平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(822)青春18きっぷで高知の旅。(3)

7月25日(火曜日)青春18きっぷの高知の旅の途中であります。
今日の早朝に大阪を出発した凡の旅は、無事に16時06分に高知へ到着。
駅前には、「こうち旅広場」という大掛かりな観光案内所があって、大河ドラマの「龍馬伝ん」で使用されたセットなどが展示されている。
ちょうど大政奉還150年と言うことで、公式ガイドブックも無料ながら、かなりの力の入れようだ。
翌日の観光の相談をして、まずはホテルに向かうことにした。

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(ホテルの窓から)
今日のホテルは、土讃線でアイフォンから予約を入れた「ホテルタウン駅前」さんだ。
1泊2日で、税込み3700円。
フロントでチェックインをするときに、翌日の朝食の有無を聞かれたので、ネットで評判の100円のおにぎりセットをお願いした。
部屋に入ると、ハード的には、やや傷んでいるところもあるが、シンプルながらもベッドメイキングも清潔感があって、これで3700円なら大正解だ。
安いビジネスホテルながら、シャワーカーテンの端が揃えられていたり、バスタオルとフェイスタオルの端が揃えられていたりと、このあたりも凡には安心感を与えてくれる。
ただ、これに関しては、掃除をする人の感性にもよるので、今回は良い人に当たったという感じだろうか。

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さて、夕食もかねて、外出しようと思う。
フロントで1人でも入れる居酒屋を聞いたら、追手筋にある「魚貴(うおたか)」さんが、新鮮で美味しい料理をリーズナブルに食べることが出来ると教えてくれた。
ちょうど教えて貰った追手筋や、その隣にあるアーケードあたりが賑やかな場所のようなので、ぶらぶら歩いて向かうことにした。
街路樹のヤシの木が南国土佐の情緒を感じさせる。

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まずは、教えて貰ったお店の場所を確認。
お店の前に置かれていたメニューを見て、少しばかり悩んだ。
リーズナブルとはいうものの、決して安くはない価格帯だ。
とはいうものの、料理の内容を考えると、これぐらいするのかとも思う。
取り敢えず、今日の第1候補とする。
アーケードまで出て、商店街のお店を冷やかしながら歩く。
本屋があったので、時刻表を購入。
今日は終日、アイフォンでヤフーの路線検索で高知まで来た。
でも、やっぱり路線の駅名や、電車の本数などは、時刻表があったら視覚的につかみやすい。
あまり考えずに「JTB小さな時刻表」を選んだ。
ちょっと見て、空路や観光バスなどの情報もあったからだ。
しかし、後でホテルに帰って時刻表を開いて、シマッタと思ったのであります。
いつもは、交通新聞社のコンパス時刻表を買うことが多い。
なので、そっちに慣れているので、今回買ったJTBのが見づらくて仕方がない。
まずは路線図だ。
コンパスのは、全国の路線図がデフォルメされている分、縮尺や方位は違っていても、路線的には見やすいのです。
駅名の字もハッキリと見える。
でも、JTBのものは、普通の地図のような構図なので、路線が集中していてるところは、字が小さくて駅名が読めないのだ。
しかも、時刻表の字も小さい。
凡が老眼鏡で目を凝らしても駅名が読めないし、時刻表の時間が読めない。
読めない時刻表は、すなわち、これ使えないのであります。

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(ボロボロの時刻表)

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(JTBの時刻表。距離感はつかみやすいけれど、細かいところが老眼の凡には見ずらい)

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(コンパス時刻表。駅名がハッキリ読める)

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(若い時は気が付かなかったけれど、老眼の凡にはJTBのは虫メガネが必要だ。)
と、そんなことをホテルに帰って気が付くのですが、この時は、時刻表を買って上機嫌でアーケードを散策であります。
ひろめ市場を覗いたり、高知大神宮という金色の鳥居の神社に参拝したりして、高知城の下あたりまで来たら、そろそろ今日の夕食のお店に行きますか。

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(商店街は楽しいですね)

