平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
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ココロのハズレ。(8)専門医。

顎関節症の痛みは消えた。
やはり、口腔外科の専門医と書いてあった歯医者の看板は正しかったのだろう。
風邪ぐらいだったら近所のお医者さんでいいのだけれど、これはちょっとおかしいぞというような場合は専門医に診てもらうのがいい。
そう思うようになったのは、経験からである。
母親が朝から立つことが出来なかった。
ふらふらしてバランスが取れないらしいのです。
近くにある少し大きい総合病院に行くと、貧血だからもう帰っていいと言われました。
その時、父親が立つことが出来ないのはおかしいから、脳を調べてくれって頼んでCTスキャンをしてもらったら、脳内出血で、すぐに集中治療室に直行でした。
ミニボンも、吐き気が止まらないことがあった。
近くのお医者さんで見てもらっても原因が判らない。
その時は、両手の指を手を伸ばして右と左の指を付けることができるから、脳じゃないだろうっていう診断でした。
でも、あまりひどいので大きな病院に行くと、何故か母親とリンクしているのか脳内出血だった。
とはいうものの、その近所のお医者さんが電話で大きな病院に電話で予約を入れてくれたので、すぐに検査をすることが出来たことは、本当に感謝しています。
おかしい時は、専門医と書いたんですが、この専門医というのが問題です。
もともとこれが原因だと判っていれば、その部門の専門医に行くんだけど、どこが悪いか、どこが原因か判らないというような場合、専門医に診てもらうことが出来ないのであります。
専門医に診てもらいたいけど、専門医が判らない。
難しい問題です。
専門医というと、思い出すことがあります。
父親は、若いころから肺が悪く、気胸を繰り返したりして何度も病院に入院していました。
気胸とは、肺の外側に空気が入ることによって、肺自身が小さくなってしまい呼吸が出来なくなる病気です。
仕舞いには慢性閉塞性肺疾患になり、家でも酸素吸入の機械をつけて暮らしていました。
そんな父親が入院するときに先生の問診があります。
そこで、父親は、「若いころに結核をして、肺を無理やり気胸状態にする治療をしたので、今、よく気胸になるのですか。」というような質問や受け答えをするのですが、どこの先生にも全否定されます。
「肺を気胸にして肺を小さくする治療なんて聞いたことがない。」
冷たく言われます。
「そんなアホな。」
そんな目で、見られるんです。
年寄りがまた勘違いして言ってるわ。という感じです。
結構大きい総合病院でもそうです。
凡は父親が入院するたびに、先生と父親のこの会話を耳にしているので、やっぱり父親が勘違いしているのかなと思い出しました。
解ってくれないもどかしさを感じながらも、父親は入院のたびに説明をしていました。
もう最後には、もうそれ勘違いちゃうんかな、っていいそうになったものです。
それが、入院していた病院では無理だから、違う病院に転院することになったときです。
そこの病院には呼吸器外科の専門医というかたがおられました。
そこでの問診の際に、また父親が「若いころに、肺を縮小させる治療をした。」
というと、何と先生が、「あ、そうですか。結核かなにかされたんですか。」とおっしゃったのであります。
それを聞いていた凡は、「えっーーー。」
やっぱり父親の言っていた治療法はあったんだ。
その時に、父親の長年の「肺を小さくする」という治療法の疑惑が晴れたのであります。
さすが、専門医である。

コメント

  1. とっちゃん より:

    全くです!
    どこが悪いか分からないのに、どこの専門医を尋ねればいいか分かりませんよね・・・
    それにしても脳内出血の件は早めに気が付いて良かったですよね!
    医者も貧血だから帰って良いとか、両方の指をくっつけられるから脳内出血ではないじゃなく、もしかしたら脳内出血かもと考えて診断すべきですよね!
    自分も原因が分からなく5~6軒病院に行き、結局分からず困った挙句に20年来通っている内科&皮膚科(我が家のホームドクター的存在)に助けを求めたら、あっという間に病名が判別されました!
    結局は医者がどれだけ患者の話を聞くか、あるいは理解しようとするかがポイントのような気がしました!

  2. 凡蔵。 より:

    ありがとう、とっちゃん。
    自分がなにも出来ないのに、医者ばかりもっと勉強しろとかは言えないですが、やっぱり場合によっては、死んだり重症になったりするものですから、もっと詳しく調べてほしいですよね。
    そう思うのは我儘な患者の言い分でしょうか。
    それに、医者に行くと、自分の伝えたいことが中々伝わらないことも多く。
    医者に行くものなかなか難しいものだなと、いつも思います。

  3. oriver より:

    私も同じように思っています。
    さて、どうしたらよいのか。。。って。
    友人ががんになったとき半年の間にどれだけ医者に見てもらったか分からないくらいだったの。なかなか病名がはっきりしなくて。
    でもお父様のお話しには驚きました。
    難しいものですね。

  4. 凡蔵。 より:

    ありがとう、oriverさん。
    体調が悪くても、どこが悪いのか判らないときがありますよね。
    自分の体の中で、何かがおかしいんだけど、何がどうおかしいか判らない。
    病院に行っても、よっぽどじゃないとCTなんかしてくれないし。
    とはいうものの、先生の方にしても、決められた時間で一所懸命されているのだとは思うのです。
    患者にしてみれば、いい先生に巡り合えますようにと、神様にお願いするしかないのでしょうか。

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