平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(922)リトル・トーキョーで、みゆきさんと謎のM。(1)

2月19日(火曜日)。
いよいよ、凡が中島みゆきさんの夜会「リトル・トーキョー」を見る予定の最後の2回となってしまった。
実際に、みゆきさんを見るのは、明日の20日と、その次の21日だ。
でも、今から出発しようとしているのは、19日なのだ。
東京へ行く手段は、いろいろある。
最近は、LCCの飛行機で行くことも多い。
正攻法なら新幹線だ。
夜行バスもある。
でも、ここでちょっと贅沢をしてやろうと思う。
寝台列車だ。
昔、学生の頃は、夜行の特急や、急行が、いくつもあった。
当時は、周遊券というものがあって、それと夜行列車を組み合わせると、お金が無い時は、夜行列車が、ホテル代わりになる。
ただ、ホテル代わりになると言っても、凡にとっては、夜行列車は、寝台車というよりも、座席車だ。
その当時でも、寝台列車は、高かったからね。
学生時代に、友人と北海道へ行った時は、急行「きたぐに」が、まだ大阪から青森まで走っていて、硬い座席に揺られながら、真っ暗な車窓を見ていた。
その時は、満席だったことを覚えているので、夜行列車は、特別なものではなくて、普通に移動する手段だったんだ。
北海道に渡っても、北海道は広いからね、夜中に稚内から網走まで移動したりして、その間の宿泊代を浮かしていたな。
でも、それも、今となっては、北海道中が廃線ばかりになってしまって、たとえ夜行列車が復活しても、詰まらないことになってしまっている。
そんな夜行列車なのだけれど、今は、豪華な観光列車としては、寝台車があるけれども、移動手段として、毎日走っているのは、ただ1本しかない。
サンライズだ。
細かく言うと、サンライズ瀬戸とサンライズ出雲の2本。
ただ、この両方が、岡山で連結されて、岡山、東京間は、同じ列車として走る。
なので、今走っている寝台車は、1本だけということになる。
そこで思ったのが、今乗っておかないと、食堂車と同じ運命をたどるかもしれないということだ。
ということで、思い切って、乗ってみることにする。
このサンライズは、人気の列車で、満席の場合も多いらしい。
20日前ぐらいだっただろうか、京橋駅のみどりの窓口に行ってみる。
寝台列車と言っても、いろいろな客室がある。
まず、みどりの窓口で聞いたのが、ノビノビ座席だ。
これは、カーペットのようなところに、ごろ寝するタイプだ。
ただ、仕切りもあるので、自分のスペースを確保できるし、何より指定料金の520円だけで利用することが出来る。
ただ、そんな料金設定のために、人気があって、聞いたら満席だった。
あとは、一般的なシングルと、デスクもある高級なタイプのシングルデラックス。
ただ、シングルデラックスは、料金も高いので、一旦、候補から外す。
別にあるシングルソロというのは、狭いので、これも候補から外した。
残りは、シングルか、2階建てのベッドになってるけれど1人で使用するシングルツインだ。
そこで、大きめのキャリーケースを持って行く予定だったので、上のベッドに荷物もおけるだろうと考えて、シングルツインにした。
シングルより2000円ぐらい高い。
乗るのは、サンライズ瀬戸の方だ。
ということで、19日の当日であります。

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大阪駅は、翌日の20日、00時34分に発車する。
ただ、乗り遅れたら困るのでと早めに家を出たら、50分ぐらい前に大阪駅に着いた。
サンライズ瀬戸も、サンライズ出雲も、出発は、高松だったり出雲なので、途中の大阪から乗る人なんているのだろうかと思っていたら、乗車時間が近づいたら凡の乗る車両でも5人ぐらいが待っていた。

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さて、いよいよ寝台列車の旅の始まりだ。
一旦、部屋を確認。
ここで写真を撮りまくる。

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まずは、車内探検と行きましょう。
満席かと思っていたら、シングルも結構空いている。
しかも、見ると、シングルも意外とゆったりしているではないか。
シングルツインは、広いと思って決めたけれど、ベッドが2段になっているし、思ったより広く感じない。
上のベッドは、上にたためるので、そうしたが、シングルの方が、むしろスッキリしていて過ごしやすそうだ。
しまったな。
ノビノビ座席は、既に、どこもカーテンが閉められていたので、雰囲気は分からないが、520円なら、充分に快適そうだ。
そして、ミニラウンジ。
ラウンジと言っても、サービスはなくて、ただ、カウンターと椅子があるだけだ。
思ったより狭いし、一見イカツソウナおっちゃんが、お酒を飲んでいたので、ここで弁当を食べるのはやめた。

