平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
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散散歩歩。(1044)近鉄全線乗り放題3日間きっぷを惜しんで旅。(2)

近鉄全線乗り放題の旅の2日目。
2月21日(日曜日)。
ホテルをチェックアウトして、地下街のすし屋で朝食を頂く。
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そして、名鉄の名古屋駅から知多半島にある河和駅まで移動する。
昨日考えていたコースの反対周りで、フェリーで、知多半島の河和から、渥美半島の伊良湖に渡り、そこから、鳥羽まで行こうという計画だ。
まずは、河和駅から、フェリー乗り場まで、歩いて移動。
まだ、時間は早い。
なのだけれど、河和港には、これといって何も無いので、そこでただ、時間を潰した。
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河和港 → 伊良湖。
名鉄海上観光船。2340円。
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伊良湖に着。
ここで、2時間ほど時間があるので、お昼ごはんを兼ねて、散策をしようと、フェリーのチケット売り場のお姉さんに聞いた食事の出来るお店のあるエリアに行くことにした。
フェリー乗り場には、大きな商業施設があるようなのだけれど、コロナのせいか、閉館していた。
コインロッカーもないので、キャリーを引きずって丘の向こう側に行くと、海岸の横に大きな駐車場があって、時分時だからか、満車状態で、入り切れない車が、道路に溢れている。
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その駐車場から道路を隔てたところに、お店が6軒ほど並んでいた。
この辺りは、大アサリが名物なのだろうか、どの店も、店頭に大アサリの水槽があって、それを売りにしている。
その中でも、流行っているお店が2軒あって、その内の1軒に入ってみる。
大アサリは、1個が800円とかなので、それは止めて、アサリのフライの定食を頼んだ。
それに、生ビール。
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混んでいるので、少し待ったが、何しろ2時間あるので、そこは気楽だ。
サーブされた定食は、写真で見た時は、大アサリを、そのままフライにしてあるのかと思っていた。
肉厚のアサリの歯ごたえは、堪らないだろうななんて想像してたが、実際のアサリのフライは、アサリ丸々じゃなくて、どうもスライスしたものをフライにしてあるようだ。
とはいうものの、フライという食べ物は、つまるところ、衣である。
あの衣に、ソースを付けて食べたいという気持ちが、フライを食べたい気持ちの大部分を占めているのじゃないだろうか。
そういう意味で言うと、このアサリのフライも、衣がしっかりとしていて、実に美味しい。
それに、焼きアサリも付いているし、雰囲気は味わえる。
ということで、満足してお店を出る。
まだ、時間があるので、いのりの磯道という整備された遊歩道を歩いて、フェリー乗り場まで戻った。
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伊良湖からは、伊勢湾フェリーで、鳥羽に向かう。
フェリーだから、大きな船で、55分の旅である。
こういう乗り物に乗ると、何故か、売店で食べるものなどを買ってしまう。
バイクで旅をする中年のオッチャンのグループが、フランクフルトをうまそうに食べていたので、凡も買ってしまった。
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さて、そろそろ、今日のホテルを決めなきゃいけない。
スマホの電波の様子を見ながら、フェリーの中で予約を入れた。
鳥羽から、鵜方へ移動して、そこで泊まろうと思う。
初めて降りる駅である。
鳥羽のフェリー乗り場から、鳥羽駅まで歩いて、そこから、特急で鵜方まで移動。
今日のホテルは、「クインテッサホテル伊勢志摩」さんだ。
名前もカッコイイじゃない。
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1泊2日、税込み 5540円。朝食付きである。
駅から、少し歩いたが、無事ホテルに到着。
見た目も豪華で、ちょっと嬉しい。
ただ、コロナの影響で、レストランなどは、閉まっている。
部屋は、ゆったりとしていて、バストイレも広めである。
ビジネスホテルとうより、普通のホテルと言う感じだ。
それに、館内の施設のデザインには、リゾート感もあって、豪華だ。
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さて、ちょっと早いけれど、夕食を食べに行こう。
フロントで、いくつか店を聞いたが、日曜日で閉まっている店も多いという。
ホテルの横には、カジュアルなイタリアンレストランがあって、もし店を見つけられなかったら、ここに行こうと思う。
そして、駅まで歩いてみる。
そこで、ネットで調べたお店が駅前にあって、美味しいと評判が良かったので、そこにしてみよう。
奥に1組お客がいるようだが、入口のテーブル席は、まだ誰もいなかった。
店の女の子が来て、メニューは無く、お任せだという。
値段を聞くと、大体、みんな1000円から3000円ぐらいが多いという。
なので、3000円のお任せをお願いした。
ただ、この女の子、ぶっきらぼうというか、怒ってる?と聞きたくなるような感じで、というか、説明も雑で、お客に内容を伝えようとしていないというか、そんな話し方なんだな。
硬い表情で、早口で、ぼそぼそという感じ。
なので、何か言っても、聞き取れず、何度も聞き返してしまった。
これが、単品で注文するお店なら、或いは、途中で店を出たかもしれない。
でも、お任せだからね。
ただ、ここで説明させていただくと、何もお店を批判している訳じゃない。
美味しいものを、安く、沢山というモットーでやっているなら、それでいい。
地元の人に愛されているのだろう、後から、常連さんが入ってきて楽しんでおられた。
それに、凡は、言ってもさ、通りすがりのものだ。
他のお客さんがそれで良ければ、それで良いのじゃないかな。
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さて、まずはコンロが目の前に置かれて、ワカメが運ばれた。
ワカメのしゃぶしゃぶである。
