまり、「紅灯の海」を口ずさみながら、千鳥足でホテルに帰ったのでありました。
ホテルに帰ったら、シャワーもせずにバタンQ。
翌朝、ミネラルウォーターのシャワーを、ゆっくり浴びて、サッパリとした朝を迎える。
さて、朝食を頂きに行こう。
と、1階の食堂に行くと、果たして、凡1人。
昨夜のフロントの男性が、食堂に来て朝食の準備をしてくれた。
和定食。1000円。
鮭は、このホテルで焼いているのじゃなくて、牛丼屋なんかで提供されるパックになったものを湯煎したものだ。
でも、そんなおかずが、結構品数も多く、どれも美味しかったです。
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部屋に戻って、ゆっくりと、今日の予定を考える。
今日もまた、昨日と同じで、急がずに、今日という1日を楽しもう。
何しろ、今日は、関西1デイパスも使用しないので、急ぐ必要もない。
んでもって、10時前にチェックアウトした。

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