平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(1356)長崎のふらふら街歩き旅。(2)

旅(国内)

9月12日(月曜日)。

ミニボンと長崎に来ている。

ホテルモントレ長崎にチェックインしたら、中華街あたりに散歩に出かけよう。

ホテルからは、歩いて行ける距離なので、ブラブラ歩いて行くと、中華街の門が見える。

すると、その角の所に薬屋さんがあって、屋根の下に大きな釣り鐘が掛けられている。

その名前も、「つりがね堂薬局」さん。

古くからやってそうなお店なので入って見ると、店員さんが、すぐに声を掛けてくれる。

こんな時は、嬉しいような、もっと独りで見ていたいような。

お酒を飲むときに良い薬を訊いたら、ミラグレーンをすすめてくれた。

これはまあ、基本的な薬で、どこでも見かけるものだ。

でも、折角なので、ミラグレーンと、マグネシウム補充の為のにがりと、ミニボンが欲しいと言う動悸息切れの敬震丹を購入。

敬震丹は、動悸の薬だが、牛黄が配合されているので、まあ疲れた時とか、何にでも効く薬だ。

すると、ちょうど、中秋節で、くじ引きをしているのでガラガラを回せと言うので、回したら、スカの胃のお守りをくれた。

中身は、大草胃腸散だった。

さて、ここからが中華街である。

まだ、明るいので提灯は灯っていなかったが、雰囲気の良い通りである。

ただ、あっという間に、反対側の端まで歩いてしまう。

規模が、小さいのだ。

まあ、この中で食べるなら、ここかなというお店の候補を選んで、そのまま、繁華街の方へ歩いて行く。

路面電車の駅で言うなら、観光通あたりの商店街とか思案橋あたりが、繁華街と言うことになるのだろうか。

アーケードになったあたりを、ブラブラ歩いていると、「竹谷健寿堂」さんという薬局があった。

明治5年からやってられるようで、入口に置いてあるほてい様が印象的だ。

ちょっと店内を覗かせて頂くと、「二日酔いしないドリンク」という貼り紙を、ミニボンが見つけた。

その横に、強力1700円、普通1000円とある。

こういうのを探していたんだ。

それは何かと尋ねると、リポビタンゴールドと、大正漢方胃腸薬と、弘真胃腸薬の試供品、それと、紙の袋に入った錠剤を出してくれた。

んでもって、その錠剤は何かと尋ねると、ビタミン剤のようなものだという。

それなら、強力と言うのは、何なのかと尋ねると、リポビタンゴールドが、高いのに変わるだけだと言う。

なるほど、どれも飲んだことのある薬の組み合わせだけれど、これまた、折角だから、1セット普通のやつを購入。

店頭の目立つところには、長崎の薬というコーナーがあって、どれも欲しくなるパッケージだったが、便秘とかの薬は要らないので、その中でも、これは良いかと思った「救命散」という薬を購入。

パッケージのデザインも嬉しくなるようなレトロ感があり、動悸の薬だけれど、牛黄が入っているので、疲れた時にも良いだろうし、効能に、飲み過ぎ、食べ過ぎとあるので、凡にとっては重宝する薬であるかもしれない。

