平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(897)姫路の太陽公園(1)

11月に入った。
気が付けば、ブログも1ヶ月以上も書いていない。
その間、鎖骨のプレートを外すために入院したり、みゆきさんの来年の夜会工場「リトル・トーキョー」のチケットをファンクラブ先行販売で申し込んだけれど、6口申し込んだものの1枚しか当選しなかった事や、ブログとしても、そして凡自身のログの為にも、書き残しておきたいことが沢山あったけれども、生来のグウタラな性格のせいで、日々流されてしまって、何も書けずに過ぎてしまった。
とはいうものの、凡のブログなんて、誰も期待などしていないので、たとえこの瞬間に消滅してしまっても、気が付く人などいはしないのでありまして、それならいっそ、書かなくてもよいものではありますが、それはそれで、凡がさらにグウタラになってしまうので、ここらあたりから、また再開しようかと思うのであります。

んでもって、少し前の話から、スタートであります。
1ヶ月ほど前だろうか、珍しくミニボンが旅の本を買ってきた。
パラパラと本のページをめくってみると、流行りのカラー写真満載で、ご当地グルメや、お土産などを紹介した情報誌のような風体ではなく、活字が主体の新書サイズの本だ。
本文にある写真もモノクロ。
凡は、こんな本は嫌いじゃない。
ただ、その時は、漫然と眺めてみただけで、そのままミニボンに返した。
その後、ミニボンの様子を見ていると、どうもその本に書かれているオススメ場所に行ってみたい様子なので、そして、たまたま休みが同じ日があったので、どこかへ出かけてみることにした。
ミニボンが買ってきた本は、
「京阪神発 半日旅」吉田友和著 ワニブックス
というものだ。

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その本の中で、まずは「太陽公園」という場所に行ってみることにした。
理由は、まだ行ったことがないから。
ということで、10月28日(日曜日)。
自宅から、京阪電車からJRに乗り換えて、新快速で姫路駅まで移動した。
ホームに降りると、まねきの駅そばのブースが見える。
もし、凡1人なら、間違いなく食べているだろうけれど、今日はミニボンと一緒だし、太陽公園でお昼を食べてみたい気もして、そのまま改札を出る。
姫路駅からは、路線バスで、白鳥台3丁目のバス停まで移動。
30分以上乗ったか。
バス停からの道案内はないのだけれど、太陽公園のシンボルの1つの白鳥城が見える。
想像以上に大きい。
バス停から、歩いて10分ぐらいだろうか、太陽公園のウエルカムハウスに到着。
しかし、敷地が広い。
そして、大きい。
凡は、太陽公園なんて、今まで知らなかったので、来る前までは、寂れた唯の郊外の公園としか思っていなかったが、かなりの大掛かりな施設なのだ。
やっぱり、行ってみないと解らないこともあるもんだと、あらためて感じる。
それにしても、こんな大きな施設を誰が作ったのだろうか。
と、これは、この公園を訪れた誰もが思う疑問だろう。

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(入口から見えるお城)

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(入口の大きな福祉施設の石碑)
その答えが、これまた驚きなのだ。
社会福祉法人なのである。
その趣旨を示す大きな石碑が、太陽公園の入り口にドーンと設置されていて、それ以外にも、至る所に、それを謳う石碑が建てられている。
石碑もそうだけれど、その広大な太陽公園の敷地自体が福祉施設のようで、障碍者や高齢者の施設が、公園内に点在しているのだ。
創立者の門口堅蔵さんという人は、世界旅行が難しい障碍者のために、その気分を味わってもらおうと作ったそうです。
そしてまた、障碍者の働く場でもあるらしい。
素晴らしいね。
それにしても、これだけの施設を作って維持するには、とてつもないお金が必要だ。
それは、一体誰が払ったのだろう。
まさか、個人だとは思えない。
何か、裏のお金の流れがあるのかもしれないと思うのだけれど、ここは素直に、善意に解釈して、この太陽公園を楽しもう。
たとえ、裏の流れがあったとしても、これだけの資金を集められるというのは、タダ物ではない訳で、凡は、それだけを以てしても、そういう人は、大好きだ。
ということで、到着したウエルカムハウスで、ランチを頂くことにしよう。
公園内で、食事の出来る場所は、ここだけのようだから。
2階にあがると、広い食堂のような場所があって、順番待ちをしている人が数組いたが、食事会場もゆったりしているので、すぐに席に案内された。
凡は、洋風定食、ミニボンは、ハンバーグ定食を頂く。
洋風定食は、品数もあって、しかも、デザートの盛り付けなどもミントの葉をあしらうなど、丁寧に作られている感じだ。
寂れた公園での軽食をイメージしていたので、なかなか満足感のある昼食になった。
洋風ランチは、1200円だった。

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ウエルカムハウスには、お土産物を売っていたり、障碍者の作るパンを売っていたりするのだけれど、その一角には、世界の民族衣装を借りることができるコーナーがある。
しかも無料だ。
それに、無料だとはいうものの、ブラウスなどはクリーニングもされているようなので、これは素晴らしいよね。
この衣装を着た若い女の子も園内にいたけど、なかなか来たら可愛い感じに見えるのでオススメだ。
この衣装以外にも、この公園では、コスプレ歓迎だそうなので、コスプレの趣味の人は、たまらない場所だろうなと思う。
だって、コスプレして写真を撮りたくなるようなところが満載なんだよね。