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(高知大神宮)
18時頃、お店に入る。
案内されたカウンターには、中年のカップルが1組座っていた。
凡が座ったら、凡の横のガラス張りのスペースでカツオを藁で焼きだした。
柔らかい炎がふわっと上がる。

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まずはビールとカツオのたたきだ。
高知と言えばカツオだろう。
塩とポン酢があったので、塩を頼んだ。
藁焼き塩たたき、1620円。
凡は、料理を塩で食べることを馬鹿にしてきた。
特に、塩で食べると素材の味がよく解るなんて、料理店で自慢げに話しているのを聞くと、ナンセンスだなあと悲しくなる。
料理と言うのは、素材の味も大切だけれど、いくつもの調味料を加えて整えるのが醍醐味なのである。
それだから、料理の先人たちは、昆布やカツオ、味噌やソースなど、いろんな調味料の組み合わせを苦心して考えて来たのではないのか。
先日も、海老のてんぷらに抹茶塩が添えられていた。
料理人のセンスを疑ってしまう。
てんぷらに塩を付けて口に入れるとする。
まず舌に接するのは塩だ。
塩は、強い味だから、舌の上に塩が広がって、舌の感覚がマヒしてしまう。
そんでもって、天ぷらが舌に乗っかるので、その時点で天ぷらの素材の味なんて解らない筈なんだ。
しかも、海老の天ぷらの素材の味って、海老なのか、衣なのか、油なのかということなんだ。
もし海老が素材だなんていうなら、生で食べるのが1番の素材の味だ。
その前に、海老に小麦粉を付けて油で揚げること自体、素材の味ではなくしている行為だという理屈になってしまう。
と、またもや塩で食べることを馬鹿にしておりますが、凡は塩で食べることを否定している訳ではありません。
その人が、塩で食べるのが美味しいと思うなら、塩で食べればよい。
気に入らないのは、塩で食べることが素材の味を活かすことだと自慢げに居酒屋などで話している人が気に入らないだけであります。
ということで、凡は高知の居酒屋「魚貴」さんで、塩たたきを注文した。
今まで散々に塩で食べることを馬鹿にしてきたのに、塩で食べるのかと言われるだろう。
でも、ここは高知だ。
郷に入れば郷に従え。
高知の人が塩で食べてるなら、凡も高知では塩で食べるのが旅の楽しみというものでもある。
さて、藁焼き塩たたきである。
カツオに塩を振りかけて、薬味のにんにくなどを乗せて口に入れる。
「これは、うまい。」
カツオの旨味が濃くて、それを塩が最大限に引き出してくれている。
カツオのたたきに限っては、塩で食べるのも正解である。
カウンターの中の店長によると、カツオだけは自信をもっているという。
それにしても、塩で食べるカツオはうまい。
これは自宅に帰っても塩で食べてみようかと思う。
ビールの空いたジョッキを下げに来たお姉さんに、「やっぱり高知では、カツオのたたきは、塩でたべるんですか。」と何気なく聞いたら。
「いえ、よくポン酢で食べますよ。」と返って来た。
「えーっ。」とすっとんきょうな声を出してしまう。
そして、「よく、県外から来られたお客様は、塩で食べる人が多いですね。」と、何故塩で食べるのだろうという言い方で付け加えた。
これは、まいった。
塩で食べることを否定していた凡が、高知だからと持論を横に置いてまで塩で食べたら、実は高知の人はポン酢で食べるということを知って、高知まで来て高知の人がやらない食べ方をして、何をしているのだろうかと言うことである。
ただ、塩で食べたら、事の他、うまかった。
頭の中が、こんがらがってしまった。
しかし、うまかったのなら、仕方がない。
やや宙ぶらりんな気持ちで残りのたたきを食べる。

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(美味かった塩のたたき)
カウンターの店長さんが、凡が大阪から来たというと、今の時期しか食べれない「めじか」を食べないかと言う。
めじかとは、ソウダガツオの事だそうだ。
ただ、ソウダガツオだと言われても、それもまたピンとはこないが。
でも、珍しいのでお願いをした。
めじかには、すだちのようなものが添えられているので、すだちかと聞いたら、ブシュカンという高知の柑橘類で、めじかにはブシュカンを絞って食べるのが定番だそうだ。
それと、めじかの下に敷いてあるケンも、りゅうきゅうというハスイモを使うのが、これまた定番とのことです。
めじかもまた、なかなかうまい。
しかも、今の時期の高知でしか味わえないものだから注文して正解だった。

