平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(890)青春18きっぷ・北九州の旅。(1)

青春18きっぷの時期がやってきた。
今年も、7月20日からスタートである。
予定を見ると、その20日から、21日と連休だ。
これは別に、予定を入れていた休みではなく、偶然にシフトがそうなっただけなのです。
休みなら、これは出かけてみようと思う。。
今の新型コロナの収束していない時期に、県をまたいでの移動は、やめろとか、いろいろな意見もありはしますが、それに対する凡の意見もありますが、そっちの方を書きだすと、凡のブログで書きたいことから遠ざかってしまうので、それは置いておいて、行ってきたレポートでも書いてみようかなと思っております。
さて、どこへ行こうかと考えるに、今まで結構、回ってきたので、同じような場所を思い浮かべてしまう。
1泊で行ける距離を考えると、当然、そうなっちゃう。
でも、今回は、ちょっと遠出をしてみようかなと思った。
そこで思いついたのが、九州の宗像市の宗像大社だ。
宗像大社には、ロマンを感じるのです。
以前に行ったことがあるのですが、九州本土にある辺津宮だけだ。
宗像大社は、3カ所ある。
大島と言う向かいにある島には、中津宮があって、そこには行ったことが無い。
なので、今回は、その中津宮にも行ってみたいと思ったのであります。
因みに、さらに海上を49キロ行ったところに沖津宮があるのですが、ここは神職しか行けない場所だ。
それと、本土にある神宝館も、もう1度見てみたい。
何しろ、ここには、国宝が、なんと8万点もあるのだ。
これは尋常じゃない数字である。
そのほとんどが、沖津宮から出土したものだ。
この数を見ても、この沖津宮には、何かあると、これはロマンを感じるのであります。
ということでありますが、宗像市まで行こうと思ったら、ほぼ1日を使ってしまう。
なので、宗像大社は、翌日に見に行くとして、凡が考えた予定としては、1日目は、兎に角、電車に乗りまくって、宗像大社の近くまで行く。
んでもって、2日目に宗像大社を見て、博多まで移動して、そこからピーチで関空までワープして帰ってこようというものだ。
そこまで決めて、どこに泊まろうかとネットで見ていたら、小倉に安いビジネスホテルを見つけた。
しかも、「北九州市宿泊モニターキャンペーン」というものを実施している。
そこで、まだ空室なホテルを検索してヒットしたのが、「ビジネスホテル青葉」さんだ。
1泊1000円なり。
1000円って、これはもう決めるしかない。
それに、凡が1番嬉しかったのは、北九州市がこんなキャンペーンを張っているということだ。
キャンペーンをしているというのは、どうぞ、うちに来て泊まってくださいということだ。
詰まりは、県外からのお客も歓迎してくれているということなのである。
他の都道府県でも宿泊キャンペーンをしているところもあるけれども、そのほとんどが、県内に住んでいる人向けのキャンペーンである。
因みに、まだキャンペーンは続いているので、北九州市に行かれる予定の方は、要チェックですよ。
と、今回は、出発前から、予定の決まっている青春18きっぷなのであります。
んでもって、当日、7月20日(月曜日)。
早朝、5時前に自宅を出発。
コンビニで、朝ごはん用のサンドイッチと缶コーヒー、それに揚げアンパンを購入。
IMG_2122.JPG
京阪電車の門真市から、京橋駅まで移動。
JR京橋駅で、きっぷにスタンプを押してもらう。
すると、駅員さんが、スタンプを押した、その印面を、カウンターで見えないけれども、何かに押し付けている。
印面を乾かしてくれているのだ。
凡は、青春18きっぷを初めて使う人に、青春18きっぷの旅で1番気を付けるポイントを聞かれたら、押してもらったスタンプを、完全に乾かしてから、カバンにしまえと教えるだろう。
それぐらい、重要なポイントだ。
あのきっぷは、インクが乾きにくくて、そのまますぐにカバンに入れたりしたら、印面の日付が擦れて読めなくなってしまうのだ。
親切な駅員さんにスタンプを押してもらって、幸先の良いスタートを切った気がした。
0529 京橋駅発、JR東西線、塚口行き。
0541 尼崎駅着
0559 尼崎駅発、神戸線快速 姫路行き。
尼崎駅で列車に乗り込むと、4人掛けのところが1席空いていたので座る。
その後、だんだん混んできて、ほぼ満員となる。
0730 姫路駅着。
0731 姫路駅発、山陽本線、新見行き。
姫路駅で列車を乗り換えると、同じ車両に、70代のおっちゃんが乗り込んで来た。
同行二人とかいたカバンを肩から掛けている。
札所巡りが趣味なのだろうか。
すると、トイレの前の網棚に、そこにいた男子高校生を押しのけて、荷物を、ゴーンと乱暴に置いた。
ビックリして、高校生は、思わず「すいません。」と言ったが、見ていた凡は、いや、謝るのは、おっちゃんの方だよと、高校生に言ってあげたくなった。