ただ、この薬もそうだけれど、漢方系の薬で、効能に、飲み過ぎ、食べ過ぎとあるのだけれど、用法のところに、食前、食間とあるのは、どういうことなんだろう。

食前に食べ過ぎの状態であることは、24時間食べ続けている人しか飲めない理屈だ。

或いは、食前に飲んでいると、食べ過ぎにならないということなんだろうか。

いつも、説明書きを読むときに考えてしまう。

それと、動悸などの強心剤は、丸薬の場合が多い。

六神丸とか救心とかね。

でも、この救命散は、粉末なので、これまた珍しくて、ちょっと嬉しい。

なんかさ、袋に印刷されている救命散という活字自体が可愛いのである。

ということで、今日は、さっきと今回と、2回も薬を買うことが出来て、相当嬉しい凡であります。

さて、商店街を歩いて行くも、そろそろ、晩御飯のお店を探し出したのですが、これと言ったお店に出会わない。

これ以上探してなければ中華街にしようかと思いながら歩いていると、ホテルで貰ったオススメのお店のコピーにあったお店が、偶然、目の前にある。

「炉端亜沙 喜三郎」さん。

店頭のメニューを見て、ミニボンが食べれるものがあるだろうかと思ったが、何かあるだろうと言ってくれたので、入って見ることにした。

中央に厨房があって、その周りにカウンター。

そして、テーブル席が壁の周囲に並んでいる。

入口近くのカウンターに座った。

まずは、生ビールとカツオのタタキ。

それに、ブリカマの塩焼きに、ハトシという長崎名物のエビのすり身をパンで巻いて揚げたものを注文。

カツオのたたき。
ブリカマの塩焼き
長崎名物ハトシ。

ミニボンは、たたみいわしと、とうもろこし焼きを頼んだ。

サーブされるまでの時間は、ある程度かかるのだが、長崎の居酒屋を楽しむには、その方が、都合が良い。

料理が早く来たら、それだけ、早く酔っぱらってしまうからね。

勿体ないじゃない、長崎の夜の時間がさ。

カツオのタタキも、ブリカマの塩焼きも、丁寧に調理されていて、美味しい。

ハトシは、長崎の名物なのだが、ミニボンも気に入ったようだ。

追加で、鶏のから揚げと出汁巻きを頼む。

これは安心の美味しさ。

凡は、生中3杯のあと、角ハイ濃いめというのに切り替えて、2杯ほど頂く。

最後に、もやしの鉄板焼きというのを頼んだら、熱々の鉄板にもやし炒めが乗っかっているのだが、その味付けが美味しくて、ミニボン絶賛の締めとなりました。

このまま、このお店でご飯も頂いて、シメて、ホテルに帰るかと思ったのですが、ミニボンにまだ余裕があるかと聞いた。

出来ることなら、帰りに中華街でちゃんぽんを食べたかったからだ。

それなら、大丈夫というので、お会計をした。

7680円。

良心的な値段で、さらに満足度アップなのでありました。

さて、歩いて中華街まで来たら、まだ早い時間なのに、かなりのお店が閉まっている。

なので、お店が開いていた「中華菜館 春夏秋冬」さんに入る。

店内には、2組のグループが食事をしていたが、1組が中国人だったので、或いは、本格的なお店なのかもしれない。

凡は、ちゃんぽん、ミニボンは、ラーメンを注文。

そして、紹興酒。

ちゃんぽんは、美味しいけれども、ごく普通の味に思えた。

ただ、魚介系の出汁が良く出ていて、そこは良かったかな。

ミニボンは、やっぱりお腹が一杯だったようで、麺を持て余していた。

料理については、普通の料理は注文していないので、評価は出来ないが、中華街で食べたことが、なんとも嬉しかったかな。

さて、夜の街をフラフラと、歩いてホテルに戻る。

このホテルは、クーラーが、良く効くので気持ち良い。

また、ベッドも硬めで凡好みであります。

そうだ、バスルームに特筆すべきことがあった。

シャワーがミラブルだったのだ。

部屋に戻ったら、アルコールによる撃沈の末、そのまま早い時間から寝てしまったのですが、夜中に目が覚めたので、シャワーをしてみた。

勢いよく噴出されるストレートなシャワーにしたら、これは気持ちが良かったですが、細かいミスト状のシャワーにしたら、なるほど、水の塊が細かいなと肌の感覚で、すぐに解るぐらいなのだが、これは凡には、あまり必要ない感じがした。
女性の方には、お肌に良いそうなので、おすすめなのかもしれない。

