平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(1005)フェスティバルホール「縁会」上映会(2)

8月28日(金曜日)。
フェスティバルホールでの中島みゆきさんの「縁会」劇場版の上映会に来ている。
それにしても、可愛いなあ。
みゆきさんは。
歌は、勿論に素晴らしいけれど、何といっても、歌う様が美しい。
見ていると、みゆきさんは、歌の途中で、ブレスをしているのだろうかと思った。
胸が、あまり上下しないからだ。
歌手によったら、大きな声を出すときに、胸いっぱいに息を吸い込んだりする人がいる。
それはそれでいい。
それに比べて、みゆきさんは、ごく普通に歌っている。
おそらく、腹式呼吸が自然に出来ているのだろう。
それと、みゆきさんの歌の「ピアニシモ」のように、そんな歌い方ができる人なんだろうなと思う。
別に声を張り上げなくても、美しく、遠くに響くように伝わる声を出せるのである。
しかし、ここで告白すると、凡は、女性の呼吸が荒くなって、胸が上下する様子に、どうにも女性を感じるのであります。
女性を感じると言うか、女性の艶めかしい生命を感じるのです。
喜びだったり、不安だったり、生身の女性が感じている気持ちが、その胸の上下に表れる。
実際に、目の前で見ることは、ほとんどないのだけれど、テレビや映画で、そんなシーンを見ると、ちょっとドキリとする。
でも、みゆきさんは、歌っている時は、そんな表情は見せない。
ただ、今回の縁会でも何曲かは、胸が上下するときがあった。
印象に残っているのは、「時代」だ。
みゆきさんにとっても、気持ちの入る曲なのか、大きくブレスをして、歌っていた。
美しい。
その様は、実に、美しいのである。
とはいうものの、そこに凡が言う女性の艶めかしいものは感じない。
それよりも感じたのは、「力」だ。
伝える気持ちが形になった「力」というか、気合のようなものを感じたのであります。
みゆきさんのブレスの胸の上下には、女性を感じなかったけれど、凡が映像を見ていて、女性的というか、いや、女性の部分を意識して見せているパーツに、こころ奪われた。
ハイヒールだ。
あの、ピンヒールは、もう素敵だったなあ。
というか、美しかった。
よくあれだけ細くて長いヒールをはいてられるね。
それで歌ったり、或いは、マイクの横でステップを踏んだりするんだ。
あのステップは、何時間でも見ていたいよ。
これは、少しばかり不確かなのだけれど、昔のみゆきさんの映像で、テレビ番組だけど、裸足で出てきて、ギターを弾いて歌っているのを見た記憶がある。
あれは、どういう意味というか、気持ちだったのだろうか。
ハイヒールという女性を象徴する靴を履きたくないということだったのだろうか。
或いは、単に、靴という、自分を縛るものからの解放を意味していたのだろうか。
それとも、体制に、ただ流行のように反対していた、当時の学生のパフォーマンスだったのか。
自然回帰というか、高度成長のモノ偏重の考え方よりココロの大切さを伝えたかったのか。
まあ、その意味するところは、解らないけれども、あのみゆきさんも若くて可愛かったなあ。でも、やっぱり、凡は、縁会で見せてくれるハイヒールが好きだ。
若いころの裸足から、ピンヒールに変わったところの、みゆきさんの心境の変化は、何だったんだろうね。
或いは、思うに、みゆきさん自身が、みゆきさんの美しさに気が付いたのかもしれない。
その美しさを追及したのが、あのピンヒールだったんだ。
それに、ハイヒールの方が、色んな舞台衣装に合うからね。
上に着る服が、ドレスでも、パンツでも、何にでも合う。
そのハイヒールなんだけれど、そこに、みゆきさんの歌う時の力加減を見ることが出来る。
歌いだしとかにさ、キュキュっとハイヒールに力が入る瞬間がある。
あのハイヒールの動きが、もう、愛おしくて愛おしくて、あのハイヒールの動きには、やられたなあ。
そんなみゆきさんにウットリして1回目を見終わった。
