平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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散散歩歩(707)伊勢・松坂あたりを、何となく。(2)

9月5日。
外宮で、参拝やせんぐう館の見学で、気が付いたら2時間ぐらい経っていた。
そろそろお昼というところですが、先に内宮を参拝しよう。
宇治橋を渡って、大きな鳥居をくぐって、玉砂利の参道を歩いていく。
雨上がりの参道は、空気も澄んで、清々しい。
五十鈴川で手を清める。
ただ、降り続いた雨のせいで、いつもは清らかな透明な水が、今日は少しばかり濁っている。

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(五十鈴川。清々しい気持ちになる)
内宮の正宮で手を合わせる。
ここでムー民な凡は、参拝の仕方を考えてしまう。

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(内宮の正宮)
国家神道で基本とされるのは、二礼二拍手一礼(二拝二拍手一拝)である。
ただし、伊勢神宮では、八度拝と言って、(四拝八拍手一拝)神職は、八回柏手を打つ。
(最後に、しのび手と言って音を立てずに柏手を打つのを入れると九回)
まあ、凡は素人なので、八度拝はやらないけれども、三回ぐらい叩いてやろうかと思う。
これはまあ、冗談のような冗談でないような。
三回柏手を打つという方法もあるにはあるらしいのです。
でも、結局、恥ずかしいので、普通に参拝。
参拝を終えて、名残惜しさを感じながら、内宮の正宮を後にする。
ムーなどでお馴染みの飛鳥昭雄さんによると、あの正宮の地下には、誰も入る事のできない部屋があって、そこには、聖書に出てくるモーセの十戒の石板が納められたアークが祀られているという。
しかも、100パーセントあると断言しているんですよね。
その真偽は、凡には解りませんが、それを信じたいですよね。
不思議大好きな人のロマンであります。
凡がもし、独身で、不治の病になったら、夜中に伊勢神宮の内宮に忍び込んで、その地下にあるアークと、八咫鏡の裏側を見てやろうかと思う。
とはいうものの、そんな度胸は、死ぬ前であっても、凡には無いような気もしますが。
兎に角、不思議大好き中年のこころをくすぐるものが、伊勢神宮にはあるのです。

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(荒魂を祀る宮)
参拝を終えたら、おかげ横丁あたりを、ぶらぶらしよう。
お店が沢山あって楽しいんだよね。
お昼ごろなので、伊勢の名物の伊勢うどんを食べる。
太くてコシの全くない麺は、たまに食べたくなる。
あのネチネチとした食感は、他の地域では食べることが出来ないものだ。
ただ、以前、食べた記憶よりは、麺が細い気がした。
店が違うので、そのせいか。

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おかげ横丁では、ただブラブラ歩くのが楽しいんだよね。
伊勢茶のソフトクリームがあったので食べる。
伊勢は、日本全国で、3番目にお茶の生産が多い地域なんです。確か全体の7パーセント。
と、まあ、お茶の会社に勤めていたこともあるので、少しばかり知識を見せびらかせております。
赤福も食べたかったけれど、行列が出来てたから止めた。

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そうだ、前回に来た時に薬を買ったお店があるので、そこでまた薬を購入。
「諸毒消丸」っていう名前が効きそうだ。
ただ、熊本の薬ではあるけれども。

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(前も買った薬屋さん)

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(早く飲みたいな)
さて、伊勢もいろいろ見てみたいところもあるのだけれど、そろそろホテルに向かうことにした。
バスで、キャリーバッグを預けている伊勢の駅まで戻って、特急で鳥羽まで移動する。
このバスも、特急も、まわりゃんせというチケットに含まれている。
このあたりが、楽なんだよね。
鳥羽の駅の出口には、色んなホテルの送迎のバスが、5、6台停まっている。
凡の今日お世話になる鳥羽シーサイドホテルの送迎バスは、1番向こうで待っていた。

