NHKの大河ドラマというものを久しく見ていない。
最後に見たのは学生時代にやっていた司馬遼太郎さんの「花神」だったと思う。
幕末時代に活躍した吉田松陰や高杉晋作が繰り広げるドラマはカッコよくて、その時代の人たちに憧れたのを思い出す。
今年の大河ドラマは、黒田官兵衛が主人公で、今まで大河ドラマを見たことがないミニボンが一所懸命に見ている。
何故なら、岡田准一さんがカッコイイそうである。
そんなことがあって、休みがとれたので、どうしようかということになったときに、ミニボンの意見で姫路へ行くことにした。
姫路城の近くに「ひめじの黒田官兵衛大河ドラマ館」というのが出来ているからだ。
黒田官兵衛が見たいと言うよりも、岡田准一さんが見たいということなのでありますが、それでもドラマからでも歴史に興味を持つということは良いことではある。
大阪から新快速で姫路に到着。
ここはやっぱり、これを食べなきゃいけません。
姫路駅の駅そば。
姫路に来たときや、姫路で乗り換えの時は、どうしても食べてしまう。
黄色い麺に和風の出汁。
高級な味ではないけれど、食べてしまうのね。
さて、大河ドラマ館以外には何か面白いものがないかなと観光案内所を覗くと、ボランティアの女性が、書写山圓教寺を勧めてくれた。
天台宗の三大道場の1つで、大河ドラマのロケもあったそうだ。
書写山の名前は聞いたことがあったが、行ったことはなかったので、せっかくのオススメに乗っかることにした。
姫路駅からバスで山のふもとまで行って、そこからロープウェイで圓教寺の入り口まで上る。
ふと横の公園のような空間を見ると、凡の敬愛する岡本太郎さんの石碑があった。
「言葉のいのちは愛である。」
何かこころの中にひっかかっているものがあると、そのひっかかってるものの欠片に偶然を装って出会うことが、しばしば起こるようになってきた。
昨年行った別府温泉でも岡本太郎さんのビルの壁画に出会った。
今回もまた、偶然に観光案内所のボランティアの方に勧められた書写山で、岡本太郎さんの書に出会ったのだ。
しかも、今日家を出る時に、新快速の車内ででも読もうかと、岡本太郎さんの「美しく怒れ」を何気なくカバンの中にポンと投げ入れてきたのである。
縁と言うのは不思議なものであります。
ということはだ。
凡のこころの中には、いつもみゆきさんがひっかかっている。
だったら、みゆきさんにも縁が繋がってもいいのじゃないだろうか。
でも、なかなか繋がらない。
オールナイトニッポンの月イチで、色紙のリクエストを読まれたのは少しは繋がったのかもしれないけれど。
みゆきさんの場合、こころの中にひっかかっているのだけれど、これはもう、前のめりでさ、恋するあまりに前につんのめりそうになっている。
ガンジガラメにひっかかっている。
だから繋がらないのだろうかと思う。
岡本太郎さんの場合は、好きなんだけれど、捕らわれてはいないのです。
こころの中にひっかかってはいるけれども、おおらかなんです。
だからこそ、繋がっていくんだろうね。
みゆきさんの場合だって、もっとおおらかに恋するべきなんだ。
青空に向かって、大きく手を伸ばして背伸びしてね。
ついでに腕もグルグル回しちゃおう。
そんでもって、こころの中にひっかかっているモヤモヤを深呼吸して吐きだしてね。
もうどうにでもなれって具合に。
ただ、みゆきさんが好きだって思いだけを、軽く右肩にでも乗っけてさ。
そんな恋し方をしてれば、きっと巡りあえるんじゃないかって思える。
例え、会えなくても、みゆきさんが幸せだったらそれでいいって思えるようになる気がする。
そんなことを気づかせてくれたのは、やっぱり岡本太郎さんのパワーだ。
岡本太郎さんの芸術に関しては、凡はよく解らない。
でも、書いてある文章の内容には、すごく影響を受けたし、その文章自体もというか、書き方も好きだ。
そんでもって、石碑の「言葉のいのちは愛である」というのは、どういうことなのだろう。
普通の凡人が解釈するなら、言葉というのは何かを伝える手段であり、コミュニケーションをとるためのものでもあり、ということは、人と接するには、そのこころに愛を持っていなければいけないということだろうか。
後から知ったことだけれど、この石碑の文章は椎名麟三さんの大切にしていた言葉だそうです。
それを親交のあった岡本太郎さんが書かれたそうです。
椎名麟三さんはキリスト教徒だということで、キリスト教での解釈のある言葉なのかもしれません。
或いは、同じ言葉が「ひふみ神示」にも出てくるので、何かの縁があるのかもしれません。
ただ、簡単な言葉であるから、解釈もいろいろ考えられる。
そんな縁を感じて、圓教寺の入り口までくると入山料に2種類あるという。
普通の入山料の志納金500円と中心部までのバス代が含まれた特別志納金1000円のコース。
凡とミニボンの老夫婦は迷わずバス付きにした。
ハイキングが好きな人は別だけれど、そうでない人はバス付きがお勧めだ。
結構高低差のある山道をバスが走っていく。
距離はそうは遠くないけれど、これは足がもたない。
摩尼殿から奥ノ院まで歩いて回る。
お堂とお堂の間は、山登りでも来たのかなと思うような山道で、これはこれで観光案内所で教えて貰って良かったなと思った。
(奥ノ院)
(開山堂の左甚五郎作の力士)
圓教寺を見物した後は、来た道を引き返して、姫路城まで戻る。
お城の境内にある「好古園」は、これは素晴らしかった。
平成4年に造営された日本庭園で、9つの趣の異なった趣向で、しばらくここで時間を過ごしたいと思った。
思ったが、当初の目的の大河ドラマ館の入場時間が迫っている。
足早に庭園と姫路城を見物して、ドラマ館へ行った。
ドラマ館自体は、ややこじんまりした建物で、ドラマで使用した着物や、短いメイキング映像などを楽しめる。
閉館時間ちょうどぐらいにドラマ館を出た。
折角の姫路なので、姫路で夕食を食べて帰る。
駅前の居酒屋で、姫路名物の「ひねポン」と「姫路おでん」。
ひねポンは、歯ごたえのあるヒネ鳥をポン酢で食べる。
姫路おでんは、薄味に焚いたおでんを生姜醤油で頂く。
お酒も少々。
帰りの新快速はウトウトと半分寝ながら帰ったのでありました。
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