次の上演まで、時間があるので、フェスティバルホールの建物の中にあるレストランで食事でもしようと思う。
ということで、ちょっとお洒落な店に入った。
折角の休日だし、みゆきさんを見ると言う贅沢な日でもある。
そんな贅沢な日には、ビールでも飲みたくなる。
というか、ある意味、ビールを飲むことで、ある効果を狙ったのである。
さっき、みゆきさんを大画面で見ていたのだけれど、ほんの2秒ほどの間、寝てしまう時間があった。
というか、そんな瞬間が数回あったのだ。
どういうことなのだろうかと思うんだよね。
というのも、今回の映画に限らず、コンサートでも、始まる前までは、しっかりしているのに、劇場のシートに座った瞬間から、睡魔に襲われるのである。
始まると眠たくなってしまう。
決まって、そうだ。
或いは、これは精神的な病ではないかと疑っているのではある。
緊張すると、眠くなる病。
そんなのが、あるそうだ。
それとも、みゆきさんの癒し効果なのかもしれない。
みゆきさんがいることで、副交感神経が上位になって、眠たくなる。
まあ、どちらにしても、これはビールが有効かもしれないのだ。
精神的な病なら、ビールで、緊張をほぐせる。
もし、副交感神経のせいなら、ビールを飲むことで、交感神経を上位にさせることができるのである。
ということで、若い女の子に、ビールを注文した。
すると、「サッポロエビス」と言った。
凡が、理解できずにいると、また「サッポロエビス」と言った。
どういうことだろう。
「サッポロエビス」と聞き返すと。
「サッポロ、、ヱビス」と、今度は、イラっとした表情を見せて、サッポロとヱビスの間に、1秒ぐらいの間を開けて、言い直した。
だんだん、女の子は、機嫌が悪くなりだして、「ビールは、サッポロ、ヱビス」と言った。
そこで、やっと凡は、ビールの銘柄を訊ねているのだと気が付いて、「ヱビス」と答えた。
凡は、小さなため息が出たと同時に、今の若い人は、これで解るのかと思った。
どうして、「ビールは、サッポロの生と、ヱビスビールがございますが、どちらにされますか。」と聞けないのだろうか。
まあ、そんな丁寧な言い方でなくても良い。
「サッポロとヱビス、どっちにしますか。」で良い。
しかも、相手が理解できてないと分かったら、言い方を変えようとは思わないのだろうか。
これが、「アサヒヱビス」なら、これでも解るかもしれない。
ビールを注文してるからね。
アサヒビールとヱビスビールの事だと解る。
でも、サッポロエビスは、悩むところである。
ヱビスビールは、今は、サッポロビールが製造しているからだ。
詰まり、ヱビスビールは、サッポロビールの1銘柄なのだ。
言葉というものを大切にしているみゆきさんの映画を見に来て、言葉を雑に遣う女の子にイラっとされる。
まあ、面白い対比だなと思って、サーブされたビールを飲んだ。
IMG_3114.jpg
んでもって、15時から2回目の縁会である。
早めにフェスティバルホールの入場口に行くと、すでに列を作って待っている人がいる。
見ると、そこは2階の自由席の列だった。
今回の席の配分は、かなりフェスティバルホールの独占状態のようですね。
初日に申し込もうと思って、イープラスなどのプレイガイドのホームページを見たら、もう最初から、2回の自由席しか選べないようになっていた。
それで、焦ってしまって、フェスティバルホールの方を見直したら、1階席を自由に選択出来て、しかもガラガラだった。
同じような値段なのに、これは、フェスティバルホールの申込受付を知らない人は、残念な結果になるよね。
今度の席は、6列の28番だ。
6列と言っても、前5列は封鎖しているので、最前列だ。
座ると、かなり見上げる状態となる。
でも、みゆきさんを独占できるのは、やっぱりうれしいと感じる席である。
上映が始まると、やっぱり見上げる状態になって、やや首が疲れる。
とはいうものの、そこには、みゆきさんがいるのである。
しかも、最前列だから、凡の前には、誰もいない。
みゆきさんを独占!