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(ホテル外観)
ホテルに着くと、ああ、こんなだったなと、何となく前に来た時の記憶がよみがえってくる。
凡のプランは、望館の1番普通の部屋で、ロビーと同じ階にあった。
部屋には、スタッフが案内してくれる。
そのスタッフが、可愛い女の子だ。
まだ働き出して間がないのだろう、どの動作も基本に忠実で、しかも初々しい。
浴衣のサイズを確認したり、靴を直してスリッパを用意したり、慣れて毎日がルーティーン・ワークになっているお姉さんでは、やらないというか、省略しがちなことも、ちゃんとやっている。
何か応援したくなるんだよね。
ミニボンも、アンケート用紙に、この案内の女の子のことを書いていたようだ。
部屋に入ると、改装をした後なのか、トイレ、洗面など古さを感じるところもあるが、畳や全体の見た目が、思ったより綺麗だった。
窓からは鳥羽の海が見える。

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さて、まずは温泉だ。
このホテルには、「風見の湯」「岬の湯」「汀の湯」と3つの風呂場がある。
その中でも、1番大きい風見の湯に行く。
風呂場には、凡より早く、福祉団体の人が入っていた。
介助が必要なので、数人ずつ入るのだけれど、見ているとなかなか大変なようだ。
介護される理由は、それぞれなようで、若い人もいたり、お年寄りの人もいたり。
凡が、温泉を出て、脱衣所に行ったら、凡の籠の前で、裸で横になって寝ている人がいた。
自分1人では、座っていることも出来ない。
そろそろ、その人の番かなという時に、横になっている人が、ウンコを落とした。
それを、近くにいた少し年配の福祉団体の人が指さしている。
ただ、黙って指さしている。
すると、介護する人が来て、ウンコを拭きとった。
年配の人も、それを見て指さす腕を下した。
横になっている人は、割と若い人のようだけれど、介助する人に、「ごめんなさい。」と何度も謝っていた。
切ない。
こんな時、凡は、どこでもいい、有名なお寺の本堂に、土足でズカズカと入って行って、その真ん中に有り難そうに、偉そうに鎮座している仏像の首を、へし折ってやりたくなる。
「ばかやろう。」と叫びたいのである。
そんな話は、まずは置いておいて、温泉であるけれども、露天もあり、檜風呂もあり、これは1日の疲れがとれるお湯ではありました。
それと、これだけは付け加えておかなくちゃいけない。
今回は、お風呂でパンツをはき間違えニアミスは、しませんでしたよ。
今回泊まったような、大きな観光ホテルの場合は、空いた時間に館内のお土産売り場などを、覗いて回るのも楽しい。
とはいうものの、欲しいなというものは、それほどないのだけれど。

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(ロビーのお土産売り場)
部屋に戻って、さてはお待ちかねの夕食である。
夕食は、汀館の6階にある「ラルジュ」というレストランで、バイキングだ。
6階と言っても、斜面にホテルがあるので、ロビーが7階である。
他の日は知らないが、凡が行ったときは、5時30分スタートで、時間制限はない。(レストラン利用は、21時まで)
これは、グッドである。
温泉に、ゆっくりとした時間を楽しみに行っているのに、時間制限があるというのは、どうにも落ち着かない。
ホテルによっては、90分なんてところもあるんだよね。
さすがに、何を考えているのだろうと思う。
たとえば、スタートの時間を早くしたり、遅くしたりしてでも、せめて120分ぐらいにすべきだと思う。
5時30分に会場に行くと、スタートぴったりの時間だと言うことと、その日はお客さ少なかったということもあるのか、窓際の6人掛けのテーブルを案内される。

