平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(618)熊本の凡・ミニ旅(3)

温泉地に旅行に行って、ホテルに泊まった時の楽しみは、温泉はもちろんだろうけれど、何といっても夕食である。
普通なら、その土地の美味しいものを食べようということになる。
ただ、凡の場合、ミニボンが極端な偏食なものでありますので、どうしてもバイキングを選ぶことが多い。
それに凡もバイキングは好きである。
今回お世話になるホテル、「湯巡追荘」さんもバイキングである。
予約の電話を入れた時に、さらに期間限定の企画で絶品豚しゃぶかカニ味噌添え甲羅焼きのどちらか1人に1品が付くという。
もちろん1つずつお願いした。
これはまあ、バイキングなんだから、ああそうですかという感じではあるけれども、これもまたお客様に喜んでもらおうという気持ちだと思う。

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(期間限定のメニューのチラシ)
バイキングと言っても、そのホテルによって特色を出しているところも多い。
この湯巡追荘さんは、何といっても国産霜降牛の焼き肉が押しのようである。
阿蘇まで行って焼き肉というのも、どうなんだろうと思うのだけれど、それに阿蘇には「あか牛」というブランド牛があるようなのですが、それでもないようなのです。
あか牛なら、あか牛使用なんてことを書くだろうしね。
それを書いてないのだから、あか牛じゃないと思われるのである。
とはいうものの、国産だし、せっかくホテルさんが押しなのでありますから、ここは美味しく頂くのが正解だろう。
さて、時間より少し前に行ったら、会場はまだオープンしていない。
売店の横のスペースには、同じように入場を待っている人が何組もいた。
他にすることもないものね、早く食べたいという気持ちは同じだ。
入場が始まると、あらかじめ席は決められていて、係員が席まで案内してくれる。
入口近くに料理を選ぶ広いバイキング会場がある。
そして、その周りに半個室風な部屋がいくつもあるのです。
その部屋は、椅子席もあり、掘りごたつ風もあり、座敷もある。

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(バイキング会場の見取り図)
凡は、少し歩いて奥の方に入ったところにあるテーブル席の個室に案内された。
結構広いスペースだ。
家族4人連れでも十分広いぐらいのところに凡とミニボンなので、贅沢な空間である。
凡の部屋の近くに、ミニバイキング会場が、メインのバイキング会場とはまた別にあった。
説明によると、どちらの料理も取っていいとのこと。
席について、お姉さんの説明を聞く。
凡は至って冷静だ。
今までなら、早く料理を取りに行かなくちゃ、みんなに取られちゃうーっ、なんて思って、ほとんど中腰の状態で説明を聞くんだけれど、凡も少しは成長したのか、或いは、足腰が弱くなったのか。
さて、老兵も出陣の時が来た。
まずは、敵陣視察と行くべきだろう。
先にミニバイキング会場をチラリと見て、広いバイキング会場に行く。
もう料理には人が押し寄せていて、やや混雑していた。
会場の周囲には、ドリンクコーナー、そして天ぷらやピザなどのコーナー、そして回ると寿司やお造りのコーナーがある。
お造りは、その場で調理して無くなればまた作って出してくれるのでいい。
魚の種類も今までで比較すると多いし、コーナーが広いので取りやすいし、魚を木箱に入れた演出も気分が上がる。
そして、バイキング会場の真ん中に設置された台には、国産霜降牛とサラダ、郷土料理があった。
これでやっと敵の布陣を頭に入れた。
さて、まずは国産霜降牛と行くべきだろう。
しかし、凡にはここである策略があった。
それは、旅行に出る前にネットで料理の口コミを調べていたのである。
敵(彼)を知り己を知らば百戦殆うからず。
ある口コミで、大きなバイキング会場とミニバイキング会場とでは、肉のレベルが違うという情報を得ていた。
つまりは、ミニバイキング会場の肉の方が良いというのである。
オープンしたばかりのバイキング会場の肉のコーナーの前に立っていたら、40歳ぐらいの女性が、我先にと国産霜降牛と言われている肉をガサツなやり方で、トングに挟みきれないぐらい掴んでは、皿に山のように積み上げていた。
そして足早に立ち去って行った。
哀れである。
安い肉をそれほどまでに食べたいか。
しかも、そんなに食えるのか。
凡は、それを見て悠然とミニバイキング会場に歩いて行く。
そして、肉の質を確認した。
果たして違うように見える。
凡は念のため、食材の手直しをしていたお兄さんに聞いてみた。
すると、やっぱり「肉が違います。」と言ったのだ。
凡のいる部屋のエリアは、メインの会場から離れているので、取りに行きにくい分、少しいいものを並べているという。
こっちのミニバイキング会場の肉は、「特選国産霜降牛」であるという。
そして、重ねておいてある肉を盛った容器を1つ持ち上げて、「この下の肉なんか、これはかなりいいですよ。」と教えてくれた。
確かに、目の前の肉には「特選」と書かれた札が置いてある。
でも、大きい会場のには置いていない。
この情報を知っていると知っていないとでは大違いである。
(ここで、断っておきますが、この情報は、凡が行った日までは間違いないものですが、凡の行った日以降は変わるかもしれないので、もしこれから行かれるかたは事前にご確認くださいませ。)