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(これがラウンジと言われるもの)
なので、自分の部屋にもどる。
途中、同じように大阪から乗り込んで、探検している男性2人組とすれ違う。
やっぱり、探検してみたくなるよね。
さて、部屋に戻って、ふと見ると、これは嫌だなと思う清掃の状態だったので、しかもそれがベッド部分だったので、一気にテンションが下がる。
他のシングルの部屋を覗いたけれども、どこも綺麗だったのに、何故、凡の時だけ、こうなるの。
と、清掃の人の愚痴をこぼしそうになったけれど、折角のサンライズなんだから、気を取り直して、遅めの夕食にしようと思う。
備え付けの浴衣に着替えて、持って来た弁当を取り出した。
今日は、仕事が終わって、家では食べる時間が無かったので、前もって、ミニボンにお弁当を作ってもらっている。
それと、缶ビール。

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窓の外を見ると、見知った駅が通り過ぎてゆく。
誰もいない夜のホームは、どうにも旅情をかきたてる。
サンライズに乗ることが決まってから、ある本を買った。
寝台特急「サンライズ出雲」の殺意 西村京太郎著
読み始めてはいるけれども、まだ読み切ってないので、食後は寝ころんで本を読む。
んでもって、サンライズ車内で読了。

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凡は、テレビでやるドラマは大好きだけれど、本を読んだのは初めてだ。
感想としては、もっとダイヤのトリックとかあるのかなと思ったけれど、サンライズが出てくるのは、脇役程度で、しかも、最後は、本当の犯人が、捕まるところまでは書かれていない。すこし、フラストレーションの残る作品に感じた。
それよりも驚いたのが、本の最後に西村京太郎ファンクラブの案内があったことだった。
作家のファンクラブってあるんですね。
ちょっと気になるね。
さて、折角の寝台特急だから、ここは寝るべきなのだろう。
寝台は、寝るためにある。
とはいうものの、眠ってしまっては、せっかくの寝台列車を満喫できない。
まあ、悩むことは無い。どうせ凡は、眠るのが苦手だ。
部屋の電気を消して半分横になりながら、窓の外を見ていた。
電気を消すと、今までは暗い世界に見えていた外の空間が、急に明るく見えて、部屋と同じ空間に変わる。
月が異様に明るかった。
みんなが寝静まった街は、寂しさを感じる。
知らない街の知らない誰かに、人恋しさが募っていく。
誰か凡の事を、愛してはくれないものだろうか。
いや、愛してくれなんて贅沢だ。
ただ、そばに居て欲しいと、そんな寂しさを感じるのだ。
誰か、凡の存在を知っていて欲しい。
誰か、凡の名前を知っていて欲しい。
そんな、気分で窓の外を見ていた。
それにしても、東海道線の沿線は、人が住んでいるので、街が明るい。
電灯があるものね。
数年前に行った北海道の帯広から札幌へ帰る時の夜の列車とは、まったく違う。
あの北海道の車窓の暗さといったら、その暗さが怖かった。
何があるか分からない深海の怖さだ。
サンライズの寝台は、思ったより揺れる。
ベッドが進行方向に向かって並行してというか、線路と同じ向きに設置されているので、列車のスピードが、上がったり下がったりするたびに、頭の血が上に行ったり下に行ったりと言う感じだ。
昔のB寝台は、枕木方向にベッドがあるので、こんな揺れではなかった。
サンライズも、ノビノビ座席は、枕木方向なので、上下の揺れは少ない。
凡には、横揺れの方が、楽かもしれない。
それにしても、サンライズの停車駅は、不思議だ。
因みに、大阪駅は、上りのみ停車する。
なので、東京へ行く時は乗車できるけれども、東京から大阪へ帰ってくるときは、大阪には停まらない。
大阪を出たサンライズは、静岡、富士、沼津、熱海、横浜、そして東京に停まる。
富士駅に05時09分に着いたときに、2人の乗客があった。
東京には、07時08分に着くのだけれど、それだけの時間で寝台を利用する人がいるのだろうか。
或いは、サンライズ殺人事件の、凡は今、当事者になってしまったのだろうか。
そんな寝台特急で、眠れもせず、そとの車窓を見ながら、横浜辺りまで来たら、ホームで待つ人も増えてくる。
このまま寝ころんで東京に着くのも一興だけれど、せっかくのシングルツインだから、やってみたいことがある。
シングルツインのみ、ベッドを外して、座席にすることができるのだ。
座席に変えた個室でいると、内田百閒さんは、その文章の中でコンパートメントに乗っている描写もあって、羨ましかったのだけれども、或いは、今の凡のような感じなのかなと、ちょっと嬉しくなった。