これは、この店の名物のようで、誰にでも提供されているようだ。
ワカメを湯にさっとくぐらせて、味噌で頂く。
歯ごたえも心地良く、楽しいものだった。
それに、ワカメの佃煮もついていた。
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次に、蒸し牡蠣10個。
海の塩味が効いていて、そのまま食べるのだが、これもまた贅沢な料理である。
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そして、お造り。
お姉さんが、「クロダイ、、、、。」と、ぼそぼそと言ったのだけれど、そこに「とんぼ」という名前を言った。
凡は、とんぼという魚を知らなかったので、「とんぼ?」と、やや高めの声で聞き返した。
すると、厨房にいた大将が、その声に反応して、とんぼとは、ビンチョウマグロのことで、今日のとんぼは、身内が釣ってきたものだという。
その大将の話ぶりを見て、なあんだ、今まで何もしゃべらずに、黙々と調理をしていたけれど、意外と、話好きなのかもしれないと思ったのである。
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それから、サワラのカマ焼き。
カワハギの煮つけと続いた。
そして、最後に、エビフライ、牡蠣フライ、魚のフライのセットに、味噌汁とご飯で、お任せは終了。
生ビール1杯と、熱燗3本で、5350円だった。
美味しいものを、安く、沢山ということでは、満足のいく内容だったと思う。
お店には、途中で、まだ小さな子供を連れた、若いご夫婦が入ってきた。
この子供が可愛かったんだよね。
凡には、子供はいないけれども、ああ、こういう風に育てたら、こんな良い子が育つんだなと思ったよ。
その夫婦が、お姉さんから、説明を聞いている。
というか、説明をしていると本人は思っているのかもしれないが、何も説明していないのと同じで、面倒くさそうに話している。
旦那は、システム自体が解らないので、何度も聞き返されているのだけれど、その説明が雑なものだから、意味が通じていないのだ。
聞いている凡が、説明しに行こうかと思っちゃったよ。
でも、この旦那が、すごいんだな。
ずっと、ポジティブなことしか口にしないんだ。
奥さんとワカメのしゃぶしゃぶを食べている時も、「美味しいね。」とか「こんなの、他では食べれないよ。」とかね。
大将の自慢話を聞かされた時も、「すごい貴重な話を聞かせてもらったね。」なんて奥さんに話している。
ただ、可笑しかったのは、奥さんが、ほとんど反応しないことだ。
このご夫婦は、凡より値段を低めに設定したんだろうけれど、ワカメのしゃぶしゃぶ以外にも、料理はあるのである。
でも、説明がないから、最初のワカメのしゃぶしゃぶだけで、味噌汁と、ご飯のほとんどを食べてしまった。
あとで、蒸し牡蠣やフライが出て来たけれども、もうご飯食べ終わっちゃってるもんね。
もう少し、丁寧に説明してあげてれば、配分も考えられたのにね。
と、少しご夫婦が可哀想になったのでありました。
しかし、この旦那さんのポジティブさは、凡も見習わなければいけないね。
そう、反省しました。
文句を言っちゃいけない。
店を出て、さて、もう1軒行きたい。
今の店の並びに、最近出来たと思われる中華麺のお店があったので、入ってみることにした。
「一か八か」さん。
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トリチャーシューと生ビール2杯。
それに、まぜそばと、レンゲ1杯分のご飯で作る追い飯。
まぜそばは、美味しかったです。
帰りに、まだ食うんかいと思われるかもですが、クリームパンを買ってホテルに戻る。
このホテルには、大浴場がある。
洗い場が8カ所ぐらいあったかな。
清潔感もあって、ゆっくり入ることができました。
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部屋に戻る時廊下を歩いていて気が付いたのですが、このホテルは、コの字型に建っている。
そして、部屋の窓が、全部、コの字の内側に向かって付けられているのだ。
詰まりは、自分の窓から、外を見ると、コの字の反対側の窓が見えるというわけだ。
しかも、デフォルトは、レースのカーテンなので、夜になって、電灯をつけると、詰まりは、向こう側の部屋の中が見えてしまうのだ。
ということはだよ。
もし、向こう側に、若い女の子が泊っていて、そんでもって、そのレースのカーテンであることに気が付かずに、シャワーなんかしちゃったりして、そんでもって、大胆なポーズなんて取ってしまったらさ、丸見えっつーわけじゃないですか。
それに気が付いたら、凡は、急ぎ足で部屋に戻った。
そして、窓から外を見たら、、、
向こう側の窓から、ハゲたオッチャンが、こっちを見ていた。
ああ、同類。
悲しくなって、遮光カーテンをしめたのでありました。
そして、贅沢な部屋で寝たのであります。
しかし、思い起こすと、昨夜の名古屋のお店で出会った女の子2人。
どうして、凡は、呂律が回らないほど、飲んでしまっていたのだろう。
もう、お酒をやめるべきなのだろうか。
というか、あんな状況であったなら、彼女たちの飲み代も払っておくべきだったのかもしれない。
そしたら、「あ、ありがとうございます。お名前だけでも教えてくださいませんか。」なんて展開になったかもしれない。
「あ、いや。名乗るほどのものじゃないけれど、そうだ、これが名前と電話番号です。」なんて、メモを渡すなんて展開になったかもしれない。
そしたら、「そうだ、今度、大阪に行くんです。その時、お電話してもいいですか。」なんて展開になったかもしれない。
そうしたら、「いいよ。いつでも電話してくれて。でも、明日はダメだよ。伊勢志摩に行く予定だからね。」って答えていたかもしれない。
すると、「えっ、ウソ。あたしも、明日、伊勢志摩に行くんです。良かったら、一緒に行きませんか?」なんて展開になったかもしれない。
「いいよ。じゃ、昼間観光してさ、どうせ飲みに行くんだったら、同じホテルに泊まるって手もあるよ。」なんて展開になったかもしれない。
「そうそう、それ、あたしも今、思ってたとこなんです。」なんて、展開になったかもしれない。
そして、その夜。
ホテルのバーで、隣同士で飲む凡と彼女。
「そうだ。凡ちゃんって、お父さんと同じ年だと思ったら、お父さんより1個上だったよ。」なんていう展開になったかもしれない。
その瞬間、凡の下心は、シュンとなって、鼻の下が、正常の位置まで戻ることになるだろう。
ああ、妄想でも、あんなことや、こんなことは、どうも起きないようではありますね。
それにしても、まだ、昨夜のことを引きずっている凡って、往生際が悪いよね。

