平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(1530)香港の風に吹かれたくて、弾丸旅。(1)

旅(海外)

ああ、海外に行きたい。

日本の旅行も、楽しいし、いろいろ、知らなかったものに出合えるのは、貴重な体験だ。

でも、海外の方が、刺激的なんですよね。

あちこちから聞こえてくる通じない言葉、似てはいるけれども、どこか違う風景、街角の匂い、ただ、その土地に身を置くだけで、何もしなくても、テンションが上がる。

とはいうものの、4月は、ミニボンとサザンのコンサートの福岡に行ったけれども、他に、一緒の連休は無い。

でも、行きたいなと思っていたところに、ピーチが、弾丸旅行の企画をするという。

ミニボンも、凡ひとりで、行ってきて良いというので、よし!と行くことに決めた。

さて、その旅行先なのだが、2つ候補があった。

1つ目は、ソウルだ。

飛行機代が、往復で1万円(片道5000円)で、関空と仁川の空港税が、両方足して5000円ぐらいだった。

詰まり、15000円で、行って、帰ってこれる。

んでもって、もう1つは、香港だ。

こっちは、往復2万円(片道1万円)と、空港税が、両方で1万円弱ぐらいか。

詰まり、トータル3万円掛かる。

迷うね。

なかなか、迷う選択肢である。

ソウルは、兎に角、1万5千円あれば、行って帰ってくることが出来るのが魅力だ。

早朝の便で、ソウルに行って、次の日の朝の7時ぐらいの飛行機で帰ってくる。

ソウルは近いから、時間も、たっぷりあるじゃない。

それに対して、香港は、朝の8時ぐらいの飛行機で、これが、香港に昼前に着く。

んでもって、復路は、夜中の0時55分の便。

ということは、香港の街中にいられるのは、せいぜい、10時間ということか。

10時間で3万円を、どう解釈するかが、今回の選択肢のポイントである。

10時間で3万円は、、、、ちと、高いなあ。

それに比べて、ソウルは、15000円だ。

それに、夜中ギリギリまで市内に滞在できる。

お得度で言うと、間違いなくソウルだ。

うーん。

ものすごく、迷う。

そこで、お金のことも、滞在できる時間のことも頭から取り去って、数時間でも、どっちの空間に身を置いていたいかを考えてみた。

、、、、うん、香港だ。

凡は、香港映画が好きなので、その街の雰囲気に浸りたい。

兎に角、行きたい場所に行こう。

ということで、ネットで、香港の弾丸旅行を申し込んだ。

そして、その当日。4月24日(金曜日)。

自宅を、4時45分ぐらいに出て、門真市から難波、そして、ラピートの始発で、関西空港まで移動。

朝食は、ラピートでサンドイッチ。

ピーチなので、シャトルバスで、第2ターミナルまでやってきて、そこで、機械でチェックイン。

よし!これで、今回の旅の最大の難関を通過した。

凡が、今回の旅で、1番不安に思っていたのが、この部分だったのであります。

ラピートは、6時35分に南海電車の関西空港駅に着く。

んでもって、そこから歩いて、そして、シャトルバスに乗って移動するのだけれど、ピーチのチェックインの時間の締め切りが、関空の国際線は、50分前までなので、7時25分である。

