平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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そうだ、ソウルへ行こう!(189)台湾慕情。啓明堂で本格的にお参り。

バッグを取り上げられた凡とミニボンは、促されるまま階下に降りて行った。
受付や神様がいらっしゃる場所は、正面の階段を上った、詰まり2階のところにある。
なので、階下は普通で言うと1階なのですが、正面は全面階段なので、ここは正面からは見えない裏側の場所にある。
階段を下りると、そこにも仏様がいらっしゃった。
こんな部屋があったんだ。
お姉さんに促されなければ、こんな内部までお参りしていなかっただろう。
それに、荷物をもっていると、お祈りするのに邪魔だろうということで、荷物を預かってくれたようだ。
どこまでも親切なお姉さん、ありがとう。
また、三度お辞儀をして、ひざまずく。
すると、またお姉さんがお祈りをしてくれる。
「ムニャムニャ・ポンポンピー。」
しかし、このポンポンピーが、また結構長いのであります。
凡の感覚としては、2分近くあっただろう。
それだけ一所懸命お祈りをしてくれているのであります。
そして、お姉さんと凡が横に並んだ時に気が付いたことがある。お祈りが終わると、「さあ、今終わったよ。」という感じで、凡の二の腕を、お姉さんが、手の甲でポンと打つのです。
後でミニボンに聞いたら、ミニボンもお祈りが終わると、ポンとお姉さんが手の甲で二の腕を叩かれていたそうです。
でも、お姉さんのお蔭で、普通だったら見逃す仏様もお参りすることができた。
「良かったね。」
などと、話しながら、また受付の階までもどると、お姉さんが横の渡り廊下のようなところを歩いて、建物の奥に歩き出した。
お姉さんの後ろ姿に促されながら、その後をついていった。
すると、建物の裏に、また建物があって、そこにはまた神様の部屋があった。
そして、そこには5体ぐらいの仏様か神様がいらっしゃった。
へえ、またこんな部屋があるんだという驚きと、またお祈りをしてくれるんだという感謝の気持ちと、これからどなるんだという戸惑いが交差する。
そして、また正面の神様だろう前に行ってお祈りが始まった。
この「神様だろう」というのは、何度もお祈りをしたのだけれど、そのお祈りをしている最中はどうしていいのか解らないので、目をつぶっていたのです。
なので、三度お辞儀をして、目をつぶって、また次に促されるということを繰り返していたので、どんな神様が目の前にいらっしゃるのかも見ていないのであります。
なので、この時点では神様なのか仏様なのか判らなくなっておりました。
その神様だろう像の前でお祈りをする。
三度お辞儀、ポンポンピー、二の腕をポン。三度お辞儀。
そして、また右の神様だろうに、三度お辞儀、ポンポンピー、二の腕をポン、三度お辞儀。
そして、またまた左の神様だろうに、三度お辞儀、ポンポンピー、二の腕をポン、三度お辞儀。
やっと終わった。
そう思っていると、またお姉さんが、こんどはまた階段を更に上に上りだした。
だんだん可笑しくなってきて、お姉さんの後ろについていった。
果たして予想したように、またまた神様か仏様かがいらっしゃる。
中央の仏様だろうに、三度お辞儀、ポンポンピー、二の腕をポン、三度お辞儀。
右の仏様だろうに、また三度お辞儀、ポンポンピー、二の腕をポン、三度お辞儀。
左の仏様だろうに、またまた三度お辞儀、ポンポンピー、二の腕をポン、三度お辞儀。
もうどれだけお祈りをしたか判らない。
そう思っていると、最後の部屋の前にある香炉の前に連れて行かれた。
そして、また天の神様に向かってお祈りが終わった。
そして、最後の線香を差した。
凡が手前に差すと、お姉さんが神様に近い所に差し替えてくれた。
こんな小さなことも、嬉しい。
それにしても、長かったですね。
30分以上はお参りをしていただろう。
お姉さんは日本語が判らないので、「謝謝。」と言ったり、合掌をしたり、頭をぺこぺこしたりして、ありがとうの気持ちを伝えた。
「やっと終わったね。」
そういう凡もミニボンも笑顔だった。
さあ、高雄の観光はどうしよう。
そう考えながら受付へ戻ろうとしたら、お姉さんが受付には行かずに、違う部屋に入っていった。
「あれ、まだ何かお参りをするのかな。」
訳が判らないまま、お姉さんの後ろをついて行った。

画像

正面入り口の階段を上がったところにある神様。

コメント

  1. とっちゃん より:

    し、しかし神様がいっぱいいますね・・・
    凡蔵さんはキチンとお参りして偉いですね!
    自分だったら2~3分だったら良いですが、それ以上だったら止めて出てきちゃうかもしれません

  2. 凡蔵。 より:

    ありがとう、とっちゃん。
    親切なお姉さんが、一所懸命お祈りしてくれているので、途中で帰ることが出来る雰囲気ではなかったんですよ。
    何しろ凡のためにお祈りしてくれてるんですもん。
    それにしても、沢山の神様にお祈りしましたよ。

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