平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(66)お尻のイボと中性脂肪1000オーバー。

昨年の秋に痛風の発作を起こしてからは、真面目に薬を飲んでいるのでありますが、なかなか生活態度は改まらず、日々暴飲暴食を続けております。
さて、先日血液検査をした結果を聞きに、大阪の中の島にある病院に行って来ました。
診察室に入ると、いきなり先生が、「かなり無茶な生活をしているようですね。」とおっしゃった。
凡自身では、そういえばアルコールの摂取量が増えているなとは思っていたのですが、いつものようにお腹いっぱい食べて、たっぷりとビールや焼酎を飲んでという、いつもどううりの生活だったつもりなのであります。
そうなんです、いつも通りなんです。
でも、今回の結果は酷かったようで、先生にお叱りを受けてしまいました。
問題だった尿酸値は、薬のお蔭で下がってきています。
でも、中性脂肪が通常の上限が150のところ1000を超えているのでありました。
中性脂肪が高いと、心臓や脳の血管に障害が出てくるだろうことは想像できたのですが、先生の説明は違っていました。
「中性脂肪が高いと、膵炎になりますよ。膵炎になると、激痛に襲われて、内臓が解けてしまって、死に至ることもありますよ。」というのです。
膵炎という予想しなかった病名にびっくりしたのですが、何より「激痛に襲われて」「内臓が解けて」「死に至る」という言葉がぐるぐると凡の頭の中を回ります。
「激痛、激痛、激痛、、。」
「内臓が解けて、解けて、解けて、、、。」
「死に至る、死に、死に、死に至る、る、る、る、、、。」
先生の表情は真剣です。
これはちょっと、適当な生活をしている凡も考えなくてはいけないようです。
兎に角、節制と、アルコールを控えることが大切とのことですが、
「本来なら禁酒だけれど、取りあえず500ミリのビールを1本にしておきなさい。」
とのアドバイスだった。
禁酒と言わないところが先生の良い所かもしれません。
出来ないことをしろと言っても、実行できなければ、意味がない。
そして、病院に来たついでに、先生に更に別の症状について聞いてみました。
1週間前ぐらいから掌に湿疹が出来て、痒いのです。
凡は少し飲みすぎたなという次の日に、掌に湿疹ができることがあります。
赤いブツブツが出来て、痒いんです。
なので、たぶんこの湿疹は肝臓かどこかの調子が悪い時に出来るんだろうなと漠然と思っていたので、丁度いい機会なので、先生に掌の湿疹を見ていただきました。
でも、内臓とは無関係との回答です。
そして、皮膚科に診てもらいますかというので、丁度今日はお休みだから、お願いをしました。
皮膚科の診察室に入ると、少しく凡の顔が緩む。
マスクをしているので顔の全体を見た訳ではないのですが、どうみても20代と思われる女性の先生です。
「バンザーイ。」
女性の先生で、しかもすごく若いなんて、、、皮膚科に来て良かった。
本当に良かった。
神様に感謝。
仏様も、ありがとう。南無阿弥陀仏。チーン。
そんな興奮を抑えながら先生に掌の湿疹の説明をすると、汗の関係で湿疹が出来ているとの診断だった。
しかし、かなり事務的な回答だ。
しかも、混んでいるので、急いでいる感じがする。
「先生、凡の掌こんなんなってるんです。」
「あら、可愛そうだわ。痒いでしょ。先生がちょっと掻いてあげるね。」
「あ、先生、そこそこ、そこが痒いんです。」
「ん、もう。そんな甘えた声を出しても、駄目ですよ。」
なんて会話を期待をしたのだけれど、空しく先生の診断が終わった。
内臓との関係もないそうだ。
しかし、その時に凡は、あることを思い出した。
凡のお尻には、イボがある。
イボがあるのです。お尻に。
10年ぐらい前だろうか、お尻にポチっとしたものが出来た。
直径1ミリにも満たない小さなイボだ。
それが、少しずつ少しずつ成長していって、今はかなりの大きさになった。
1センチもないだろうが、それに近い大きさだ。
やっぱり気になる。
そうだ、皮膚科だからこれも聞いてみることにした。
「先生、お尻にイボがあるんです。」
すると見せてみろとおっしゃる。
「こ、ここでですか。ちょっと汚いんですが、いいですか。ほんと、ちょっとお尻が汚いんですけど。」と戸惑いながら、その場でズボンとパンツを下して、先生にイボを見せた。
20歳代の女性に、お尻のイボを見せるなんて、恥ずかしい。
でも、ちょっと嬉しい。
とはいうものの、変態ではありません。
そして、若い女性だったからお尻のイボを見せたのでもありません。
前々からイボが気になっていたから見せたのであります。
でも、ちょっと嬉しいのは、どうしてでしょう。
凡の恥ずかしいイボは、今すぐどうすべきというものではないとのことで一安心した。
でも、気になるのだったら手術をしますというのだけれど、3日ぐらいはお風呂にも入れないというので、もう少し様子を見てから、冬の寒い時にでもすることにした。
その手術を、しますか、しませんかと、事務的な抑揚の質問に、お尻のイボを見せて浮かれていた興奮が萎んでいく。
やっぱり興奮していたのか。
そして、やっぱり嬉しかったのか。
それはさておき。
そんな診察もすぐに終わって、軟膏の処方箋をもらった。
病院を出ると、雨あがりの涼しい風が、やさしく凡を通りぬけて行く。
でも、頭の中は、「激痛」「内臓が解ける」「死に至る」という言葉がまだ、ぐるぐると回っていた。
そして、ちょっと嬉しかった。

