平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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散散歩歩。(295)アイラブユー・ほたえてくれ!みゆきさーん。(61)

会場の福岡サンパレスには、福岡駅前からバスで向かおう。
バス停に着くと、若い男女が並んでいた。
ちょうど同じ日に、近い場所で、ファンキーモンキーベイビーズというグループがコンサートをするようです。
それでホテルが満室だったのかな。
凡がサンパレスに行くのに乗ったバスは、それよりも少し年齢層が高かった。
会場に着くと、もう既にその前のスロープにお客さんが並んで待っていた。

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さて、まだ時間もあるし、少し何かを食べておこうかな。
そう思ったのだけれど、サンパレスのレストランは、もう満席で順番待ちまで出来ている。
それじゃ、少しこの周辺を歩いてみよう。
と思って歩き出したのですが、これといったお店が無い。
どうしたものかと思っていると、カレー屋の看板が目に入った。

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道にドーンとはみ出して看板が置かれていた。
ふと見ると、その近くの電信柱にも、宣伝が。
そのお店の近くに行ってみると、またまた立て看板が、そして壁にも宣伝が、そして柱にも宣伝が貼ってある。

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よっぽど入って欲しいねんなあ。
こんなにお願いをされたら、入るしかない。
本格カレー「ダッチ」さん。

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スリランカ風カレーを食べる。
サラサラのカレーは、ルーもたっぷりとあって、凡好みでありました。
そして、いよいよ会場の雰囲気を楽しみに行きましょう。
この福岡がツアーの最終地。
東京、広島、大阪と、みゆきさんを追っかけてきたのも、これで終わりかと思うと寂しいなあ。
そんな感慨に浸っていると、会場のお兄さんがマイクで案内をしている。
立見席のお客さんは、このスロープじゃなくて、スロープの横の駐車場で待ってくださいというのです。
なるほど、立ち見は別に並ぶんだなと思って、見に行った。
20人ぐらいだろうか、立ち見の看板の前に並んでいる。
その看板を見て、凡のこころがシューンと萎んでいく。

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立見席の場所の説明が書かれていたのであります。
立ち見が出来るのは、2階席と3階席の両端なのです。
「えー、何でそんな窮屈なところで見なきゃいけないの。」
1階の指定席の後ろには、ゆっくり立って見られるスペースがあるじゃない。
そこで見ようよ。
わざわざ2階と3階の狭いスペースに立たせなくてもいいじゃない。
これはあれなんだよね。
ゆっくりと立ち見できるスペースが1階にあるんだけれど、そこに立たせたんじゃ、指定席の料金を払っている人に文句を言われちゃう。
そしたら、その対応が面倒くさいから、わざわざ立ちにくいスペースに立たせようということなんだよね。
ガラガラガラー。おまけに、ガラガラー。
凡の立てた「カニカニ大作戦」がもろくも崩れ去っていく。
2階や3階じゃカニカニ出来ないよ。
落っこちゃう。
とはいうものの、まあ見れないと思っていた最終日のみゆきさんが見れるんだから、まあいいか。
開場したら、まず歌姫国パスポートにスタンプを押さなきゃ。

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ここでも、みゆきさんファンじゃないけれど、ファンのような行動をとってしまうのでありました。
すると、前に並んでいた、65才から70才ぐらいの男性が、パスポートを2冊取り出して、真剣にスタンプを押そうとしていた。
そして、押し終わって列を離れたあとに、「あれー。これは少し、かすれてしもた。あー。」と、かなり残念そうに嘆いていた。
「おっちゃん、それただのスタンプやし。そんな嘆かんでも。しかも、2冊持ってんねんやろ。」
と思ったが、おっちゃんは、真剣なんだね。
みゆきさんが好きなんだね。
いや、スタンプが好きなのかな。
そういえば、バスが停留所についたときも、凡と同じ年齢ぐらいかな、リュックをしょった男性が、走って会場に向かおうとしていた。
会場の前の横断歩道を小刻みに全身貧乏ゆすりをしながら、信号が青に変わるのを待っている後ろ姿が切なかった。
彼もまた、みゆきさんが好きなのだろうな。
「ん?じゃ、凡は他の人にどう見られているのかな。」
凡の背中を誰かに「切ないなあ。」なんて視線で見られているのかもしれないね。
みんなも、凡も、みゆきさんが好きなんだもんね。
今までは、会場で、ご当地ブックマーカーを買っていたのですが、今回は買わなかった。
まあ、ブックマーカーも、あまり使わないからね。
少し賢くなった凡でありました。
さて、凡の席は3階なのですが、ここでもまた1階から見え具合をチェックしながら上っていく。
やっぱり1階はいいね。
そして、凡の3階。
やっぱり遠い。
それも最後から2番目の列。
1番後ろじゃないところが凡であります。
まあ、見れるだけでも、嬉しいと思い込むことにしましょうか。
開演のベルが鳴った。

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