平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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散散歩歩。(1082)桑田さんのツアーに参戦の松山旅。(1)

好きなアーティストが、ツアーをやるとなったら、何が何でも行きたいと思うのは、ファンなら誰でもそうだろう。
その為に、ファンクラブに入ったり、興行元の有料会員になったり、ローチケなどの会員になったりね。
それで、1つの抽選に落選したなら、次の抽選に申し込む。
凡なら、申し込めるものは何でも申し込むね。
ファンクラブも、ミニボンの名前も借りて、弟の名前も借りて、計6口入っていた。
今は、本人確認が必要なので、「なみふく」と「でじなみ」の2口を残して、後は退会したけどね。
今回、桑田佳祐さんが、ツアーをやると発表された。
なので、ミニボンも応援団(ファンクラブ)で、第1弾で申し込めるうちの、ほぼ全日に近い14日間だったかを申し込んだ。
でも、当選したのは2日間だけだ。
大阪の2日間も、取れなかった。
本人は、相当ショックのようだったが、凡は、次のローチケの申し込みがあることをミニボンに言ったのですが、一向に申し込もうとしない。
「ファンクラブでダメなんだから、一般の抽選なんて、絶対に無理。」と決めつけているのだ。
でも、申し込むのはタダだし、それなら、凡の休めそうなところを、2人分申し込んでやろうと思った。
1つは、美味しいものが食べれそうな札幌である。
ジンギスカンとか、ラーメンとか、海鮮とかね。
そして、もう1つが、ミニボンが1番行きたがっていた愛媛武道館である。
愛媛武道館は、どこの会場より見やすいからだ。
凡も行ったことがあるが、武道館という名前から想像するより、随分と小さくて、特に、スタンドは、座席の勾配も急で、或いは、背の低いミニボンにとっては、どの会場よりも見やすい。
ということで、その2カ所をローチケの先行販売で申し込んだ。
んでもって、当落は如何にと、結果発表を見たら、札幌は落選だったけれども、愛媛は当選していた。
本当は、その日は、ふたりとも休みなので、近場のバイキング付きの温泉にでも行こうかと予定していた。
なので、すぐに、予定変更のメールをミニボンにしたのである。
ということで、今回の旅は、ミニボンの桑田佳祐さんのツアーに付き合って、松山に行く旅となった。
コンサートがメインなので、観光や、晩御飯は、もう諦めることにした。
折角、ミニボンの為にチケットをゲットしたんだから、そのコンサートに全力集中である。
とはいうものの、そりゃ、ミニボンは喜んだけれども、夕食の事を考えると憂鬱だという。
たとえ、松山に行っても、凡に、晩御飯や、ビールを飲まさなきゃいけないと思い込んでいるのだ。
それがストレスだと。
今回は、晩御飯はコンビニでも良いと言っても信用しない。
どうも、ミニボンは、凡を誤解しているところがあって、確かに、食い意地が張ってはいるが、絶対じゃない。
でも、取り敢えずは、1番行きたかった愛媛武道館に行けるので、これは喜んでくれたのではあります。
で、凡はミニボンに言った。
「ほらね。申し込めば、取れることもあるでしょ。」と。
ということで、今回の旅は、愛媛武道館で桑田佳祐さんのツアーに参加する旅ということであります。
んでもって、当日。
9月26日(日曜日)。
7時過ぎに家を出て、門真市から大阪モノレールで、伊丹空港へ移動。
伊丹空港は、モノレールで、1本で行けるので楽なんですよね。
チェックインをして、まずは、朝食でも頂こうと店を探して、うどんか、サンドイッチか、和定食か、カレーか、どれが良いかというと、珍しくカレーが良いと言うので、朝から、ミニボンはカレー、凡はカツカレーを頂いた。
カレーは、元気が出るよね。
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0920時、伊丹空港発。ANA1635便。
B737-800。シートは、3-3で、ジェット機だけれども、やや簡素な仕上げに見える。
でも、USBジャックなどがあるところを見ると、新しい機材なのか。
乗客は、1、2割といったところか。
CAさんは、4人で、ブルーの半袖のブラウスの人が2人、赤いブラウスが1人、赤いブラウスにジャケットの人が1人。
あれは、どういう区分けになっているのだろうね。
ただ、ジャケットを着ている人が1番エライというのは、何となく解るけれどね。
ジャケットのCAさんは、髪を、キツク引っ詰めている。
あの髪を引っ詰めている人というのは、どうして、無条件に美人だと思ってしまうんだろう。
百貨店の化粧品売り場の店員や、或いは、新体操の選手とか、ただ、髪を引っ詰めているだけで、何か、近くにいると緊張する。
あの髪を解く瞬間というのは、どういう感じなんだろう。
何かからの束縛を解いた瞬間っていう感じなのだろうか。
仕事を終えて、部屋に戻る。
