平 凡蔵。の 創作劇場

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どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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散散歩歩。(817)床をフローリングにするの巻(1)

外出先から自宅に帰ってきて4畳半の畳の部屋にゴロンと横になる。
急ぎ足で歩いて来たから、お気に入りのピンクの半袖のシャツが、少し汗を含んで背中に熱を帯びている。
帰ってすぐにゴロンと寝っ転がるのは、少し横になることで、脚のダルさがとれるのと、ひんやりとした畳が気持ち良いからである。
そして思うのである。
凡が帰って来てもよい家があることは、幸せだなあと。
ただ、矛盾している。
凡が、常日頃言っている主張と矛盾しているのだ。
この誰のものでもない地球というものに、一所懸命に線を引っ張って、ここからこっちは私の物ですなんて言って、その線の中に入って来たものを犯罪者呼ばわりする。
人間とは、何と欲の深いものであるか。
そんなことをいつも、凡は言っているのだ。
そもそも、この地球には、線なんてなかったんだ。
宇宙から撮られた地球の写真を見ても、線なんてない。
そんな地球に線を引こうとするから、そこに損得が生まれて、戦争になるんだ。
確かに、今までは線を引くことで文明が発展してきたかもしれない。
でも、これからは、その線を消すことで地球を存続させていくことを考えなくちゃいけない筈である。
そんな主張を凡はしてきたのだ。
しかしである。
凡が今、ゴロンと横になっている自宅の4畳半は、マンションではあるけれども、その地球の門真市と呼ばれている土地に、ここからここまでは、内のマンションですと線を引いている訳で。
そんでもって、その土地のほんの1部ではあるけれども、そこに建てたビルの4階で、このドアからこのベランダのガラス窓までは、私の物ですと線を引っ張っている訳で。
その線を引っ張った中で、今、凡は、ゴロンと横になって幸せを感じているのである。
日ごろの自分の主張と矛盾も甚だしい。
とはいうものの、幸せである。
そんなことを考えていると山之口貘さんの「生活の柄」という詩を思い出した。
どうあがいたって、僕には、山之口貘さんのように夜空と陸との隙間にもぎりこんで寝ることなんてできないのである。
(以下、生活の柄より抜粋)
「歩き疲れては、
夜空と陸との隙間にもぐり込んで寝たのである
草に埋もれて寝たのである
ところ構わず寝たのである
寝たのであるが
ねむれたのでもあつたのか!」
(以下、畏れ多いのですが、省略)

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(山之口貘さんの詩集。最近は、こんな布張りの本も少なくなりましたね。少しばかり寂しいような気がします。)
そんな僕の自宅のマンションであるけれども、凡には快適で幸せな空間なのではありますが、築20年の中古のマンションに移り住んで早18年ぐらいか。
床のカーペットがボロボロになって来た。
化学繊維のカーペットが擦り切れて、薄くなって地のコンクリートが見えかけている。
あるところは、昔飼っていたハムスターにカーペットをかじられて、大きな穴が開いている。
急を要するということでもないけれども、どこかで修理をしなきゃいけない。
勿論、凡には余ったお金があるという訳じゃない。
でも、今年は再就職なのか、何なのか、兎に角、新しい仕事をしなきゃいけないのでありまして、それまでの無職の内にやってしまった方が都合が良い。
それに何たって、さっきも言ったようにカーペットのボロボロさが半端ない。
ということで、思い切ってリフォームを考えたのであります。
それがどうしたということもありますが、凡のログとしても、また、これからリフォームを考えておられるかたの参考にもなればと、ここにアップしたいと思う次第でございます。
という前に、兎にも角にも、凡の今年の1大行事でもあった訳で、後から思い出すのに便利なように、書き留めておきたいと思った次第であります。
ということで、これは今年の3月上旬の話で、随分と前の話になりますが、ここにアップさせていただきます。
さて、さあリフォームをしようと考えたのではあるが、どうしたらよいのか、ピンとこない。
近所のリフォームのお店もあるにはあるが、さてそのお店がちゃんとしたお店なのか。
工務店の技術や得意な分野も分からない。
一旦、お店の中に入ってしまったら最後、リフォームを頼まないと店を出られないということになったら、これは大変だ。
まあ、力ずくでリフォームを決めさせられるということはないにしても、凡は「お願い」という雰囲気に極めて弱い。
店の主人が一所懸命に説明をされて、その奥さんが冷えた麦茶でも持ってこられた日にゃ、その家庭の事情を想像してしまって、この注文を取ったら、奥さんも大喜びでご主人の今日の晩御飯も1品増えたりするんだろうなとか考えてしまう。
そこに進学をひかえた中学生や、或いは介護の必要なご両親とかいたりしたら、もう注文しなきゃ帰れなくなってしまう。
或いは、そんな状況だったら、ご主人も説明に力が入って額から汗が流れたりしてね。
奥さんも、必要以上に凡の言葉に無理やりな愛想笑いをするね。
それはツライよね。
「まあ、説明は解りました。いろいろ考えたいところもあるので、また自宅に帰って検討します。」なんて、言葉をさ、気を遣いながら言って店を出る。
凡が歩いていって遠くなるまで、きっと頭を下げているよ。
途中で降り換えると、まだご主人と奥さんが頭を下げている。
これで中学生の息子だか娘だかが、一緒に頭を下げていたら、ツライよ。
ツライじゃない。
その時に、これまた介護のデイサービスの車がお店の前に停まるね。
んでもって、お店から介護士に抱えられたご両親が車に乗り込む。
そんな場面を見てしまうんだ。
ツライだろう。
自宅に帰って、もらったパンフレットを広げてさ、「はあ。」とため息をつくね。
「このお店に決めなきゃいけないかね。」
そんなことをミニボンに言うね。
ツライね。
ということになりはしないかと考えると、近所の工務店さんに相談する勇気は出ない。
とはいうものの、知り合いで、最近リフォームをしたという人もいないので、口コミもない。
さあ、どうしたものかと思う。
そんな時に、パソコンに向かってエクスプローラーを開けてしまうのは、ネット依存の凡の悪いところなのかもしれませんが、他に良いアイデアも浮かばないので仕方がない。
すると、有り難いことに、ネットで複数のリフォーム会社に見積もりの出来るサイトを見つけた。
始めの第1歩として、これを利用してみようと考えたのであります。

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