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(大きな会場の特選の文字のつかない国産霜降肉)

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(ミニバイキング会場には、特選の木札が置かれていた。)

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(ミニバイキング会場の特選の文字のついた国産霜降肉)
「おーい。皆のものー。凡は特選の肉を勝ち取ったりー。」
「エイ、エイ、オーッ。」
何か勝利者としての優越感を感じる。
ただ、今回凡は、予め情報を取るという極めて優れた才覚をもって肉の質の差を知り、特選の肉を勝ち取ったが、これを知らなかったら、そして安い肉を食べた後に知ったら、どういう気分だったかとは思ってしまう。
焼いて食べてみると、これは柔らかい。
さすが特選。
ミニボンも大満足である。
ただ、凡は霜降り肉よりも赤身の肉が、どちらかと言うと好きだ。
とはいうものの、今日に限っては、赤身を食べるべきではない。
第一コストが違う。
とはいうものの、食べたいものを食べるのがバイキングだ。
なので赤身の肉を食べたかったら、赤身の肉を食べるのがバイキングということになる。
でも、折角教えてくれた特選の霜降肉を、今日に限っては食べるべきだろう。
勿論、それは美味しいのであるから。
とはいうものの、食べたいものを食べないというのも理屈が合わない。
じゃ、やっぱり赤身か。
とはいうものの、凡は特選国産霜降肉を食べたくない訳じゃない。
食べてみたら、すごく美味しい。
それにだ、凡の脳みその欲望は、特選国産霜降肉を食べることを欲している。
それは、味や見た目や、元を取れるかという計算など、いろんな要素を無意識のうちに検討して出した欲望である。
脳の中の欲望は、これは真実だろう。
ということはだ、凡は特選国産霜降肉を食べたいわけであるから、今こうして特選国産霜降肉を食べるということは、間違っていない
しかし、赤身の肉も捨てがたい。
いや、しかし、、、、。
あー、もう分かんなくなっちゃった。
兎に角だ、特選国産霜降肉は美味しいので、そのまま特選国産霜降肉ばかりを取ってきては、食べまくったのであります。

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(料理は肉以外にも、沢山種類がある)

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(刺身のコーナー)
この夢巡追荘のバイキングの感想を、これまたこのブログを読んで行こうかなと思っている人に、そして、凡の記録のために書いておきたい。
座る席は、あらかじめ決まっていて、会場の受付をしたときに案内してくれる。
その部屋が、個室や半個室になっているので、ゆっくりと食事をすることができた。
そして、全員が座れるだけの部屋があるので、席への案内を待つことはあっても、部屋が一杯で待たなきゃいけないということはない。
時間は5時30分から8時までで、入れ替えもないので分かりやすいし、時間もたっぷりある。
あらかじめ全員にアルコールの飲み放題がついているので安心だ。
料理は、魚も美味しかった。
焼き肉以外の料理も沢山あるので、バイキングとしての楽しみと焼き肉の楽しみと両方味わうことができる。
と言う感じだろうか。
兎に角、凡もミニボンも大満足で食事を終わったのであります。
食事を終えたら、縁日をやっているというのでいってみる。
宿泊者には2回のゲームの券がついている。
コルク玉の射的や、ダーツ、紐を引く当てもんなど、昔懐かしい遊びをやって、確かうまい棒を貰った。

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それからロビーに移動して、ビンゴ大会。
これもまた若いスタッフが中心にやっていて、何かをやろうとする気持ちは伝わってくる。
ホテルはこじんまりしているので、大型の観光ホテルはのように館内をブラブラということもないので、部屋に戻ってベッドにごろりと寝転がった。
ベッドは、ツインだけれど、スタンダードな大きさのベッドと広めのベッドの、大きさの違うベッドを組み合わせあった。
露天風呂が付いてるので、もうひと風呂浴びますか。
そう思っていたら、酔いが回って面倒臭くなった。

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(上の階の部屋の露天風呂は、凡の泊まった部屋よりも小さいのかもしれない)

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