そして、トイレを窺ったが、使用中なのを見て、連結部分に行ってドアを閉めた。
そして、ズボンのチャックを下した。
「あ、こいつ、連結のところで、用を足そうとしているな。」とジロリと、おっちゃんを見た。
連結のドアは、ガラスになっていて、見えるのだ。
その視線を感じたのか、おっちゃんは、すぐにチャックを上げて、また車両に戻って来た。
そして、その後、トレイに行って用を足したのだが、そのトイレのドアも閉めずに、座席が空いたと見たら、人を押しのけて、座りに行った。
ああ、最近の若者を批判する年寄りがいるけれども、年寄りにもマナーの悪い人が、思いのほか、沢山いるものである。
よく街中で見かけるのだ。
彼らもまた、現役の時は、後輩や部下に向かって、説教を偉そうに垂れてたのだろう。
そう思うと、人は、仕事を離れて、素のその人になった時に、どんな行動をするかが大切なんだなと教えて貰った気がした。
その一連を見ていた凡は、人の悪そうな人なら、腹を立てたであろうけれども、普通の人に見えたので、これを怒って良いものなのか、どうなのか、どうにも、じれったくなった。
姫路からの列車は、満員で、凡も立っていた。
駅に泊まるたびに、どんどん学生が乗り込んでくる。
しかも、女子高生が多い。
これは、嬉しいことである。
ふと、ドアの横に立つ女子高生に気が付いた。
ロングヘア―の背の高い女の子である。
その女の子が、どうも凡の方を見ているのである。
その視線の先を探ってみると、どうも凡の左腕だ。
女子高生は、凡の左腕を、ジッと見ている。
一体、何があると言うのだ。
凡の左腕には、数日前の採血の青あざと、パワーストーンのブレスレットと、時計だけだ。
女子高生は、何故、凡の左腕を見ているのだ。
IMG_2123.JPG
凡は、女子高生をジロジロ見ることはあっても、女子高生にジロジロ見られる経験は、今までにないのである。
どうしたら良いものか。
視線が気になりだすと、腕を動かすのも、迷ってしまう。
じっと動かさずにいて、女子高生に見られ続けるべきなのか。
いっそのこと、ブラブラと動かしてみるか。
或いは、グーチョキパーでもしてみるか。
ノリの良い女子高生なら、凡がグーを出した時に、パーを出してくれるかもしれない。
「あー、負けちゃったよー。」なんて、凡が言うね。
「あははは、お兄さんの(ここはオジサンではありません)腕が綺麗だったので見てたんです。」なんて、言葉が返ってくる。
にゃは、にゃは、にゃはははは。
と、そんなことはあるまい。
凡の妄想は、いつだって、有頂天な凡なのである。
と、ふと気が付くと、別の女子高生が、凡の顔を見ていた。
「えっ、見られている?」と焦ってしまう。
しかし、その女子高生は、凡の事を、「クサイオッサン。」みたいな目で見ているのではない。
どちらかというと、優しそうに微笑みながら、凡の顔を見ている。
どーすればいいの?
こんな経験は、腕を見られるよりも、更に無い。
ひょっとして、「いやん。あたしの好みのお兄さんだわ。えっ、まさか、本物のキアヌ・リーブスじゃないわよね。」
なんて、凡をキアヌ・リーブスと間違えていたりして。
まあ、そんなこともあるまい。
というか、女子高生は、カッコイイという憧れの気持ちでもって凡を見ているのではない。
優しい微笑みで凡を見ているのだ。
ひょっとして、凡が着けている、ちびなみちゃんのマスクを見てるの?
みゆきさんのキャラクターのちびなみちゃんの絵の入ったバンダナを、ミニボンがマスクに作ってくれたものだ。
それなら、理由は分かる。
ちびなみちゃんは、可愛いものね。
ちびなみちゃんマスク.jpg
凡も、女子高生に合わせて、ニコリと笑ってみるか。
いや、それは、女子高生もビックリするだろう。
もし、ちびなみちゃんのマスクを見て微笑んだのなら、みゆきさんのファンの可能性が大だ。
ここは、みゆきさんの他のファンの方の為にも、品行方正な凡であらねばならない。
「品行方正―っ!」と凡のこころに号令をかけて、ちょっとすました顔で立っていた。
それにしても、女子高生の微笑みは、凡のこころを揺さぶる。
その微笑みは、みゆきさんの微笑みにも似て、何かを慈しむような、優しさに溢れている。
女子高生に限らず、女性に、こんな微笑みで見られる理由を、凡自身探すことが出来ないでいた。
すると、凡の視線を感じたのか、女子高生は、うつむいてしまった。
さっきの、凡の左腕を見る女子高生と言い、今の凡の顔を微笑みで見る女子高生と言い、一体、どうなっているのだ。
そんなことを考えていると、女子高生の軍団は、上郡駅で降りて行った。
ああ、あれは何だったのだろう。
嬉しさよりも、その理由が知りたい凡なのでありました。
そういえば、みゆきさんも女子高生の時代があったんだよね。
どんな女子高生だったんだろう。
と、妄想が始まるのでありました。

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