平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(930)青春18きっぷ。松山から広島の旅。(3)

3月27日(水曜日)。
青春18きっぷで大阪を出た凡は、予讃線の観音寺駅で途中下車をした。

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駅の前にある橋を渡ったところに観光案内所があって、覗いてみたが、お昼休みで誰もいない。
仕方なく、置いてあるパンフレットをパラパラとめくって見る。
観音寺駅周辺は、何もなく、街としては、駅から少し離れたところにある銭形の砂絵が観光名所として1番に押しているようだ。
とはいうものの、次の電車まで1時間ぐらいだから、駅前を歩くだけにしておこう。
とりあえず、昼食の店を探す。
高松は、うどんが有名だけれど、ここ観音寺もまた、うどんが名物らしい。
案内所にあった、うどん地図を見て、折角だから、うどんでも食べてみるかと思う。
ただ、駅周辺でと探して見たら、駅裏にあって、行ってみようかと思ったら、イオンタウンのはなまるうどんさんだった。
別に、はなまるうどんさんが、嫌いな訳じゃない。
でも、わざわざ四国の観音寺まで来て、大阪でも食べることのできるはなまるうどんは、これは無いだろう。
と、さらにチラシを見ていると、ワンコインで中華そばを提供しているお店があった。
写真を見ると、美味しそうだ。
ということで、うどんではなく、ラーメンにした。
中華そば 源平さん。
昭和26年からやってられるらしい。
中に入ると、メニューは、中華そばしかない。
凡は、それにお寿司をプラスした。
いなりずしとカッパ巻き。

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13時ごろだったからか、お店はいっぱいで、凡も相席となる。
ただ、おっちゃんとの相席。
まあ、それはよいか。
客層を見ると、サラリーマン、近所のオバサン、ファミリーと、地域で愛されているお店であることが分かる。
んでもって、ラーメンは、これまた安心の美味しさで、満足して店を出る。
ラーメン、500円、お寿司80円×3個。
駅に戻ると、坂出を出た電車が停まっている。
おそらく20分ぐらい特急の通過待ちをしているのだろう。
予讃線は、これがあるから、なかなか進まない。
とはいうものの、それを楽しむのが鈍行の旅だ。
観音寺駅 13時41分発。
新居浜駅で、ホームに出ると、強い風が吹いていて気持ちが良い。
伊予西条駅で、気が付くと特急の通過待ちで、まだ15分ぐらい時間がありそうなので、改札を出たところにある売店で、冷凍みかんを買う。
電車に戻って、説明を見てみると、四国だから愛媛のみかんだと思ったら、福岡の会社のみかんだった。
そういえば、以前、みゆきさんのコンサートで福岡に行った時に食べた記憶があった。

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ここで、朝から続く体調不良がまだ続くことを考えていた。
気持ちが悪いのだけれど、二日酔いなら、もうそろそろ治っても良さそうなものだ。
しかも、姫路の駅そばも、観音寺のラーメンも、二日酔いなのに食べることが出来ている。
不可解だ。
果たして、二日酔いなるものなのか、否か。
そういえば、気持ちが悪い、頭が痛いに加えて、今は、首筋や背中がこわばった感じで、痛いではないか。
「風邪か。」
そう呟いた。
風邪なら、どの症状も納得がいく。
カバンから、いつも旅行に持って行く薬のケースを取り出して、アスピリンと胃腸薬を飲んだ。
風邪かなと思う症状の時に、風邪薬じゃなくて、痛み止めを飲むと、これが案外に効く場合がある。
また、これは風邪以外の体調不良にも、有効だ。
まずは、身体のどこかで発生している炎症を止めることで、全体の調子が良くなるのだ。
ということで、薬を飲んで、さらに電車に乗って、松山駅の到着。

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路面電車で、ホテルのある勝山駅まで移動しようと思ったら、市駅まで行ってしまう。
また乗り換えて、勝山駅まで移動した。
今日のホテルは、ホテルたいよう農園 二番町さんだ。
予讃線の中で予約をした。
1泊2日朝食付き 税込み 5500円。

