平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(915)夜会リトル・トーキョーと不思議パワーと、どっち?(4)

1月31日(木曜日)。
中島みゆきさんの夜会「リトル・トーキョー」の初日公演を見た次の日の朝。
早めに起きて、朝食会場に向かう。
今回のホテル京阪浅草のプランは朝食が付いていないけれども、朝から行ってみようと思う場所があるので、時間節約のためにホテルで食べることにした。
バイキングの朝食は、1300円で、まあ普通か。

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さて、今日、これから行ってみようと思っているのは、不二阿祖山太神宮(ふじあそやまだいじんぐう)だ。
ここは、宮下文書にも書かれている富士王朝のあった場所ではないかと言われているところで、最近、ムーなどでも取り上げられたことのある、面白そうな場所なのであります。
大阪からなら1泊しなきゃいけない場所なのだけれど、東京からなら日帰りが出来る。
ということで、ホテルを7時30分過ぎに出発。
地下鉄の田原町から、ヤフーで検索したルートを行こうと思うのだけれど、「あ、降りるはずの神田を乗り過ごした。」「あ、間違って降りてしまった。」とか、電車の乗り換えに四苦八苦する。
東京の乗り換えは、難しい。
それでも、三鷹から大月駅まで移動することが出来た。
特急あずさ7号。松本行き。
大月駅で、富士急行線に乗り換える。
フジサン特急3号。河口湖行き。10時02分発。
乗り込むと、ほぼ、外国人だ。
東京まで来たら、そりゃ、富士山は見てみたいだろうね。
とはいうものの、今日は、あいにく曇り空で、車内から富士山を撮ったけれども、山頂は見えなかった。

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(車窓からの富士山)

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(富士山駅)
10時41分、富士山駅着。
観光案内所で、行き方を聞いたら、やっぱりタクシーしかないという。
なので、駅前のタクシーで、不二阿祖山太神宮までお願いをした。
駅前から、進むにつれて、どんどんと細い道に入って行く。
それで、太神宮の下まで着けてもらった。2300円ぐらいだったか。
これじゃ、帰りは、流しのタクシーは無理なので、運転手さんの名刺をもらっておく。
さて、目の前に急な階段があって、そこが本来の階段なのだけれど、運転手さんが、あそこに階段があるというので、上ったら、サブの階段だった。

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手水舎の向かいにビニールの幕で囲った案内所があって、中を覗くと、5、6人の参拝客がお守りなどを買っていた。
すると、白髪の年配の女性が、案内しましょうかという。
折角なので、お願いしますと答える。
まずは、手水舎で、お清めをする。
手水舎には、水龍のオブジェが拵えてあって、そこに水を掛けろという。
そして、やおら写真を出してきて、その水龍の手前の水盤に光のぐあいで、水の表面に映った龍のように見える絵を見せてくれる。
そこに、あたかも龍がいるかのような説明だ。

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そんでもって、さっきのビニールに囲われた案内所に戻って、神社の説明を聞く。
どこで、この場所を知ったかと問うので、雑誌ムーだと答える。
そういう人も、たまにいるとのことだった。
説明では、
神社の成り立ちからの流れを教えてくれる。
それで、人類の救済のために、国常立尊(くにとこたちのみこと)を祀らなければならないということを言っていた。
国常立尊は、天照大神よりも古い神様で、こっちが重要なのだとか。
そして、節分という行事は、国常立尊を天岩戸に閉じ込めておくために、天照大神が仕組んだ呪詛で、国常立尊が、世に出られないようにされているという。豆まきやヒイラギの枝なども、国常立尊を封じ込めるという意味があるらしい。
また、鬼門というのは、本来、貴門であって、実は重要な方角を意味するらしい。
この神社のある場所は、富士山の貴門に当たっていて、ここに神社を置くことで、富士山の噴火を押さえているらしいのであります。
そんな説明を聞いて、もしその気があるのならと、会員になることを薦められた。
凡は、こんな面白い団体は、好きだ。
とはいうものの、何処か1つの団体に所属するというのは、ある時期からやめている。
あれも信じる、これも信じる。
そんなスタンスで行きたいのだ。
何故なら、1つに決めた瞬間から、こころが自由でなくなるからだ。
あえて、入ろうかと思っているのは、みゆきさんの信じる宗教ぐらいか。
それも、みゆきさんから、角砂糖を2つ入れた甘めの紅茶でも飲みながら、「あのさあ、凡ちゃん、みゆきのために入ってくれない?」なんてことを言われたときに入ろうと思っている。
鼻の下を伸ばしながら、「ああ、いいよ。君が望むならね。」なんて、キザなせりふを言ってしまうかもしれないね。
まあ、些か、何かを期待したイヤラシイ思いではあるのでありますが。
会員になると、神札も頂けるという。
でも、凡は、それを粗末に扱いそうな気がするので、そのことを告げると、いや、粗末にしても大丈夫なように、神札は、神様の姿の絵にしてあるという。
その説明には、少しウケたが、やっぱり、面倒くさそうなので、辞退した。
でも、折角だから、少しばかり料金を納めて、お参りだけは特別にしておきたいと告げたら、やっぱり、それなら会員の方が得だとか言われたのだけれど、それを断ったら、じゃ、この神社は、誰でもが自由に参拝できるところだから、そのままタダで普通に参拝してはどうかという。
折角、お金を払いたいとお願いしているのに、それは断られた。
そんでもって、神秘体験はしたいかと聞かれたので、したいとお願いした。
こんなのを待っていたのである。
神秘体験。
どうにも魅力的な言葉じゃないか。
すると、その神秘体験は、別の若い女の子が担当のようで、凡についてくれる。
若くて可愛い子だったので、少しばかり嬉しくなってきた。
女の子と神秘体験。
こういうのが夢だったのだ。

