平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
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そうだ、ソウルへ行こう!(74)

ソウルに行ったら一度は食べたいと思っているのに、食べたくないものがある。
この矛盾する感情は、凡が食に対してまだまだ探究心が欠けている証拠だ。
凡はその地方に行くと、その地方の物をできるだけ食べてみたいと思う方の人間だ。
しかも、日本では食べることが出来ないだろうなというものを好んで選択する。
台北に行ったら一番食べたかったのは、「臭豆腐」という豆腐を発酵させたような食べ物だ。
日本人が台北でわざわざ買った臭豆腐を食べられないなんて格好悪い。
そう思って全部食べようと思ったが、残してしまった。
どうしてわざわざあんな加工をして食べなくちゃいけないんだろう。
食べた感じはドブの水で作った揚げ出し豆腐のようだった。もちろんドブの水を飲んだことはないが、匂いはそんな感じで食が進むものではない。
さて、ソウルの「食べたいけど食べたくないもの」とは「ポンテギ」と呼ばれる蚕のさなぎであります。
ソウルの街角の屋台でもよく見かけます。
蚕のさなぎだけあって見た目は蛇腹の柄の豆のようです。
どう見ても美味しいわけがありません。
その屋台の近くに行くと独特の臭い匂いが漂っています。
食に関しては、非常に好奇心旺盛な凡でありますが、どうもポンテギだけはいけません。
生理的に受け付けないのであります。
そもそも日本にも虫を食う文化圏も存在しますが、どうしてあんなものを食べようと思ったのでしょう。
食料が少ない地域の重要な蛋白源だとテレビでは紹介されたりしていますが、果たしてそうなんだろうかと思う。
それだったら、もっと日本全国に広まっても良かったんじゃないだろうか。
戦中に食べるものがなくて芋のつるを食べたとか、いろいろ聞かされてきましたが、虫を食べたということはあまり聞かない。
芋のつるを食べても虫は食べない。
なので、凡は日本人のほとんどは蛋白源として食べたのじゃないと思うのであります。
たぶん嗜好品として食べたんでしょう。
でないと、人類が誕生してから飢餓の時代にもっとみんなが食べていてもよさそうなものだ。
どうして、そんな嗜好が出てきたのかは解らないが、凡には理解できないことなのであります。
そうだ、今度もポンテギを食べるのはよそう。

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