散散歩歩。（25）見た目。

オシャレに関心がありますか。
自惚れかもしれませんが、凡は美的センスが抜群だと思っております。
なので朝、鏡を見るとそこから離れられません。鏡に美しいものがうつっているからです。
でも、オシャレかと言われれば、そうではないと答えるでしょう。
何故かと言うと、ほとんど年中同じような格好をしているからであります。
凡はあの服を買うという行為が、どうも面倒くさいのです。
服のサイズが合わないとか、服のデザインが気に入らないとか、いろいろ理由をつけて服を買うことを避けているのかもしれません。
なので、旅行に行った時の記念写真を見ても、いつもブルーのボタンダウンにベージュのチノパンで写っている。
たまに街中で凡と同じ格好をした中年男性に出会うことがありますが、恥ずかしいですね。
大体において、この格好をしているのは、太ったオタクか個性を否定した中年男性だ。
「ウディ・アレン」のファンが映画「アニー・ホール」の真似をして着ているという人は、今の時代にはいないだろう。
凡の学生時代にはそんな友人がいたのですが。
最近はミニボンが見るに見かねて、勝手に凡の服を買ってきたりするのですが、これがまた絶対に凡が行ったら買わないぞというものなのであります。。
とはいうものの、もう買ってそこにあるのだから何も考えずに着ている。
裸では外出出来ないからだ。
何故こんなことを書くかというと、凡は他人からみてどんな風に見えるのかなと思うからです。
どうも、凡もミニボンも「貧乏人」に見られているのじゃないかと思われるのであります。
今住んでいるマンションは、築２０年ぐらいしたところに入居しました。
それから１０年ぐらい経ちましたが、当然いろんなものの調子が悪くなってきます。
風呂のガスボイラーも数年前に調子が悪くなりました。
雨の日とか天気の悪い日に、風呂のタネ火が着かないのです。
風呂を沸かそうと給湯器のタネ火のスイッチを回すのですが、カチカチ音がなるだけで、タネ火がつかない。
タネ火がつかないと、お風呂に入れない。
2軒隣の方は、ガス屋さんに電話をすると、もうこのボイラーの部品は廃盤になったので、ボイラーごと替えなきゃと言われて、新しいボイラーを買われた。
凡もお金がないけど、もう仕方がないのかと思い、ガス屋さんに電話をすると、メーカーに連絡をして廃盤の部品を取り寄せてくれた。
「この家庭、生活苦しそうやから。何とかしたろ。」って思われたのだろうか。
それでも、風呂の調子が悪いので、またガス屋さんに電話をした。
もう今度はダメかもしれない。
すると、ガス屋さんは「もし、タネ火が着かない時はね。」といってドライバーでボイラーの前のパネルをカパッと外した。
「ほら、あそこの奥にポツっとしたところがあるでしょ。あれがタネ火やから。そこにチャッカマンで火を着けてください。」
えーーーっ。
素人がそんなボイラーの蓋を開けても大丈夫なん。
それも、それをガス屋さんが教えていいの。
普通なら、「もう寿命やから、ボイラー買い替えないといけないですよ。」というところだろう。
説明書はないのだけど、きっと蓋を開けないでくださいって書いてあるはずです。
ありがとう。
これで、助かった。
それにしても、このガス屋さんは、どうして凡の家に新しいボイラーを勧めるのは無理だと判断したのでしょう。
やっぱり、見た目でしょうか。
「この家、絶対貧乏や。可哀想に。」って思われたのでしょうか。
今は風呂も新しくなった。
でも、凡の服はいつものままだ。