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(見上げるとトラクターが乗っかってる。)

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しかし、この名前も面白い。
たいよう農園。
農家がやっているホテルというキャッチフレーズで、凡は知らなかったけれども、松山周辺では、いくつもあるチェーン店のようだ。
まだ新しいホテルは、フロントのスタッフも親切で、まずは、このホテルにして良かったと思った。
部屋も、口コミに、バスタブが狭いとか書かれていたが、凡にしてみれば、充分なスペースもあり、ベッドも、デスクも、使いやすくて、またフロント前でアメニティも選んで貰うことも出来て、まず申し分ない。
加湿器や、アメニティを、たくさんもらって来て、ちょっと嬉しくなった。

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ただ、凡は、基本的に、ハードな部分については、文句を言いたくなのである。
凡の泊まるホテルは値段も安いし、言っても仕方のないことなんだから。
でも、少しだけ言うなら、というか、もしこの文章を、ホテルを選ぶときの参考にする人がいるなら、その人の為に書いておこうかなと思う。
これだけ新しいホテルなのに、トイレの便座が小さい。
最近太ってきている凡は、便座にお尻が乗り切らない。
お尻より便座が小さいのだ。
これは、ちょっと困ったのではあります。

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(シャワーのスペースも、その他も、充分に快適だ。ただ、写真では解りづらいが、便座に座ったら、お尻がはみ出しちゃう。)
さて、晩御飯でも食べに行こう。
フロントで、1人でも行ける居酒屋を聞いたら、ホテルの並びにある焼き鳥屋を教えて貰う。
ホテルを出たら、まずは、そこいら辺りを歩いてみたい。
ホテルの辺りは、ちょうど繁華街のようで、無料案内所なども多くて、しかも、しっかりと呼び込みをしている。
まっとうな、夜の街だ。
ラウンジの入っているビルの1階には、ママの誕生日の花輪が、ずらりと並んでいたりするのも、ここ松山の夜は、まだまだ元気だと言う事だろう。
そんな歓楽街を抜けて、商店街に出て、松山市駅まで歩く。
街の散策ということもあるが、目的は、薬屋だ。
アスピリンは飲んだけれども、これから飲みに行くわけだから、追加で薬を買っておいた方が良いだろう。
ウルソの入った胃腸薬に、ヘパリーゼ、それから、消化を助ける酵素、腸内環境を整える薬に、んでもって、痛み止めの追加でイブ。
もともと、薬が大好きだから、買いすぎてしまったか。
とはいうものの、これで風邪の症状を抑えることが出来れば、よいのだけれど。
薬と、ドリンク剤を、その場で飲んだ。

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さて、ホテルのスタッフに勧められたお店に行ってみよう。
中に入って、声を掛けると、満席だという。
しかも、凡など、どうでも良いっていう感じで、そっけなく返される。
まあ、満席で正解だったか。
夜の街を歩いていると、時々、お姉さんとすれ違う。
すれ違った後に、香水の匂いが凡のこれから歩こうとしている道に、帯状になって、漂っているのだ。
その匂いにウットリしながら、歩いていた。
でも、悲しい。
凡が今、ウットリしているのは、お姉さんじゃなくて、お姉さんの残して行った、ただの匂いなのである。
そこには、お姉さんの欠片もないのである。
みゆきさんも、そうだ。
DVDもCDも、すべてウットリとしてしまうが、あれは電子的な影でしかないんだ。
そこには、みゆきさんの肉体の欠片もない。
ただの電子的な、1と0の羅列。
とはいうものの、みゆきさんの1と0は、他の1と0よりも、少しだけ愛おしい気がするのではあります。
んでもって、お姉さんの実物も、これまた、お金が無いので諦めよう。
お金が無いとは、悲しいものでありますね。
勧められた焼き鳥屋が満席だったので、これでまた、行く場所を見失う。
しばらく、街を歩き回っていると、提灯がボロボロに破れている焼き鳥屋があった。
丁度、地元の中年のカップルが出て来たところを見ると、満足そうな顔をしていた。
なので、入ってみる。
平助さん。
中は、カウンターと、3人ぐらいが肩を寄せ合って座れるテーブル席が1つ。
先客が、3組ぐらいいた。
お店の人は、男の人が1人。
40歳代ぐらいだろうか、かなり肥えた人なので、カウンターの裏のスペースを移動するのも大変そうだ。
キッチンの幅が、ほぼ男性の胴体の横幅と同じ。