引っ詰めている髪を解いて、、、ただ、解くだけじゃ、形が固まっているだろうから、まず、シャワーをして、ケアするのだろうか。
頭から、いきなり熱めのお湯を勢いよく流す。
その熱い刺激が、何となく今日1日のストレスから解放してくれるのだ。
ジャスミンの香りのシャンプーを優しく髪になじませて、ふと、目の前の鏡の中の自分を見つめる。
そこには、制服の上からは分からない華奢な身体があった。
、、、、と、またもや、女性のシャワーシーンを妄想して喜んでしまっているが、これ以上の、妄想は、あんなことや、こんなことに、脱線しそうなので、この辺で。
凡が部屋で待っていると、CAであるシズカ(ここでは凡の彼女が、CAで、且つ、シズカという名前であるという、少しばかり無理な設定である)が、化粧台の前で、引っ詰めた髪を解く。
そして、ひとつ、ため息をつく。
って、またもや、妄想なのか。
「ねえ、今日のお客さん、大変だったのよ。」なんて、凡を振り向きもせずに話し出す。
ピアスを外して、でも化粧を落とす気力は残ってはいない。
解いたばかりの髪は、変な形が残ったまま、肩に落ちている。
凡は、彼女の長い髪を、ヘアブラシで、彼女の背中から梳ってあげるだろう。
「ふーん。それは大変だったね。」なんて、答えながら、鏡を見たら、マスカラが涙で溶けて、目の下のが黒くにじんでいる。
「あのさ、駅前に餃子の王将が出来たんだけど、行ってみない。」なんて、何かの言葉を投げてあげたかったが、出て来たのが、こんな情けない言葉だ。
「うん。あたし2人前食べちゃう。」って言ったら、下がった目尻から滲んでいた涙が、1本の線になって頬に流れた。
なんてね、こんな感じなのだろうか。
もし、このCAの彼女が、みゆきさんだったら、どうなるだろうね。
その前に、彼女がみゆきさんなら、その時点で嬉しさのあまり死んでいるか。
疲れ切ったみゆきさんの背中に、どんな言葉を投げればいいんだ。
「この道をゆけばどうなるものか、危ぶむなかれ、危ぶめば道はなし、、、、。」と下あごを出して、アントニオ猪木さんのマネをするしかないのだろうか。
そこで、最後に、凡が「ダーッ。」と行った時に、みゆきさんも「ダーッ。」って言ってくれたなら、最高だろうな。
って、そんなことある訳ないか。
というか、ミニボンとの旅行でも、やっぱり妄想はしちゃうのね。
CAさんの引っ詰めの髪は、最強であることは、間違いないのかもしれない。
そんな妄想をしていたら、無事、飛行機は、松山空港に、1010時に到着。
空港からは、リムジンバスで、JR松山駅まで、移動。
15分程度なので、移動も楽だ。
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まずは、キャリーケースをホテルに預けよう。
今日のホテルは、駅前のターミナルホテル松山だ。
ホテルを選んだポイントは、1点だけ。
駅から歩いて行けるということだ。
何故かと言うと、以前に、愛媛武道館に行ったことがあるのですが、その時は、終わるのが遅くなって、しかも、雨が降っていて、それで、駅からの路面電車が終わっていて、タクシー乗り場に長蛇の列ができていたことがある。
あれは避けたい。
今回は、早めに終わるとしても、駅から歩いて行けるところに宿をとるに越したことはない。
ターミナルホテル松山さんは、駅の目の前だ。
さて、手荷物に双眼鏡も詰め込んだし、荷物をホテルに預けたら、お昼ご飯でも食べに行こう。
松山市駅まで路面電車で移動して、そこから商店街を歩く。
何度も来たことのある商店街だけれども、遠く大阪から来て、松山の商店街を歩くのは楽しい。
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途中に、薬局があったので、覗いてみる。
店頭の看板に、「どのような症状にも御使い頂けます」と書かれたレバコールという商品が気になったからだ。
店に入ると、奥で80才ぐらいの年配の女性客と店主が話をしている。
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店頭の説明を見ていると、「長生きの秘訣」とも書いてあるじゃない。
ミニボンにも買ってもいいというお許しを得た。
あんまり興味津々で見ていたからだろうか、奥にいた店主が、凡に声を掛けた。
説明を聞くと、カツオのレバーが原料だそうだ。
それで、店主も56才らしいが、私も飲んでいるという。
「どうです。私、56ですよ。」と言いながら、白髪が無いということを力説する。
とはいうものの、店主に56ですよと言われても、まあ、それぐらいの年齢かなと思っていたので、「ああ、そうですか。」ということなのだけれど、ヘパリーゼなんかより、こっちの方が全然良いというので、2本セットのを買った。
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さて、お昼ご飯である。
どこに入ろうかと迷いながら歩いていると、大街道まで来てしまった。