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(めじかも美味)

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(これも珍しいものだそうです。裸いわし)
さて、そろそろ切り上げよう。
どの料理も美味しかったけれど、これ以上食べたら、エライことになりそうだ。
藁焼き塩叩きに、めじか。それに、あおさの天ぷらと、「やけど」という裸イワシを焼いたのを食べて、ビール3杯で、6728円だった。
3700円のホテルの兄ちゃんの言う、リーズナブルというのは、料理の内容を考えたら、そうでもあるような気もするし、どうなんだろうとも思う。
とはいうものの、美味かったので、これは満足なのではありました。
もうお腹も膨れたのでありますが、最後にラーメンでもと思って、そこいらあたりを歩き回る。
アーケードでは、若い人も、意外と年配の人も、踊りの稽古をしていた。
お祭りでもあるのだろうか。

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ただ、ラーメン屋は、あるにはあるけれども、決められずに駅前まで戻って来た。
すると急にドシャ降りの雨。
全身ずぶ濡れで、探すのを諦めて、仕方なく、駅の近くにあったうどん屋さんへ入る。
五目うどんと、土佐巻きというカツオのたたきの巻きずしを食べる。
この土佐巻きが、意外とうまかった。

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(にんにくのスライスがたっぷり巻いてある)

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満腹になったので、ホテルに戻る。
明日は、午前中は、高知で観光としましょうか。

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sansanpopo@tairabonzou.jp
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コメント

  1. ゆけむり より:

    藁焼き塩たたき、なんだか一杯喰わされたって感じですね(笑)
    でも塩で食べる新たな発見ができて良かったのではないでしょうか?
    あっ、凡蔵さんは塩で食べる事を否定しているのではなく、塩で食べる事を偉そうに能書きこいている人が嫌いなだけでしたよね
    まぁ偉そうに薀蓄を述べているのは自分もどうかと思います
    しかし高知ではポン酢で食べるのが一般的ってのは見事なオチですね
    流石大阪人の凡蔵さんって感じですね
    めじか=宗田鰹は積極的に食べませんが、これはなかなか乙な食べ方ですね
    柑橘系を絞って食べるのも高知っぽくて良いですね
    裸いわしの塩焼き?ですか、これも絶対美味しいでしょうね
    ただ、これでリーズナブルってのは微妙ですね
    高くは無いが安くも無い、でもどっちかと言うとやや高いような気もしますが、どうですかね?
    かつおのたたきの巻きずし、これはならではって感じで凄く美味しそうです!

  2. 凡蔵。 より:

    ありがとう、ゆけむりさん。
    カツオの塩たたきは、あれ?って感じでした。でも、実際に、どっちで食べる人が多いのでしょうね。お姉さんの言うようにポン酢なんでしょうかね。観光案内所で貰ったグルメのパンフレットには、塩たたきの写真が載っていたんですけれどね。
    まあ、お姉さんは、高知の人みたいだから、ポン酢なんでしょうね。
    そんでもって、塩で食べることは否定していないんですよ。実際に、今回も美味しかったです。
    食べるものは、自分が美味しいと思った食べ方をしたら、それが正解だと思うんです。
    なので、塩も正解。
    でも、それを通なふりして、自慢する人が、何だかなというだけなんですよね。
    ソウダガツオも、裸イワシも、説明を聞いて頂けたのが良かったです。
    そんでもって、料金は、微妙ですね。特に、教えてくれたホテルの料金が3700円ですから、リーズナブルなお店って言われたら、4000円ぐらいを想像しますよね。
    でも、内容的には、こんなものでしょうか。というか、やっぱり高めでしょうか。
    最後の巻きずしは、なかなか美味しかったです。にんにくが、たっぷり入っていたので、翌日が心配でしたけれど。
    高知も、美味しいものが沢山あるなと思いました。

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