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しかも、1人でやっているので、なかなか注文も言いにくい。
とはいうものの、急ぐわけでもないし、まあ、のんびりとやりたいから、詰まりは、好都合だ。
頃合いを見計らって、ねぎまや、つくねなどを注文。
その前に、お通しのじゃこ天が出て来た。
店の入口にあるテレビには、ずっと桑田佳祐さんが流れている。
いつもサザンを掛けているのかって聞いたら、ローテーションで、いろいろ流しているそうだ。
焼き鳥は、すべて塩味だ。
見ていると、串に塩と胡椒なのか調味料なのかを振りかけて焼いている。
これがまた、絶妙に合っているので、タレ味よりも、ビールが進んでしまう。
注文も1本から出来るのが良い。
焼き鳥を受けるお皿には、お店の屋号が染付で書かれている。
忙しそうなので、話しかけられなかったが、意外と昔からやっている人気店なのかもしれない。

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焼き鳥も追加をして、ビールも熱燗も頂いて、店を出る。
5200円だった。
さて、焼き鳥は、少しずつ食べていたので、まだ余裕がある。
夜の松山は、まだ宵の口だ。
とはいうものの、お姉さんのいるお店には、まあ行く勇気もなく、何か食べてホテルに戻ろうと思う。
とはいうものの、これは良いかなと思うお店に入ると、ちょうど、店頭にデカデカと掲げられた看板にあるメインの料理が、もう品切れですとか、或いは、ちょっと良さそうなお店だなと思うと、満席だったりと、タイミングも悪く。
と言う事で歩いていると、ホテルの近くにピザやさんがあった。
急にピザが食べたくなって、入ってみる。
客は、ホテルを出た時は、若い女の子が沢山いたのに、今は、奥にグループが1組だけで、他は、誰もいない。
まあ、いい。
もう、出会いは諦めて、お腹を満たしてからホテルに戻ろう。
まずは、ギネスビール。
そして、ピザを相手に、明日の予定を考える。

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往路の途中で、あるところに行ってみたいと漠然と思ったところがある。
松山の不思議なムー的スポットを探していた時に、確か、四国に反重力とか、フリーエネルギーとかを研究している人がいるということを、おぼろげに思い出した
凡は、そういうのが大好きだ。
調べると、清家新一さんだと分かったが、残念ながら、もう他界されている。
それでも、その建物跡があるということがネットに書かれていたので行ってみたくなった。
ただ、旅の途中では、知りえる情報も少ないし、松山だと思っていたけれども、実際は、宇和島市だったのだ。
明日、宇和島まで行って、昔の建物を探して、それから、大阪まで帰ってくるのは、これは時間的に無理だなと、諦める。
松山は、来たことがあるので、特に今から行きたいという場所が見当たらない。
とりあえずは、道後温泉に入って、ゆっくりしましょうか。
と、これまた漠然と考えながら、ピザを頂いた。
ただ、このピザは、なかなか美味しくて、店に入って良かった。
ただ、誰もいないけれどね。
さて、ホテルに戻ったら、松山で買った薬の残りを飲んで寝る。
朝起きたら、体調も、ほぼ回復していた。
そして、気が付いた。
東京のムーショップで買ったダウジングのペンデュラムを、家に帰ってから改造してネックレスに仕立てたお気に入りが無い。
どうも、昨夜に落としてしまったようだ。

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(これを落として失くした)
松山の夜の街の女の人が、それを拾って身に付けてくれていたら、面白いんだけれどなあと、朝から妄想が膨らんでしまった。

 中島みゆきさんの「リトル・トーキョー」を見に行く前に

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