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(神秘体験のパンフレット)
まずは、参道の階段を上がると、三柱鳥居がある。
これは支柱が3本ある鳥居の事で、全国にも京都の蚕ノ社や、奈良の大神神社などに見ることが出来る。
渡来人の秦氏との関係や、キリストとの関係が、ムーなどで取り上げられたこともある。
ムー民ならお馴染みの鳥居だ。
そこで、担当の女の子が、その真ん中に立って、何かを感じるかという。
凡は、鳥居の示された場所に立って神経を集中する。
凡の身体を鳥居の空間にシンクロさせようと試みたが、何も感じない。
なので、「感じない。」と、少し申し訳なく思いながら答える。
女の子は、少し残念そうだった。
ひょっとして女の子の機嫌を損ねたんじゃないかと不安になる。
可愛い女の子には、嫌われたくない。
「あ、そういえば、凡の足の小指の先辺りがピリピリとしたような。」なんてことを言えば良かったか。
それから、無限大の道を歩いたり、地神様という聖域に立ったりしたけれども、そしてパワーを感じようとしたけれども、何も感じない。
そこでも、パワーを感じるかと、やや諦め調子で、女の子に聞かれたが、「感じない。」と答えてしまった。
女の子は、凡にパワーを感じさせることは、もう無理だと思ったようである。
いやいや、どうしたら良いのか。
この女の子との関係を、キャピキャピした感じに戻したい。
とはいうものの、時すでに遅し。
実は、ここへ来るまでは、大変なパワーのある神社だと聞いていたので、内心、感じる気満々だったのだ。
でも、悲しいかな、凡は、それを感じ取る能力を持っていないようだ。
凡の前で、別の人に説明を受けている女性2人組は、そういえば、無限大を回ったら、こっちの腕は、どうのこうのと、何かしらの違いを見つけているようだった。
うらやましかった。

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そんでもって、敷地の中央奥に鎮座する神社へのお参りである。
ここでも、拍手の数とか、作法があるのだけれど、それを凡の横で、女の子が見ているものだから、気が散ってしまって、しっかりとはお参りは出来なかった。
ただ、日々の感謝だけを申し上げる。
凡が、あまり感じなかったせいもあるのか、後は自由にお参りをしてくださいというので、そこいらじゅうの写真を撮りまくり、また、暫く佇んで、少しでもパワーを貰おうと、ブラブラしていた。

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帰る前に、また案内所へ寄って、お礼を言う。
そして、折角だからと、凡は、お守りについては、信じてはいない方なのだけれど、記念のお土産にと思って、マコモのお守りを買った。
マコモとは、イネ科の植物で、昔から神事にも使われている。
すると、袋に入れてくれたのは良いのだけれど、袋の口を閉めないでという。
「マコモが呼吸をしているので。」と。
それを聞いて、急に、お守りが要らなく思えてくる。
呼吸という言葉は、人を煙に巻くには実に便利な言葉だ。
でも、よく考えて見ると、おかしなことに気が付く。
一体、マコモを乾燥させたものが、呼吸をするのだろうか。
呼吸というからには、酸素でなくても、何かをマコモが出したり吸ったりしなきゃいけない訳で、それは何なのか。
酸素なのか、二酸化炭素なのか、窒素なのか。
それを教えて欲しい。
こういう実験をしたら、こうだったからとか。
しかも、わざわざ注意するということは、どうしても袋の口を閉めなきゃいけないほどの重要なものを出したり引っ込めたりしてるという訳だ。
それは、何なのか。
或いは、呼吸という意味に、別の意味があるのだろうか。
この呼吸という言葉の意味するところが、物質的なものではなくて、精神的なもの、例えば神様や霊的なパワーという意味なのかもしれない。
マコモのお守りに神様が宿っているから、袋の口を閉めないでくれと。
それなら、理屈的には、意味が通る。
とはいうものの、果たして、袋の口を閉めたぐらいで、神様に何か重要な危機が起こるのだろうか。
そもそも、神様は肉体を持たないし、別の次元のパワーの呼吸だとしても、袋の口を閉めたぐらいで、困ってしまうような、そんな繊細なお守りなら、心配で持ってはいられないだろう。
買ったとしても、バッグにも入れられない。
呼吸できないからね。
それに、呼吸をしているという説明を最初に言い出した人を知りたいものである。
この神社の宮司なら、まだ解る。
宮司さんなら、そういう能力を持っているのかもしれないし、何しろ1番偉いんだから。
でも、もしそうでないのなら、それを言い出した責任は重いと凡は思うのであります。
誰かが、宮司さんの許可も得ないで、勝手に、自分の考えを人に押し付ける。
世の中では、よくあることかもしれないが、精神的なよりどころである神社やお守りに、そんな何の根拠もないデタラメを付け足してはいけないのではないだろうか。
と、そんな意地悪なことを思ったけれども、目の前にいるのは、可愛い女の子である訳で、そんな意地悪なことを言っては、嫌われてしまう。
可愛い女の子には、例え、それは違うと思っても、ニコニコと、おとなしく従うべきなのであります。
なので、素直に1個購入。
それにしても、この不二阿祖太神宮は、なかなか興味深い場所で、これからも注目をしていきたい場所でもある。
あの出口王仁三郎も、この場所の石を持って帰って、富士山を聖地に作ったとも言われている。何か霊的なものが、ここにあるのだろう。
やはり富士王朝の中心だったのだろうか。
ムー民としては、気になるところである。
さて、そろそろ駅の方に向かって帰ろうかと思うが、まだ、時間が少しだけありそうなので、タクシーを呼んで、別の場所に寄ってから駅まで行くことにした。

 中島みゆきさんの「リトル・トーキョー」を見に行く前に

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