ピーチの場合、これを過ぎると、絶対に受け付けてくれない。

駅に到着した時間から、チェックインまで、50分である。

普通なら、問題は無いのだが、ピーチは、第2ターミナルだ。

徒歩と、シャトルバスで、20分はかかるだろうから、かなりタイトなのだ。

もし、南海電車が、少しでも遅れてしまったら、そこで、アウト。

ということで、ドキドキしていたチェックインも、無事終了。

これで、間違いなく香港に行ける。

手荷物検査をして、出発ゲートに移動。

往路は、8時15分発のMM063便。A321LA。

機内に乗り込むと、ほぼ満席。

国際線仕様なのか、シートピッチは、普通のキャリアと同じぐらいの余裕がある。

一応、凡は、通路側を座席指定していたのだけれど、凡の左隣には、若い女性が2人。

この凡の隣の女性なんだが、飛び立つと、すぐに、うつらうつらしだした。

そして、凡の方に、身体を傾げだしたのだ。

こういう場合、華奢な美人なら、ちょっと、凡の肩にもたげかかる感じで、首を凡の肩に預けるような形になる。

あれは、男性なら、まずもって、そこまで悪い印象は抱かない。

凡も、そのまま、捨て置いたりすることもある訳でありまして。

ただ、今回、新たな発見として、華奢な美人じゃなくて、全体的に丸い女性なら、身体が凡の方に傾いでも、首が太いから、凡の肩には乗らないということだ。

詰まり、丸いまま、凡の方に斜めになっている。

なので、今回は、丸いと雖も、女性だったので、席にも余裕があり、快適に空の旅をすることができたのであります。

ただ、前の席の窓側に座っている女性が気になる。

テーブルを引き出して、その上に、足を乗せて寝ているのだ。

いくら、靴を脱いでいるとはいえ、そのテーブルは、誰か知らない他の人が、食事をするために使うテーブルなんだよ。

この感覚が分からないのである。

前の座席の人も、これ、嫌だろうなと思う。

というか、その前に、よくこんな狭いスペースで、足をテーブルに乗せられたものだ。

あんた、軟体動物か?

と、気が付くと、真ん中のシートの西洋人の男性が、その足を見ている。

じーっと見ているのだ。

ずーっと、見ている。

気が付いても、まだ、じーっと見ているのだ。

よほど、あの足が気になるのだろう。

或いは、臭いのかもしれないな。

それとも、女性のマナーの悪さが気になって仕方がないとか。

ああ、男性も可哀想にと思っていたら、飛行機が着陸して、さあ、降りようとなったときに、この女性と男性が、お連れさんであることを知った。

一体、あの、ジーっと見ていたのは、何だったんだ。

ということで、フライト時間も、香港だから、4時間ちょっとあるからね、機内をいろいろ観察するのには、十分な時間が有ったのであります。

ということで、11時40分、香港に着。

香港らしさが出てないけど、香港の空港。

香港は、入国審査も、今は、パスポートがあれば、機械で、本人認証をするだけなので、楽チンであります。

空港からは、香港エアポートエクスプレスに乗って香港駅まで移動しようと思う。

その前に、オクトパスカードを購入しよう。

このオクトパスカードは、交通系のカードなのだが、これがあれば、大体の交通機関に乗ることができるし、コンビニなどで買い物もできる。

窓口で、オクトパスカードと言うと、お兄ちゃんが、65歳以上かと聞いた。

「ええ、まあ、そうですけど。」そんな感じの、言葉は、英語っぽい感じで反応をした。

すると、兄ちゃんは、おもむろに引き出しから別のカードを取り出した。

65歳以上が使えるカードがあるというのだ。

それは有難いが、、、初見で、凡を65歳以上だと判断したのは、いささか、気落ちしてしまう。

いや、もし、60歳以上なのかと問われたら、素直に、そうですと答えられるのだ。

そして、素直に特典を受けるだろう。

でも、凡は、昨年の5月に65歳になったのだけれど、まだ、65歳になって、1年も経ってはいない、65歳の初心者である。

65歳の青二才な訳である。

であるにもかかわらず、兄ちゃんの第一声が、65歳かと問う言葉だったのである。

凡は、慌てて、じゃ、パスポートか何かを見せようとしたら、要らないというのだ。

いやいやいや、凡は、まだ、凡自身は、若い方だと思っていたのだが、65歳の証明を見せなくても良いということは、まったくもって、完全に、誰がどう見たって、間違いなく、確かに、65歳であるということが、第3者から見て、凡の顔などに表れているということだよね。

少しばかり、しょんぼりとして、長者カードを受け取った。

説明を付け加えておくと。

オクトパスカードは、通常200香港ドルなのだが、「長者Elder」という詰まり、日本でいうとシニアみたいなものがあって、65歳以上は、100香港ドルで買えるそうだ。(ただ、デポジットを差し引いた運賃として使える金額は、エルダーの方が少ないので、ここでの差は関係ないので、この時点でのお得は無い。)

ただ、市内で交通機関を使う度に、料金が2香港ドル(約40円)安くなったり、場合によっては、半額になったりするそうである。(その時は、こんな詳しくは知らなかったんだけど)