そこで、気が付いたことがある。
最前列だから、普通に、顔を上げてみると、スクリーンの下の方に目が行く。
すると、そこには、みゆきさんの胸が、大きく映し出されている。
みゆきさんのオッパイだ。
「くーっ。」
いやはや、どうも。
こんな美しいオッパイは、見たことが無いよ。
目の前に、みゆきさんのオッパイが2つ、美しい山のように存在してる。
ああ、あの山に登ってみたいものである。
オッパイ隊長「凡ちゃん、今から、あのみゆき山に登るぞ。いいか、山はな、なめちゃいいかんぞ。いいな。」
凡「はい。楽しみですね。」
オッパイ隊長「疲れてないか。上り坂が続くが、脚は大丈夫か。山はな、ペース配分が重要なんだ。」
凡「大丈夫です。上り坂と言っても、なだらかな傾斜ですから。ぜんぜん、疲れてません。」
オッパイ隊長「もうすぐ山頂だ。本当に脚は大丈夫なんだな。」
凡「ええ、ほとんど傾斜がないですから、あれ、もう山頂が、そこに。」
オッパイ隊長「うん。1つ目の山は制覇したな。次は、もう1つの山を目指すぞ。いいか山は、下りが危ないんだ。足を滑らしたら、下まで落ちてしまうからな。気を付けろ。」
凡「はい、解りました。でも、すごく、なだらかな坂道ですから、大丈夫みたいです。」
そして、2人は、2つ目の山頂も制覇する。
オッパイ隊長「どうだ。山頂からの眺めは壮観だろう。」
凡「そうですね。山頂は良いですね。あ、あそこに見えるのは、オヘソですか。」
オッパイ隊長「おお、そうだ。」
凡「そしたら、オヘソの先は、何があるんですか。」
オッパイ隊長「お、お前、あのオヘソの先の事は、考えるな。いいか。あのオヘソの先に行ったら、エライことになるぞ。ええか、エライことになるんや。」
凡「エライこと。そのエライことって、何なんですか。」
オッパイ隊長「うん。俺もよくは知らん。でも、伝説で、エライことになるちゅう話や。」
凡「そうですか。でも、気になるなあ。」
凡は、オヘソの下が気になったが、オッパイ隊長と山を降りた。
麓の里にたどり着いたら、向こうから、白い鉢巻きにロウソクを2本差した老婆が走ってきた。
「た、祟りじゃー。みゆき山の祟りじゃー。」
凡「おばあさん。祟りってなんですか。」
老婆「あんたら、あのオヘソの下に行ったんじゃなかろうな。」
凡「いえ、行ってません。」
老婆「そうか、それなら良い。あのオヘソの先に行ったら、お前、エライことになるぞ。エライことやぞ。」
凡「はあ。そのエライことって何なんですか。」
老婆「うぐぐ、、、、。エライこと。そんないらん事詮索せんでええ。兎に角、エライことになるんじゃ。」
そう答えると、また老婆は、「祟りじゃー。」と言いながら、走り去っていった。
凡は、みゆき山を振り返る。
そこには、優しい曲線の2つの山が見える。
その稜線を見ているだけで、何とも言えない幸福感に包まれているのを感じた。
ふと、オッパイ隊長を見たら、さっきまで真剣な表情だったのが、目尻を思いっきり下げた優しい顔つきに変わっていた。
そして、凡に言った。
「なあ。ビールでも飲んで帰ろうか。」
「いいですね。やっぱり、みゆき山に登って良かったです。」
オッパイ隊長と歩き出したら、オッパイ隊長が、ポツリと呟いた。
「みゆき山は、ええなあ。」
そんな、感じのみゆきさんのオッパイが、フェスティバルホールの目の前の大スクリーンに映し出されている。
そのオッパイは、それは、美しく。
そして、見るものを幸せな気分にさせてくれるオッパイなんだ。
凡は、幸せに包まれて、オッパイを見ていた。
いや、オッパイだけではないのでは、勿論であります。
みゆきさんのノースリーブも美しいしさ。
、、、、とまた、そっちかいとツッコミが入りそうであるが、あのノースリーブから見せてくれる肩は、それはそれは、美しくて。
きっとさ、フェアリーとか、綺麗な色をした小鳥とかが、あの肩にとまって、みゆきさんを見て、微笑むんだろうな。
そんな感じだよ。
間違っても、あの肩には、蚊やハエはとまったりはしないのである。
みゆきさんって、蚊に刺されるイメージないよね。
あの肩に、凡もちょこんと座って、居眠りでもしたいなあ。
と、そんなことを考えながら、2回目の縁会を見終わった。
みゆきさんは、ここにはいないと解ってるんだけれども、どうにも立ち去りがたくて、コンサートの出待ち場所に行ってみたりしてみる。
みゆきさんが、出てくる訳ないんだよね。
それに、誰も待ってる人もいない。
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仕方がないから、トボトボと淀屋橋に向けて歩き出した。
それにしても、みゆきさん、可愛かったな。
寂しい気持ちもあるけれども、やっぱりフェスティバルホールの上演会に来てよかったと、頷きながら自宅に帰ったのであります。

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