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さて、昼食を頂いたら、まずはお城のエリアを見てみよう。
入場料1300円。
この太陽公演は、お城のエリアと、石のエリアに分かれていて、レストランのある場所のすぐ上に、お城がある。
ちっちゃなケーブルカーでお城まで上がると、これが本物のお城ぐらいに大きくて、迫力がある。
中に入ると、大きな建物で、たくさん部屋があるのだけれど、大半は福祉施設の部屋のようだ。
ただ、凡の行った日は、日曜日のせいか、おのお城にも、そして石のエリアにも、障碍者が生活している感じはなかった。
少し不思議である。
とりあえず、中を見ると、地面や壁に絵が書いてあって、そこに立って写真を撮ると、恐竜に食べられそうな写真がとれたりするトリックアートの部屋が続く。
UFOに吸い込まれる写真が撮れるアートでパチリとやってみたけれども、身長が合わなくて、UFOを頭に乗っけてるような写真になってしまった。

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(新興宗教の教祖になったような写真も撮れる)
ただ、凡は、こんな仕掛けは、あまり興味がない。
こんな面白いものを作りましたから、どうぞ写真を撮ってくださいなんて、そんな押し付けの遊びは、どうにも苦手だ。
早々に切り上げて次に行こうとするのだけれど、ミニボンは、何枚も写真を撮っている。
仕方なしに凡がアイフォンのカメラのシャッターを押しているのを察して、「もう、ノリが悪い。」ときたのである。
申し訳ないけれども、凡はこんな仕掛に乗せられることから逃れたい気分なのだ。
ノリが悪いのじゃなくて、これを企画した人の思いつきに乗せられることに、付き合いたくないだけなのであります。
断っておきたいのですが、凡はこの企画が面白くないと言っているのではないのであります。
これはこれで、面白いだろうと思う。
なんていうのかな、これは面白いから、みんなこれで楽しむのが普通の人間であるはずだよ、ねっ、あなたも面白いと思うでしょ、当然よね、普通の人間だったらさ、だからあなたも、みんなと一緒に楽しむべきだという、無言の圧力というか押し付けとでもいうようなものを感じるんだ。
そこが嫌なんだ。
そんな無意識の強要に気がつかずに、乗せられているミニボンを見ていると哀れに思えてくる。
可哀想だ。
とはいうものの、そんなことを口に出したら、エライことになるので、可哀想で目頭が熱くなってくるのを感じながら、引き続きアイフォンのシャッターを切り続けるミニボン思いの凡。
その他には、錯視の絵の展示もあって、それは昔から見る絵だけれど、改めて見て、楽しいものだった。

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それと、「口と足で描く世界の絵画展」というテーマの展示があった。
これは凄かったね。
身体の不自由な方が、口や足を使って書いた絵を展示してあるのですが、よくこれだけ描けたなという絵もあって、人間の可能性というか、諦めてはいけないんだということを気づかせてくれるものだった。
そして、それにも増して感じたのは、その絵の説明だ。
先天的に不自由なかたもいらっしゃるのですが、何人かはクレーンが倒れてきて下敷きになったとか、後天的にそんな状況になった人もいらっしゃって、そんな説明が付いていた。
ゾクリとなったね。
凡もミニボンも、今は呑気に生活しているけれども、実は、そんな状況になるかもしれない危険が身の回りにあって、いつ事故にあって、自由の効かなくなる状態になるかもしれないのである。
しかも、それは身の回りに無数にある。
こうやって生活できていることが奇跡なんだよね。
感謝しなければいけない。

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(部屋の入口の案内板。)
ということで、このお城のエリアの感想は、とにかくお城がデカイ。
そこが魅力かもしれない。
さて、次は、お城を降りて石のエリアに行ってみよう。
この太陽公園は、お城よりも石のエリアが面白いという。

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sansanpopo@tairabonzou.jp
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コメント

  1. ゆけむり より:

    凡蔵さん、プレートを外す手術はいかがでしたか?
    無事終わり、痛みももう無くなったのでしょうかね?
    「休日の半分を使って気ままな大人旅」ってタイトルがいかしてますね!
    旅の達人が好んで読みそうなタイトルですね
    広大な太陽公園自体が福祉施設なんですね
    働く場でもあり、世界旅行が難しい障碍者がその気分を味わってもらおうと作ったとはこれまたビックリですね
    実は口と足で書く絵画ですが、以前絵はがきやミニサイズの絵画集を定期的に買っていた事があるんです
    そしたらドンドンエスカレートと言うか、もっと買ってもっと買って的なアプローチをされ止めた経緯がります
    協力したい気持ちもあるんですが、自分の身の丈を考えるとそれほど多くはできませんからね
    冷たいようですが今はしていません・・・

  2. 凡蔵。 より:

    ありがとう、ゆけむりさん。
    そして、お返事遅くなって、ごめんなさい。
    鎖骨の手術は無事終わりました。
    ただ、プレートを付けている時に、違和感があったのですが、その時は、プレートのせいだと思っていたのですが、外しても違和感があるので、ひょっとしたら、ズレて骨が引っ付いちゃったのではと思っています。とはいうものの、もう手術は嫌なので、そのままでおります。
    旅の本は、始めは、変な本を買ってきたなと思っていたのですが、案外、行ってみると面白い場所を選んでいて、3回ほど行きましたが、2回は、なかなか良かったです。
    んでもって、太陽公園は、想像以上に楽しめました。
    何しろ、スケールが半端ないです。
    しかも、それでいて雑な造り。
    全体が福祉施設というのも興味深いですね。
    ゆけむりさんの絵葉書の件は、ゆけむりさんの優しさを感じました。
    その気持ちが大切なんだと思います。
    そういえば、ユニセフなんかも、よくパンフレットを送って来ます。
    協力したい気持ちもありますが、コスト使いすぎじゃないとも思ったり。

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