香港エアポートエクスプレス。

ということで、オクトパスカードを買いまして、香港エアポートエクスプレスで、香港駅まで移動。

35分程度で着くので、バスよりは高いけれども、兎に角、楽。

ということで、香港駅。

さて、どうしますか。

今回の香港旅は、何も決めてはいない。

何回か来たこともあるので、それに、日帰りなので、地図も、ガイドブックもなにも持ってこなかった。

アイフォンがあれば、事足りるだろうと。

となると、どうしたら良いか分からない。

行きたいところも無いし、行き方も分からないし、でも、時間は、10時間しかないから、何かしないとと、焦ってしまう。

まずは、上環か中環あたりに出てみようと思う。

でも、駅から、なかなか、出られないのである。

前も思ったのだけれど、香港で1番ややこしい場所は、香港駅じゃないだろうかと思う。

でも、迷いながら、街中に出ることが出来た。

陸橋の上から見るトラムや、溢れかえる人を見たら、ああ、香港に来たなと嬉しくなってくる。

ただ、焦っている。

何しろ、ここ香港に居られるのは、あと10時間もない。

香港の地面に降りて、坂道を歩いてみる。

今回は、目的は無いとはいうものの、したいことも無いでは無い。

食べることでいうなら、香港式のミルクティと、アイスレモンティーが飲みたい。

そして、夕方には、香港でビールを飲むのもやりたい。

ショッピングでいうなら、1つは、ティッシュが買いたいのだ。

ティッシュというか、香港では、ペーパーのハンカチーフというみたいなのだが、ポケットティッシュの豪華版だ。

しっかりとしていて、凡のお気に入りで、香港や或いは、台湾などに来たら、買って帰る。

それと、もうひとつ、今まで、探し回ってるのだけれど、まだ、買えてないもの。

それは、ドイツのフェオドラというチョコレートだ。

香港、そして、フェオドラのチョコというと、香港映画が好きな人なら、分かる人も多いのではないだろうか。

チョウ・ユンファの演じる人気シリーズ「ゴッド・ギャンブラー」という映画で、主役のチョウ・ユンファが、賭け事をするときに、いつも食べるチョコがあって、それが、フェオドラのチョコなのだ。

香港では、賭神チョコと言われて、一時、人気になったそうだ。

そのチョコを探しているのだけれど、日本でも売ってないし、先日、万博のドイツ館に行った時にも探したのだけれど、売ってない。

随分と昔に香港に行った時も探したけれど、見つけられなかったんだよね。

それを、もし売ってたら買いたいのである。

まあ、そんなとこが、目的だろうか。

ということで、凡は、今、訳も分からず、やや焦りながら、街中を歩いている。

まだ、香港で、何もしていない。

それが、焦りである。

そういえば、まだ、お昼を食べてなかったね。

と、歩いている道を見ると、地元の人が多そうなお店があったので、入ってみることにした。

「上環食堂」さん。

店内を見回すと、全員、地元の香港の人。

しかし、何を注文したら良いのか分からないし、何となく店員の注文の取り方が、凡を急がせるような感じである。

しかし、みんな美味しそうなものを食べているじゃないか。

ご飯と、そして、おかずの盛り合わせみたいなものだ。

そこで、店員に、隣のテーブルで食べている女性の皿を指さして、あれは何かと聞いた。

マーボー豆腐と、肉の炒めたものみたいなものを食べてて、美味しそうだったから。

メニューは、結構、種類も多い。
メニューの裏側に日替わりが載っていて、蟹の文字があった。

すると、姉ちゃんは、メニューを裏返して、これだと指差した。

どうも、日替わり定食のようである。

そこで、同じものをと注文すれば良かったのだけれど、メニューを見ると、ある文字が気になってしまったのである。

「蟹柳蒸水蛋」と書いてあったんです。

うん?蟹?

香港で蟹なんて、すごいじゃない。

そう思ってしまったのだ。

なので、姉ちゃんに、これと指差した。

すると、〇▽×××□〇、、、容赦ない広東語が返ってくる。

これが、台湾だったらね、言葉は分からなくても、こっちの言うことを聞き取ってあげようという優しさがある。

でも、香港の人は、ほんと、容赦ないね。

何度も、何かを言うので、そのたびに、蟹の文字を指さした。

すると、ため息をついて、向こうに行ってしまったのだ。

いや、どういうこと?