かなり値段の高いシャワーヘッドなので、ここで試すことが出来て、面白かったです。

我が家には必要ないかな。
というか、買えないかな。

ということで、そのまままたベッドに入ったが、今度は、ほとんど眠ることが出来ずに、朝までベッドの上で横になっていた。

若い時は、こんな時に、焦って、明日もあるから、早く寝なきゃ、早く寝なきゃと思っていたのですが、こんな年になってしまった今は、眠れないことが、むしろ楽しくもある。

何と言っても、ここは、長崎なのだ。

長崎という大阪から離れた場所で時間を過ごすなんてことは、これから死ぬまでに何回あるか。

或いは、ないかもしれない。

そう思うと、この寝れない時間が、嬉しいのだ。

それに、今回のホテルのベッドは硬い。

なので、重力を十分に感じることが出来るのだ。

これが楽なんだな。

地球という球体で生活をしていて、何が厄介かというと、あの重力ほど厄介なものはないだろう。

何しろ、凡は肥満体だ。

あの重力のせいで、足や腰に、力が掛かって、辛くて仕方がない。

これが、今の半分か、3分の1の重力だったなら、こんな凡でも、爽やかに走ることだってできるに違いない。

椅子に座っていても同じだ。

お尻に筋肉の付いていない凡は、長時間座っていると、お尻が痛くなってしまう。

なのだけれど、唯一、重力があって良かったと思うのは、寝ている時だ。

重力によって、身体がベッドなり、布団なりに押し付けられる。

あの押し付けられることが、適度な指圧になって、身体を押してくれるので、ある意味、気持ちが良いのである。

そう言う意味で、ベッドなら、硬いのに限るのである。

以前、入院した時に、その病院のベッドが柔らかかったのだけれど、何が辛かったって、あのベッドの柔らかさが、気持ち悪くて、夜の時間が苦痛だった。

なので、家では畳に布団なのだが、出来ることなら、ベッドじゃなくて、死ぬときは畳の上で死にたいものである。

眠れない凡は、長崎の夜を楽しみながら、朝を迎えたのであります。

コメント

  1. yukemuri より:

    久しぶりに凡蔵さん好みの薬局が登場しましたね
    しかもそこそこのお値段、素晴らしいですね
    して、効果のほどはどんなものなんでしょうか?

    夕飯はかなり上品なお店ですね
    これはお高いんではないかと思ってましたが、それほどでもありませんでしたね
    自分も昨日行ったお店が安くて美味しくて、メチャクチャ気に入りました
    やはりお手頃価格で美味しいってのは嬉しいですよね

    〆のちゃんぽんはスープが濃そうで美味しそうですよ
    いや、自分は食べずとも好みな気がします
    奥さまが食べたラーメンの画像も見たかったです

  2. tairabonzou より:

    ありがとう、yukemuriさん。
    久しぶりに旅先で薬局に行けて楽しかったです。
    救命散は、心臓病の良薬とパッケージに書いてあるのですが、
    飲み過ぎ、食べ過ぎにも効くようで、そういえば、飲み過ぎた後に飲んだら、翌朝の調子が良いような気がしました。
    夕食は、炉端のお店なのですが、店内も綺麗な感じで、良かったし、料理も、美味しかったです。
    というか、ちゃんと作ってられるなという感じ。
    ただ、少しサーブまでの時間が遅い気もしましたが、却って、ゆっくりと出来ました。
    早く料理が来たら、すぐに食べちゃって、注文しないまま座ってるのも気まずい感じですしね。
    締めのちゃんぽんは、スープ自体は、魚介類の旨味が出ていました。
    ひょっとしたら、yukemuriさん好みかもしれませんが、他にもちゃんぽんを出すお店が沢山ありますしね。
    自信をもってお勧めできるかは、まだ、情報不足で、なんとも。
    他にも、美味しそうなお店がありましたけど、なんせ、まだ早い時間なのですが、お店が閉まってしまってたので。

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