コメント

  1. yukemuri より:

    なるほど、伊良湖からフェリーで伊勢ですか?
    伊良湖は是非行ってみたいし、フェリーで伊勢に行くのも以前検討したコースなんです
    でもどうしてもアクセスとか考えちゃうの二の足踏んじゃうんですよね
    大あさりの定食も美味しそうです
    駅前の3000円のお任せ居酒屋はメチャクチャ良いですね
    これはお得だし、何よりも色々とお奨め料理を出してくれるのが嬉しいですね
    ビール代とか入れてもお手頃だし、こんな店で飲んでみたいですよ
    カキとかわかめとか、カワハギの煮つけなんて滅多に食べられないしね!
    良いなぁ~

  2. 平 凡蔵。 より:

    ありがとう、yukemuriさん。
    伊良湖は、フェリー乗り場周辺しか知らないのですが、これと言って、何も無い所という印象でしたが、
    車とかなら、色々面白いところに行けるのかもしれません。
    駅前のお任せのお店は、料理は良かったですよ。
    あれで、3000円なら、かなりお得です。
    蒸し牡蠣、刺身、煮つけ、フライなど、盛りだくさんですし。
    ただ、女の子の接客がね、、、ちょっと。
    大将は、意外と話好きみたいで、若い夫婦と、色々話をされてました。
    ちょっと、接客に批判的なことを書いたので、店名は書かなかったんです。
    食べてる時、yukemuriさんなら、魚の事も詳しいし、きっと、もっと楽しめるんじゃないかなと思いましたよ。

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