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さて、ゆっくりと料理を取り分けるとしましょう。
こういう場合、急いでテーブルの端から料理を取っていくのは、あとになってからエライ目にあうことがある。
まずは、深呼吸をして気持ちを落ち着けなければいけない。
料理のテーブルを前に、瞑目。
「凡は、お腹が減っていない。凡は、お腹が減っていない。」そう心の中で念じる。
バイキングの料理を取り分けるときに、これは食事時間であるから当然なのだけれど、お腹が減っている。
そうすると、どうなるかというと、何でも美味しそうに見えてくるのである。
凡が、初めて中華料理のバイキングに行ったときに、あれは学生時代だったかな、目の前にあった焼きそばが妙に美味しそうで、お皿に沢山取ってしまった。
それでお腹がいっぱいになった。
なので、折角の美味しい料理が食べられなかったのです。
そのトラウマが、今も、凡のバイキングの料理を目にしたときに、凡の行動を支配しようとするのである。
なので、バイキング料理を取り分ける前には、まずは気持ちを落ち着かせる必要があるのだ。
とはいうものの、バイキングの美味しい料理を目の前にして、「お腹が減っていない。」とは、これまた意味不明ではある。
さて、各テーブルを見て回ろう。
ただ、見て回るだけである。
間違っても、この時にトレーなどを手に持ってはいけない。
サラダやフルーツのテーブル。
パスタなどの小さなテーブル。
メイン料理の長いテーブル。
ライブキッチンは、一口ステーキと、帆立などの貝焼き、そして、てんぷらだ。
2、3周回って、あることに気が付いた。
以前に来た時より、はるかに内容が良くなっている。
もしお時間がある人は、凡の前回のブログを読んでいただきたいのだけど、その良くなった内容を説明すると。
前回にも、伊勢エビやアワビなどの食材が、料理のメインとして用意をされていた。
しかし、伊勢エビは、身を感じることのないグラタンだった。
そして、アワビは、ひじきの中に埋もれた細切れ。
それでも、凡は、伊勢エビやアワビを、食べさせようとするレストランの姿勢を、大いに評価したい。
でも、今回は、変わっていた。
アワビは、見落としたのかもしれないが、今回は無かった。
でも、伊勢エビが違っていたのである。
前回は、その身を感じることのないグラタンだったが、今回は、ちゃんと身が付いた、伊勢エビそのままなのである。
やや小ぶりなのは、これは仕方がない。
でも、ちゃんと身が付いた伊勢海老が取り放題なのである。
これは素晴らしい進化じゃないでしょうか。
殻が付いているので、食べにくいから、中身だけでも、凡は良いのでありますが、伊勢エビは殻が本体のようなものだから、これで良いということになる。
それと、これは記憶だけで書くのだけれど、料理のテーブルも増えたような気がする。
何にせよ、料理の内容も、海の見えるテーブルも、大満足なのでありました。
というよりも、「凡は、お腹が減っていない。」という自己暗示も虚しく、大いに食べ、というよりも、取りつかれたように食べまくったのであります。

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(まずは、ビールだ)

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(はじめは、お造りなんかも食べたいよね)

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(右のお皿のアップ写真。シーフードが充実している)

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(2回目を取りに行った。今度は一口ステーキも。それに貝はお替わり)

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(右のお皿のアップ。シーフードのマリネが美味しい。四川風タレ掛かったトリも良かった。)

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(日本酒の飲み比べのワゴン)

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(説明書きを読むのが楽しい)

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(伊勢エビのお替わり)

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(貝もステーキもお替わり。ブイヤベースもあった)

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(あ、茶わん蒸しもあったんだ。)

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(こんなのもお酒がすすむよね)

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(そうだ、天ぷら、まだ食べてなかったじゃん。)

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(うん、これは味が違って、また食べれちゃう。)

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(最後は、寿司だよね。そうだ、アワビが無かったって、本文に書いたけれど、アワビのお寿司があった)

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(甘いものも、好きなんだよね。ということで、食べすぎだよね。)
さて、お腹もいっぱいになったので、部屋に戻る。
することはないけれども、お腹がいっぱいなので、布団の上に横になっていたら、少しだけ寝た。