画像

痛風の薬と、掌の塗り薬。

コメント

  1. とっちゃん より:

    凡蔵さん、若い美人女医にお尻のイボだけでなく、立派なお稲荷を見せつけたんではありませんか?
    しかし内臓が解けて激痛とか、死に至るとかってのは恐ろしいですね
    でもこの先生はとりあえずビール500cc缶にしておきなさいってのは話が分かって嬉しいですね

  2. oriver より:

    そのビール1本に感謝して、そろそろ本気で改善しましょうね
    貴方が元気でいる事が私の幸せ♪
    目を閉じてこの文章を思いだして下さい。
    ほら、20代のおねえさんに言われたような気になるでしょ(^。^)y-.。o○

  3. 凡蔵。 より:

    ありがとう、とっちゃん。
    そう膵臓が悪くなると、えらいことになるらしいです。
    帰ってからネットで膵炎をしらべたんですが。
    怖いですよ。
    先生は話が分かるんですが、うっかり奥さんに喋ってしまったものですから、ビールの制限がかかってストレスが増えました。

  4. 凡蔵。 より:

    ありがとう、oriverさん。
    目を閉じて、、、、。
    あ、サラサラロングヘアーのお姉さんが、、、。
    ???oriverさんて、ロングヘアーなんですか。
    とはいうものの、1本で済ますなんて、どうも辛いですよね。
    とはいうものの、膵炎も怖い。
    何とかうまいこといく話ないのかな。
    とりあえずは、中性脂肪をおとさなくちゃ。
    エレベーター使わない作戦をとりあえずはやってみようかな。

  5. koji より:

    うーん、ちょっとは節制した方がいいかも。
    内臓が溶けないうちに・・・
    それにしても、皮膚科のくだりは面白かった(笑)

  6. 凡蔵。 より:

    ありがとう、kojiさん。
    それが中々節制できないんですよね。
    今までの暴飲暴食を続けながら、サプリメントなんかで中性脂肪が低くならないかななんて考えています。
    一度痛い目に合わないと、健康の有難さがわからないなんて、想像力が足りませんよね。
    皮膚科は、結構混んでいました。
    皆、若い女性の先生目当てなのかな。

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