平 凡蔵。の 創作劇場

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どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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散散歩歩。(803)牡蠣の本場で冷凍カキオコの旅。

バカでもタイミングというか運が良くて上手くいく人がいる。
運が悪くても頭が良くて上手く切り抜けていく人がいる。
なのだけれど、バカで運の悪い人もいるのである。
詰まりは、凡だ。
これもまた、凡のログのために、書いておきたいと思ったのでありますが、そんなバカで運の悪い凡の日帰りの旅の話であります。
6月7日(水曜日)。
気晴らしに何処かへ行こうと思った。
電車に乗って、何処かへ。
とはいうものの、翌日に用事があるので日帰りである。
9時頃に自宅を出て、取り敢えずJRの京橋まで出た。
さて、行き先を考える。
琵琶湖周辺は最近に長浜や敦賀、そして大回り乗車で近江塩津などへ出かけた。
なので、それ以外で考えると、和歌山か奈良あたりだろうか。
和歌山ラーメンも美味しそうだ。
京橋駅の切符の自動販売機の上に掲げられた路線図を見ながら、あーでもないこーでもないと考える。
そこで出た案が播州赤穂だ。
よく新快速に乗る時に、西行きは、姫路行きが多いのだけれど、たまに播州赤穂行きというのを見かける。
たぶん、昔には行ったことがあるのだろうけれど、播州赤穂のイメージが思い出せない。
そうだ、それなら播州赤穂に行って見ようと思う。
ということで、京橋から大阪へ出て新快速に乗りこむ。
ただ、これは姫路行きだ。
意外にも空いている新快速のシートに座って、姫路行きなんだから姫路のホームでいつものように、まねきの駅そばでも食べるかなと考えていたら、あるものが食べたくなった。
牡蠣である。
そいえば、播州赤穂駅から少し岡山の方に行ったところに日生(ひなせ)駅がある。
日生は、カキオコと言って、牡蠣のお好み焼きが有名だ。
そうだ、折角だから日生まで行こう。
そして、ちょうどお昼時分だから、カキオコを食べよう。
そう決まったら、急に楽しくなってきた。
と、ここまで書いてきた文章を、常識のある人が読んだら、すぐに「アホやなあ。」とツッコミを入れているだろう。
でも、バカな凡は、気が付かなかった。
んでもって、姫路に到着したら、接続の赤穂線の電車に駆け足で乗り込む。
そして、日生駅の到着。

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(日生からは、小豆島行きの船が出ていて、以前ここから小豆島へ行ったことがある。ただ、小豆島へ着いてからのバスが本数少なすぎて困った)
さて、どこかオススメのカキオコのお店があるかなと思って、改札を出るときに駅員さんに尋ねると、今は牡蠣のシーズンじゃないと言われた。
「しまった。そうだった。」と、そんな単純な事にも気が付かなかったことが恥ずかしかった。
でも、詳しいことは観光案内所で聞いたら良いというので行ってみる。
お姉さんに、カキオコの話をすると、やっぱり今はシーズンじゃないので、やってはいるが冷凍だという。
牡蠣の本場で冷凍の牡蠣。
どうにも凡らしい。
とはいうものの、折角来たのだから、食べよう。
ということで、駅の裏にあるお店を教えて貰った。
そんでもって、日生で観光をするのにオススメはないかと尋ねると、人気なのは「五味の市」だそうで、でも今日は雨が降っているし海がしけてるから、あんまりお店開いてないかもしれないとお姉さんが付け足した。
なるほど。
それじゃと、「食べて歩いて楽しむ ひなせ まるごとまっぷ」というものを見てみると、BIZEN中南米美術館というものがあった。
中南米の美術館って、どんなものだろう。
これは面白いから行ってみますと言ったら、お姉さんが土日のみの開館で、今日はお休みだという。
さすが凡、運が悪いね。
他には、橋を渡って島へ行くのも楽しいらしいけれど、歩いては遠すぎるとのことだった。
車ならね、楽しいかもしれないけれど。
まあ、兎に角、日生には観光スポットが、あまり無いということだ。
ということで、取り敢えずは、教えて貰った駅裏のカキオコを食べさせるお店へ行ってみよう。
と思って、歩いて行くと店は閉まっていた。
どこまでも、運の悪い凡であります。
仕方がないので、五味の市の方へ向かって歩いていると、オレンジハウスというカキオコをやっているお好み焼き屋さんがあった。
たぶんの記憶だけれど、昔に日生でカキオコを食べたことがあって、たぶん同じ店じゃないかと思う。
ここにしよう。
店に入ると、客は誰もいない。
鉄板のあるカウンターに座って、お姉さんにカキオコを注文する。
すると、一瞬とまどった表情になって、冷凍だよと言った。
そうそう、シーズンじゃないんだよねという話から、いろいろお姉さんとお話をさせていただく。
話しやすくて、なかなか可愛いお姉さんだ。
さて、冷凍のカキオコである。
広島風に焼いているのに、お好み焼きは、ややネットリとしていて、味は想像した通り。
まあ、シーズン外れだから、言うなら至って普通だ。
とはいうものの、このお店は、お姉さんとお話をしたのが、お好み焼きよりも良かったかな。

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(オレンジハウス外観)

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そんでもって、これからの観光のオススメを聞いてみた。
日生は、どちらかというと、海の幸を食べたり買ったりする場所で、観光といえる観光スポットは無いということだった。
五味の市は、人気のスポットらしいけれど、凡の行った日は、漁業組合の年に1度の旅行だそうで、やっていても2店舗ぐらいじゃないかということだった。
組合の旅行って、それはまた凡らしい時に行ったものだ。
とはいうものの、この時点では、1店舗か2店舗は、やっているだろうということだったので、取り敢えずは、他に行くところがないので行ってみることにした。
港には、小型の漁船が何艘も停まっていて、なかなか雰囲気がある。