そのままロープウエイの方に向かって歩いたら、鯛めしのお店があった。
ミニボンが、鯛めしでも良いと言う。
鯛めしとは、鯛の刺身と生玉子を混ぜて、ご飯にかけて食べる料理だ。
ミニボンは、鯛の刺身も、玉子のぶっかけご飯も食べない。
まあ、凡に気を遣っているだろうか。
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それなら、鯛めしにしようと店を探すと、1軒目はいっぱいだったので、2軒目に覗いたお店に入ることにした。
でも、満席なので、名前を書いて待つ。
ややあって、店内のテーブルに案内された。
折角だから、道後ビールを頼んだら、小さいですよと、「このぐらい。」と、手で大きさを見せてくれる。
それならと、普通のキリンビールにした。
なかなか、可愛い女の子だ。
少し小柄で、店の和風の制服が似合っている。
そして、鯛めしを注文。
1人前税込み、1848円×2。
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料理を持って来た時に、食べ方を説明してくれるのだけれど、その表情が可愛いんだな。
少しの恥ずかしさを内に秘めた笑顔で、一所懸命に説明をしているのを見ていると、キュンとなるではないですか。
店内には、他にも店員がいたけれども、その人も良かったが、今目の前にいる女の子は、天性の才能か、親の育て方なのか、接点を持った人を、幸せな気持ちにしてくれる波動を持っているように思う。
それで、肝心の鯛めしはというと、鯛の刺身を、玉子を出汁で溶いたものをご飯にかけるんだから、マズイ訳がないのではあります。
最後に席を立ったら、可愛い子がレシートを持って来た。
凡、思わず満面の笑みになってしまう。
店を出て、ミニボンに「可愛い子からレシート貰った。」と言ったら、「ああ、あの子、可愛かったね。」と言った。
スタッフは、他にもいて、ちゃんと頑張っていたが、凡の可愛いと思った子は、恥ずかしそうな笑顔で一所懸命にやってる子だ。
やっぱり、そんな子は、男が見ても、女が見ても、可愛いと感じるんだよね。
さて、お昼ご飯も頂いたので、そろそろ、コンサート会場へ向かいましょう。
路面電車で、JR松山駅まで移動。
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愛媛武道館は、松山から1駅の市坪駅の目の前にある。
1302時発の予讃線に乗ろう。
ホームに停まっている気動車に乗り込んだら、余裕で座れるぐらいに客は少ない。
桑田佳祐さんのツアーに行く人は、あと1本後の気動車に乗るのだろうか。
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コンサート会場に到着すると、まだまだ人が少ない。
まずは、ミニボンが、グッズを購入した。
Tシャツとタオル。
さて、会場は15時ぐらいから座席番号で案内される。
んでもって、開演は17時だ。
まだまだ時間がある。
すると、ミニボンは、愛媛武道館の裏手に歩いて行った。
付いて行くと、そこには、4組ほどの人がベンチに座ったり、立ったままいたりしている。
理由は、会場から漏れるリハーサルの音というか、桑田さんの声を聞くためだ。
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ミニボンは、立ったまま、耳を澄ませて、桑田さんのリハーサルする声を聞いている。
そして、時おり、曲名を書き記している。
これがあるから、愛媛武道館は好きだと言うのだ。
凡は、15メートルほど離れたベンチに座って、それでも、充分に聞こえてくるリハーサルの音を聞きながら、のんびりと横に流れる川の風を感じていた。
ただ、風はあるが、日差しがまだ強くて、身体が熱くなってくる。
凡の前には、60才位のオッチャンが2人。
石のベンチに腰かけながら、リハーサルを聞いている。
そして、たまにその音をスマホで録音しようと、手にスマホを持って、それを会場の窓に向かって差し出しているようだ。
リハーサルが終わった時に、オッチャンは、自転車を押して歩いて帰って行った。
地元の人だったのか。
当選しなかったから、雰囲気だけでも味わうために来てたのかもね。
さて、リハーサルの音が消えたら、いよいよ、入場である。
会場の入口付近に行くと、屋台が出ている。
アイスを食べて、唐揚げを食べて、どちらも意外と美味しかった。
さて、入場は、席番号によって、だいたいが指定されている。
いよいよ、凡の順番である。
今回は、スタンド席だ。
普通は、入口が1つで、入場してから、1階とか、2階に分かれていく。
でも、愛媛武道館は、階段を上がっていくと、そこに2階専用の入口があって、入場すると、すぐに席にたどり着く。
これは、楽だし、入場や退場がスムーズに出来る仕組みになっている。
まだ、開演までには、1時間以上あるけれども、会場の雰囲気を楽しんでいた。
IMG_8517.JPG(桑田さんのコンサート会場には、屋台が出るのが楽しい。)

