平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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そうだ、ソウルへ行こう!(129)

ロッテマートでペペロと韓国のりを大量に買い込んだ凡とミニボンは、ソウル駅のタクシー乗り場からタクシーでホテルに戻ることにしました。
順番が来てタクシーに乗り込み、高級ホテルグランド・アンバサダー・ホテルと言いました。
すると、運転手は知らないというのです
普通の安ホテルなら解りますよ。リースホテルみたいなね。
でも、凡が今回泊まっているのは高級ホテル。
デーッカイ建物の高級ホテルを知らないというのはモグリではないだろうか。
ホテルの名刺や住所を見せても知らない解らないというジェスチャーです。
住所を見ればタクシー運転手だったら解りますよね。
でも、解らない知らないという態度です。
運転手と、ここだ、知らない、ここだ、知らないと繰り返していると、タクシー乗り場で待っている人が、「おい、おい、まだかよ。」っていう表情になり、ざわざわとこちらを見ています。
凡が出発しない為に、後ろの人がずっと待っている状態なので、後ろの人が怒らないかと少し焦ってきました。
でも、運転手は一向に気にしないようすで、知らないというのです。
うん?これはひょっとして乗車拒否なのか。
距離が近いから嫌だっていうのかな。
それでも、凡は降りなかったので、周りの運転手も寄ってきて、何やら運転手と話をしていました。
その話でようやく解ったのか、諦めたのか出発です。
でも、何か遠いような気がするのです。
ソウルの道を知らないので断言はできないけれど、どうも遠回りをしているようにも感じます。
うん?ひょっとして凡は今からボラレようとしているのか。
遠回りでボラレるのか。
そんなことがありまして、ようやくホテルに到着。
ソウルに来て初めて、乗車拒否みたいなことと、遠回りでボラレルみたいなことを経験したぞ。
まあ、ひとつの経験をしたので、これも良しとしよう。
帰ってからの話のネタが出来た。
しかし、これはこれから何かが起こる前触れなのだろうか。

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ホテルの部屋にお土産を置きに戻る。
部屋のドアを開けようとノブに手を伸ばすと、客室清掃係りのおばさんが「ソーリー。ソーリー。ソーリー。ソーリー。」と、ソーリーを連呼しながら凡に向かって走ってきました。
凡がドアを開けると、何も掃除などをされていない朝出かけたときのままの部屋の状態でありました。
ベッドもそのまま、洗面所もそのまま、とういか全く何もしていないのだ。
おばさんは小走りに部屋に入ってきて、何やら今から掃除などを始めようとするのです。
しかも、凡の機嫌をとるためか、タダでおいてあるペットボトルの水を、通常は2本おいてあるのですが、3本置いておこうかというようなジェスチャーをものすごく媚びた表情でするのです。
しかも、机の上を整理する仕草も急いでいるのでしょう。ガチャガチャガチャと、ものすごく荒いやり方で片付け始めたのです。
ひょっとしてこのおばさんはO型なのか。
堪忍してくれ、O型はミニボンだけで充分だ。
挙句の果てに、ベッドを指差して、ベッドメイキングは必要かって聞いてきたのである。
これにはあきれてしまった。
当たり前なのである。
2泊分の宿泊代を払っているんだし、そんなの聞いて「あ、ベッドメイキングはしなくていいですよ。」なんていう人がいるのだろうか。
凡が泊まったのは高級ホテルなのである。
以前はビジネスホテルだったらしいが、今は格上げされて特1級のホテルなのである。
しかも、凡が帰って来たのは5時前なのである。
いくらなんでも掃除が遅すぎるのである。
おばさんは、またしてもものすごく荒いやり方でベッドを直し始めながら「テン・ミニッツ。テン・ミニッツ。」と叫んだ。
これにも少しがっかりだ。急いで雑にされるより時間が掛かっても丁寧にしてほしい。
どっちにしても荷物を置きにホテル戻っただけだ。
これからまた外出するのである。
普通なら文句の一つでも言いたいところだが、まあこれから帰るまでにちゃんとしてくれればいい。
凡とミニボンはおばさんに「外出してくる。」と言い残してホテルを出た。
これもまた帰ってからの話のネタになるのだろうし、これでも良しとしておこう。
さあ、これからまた明洞へ戻ろうかな。

コメント

  1. とっちゃん より:

    う~ん、ロッテマートからのタクシーといい、ホテルの清掃といい、何やら怪しげな雲行きになってきましたね~
    あっ、もしかしてタクシーの運転手は、ホテル名が変更になったのを知らなかったのでは
    部屋の清掃を忘れていたってのも、珍しい経験ですよね~
    機内食を忘れられたり、凡蔵さんは色々な経験をしますね~
    そのうち良いほうの滅多に経験を出来るのではないでしょうか?
    例えばエコノミーからビジネスへの無償アップグレードなんか経験しちゃうかもしれませんね~
    たま~に、あるみたいですね!
    いよいよ明洞に突撃ですね
    またまたショッピングかな?
    あるいは美味しい物を食べるのかな?
    まさか、さらなる何かが起こったのでしょうか

  2. 凡蔵。 より:

    ありがとう、とっちゃん。
    そうグランド・アンバサダー・ソウルは、以前はソフィテル・アンバサダーって言っていたらしいですね。
    でも、それでも通じないし、住所を見せても通じないので、やっぱり嫌だったんでしょうね。
    それなら流しでやればいいのにと思ってしまう。
    でも、こんな経験はいらないですよ。
    それに引き換え、友人は2人も、エコノミーからビジネスへの無償アップグレードを経験している人がいるんですよ。
    うらやまし~い。
    これからは、やっぱり夕食の時間ですもんね。
    でも、あんなことになるとはね。
    早く良いほうの、たま~にが来ないかな。

  3. とっちゃん より:

    まぁ日本にもおかしなタクシーの人もいますので、ある程度はしょうがないかとも思いますが、それでも異国からの観光客が住所などを示して乗ってきたら、親切に対応すべきですよ
    知り合いに無償アップグレード経験者が2人もいると言う事は、次は凡蔵さんの番かもしれませんね
    しかし実に羨ましいですね~
    自分も密かに期待していますが、やっぱり一度もありません・・・

  4. 凡蔵。 より:

    ありがとう、とっちゃん。
    そうなんですよ。
    確率的にはすごいですよね。
    遅めにチェックインした方がいいのかな。
    でも、気が焦って早い時間にチェックインしてしまいます。
    ほんと、羨ましいですよね。

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