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ちょうど行った時は雨だったのですが、海だからか風がことのほか強い。
傘をほとんど真横に向けながら、風と押し比べをしながら歩く。
そして、ようやく辿り着いたら、五味の市の漁業組合の建物自体が閉まっていた。
全員、年に1度の旅行へ行ったようである。
ガラスのドアから中を覗くと、土日の人の多い時だったら、さぞかし新鮮な魚が並べられているんだろうなと思った。
それにしても、ここでも凡の運の悪さよ。

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(五味の市外観)

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(中を覗くと誰もいない)
さて、どうしたものかと思っていたら、五味の市の近くに加子浦歴史文化館という施設があった。
JRの赤穂線の姫路行きは1時間に1本だ。
次の電車まで、まだまだ時間がある。
ということで、入ってみることにした。
加子浦歴史文化館は、公営の施設なのか入場料は無料だ。
中は、日生に関わりのある作家などの資料を展示している建物と、この地方の名士の吉田家の屋敷を移築した資料館とでなっていて、これが無料とは思えないぐらいに手入れがされていて、資料館は、中の座敷にのんびり座って降る雨を眺めていたいぐらいだった。
展示物は少ないけれど、雨の降る史料館は、なかなか、良かったです。
勿論、凡1人だけでした。

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(凡一人なので、のんびり)

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(資料館の近くに貝殻を積み上げているところがあった。何に使うのか聞きたかったが、誰もいない)
さて、日生駅まで戻って、今日の当初の目的地である播州赤穂へ行ってみよう。

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播州赤穂に着いたのは15時ぐらいだったかな。
観光案内所に行って、今からの観光を相談したら、主要な施設は16時で終わるという。
今からなら、先に「花岳寺」(かがくじ)へ行ってはどうかという。
ここは曹洞宗のお寺で、忠臣蔵の四十七士の遺髪を納めた墓があります。
小さな宝物館もあって、観音妙理剣という内蔵助が吉良上野介のとどめを刺した小さな刀が展示されていて、それは成る程と思った。

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(四十七士の墓)
さて、花岳寺を見学したら、もう時間も16時だし、赤穂へ来たという満足感も得て、もうこれで良いかと思った。
でも、折角だから、雨の播州赤穂を散歩でもしてみよう。
駅から伸びる道の先に赤穂城跡がある。
中に入ってみると、大石神社があった。
ここは、大石内蔵助と四十七士と、萱野三平を主祭神としてお祀りされているそうです。
ちょうど大型バスが停まって、団体旅行の人が見学に来ていた。
あの人たちは、どんなところを観光するのだろうかと、それが知りたかった。

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(赤穂城跡)

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(大石神社)
さて、もう時間も良いから、大阪に向かって帰ろう。
駅に着いて電車の時間を見ると、あと20分ほどある。
そうだ、赤穂は塩が有名だ。
なので、赤穂の塩を使った麺類はないものか。
駅そばなどを探したけれど見つからない。
駅の横には、商業施設があって、その2階にラーメンのお店がある。
急いでお店に入って、赤穂の塩ラーメンを注文。
運ばれてきた赤穂の塩ラーメンは、澄んだスープで、アッサリとした塩味だ。
なかなか良い。
細めんも、この味に合っている。
塩ラーメンでも、ベースがとんこつとかだったら、コッテリしているけれども、ここはあくまでアッサリにこだわっている。
飲んだ後のシメには最高じゃないだろうか。
大阪でも揚子江というアッサリとした塩味のラーメンを出すお店があるけれども、そこよりもまだアッサリしているように感じた。
値段が550円というのが良い。
JRの電車の時間が迫っているので、5分ぐらいで大急ぎでラーメンを食べて、駅に走る。
ギリギリで間に合った。

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姫路に着いたら、接続の新快速が来ていたので、そのまま大阪まで戻ることにした。
それにしても、今日は、どこかバカで運の悪い1日だった。
カキオコは、シーズンハズレで、バカ丸出しだった。
紹介してもらったお店は休んでいるし、日生の五味の市は閉まっているし。
面白そうだなと思った中南米美術館も休み。
そんでもって、赤穂では、時間が遅めだったので、歴史博物館や民俗資料館などにも行けなかった。
今日休みだった施設のどれもが凡の運の悪さを物語っている。
とはいうものの、バカで運の悪い凡でも、電車に乗って、普段より遠出をして、美味しいものを頂いて、これが幸せというものであるのかもしれないと思うのでございます。

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(赤穂で見つけたヤマハの文字。何故か嬉しくなる)

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コメント

  1. ゆけむり より:

    日生のカキオコ、この時期冷凍だって良いじゃないですか
    たしかに生の方が良いですが、最近の冷凍技術は進んでいますからね
    それに日生で食べた事には変りありませんしね
    中南米の美術館か、最初のお好み焼き屋さんはお休みでしたか
    案外シーズンオフはこんなもんかもしれませんね
    赤穂の塩ラーメンは絶対食べたいですね
    しかも550円は嬉しい価格ですよね
    ラーメンはお安く手軽に美味しくが一番だと思います
    昨今の豪華ラーメンブームはどこかズレている気がします
    ところで鎖骨の具合はいかがですか?
    痛みはかなり取れたのでしょうか?

  2. 凡蔵。 より:

    ありがとう、ゆけむりさん。
    カキオコを、食べたというのは。まぎれもない事実ですもんね。カキオコを食べたと胸を張って言っても良いですよね。
    塩ラーメンは、有名店ではない普通の店でしたが、美味しかったです。それに、値段も納得。最近のはラーメンは、ちょっと高いのが、多いですからね~。

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