コメント

  1. yukemuri より:

    なるほど、今度はコンサートのお付き合いで松山に行かれたんですね
    朝はカツカレーですか?
    自分は人生最後の晩餐はカツカレーを食べたい!
    それぐらいカツカレーが好きです(笑)
    お昼は鯛めしですね
    良いですね~
    しかし鯛も生卵もお嫌いな奥様も鯛めしにしたのでしょうか?
    他の食べたのかな?

  2. 平 凡蔵。 より:

    ありがとう、yukemuriさん。
    カツカレーは、私も好きなのですが、カレーの掛け方が、問題なんですよね。
    ご飯にカツが乗っかっているのは、どこのお店も同じなんですが、
    カツ全体にカレーを掛けているお店と、カツの半分ぐらいにかけているお店と、全く、
    カツにかからないで、カレーの横に乗せているお店と。
    わたしは、半分掛けているのが好きです。
    ただ、その場合、ウスターソースを置いておいて欲しいんですよね。
    カレーの掛かったカツと、掛かってない部分にウスターソースを賭けたのを、両方味わえるから。
    それと、鯛めしは、鯛と玉子は、嫌いとまではいかないので、食べれたんだと思います。
    でも、普段は食べないのを食べたのは、私に付き合ってくれたのと、メニューに、他の定食がなかったから。
    これがキノコだと、絶対に食べません。
    というか、インスタントなどの食材を買う時は、後ろのラベルを穴のあくほど見て、椎茸とか、キノコが入っていないか、入念にチェックしてますよ。
    スーパーでも、見るのも嫌みたいで、椎茸売り場の近くは、通りません。

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