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朝だから、歯を磨こう。
そう思って、洗面に行く。
目の前の鏡に、言葉は忘れてしまったが、「この水は飲めません」という意味の言葉が書かれていた。
凡の歯ブラシを持つ手が止まる。
しかし、歯を磨くときは、最後に水で口をゆすぐはずだ。
その水は飲みこまないとはいえ、最後にすすいだ後に残った口中の水は、やがて喉を通って胃に落ちる。
これは、飲んだと言う事にはならないのか。
その飲んではいけないという程度は、どのくらいなんだ。
身体に有害だから絶対に飲んではいけないのか、飲んでも身体には影響ないけれども、ひょっとしたら、お腹がピーピーになるかもしれないという程度なのか。
今、市などから提供されている水には、上水道と工業用水の2つがある。
或いは、工業用水ということなのだろうか。
仕方がないので、口に歯磨き粉が残った状態で、口をギュッと力強く閉じて部屋にミネラルウォーターを取りに行って、口をゆすいだ。
そんでもって、顔を洗ったが、目はどうなるんだと、考え込む。
飲んではいけない水を、目に入れてよいものか。
と、考え込んだときは、既に顔を洗ってしまった後だ。
そういえば、昔は、急行や特急に乗ると、洗面の横に飲料水が飲める装置がついていたんだよね。
んでもって、封筒の様にぺちゃんとなっているコップで飲むんだ。
あれを飲むのが、急行や特急を乗った時の楽しみだったんだよね。
冷たくて美味しかった。
屁理屈を言っているようだけれど、しかし、洗面という場所は、歯を磨いたり、顔を洗ったりする場所だ。
飲める水を提供したら、みんな喜ぶんじゃないだろうか。
山などに行ったら、、湧き水をそのまま飲んだりしている凡ではありますが、数年前にインドに行って、普通の人が飲んでいる水を飲んでエライコトになった経験があってから、多少敏感になっております。
ということで、無事顔も洗って部屋に戻る。
そして、東京駅に到着した。
07時08分。
ホームに降りたら、もう寝台列車の旅は、あっけなく終わって、いつもの東京の風景に変わっていた。
さて、今日は、中島みゆきさんの夜会「リトル・トーキョー」を見るのだけれど、その前に、行こうと思っているところがある。
なんせ、今は朝の7時だ。
新幹線で東京へ来たら時間的に行けないところへ行こう。
そして、大阪からは、わざわざ行かないだろうところへ行こう。
ということで、北茨木にある皇祖皇大神宮に行こうと予定していた。
皇祖皇大神宮は、この冬に、青春18きっぷで、富山県にある皇祖皇大神宮に行ったばかりだ。
今日行こうと思っている皇祖皇大神宮は、そこから神様を移したもので、竹内巨麿が受け継いできた竹内文書や、神宝を根拠に、御嶽教天都教会として発足させて、広めようとした場所だ。
ムーでも、何度か取り上げられたことがある。
特定の神をまつるのではなくて、ユダヤ教、道教、儒教、キリスト教、仏教、イスラム教総てを包括する万教帰一の神宮だとパンフレットに書かれている。
この神社の神宝が、これまたムー民には、たまらなく魅力的なのです。
モーゼの骨で作った御神石や、十戒の石、ヒヒイロガネと呼ばれる特殊な金属で作られた剣など、どれも1度は見てみたいものばかりだ。
また、竹内文書も、その内容は、かなり面白いものだ。
ということで、まずは東京ステーションに荷物を預け、上野へ移動。
上野から、特急ひたち5号に乗り込む。
特急券を買う時に聞いたら残席は5席しかないという。

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指定席に座ると、隣は女性だった。
胸元は、V字に大きく開いている。
その上はスーツを着て、ビジネス用のバッグを持っているので、仕事で移動するのだろう。
少しばかり、緊張する。

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車内販売で、朝食のサンドイッチを買う。
マスタードの風味が美味しい。
車内で弁当を食べる時に、やっぱり隣の人が気になる。
しかも、隣は、胸元の開いた女性だ。
緊張してサンドイッチを飲み込むときに、「キューン。」と変な音が喉の辺りで鳴った。
恥ずかしい。
「聞こえた?ねえ、今の変な音、聞こえた?」なんて、知っている人なら聞けるのだけれど、知らない女の人には、聞けない。
それに、食べる時の匂いも気になる。
ただ、せんべいとかに比べると、サンドイッチは、まだ匂いは少なめか。
息も、細く長く、気を付けながら、サンドイッチを食べ終わる。
列車は、濃霧のため遅れていると車内アナウンスが入る。
外を見ると、列車に乗って、これほどの濃霧は見たことが無いぐらいに濃くて、視界はおそらく、30メーターもないだろう。
それにしても、眠くて仕方がない。
今日の夜会は、大丈夫なのだろうか。
しばらく走ったら、途中の駅でV字の女性は降りて行った。
どうして、女性にこんなに緊張するのだろうか。
どちらにしても、意識し過ぎだね。
11時06分、磯原駅に到着した。

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(サンライズの路線。ネットより拝借)

 中島みゆきさんの「リトル・トーキョー」を見に行く前に

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