ここで、凡は、出発する前は、言葉のことも、あまり、心配してなかった。

というのも、グーグル翻訳というのが、凡のアイフォンに入っている。

これがあれば、何とななるだろうと思っていたのだ。

でも、言語を広東語に変えてみると、普段なら使えるカメラや音声の機能が使えない。

文字で打ち込まないと、翻訳してくれないのだ。

仕方なく、繁体の中国語のカメラで翻訳するのだけれど、容赦ないネイディブスピードで焦ってしまって、翻訳機能を使うことを、忘れてしまう。

ということで、料理が運ばれてきた。

スープとご飯と、そして、おかず。

おかずを見たときに、あーあ、初めての香港での食事、失敗したなと思った。

どうも、メニューを見返して、そして、想像するに、日替わり定食は、好きなおかずを2品選ぶシステムのようである。

そういえば、周りのみんなは、お皿に2種類のおかずが乗っかっている。

それに対して、凡のお皿には、精進料理のようなものが、1種類。

まあ、こんなのも面白いエピソードになるのかもしれないね。

まずは、スープを啜ってみると、かなり、ぬるい。

そして、何の具かなとレンゲで持ち上げると、鶏の足の指だった。

これは、凡は、無理だ。

んでもって、おかずだ。

内容としては、硬めの茶碗蒸しといった感じで、カニカマが入っている。

成る程、料理自体は、常温で、どちらかというと美味しい。

ただ、周りのみんなが、如何にも味付けが濃いですよ、みたいなのを食べているので、何か、完全に地元の人じゃないみたいなのである。

凡は、濃い味が好きなので、周りの人の料理がうらやましくて仕方がない。

そして、白ご飯なのだが、安物の米だ。

でも、何故か、旨い。

日本の米は、間違いなく美味しいのだけれど、こと、中華料理に合わせるということになると、日本の米は、まずもって、合わない。

今食べている香港の米は、安物だけど、香りが独特で、この香りが凡は大好きなんだよね。

同じ安い米でも、日本の中華料理屋で出される米と、香りが違うんだな。

ということで、不本意ながらも、香港のランチを頂きまして、また、街歩きをしようと思う。

当ても無く、歩き出した。

香港は、坂道が多い。
香港映画の車のシーンで出てきそうな坂。

コメント

  1. ゆけむり より:

    お~、香港弾丸旅行ですか???
    す、凄すぎます
    まさに旅のエキスパートでなければできないですよ
    滞在時間10時間ほどとは、ちょいと香港に海老雲呑麺でも食べに行ってくるかってな感じですね
    しかしピーチって時々面白い企画を出しますね
    素晴らしい航空会社ですね
    ちなみに1泊とか2泊は出来ないのでしょうか?
    日帰りのみ有効なチケットなんでしょうか?
    いずれにしろ、ほぼ手ぶらで行かれたんですよね?
    スマホとパスポートとお金ぐらいで出かけたのかな?
    まさにちょいと香港にご飯食べに行って来ようってな感じですね
    凄すぎますm(__)m

    • tairabonzou より:

      ありがとう、ゆけむりさん。
      そうなんですよ、ピーチは、たまに弾丸旅行を企画してくれるんですが、
      あれも、早く申し込まないと、予定数が埋まってしまうことを、今回、知りました。
      前も、香港に弾丸旅行で行ったのですが、その時は、復路が次の日の午後の便だったんです。
      でも、今回は、この日帰りプランしかありませんでした。
      ひょっとしたら、すぐに申し込んでたら、次の日の復路っていうプランもあったのかもしれません。
      なんせ、10時間なので、ほぼ、手ぶらというか、食べ過ぎ飲み過ぎの薬だけ持っていきましたよ。
      でも、10時間でも、すごく楽しめましたよ。
      と、こんなことを書いているのですが、来週、また、ビーチで、今度は、ソウルに行ってきます。
      弾丸では無いのですが、ほぼ、弾丸みたいな感じで。

  2. ゆけむり より:

    え~、今度はソウルですか?
    良いですね~、メチャクチャ羨ましいですよ
    ソウルはまた美味しいものが色々ありますからね
    それと明洞の雰囲気やハングルで喋る女の子はみんな可愛く見えますしね(笑)
    それにしてもピーチはナイスな企画をやってくれますね
    羽田発のそのような企画があったら飛びつくんですが、一度も見た事ありません
    サイコロ切符のような企画もあったら良いと思うのですが、それも無いんですよね・・・
    実はGWはほぼ仕事でした
    今日明日とお休みなので立ち飲みの聖地とまではいきませんが、とにかく一杯飲み屋が多い蒲田に突撃し、ケンコバの番組を真似したビジホ旅してきます(笑)

    • tairabonzou より:

      ありがとう、ゆけむりさん。
      まあ、ちょっと遊び過ぎと思われるかもしれませんが、行きたいという誘惑に勝てませんでしたよ。
      んでもって、今回も、少し微妙なプランなんです。
      1泊するのですが、ソウルに到着するのが2時過ぎだし、帰りもお昼過ぎには空港に向かわなきゃいけません。
      でも、そんな短い時間でも、ソウルに行くのと行かないのでは、全然違うと思うんですよね。
      ということで、ソウルの美人を求めて、行ってきまーす。
      ゆけむりさんんは、ビジホ旅。
      素敵な美人との出会いを祈っておりますよ。
      でも、蒲田って、どんなところか想像できませんよ、あの蒲田行進曲の蒲田ですよね。
      また、レポート楽しみにしております。

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