平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

創作劇場は、ここをクリックしてください。⇒⇒⇒

散散歩歩。(937)青春18きっぷ2019夏!鳥取旅(1)。

なかなかブログも更新できずにいるのでありますが、いよいよ青春18きっぷの夏の期間となりました。
ミニボンを置いて、おおっぴらに一人旅の出来る期間なのでありまして、これは取り敢えず、きっぷを買って出かけようではありませんか。
ということで、7月21日(日曜日)に、1個目のスタンプを押しに出かけました。
2、3日前から、何処へ行こうかと、いつもながら迷っていた。
時刻表の路線の図を見ながら、ネットで駅名を検索しながら、豊川稲荷あたりはどうかと考えた。
門前には、稲荷寿司のお店や、鰻のお店があるそうだ。
名古屋を越すので、ちょっとした旅行気分も味わえるし、帰りに名古屋で美味しいものを食べて帰っても良い。
と、食べることばかりの旅行計画なのであります。
ただ、夏と言えば凡は、山陰本線を思い出す。
学生時代に友人と、夏になったら、山陰本線の諸寄という田舎の駅に行って、みんなで合宿のようなことを、何度かしたことがある。
当時は、列車のドアも開いていて、怖がりなんだけれど、列車のドアから身を乗り出して、列車が線路の曲がりに合わせて、クネクネと動くさまを見ていた。
エアコンなんて付いていないから、窓を開けて風を受ける。
窓の縁に出した片腕だけが、ジリジリと太陽に焼かれる感覚を思い出した。
山陰本線に乗ろう。
やっぱり、夏になると山陰本線に乗りたくなる。
ということで、朝の6時ごろに家を出る。
本当なら、京都から山陰本線に入りたかったが、目的地を鳥取に、一旦決めたので、時間節約のために、福知山線経由にする。
06時43分発、丹波路快速、福知山行き。
車内は、所謂、ロマンスシートで、座ることが出来た。
大阪駅のコンビニで買ったパンを食べる。
IMG_9469.JPG
ふと、前のシートを見ると、背もたれの上から、ソバージュの女性の後頭部が見える。
その後頭部の髪が、乱れている。
寝ぐせなのか。
あなた、そんな髪で、外出してもいいのかと問いたかった。
あるところは、変な形にひょこ曲がり、あるところは、ぺたんと地肌に引っ付いている。
朝起きて、1度も髪を櫛けずらなかったのだろうか。
まさか、歯磨きはしただろうね。
とはいうものの、こういう女性に限って、見た目が可愛かったり、正確も明るかったりするのだ。
何とも厄介である。
凡とは、まったく関係のない女性ではあるけれども、どこか、もどかしい気持ちで後頭部を見ていた。
とはいうものの、車窓の風景を眺めているうちに、そのもどかしさも消えて、女性が降りて行ったことにも気が付かなかった。
そういえば、みゆきさんは、朝起きた時は、やっぱり寝ぐせがついているのだろうか。
みゆきさんが、パジャマ姿で、部屋から出てくるよね。
パジャマは、やや大きめで、ピンク色のイメージだ。
これは、夜会のDVDの影響が強いかもね。
IMG_7851.PNG
んでもって、まずは歯を磨くだろう。
鏡を覗き込むようにして、自分の顔をみる。
「まだ、眠たそうな顔してるね。」
なんて、自分で言っちゃうのかもしれない。
それにしても、みゆきさんが、歯ブラシをくわえてるところ想像しただけで、ウットリとしてしまうよね。
で、マグカップにミルクなんか入れて、頭をポリポリとかきながら、キッチンのテーブルに座るわけだ。
やっぱり、この段階では、寝ぐせは必要だ。
でも、軽い寝ぐせがいい。
髪が、あっちへ跳ね上がり、こっちに跳ね上がりってのは、ちょっとダメだ。
んでもって、この場合、パジャマのズボンは、少しゆったり目で、引きずり気味であって欲しいな。
間違っても、洗濯して、縮こまったズボンの裾が、シワシワになって、くるぶしの5センチぐらい上まで捲れあがってるのは、嫌だ。
で、新聞を広げて、テレビ欄を見るね。
「あ、あたしのモノマネやるんだ。」なんて、そんな番組を見つけて、楽しそうに、ちょっと笑ったような表情になる。
と、そんな妄想が始まってしまった。
どっちにしたって、みゆきさんなら、寝ぐせも可愛いに違いない。
山陰本線の車内に意識を戻したら、エアコンも効いていて、快適なシートで、みゆきさんの妄想も出来て、計画にあった豊川稲荷じゃなくて、今回の山陰本線にしたことが正解の気になって、楽しくなってきた。
しばらくすると、車掌さんが、巡回に回って来る。
細身で長身の20代じゃないかと思われる女性だ。
細身というよりは、薄ぺったいと言ったほうが正解か。
横から見ると、ペタンとしているのである。
凡は、このペタンとした体形の女性が、何故か好きだ。
あれは、どうなっているんだろうと思う。
胃や腸、そして、肺や心臓などの器官が、あのペタンとした体に、よく収まってるなと思う。
見ていて、ドキドキするのだ。
1度で良いから、あのペタンを抱きしめてみたいと思う。
いや、イヤラシイ意味ではない。
凡の腕の中に、ペタンの骨を感じるのだろうか。
或いは、ペタンの頼りない柔らかさを感じるのだろうか。
どっちにしたって、凡は、そこに女性の魅力を感じるだろう。
凡は、ペタンが好きだ。
なのに、どういう訳か、ミニボンは丸い。
あの丸さは、どうなっているのかと、いつも不思議に思う。
脂肪も、大いについてはいるけれども、運動もしないのに、しっかりとした筋肉のようなものも、ドンとついているのである。
あれは、一体、どうなっているのかと思う。
いや、それを探求しようとは思わない。
しかし、漠然と、不思議な気持ちで、見ているのである。
そんなことを考えると、みゆきさんは、最高の体形だろう。
ペタンでもないし、丸でもない。
そして、1度で良いから抱きしめてみたいと思う。
いや、それは、イヤラシイ意味でございます。
ということで、車内で寛いでいると、篠山口で、ほとんどの乗客が降りて行った。
残ったのは、凡と、あと1人だけだった。
08時56分、福知山着。

コメント

  1. yukemuri より:

    おっ、青春18きっぷで鳥取の旅ですか?
    良いですね~
    山陰本線と言うと、どことなく哀愁を帯びたイメージです
    様々な人間模様が交錯したと言うか、訳ありの人とか乗ってそうですよね
    新たな出会いとか期待しちゃったりして(笑)
    どんな鳥取旅になったのか、今後の展開を楽しみにしています!

  2. 平 凡蔵。 より:

    ありがとう、ゆけむりさん。
    また、青春18きっぷの時期がきました。
    山陰本線は、結構、田舎の駅が多いですからね、そんなに乗り降りも多くないし。
    でも、最近は、出雲大社とか人気で、特急とかは若い女の子に人気らしいです。
    まあ、各駅停車の場合は、そんな人は乗ってないですけど。
    出会いは、いつも、妄想で終わってしまうんですね。

タイトルとURLをコピーしました