平 凡蔵。の 創作劇場

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どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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散散歩歩。(535)奥入瀬のリゾート満喫の旅(5)

奥入瀬渓流ホテルには、夜空の星を見に行ったり、奥入瀬の自然をレクチャーしてくれる教室のようなもの、苔を観察するツアーのようなものなど、アクティビティと呼ばれるものが用意されているので、ゆっくり滞在する人も 、いろいろと楽しめるようになっている。
というより2泊とか3泊する方が楽しめるのだろう。
凡は、前日に奥入瀬の渓流のそばにある苔の生えたテーブルでコーヒーを飲むという「渓流モーニングカフェ」というアクティビティに参加を申し込んでいた。
このアクティビティは、朝の5時出発にホテルを出発して、白銀の流れというところまでバスで送ってもらって、そこにある苔むしたテーブルでコーヒーを頂くというものだ。
無料だから、いや折角だから、行ってみようと思ったのです。
それに朝一の渓流は気持ちがいいに違いない。
でも、そのアクティビティは、コーヒーを飲んだ後はまたバスでホテルまで帰ってくるのである。
凡は奥入瀬渓流を散歩する予定だったので、何となくそれで戻るのは勿体ない気がした。
そこでホテルのアクティビティを相談するコーナーで、どう回ったらいいかを相談すると、コーヒーを飲んだ後はバスで帰って来て、先に朝食を食べてから、また渓流バスで行ってはどうかというのです。
でも、何となく勿体ない。
ホテルからは悠遊渓流シャトルという無料の渓流の何か所かの停留所を巡回しているバスが走っている。
この初発がホテル6時発だ。
渓流モーニングカフェでコーヒーを頂いたら、そこから歩いてホテル方面に向かって、この悠遊渓流シャトルの6時ホテル出発のバスで適当な停留所で拾ってもらってホテルに帰るというのはどうだろうと思った。
それをこっちから尋ねると、それでもいいという。
そしてそれは明日のアクティビティの人に言ってくださいとのことだった。
そんでもって、翌日の朝である。
リゾートに来て朝の5時からのアクティビティに参加するって、これはどうなんだろう。
普段は触れることのない自然を楽しむという正しいリゾートの過ごし方だとも言えるし、貧乏人の何でもタダだったらやらなきゃ損だという悲しい過ごし方だとも言えるのでありまして、凡の場合は間違いなく後者だろうね。
5時前に集合場所まで行くと、少しずつ参加者が集まってくる。
小型のバスでは乗らないぐらいの人数が集まって、バス2台で出発。
朝の早い時間の山の道を走るのは気持ちがいい。
若いホテルのスタッフが説明をしてくれるのが、また手作り感があっていい。
コーヒーを頂くのは白銀の流れというところなのですが、その手前の雲井の滝というところで一旦バスは止まって、そこから白銀の流れまで歩いてきてもいいという。
そうスタッフの人が言うと、ほとんどの人が雲井の滝で降りた。
バスに残ったのは凡たちと、カップルがもう1組である。
凡はどうせコーヒーを飲んだら、ここを歩いて戻る予定だから、ここで降りなくてもいい。
ということで、凡が苔テーブルまで先に来たら、凡とそのカップルだけが誰もいないテーブルで先にコーヒーを頂くことができた。
これは正解だったね。
苔テーブルは2卓しかないので、滝で降りた人たちが一斉にきたら、ゆっくりとは座って飲むことができなかっただろう。
コーヒーもスタッフが用意してくれるのだけれど、アットホームな感じですごく良かったです。

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ということで、滝から歩いてきた人が着いたら凡は席を立って渓流を歩くことにした。
渓流は、たぶん山歩きをしている人にとっては、普通の渓流なのかもしれないが、凡にとってはリゾートという地の渓流であって、どうにも贅沢をしている気分で、小雨の降り止んだ道を歩いて行くのは、ただただ清々しい気持ちでありました。
それに何と言っても、朝一なので周りには誰もいない。
これが奥入瀬渓流ホテルに泊まった特典である。
これが日中だったら観光客で、この清々しさは半減していただろう。
歩いている間、凡は何度もカメラでこの美しさを捉えようとしたが、でも凡が今目にしている光景とカメラの画面に映っている映像では、まったく広がりが違うんだな。
カメラは自然を撮るのには向いていないのか、凡がカメラ音痴なのか。
渓流を歩いていると、凡と並行してあるくカップルがいた。
凡と同じ考えで、6時のバスで拾ってもらってホテルに帰るそうだ。
そうだよね、普通はこうしようと考えるよね。
割と早足で歩いて、石ヶ戸というバス停まで来ると、ちょうど6時発のシャトルの帰り便に間に合った。
バスに乗り込むと、凡と並行して歩いていたカップルが乗っていた。
途中で拾ってもらったそうだ。
(バスやモーニングカフェの時間は季節によって変わるそうなので、行くことを計画している方は事前に調べてくださいね。)
ホテルに戻ってから、朝食なのだけれど、その前に温泉に入ることにした。
昨夜に東館の温泉に入ったけれど、凡の泊まった西館にも温泉がある。
「西の湯」
ここは浴場の正面がガラス張りになっていて、奥入瀬の山々を見ながら湯に浸かることができる。
景色を楽しむという点においては、昨夜の露天よりも良かった。
さて、もうリゾートのホテルを満喫するのも、あと少しの時間になってきた。
リゾートの朝食を頂いて最後のシメといきましよう。
朝食会場は昨夜の「レストラン紅山」だ。
内容は、これは一般的な観光ホテルの朝食バイキングとだいたい同じ。
ミニボンは、リンゴの果汁を使ったアップルトーストが気に入ったようです。

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朝食を済ませたら、凡とミニボンは東館の裏にある庭に出た。
それには目的があって、昨日スタッフの方に部屋に案内されるときに、凡が岡本太郎さんが好きだと言ったら、大きな暖炉の2つ以外に岡本太郎さんの作品がもう1つあると教えてくれたのだけれど、それが庭にあるのである。
果たして、すぐに見つけることができた。
自然の中に設置されたオブジェは、その形がなんとも奥入瀬の自然の中に溶け込んでいて、しかもしっかりと存在を主張している。
そのひょうきんな顔は、奥入瀬の渓流を背にしてレストランの方を向いていた。
岡本太郎さんのオブジェもまた、人が好きなのだろうか。
それとも、美味しい料理を「食べたいなあ。」なんて見ているのだろうか。

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(ホテルの庭から見える渓流)
部屋に戻って、帰る支度をしてチェックアウトをしたけれども、まだ少し時間がある。
朝食を頂いてお腹はいっぱいなのだけれど、せっかくのせっかくだから、最後に東館の岡本太郎さんの暖炉のある森の神話でコーヒーを飲むことにした。
コーヒーは自分でミルで豆を挽くと、スタッフの人がそれを抽出してくれる。
そして、暖炉の形を模したデザインのレアチーズケーキ「TARO」も頂いた。

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(湧水珈琲870円)

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(TARO1080円)
もう、太郎さん満喫、リゾート満喫である。

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さてさて、これで最後の最後。
10時30分発の帰りの送迎バスで新青森駅に向かったのであります。
凡はまた来たいなと思ったのですが、ミニボンに言わせると、ホテルは良かったけれど、新青森駅からのバスの1時間半が、どうにも長いというのだった。
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◆「アルカディアのレフュジー」

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