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平 凡蔵。へのファンレターや
       お褒めの言葉は
sansanpopo@tairabonzou.jp
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コメント

  1. ゆけむり より:

    おかげ横丁散策は、いつか絶対やってみたいです
    そして赤福や伊勢うどん、松阪牛の串焼きなんかを片っ端から食べて行く
    想像しただけで楽しいです(笑)
    温泉の件は何とも言えませんね
    体の不自由な人も温泉を楽しむのは大いに賛成ですが、脱衣所に裸で横たわらせておくのは如何なものかと思っちゃいますね
    ご本人ではなく、付添いの人たちに言いたいですよね
    大変なのは分かるが、裸のまま横たわらすとは何事だとね
    そんでもって、その若い方がお宝をポロッですか?
    致し方ないんだが微妙です
    もしかしたら湯船でもポロッ、そんでもってプカプカとか・・・
    でも、凡蔵さんが仏像をっての、その気持ち良く分かります
    世の中はなぜ不条理なんでしょうね・・・
    話は変わって鳥羽シーサイドホテルのバイキング凄過ぎますね
    バイキングと言うより、行った事ないけど品川プリンスホテルの大人気ビュッフェのようですね
    凡蔵さんが取ってきた量を見ても、料理がどれも素晴らしいって事が分かります
    しかしいっぱい取ってきましたね~
    シーフードが充実しているのもナイスですね!
    伊勢えびやアワビもラインナップされているなんて、夢のようですね
    素晴らしいです

  2. ゆけむり より:

    あっ、初バイキングで焼きそばを皿いっぱい取ってきて、ほかの美味しい料理が食べられなかったそうですね(笑)
    自分は今でも時々配分を間違えそうになります
    やっぱり全体のバランスを考えて、熟考してチョイスしないとバイキングの達人にはなれませんよね!

  3. 凡蔵。 より:

    ありがとう、ゆけむりさん。
    おかげ横丁は、今は観光の、主要なスポットになって、多くの観光客でにぎわっています。
    お店を見て回るだけでも楽しいですよ。
    温泉の件は、介助する人が少ないせいでしょうね。
    見ていて、する人、される人、お互いに大変だなと感じました。
    若い人の、ポトンは、これは仕方がないですよね。
    でも、この人より早く入浴して良かったと思ったのは、申し訳なかったかな。
    でも、それも仕方ないですよね。
    大体、ほんと、人生は、仕方ないことが、ほとんどですからね。
    今回の、鳥羽シーサイドホテルは、前回よりも料理も良くなっているということが素晴らしいです。
    これも、2回行ったのと、ブログに書いていたので、解るんですよね。
    値段を考えると、良いホテルだなと思います。
    それから、ゆけむりさんのブログにも書かれていましたが、バイキングとビュッフェのニュアンスの違い。
    面白いですね。
    どちらかというと、私のニュアンスでは、逆なんですね。
    というのが、私は、学生時代に新幹線の車内販売のアルバイトをしたいたのですが、その時は、食堂車とは別にビュッフェという車両があって、それは、どちらかというと簡便な食事を提供する場所で、確か立食だったんです。
    そのイメージがあるから、ビュッフェは、どちらかというと簡単なイメージ。
    とはいうものの、最近は、少し事情も変わってきて、ホテルではビュッフェの方が主流ですよね。
    更に、高級そうなお店だと、バッフェとか書いてあったりして。
    どちらにしても、両方好きなんですけれどね。
    それと、私の食べた量は、ただただ、食い意地が張っているからなんですよ。
    少しでも、沢山食べなきゃ損。
    なんていう貧乏人の考えです。
    でも、時間制限なしで、ゆっくりと料理を楽しむことができましたよ。

  4. 凡蔵。 より:

    それから、バイキングで焼きそばを食べてお腹がいっぱいになったことは、今でも、まだやってしまうことがあります。
    何故か、何でも食べてオッケーというときに限って、安い食べ物が食べたくなったりすうんですよね。

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