平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(811)上海で中華料理の夕食を食べない旅(8)。

6月11日(日曜日)。
夕方の17時半過ぎ。
ホテルを出て、地下鉄の静安寺駅から南京東路駅へ移動。
南京東路は、今日の目的の1つだ。
地上に出ると、歩行者天国になってる。
ちょうど、南京東路の地下鉄の駅の上が歩行者天国の端っこで、そこから南京西路の方に向かって伸びている感じだ。
なので、南京西路の方に向かって、歩行者天国を楽しんで、そんでもって、また引き返して、外灘の方へ行ってみよう。
18時頃だけれど、まだ日は明るくて、でも日差しも暑くなく、散策するには丁度良い。

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(観光客用に、こんな電車も動いていた)

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この辺りは、グルメなお店も多いということがガイドブックに書かれていたけれど、1人で入れるようなお店を探す鼻も利かず。
かといって、串焼きのテイクアウトのようなものは、この時間にはもったいない気がする。
まあ、夕食は、外灘あたりのおしゃれなカフェにでもいってみるか。
南京東路は、もっと広い道路が真ん中に走っていて、そこを車がビュンビュン走っているのかと想像していたけれど、思ったよりも道幅も普通で、夕方の歩行者天国は、のんびりと散策するのには、気持ちが良かった。
文房具のお店があったので、入ってみると、本格的な書道用の筆などが販売されていて、これは高そうだと、頭をかきながら外へ出る。
本格的な伝統のあるお店も多い。
それでも、何か食べるか飲むかしてみようと思っていたら、ヨーグルトを売っていたので、飲んでみる。
1ビン5元。
ほんのり甘くて、なかなか美味しい。
瓶の中を覗いてみると、やや茶色っぽかったので、どうやって作っているのだろうかと思った。
日本のだと、白い色だものね。

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さて、そろそろ引き返そう。
ビルに張り付いているネオンの看板が上海風で面白い。
香港のようにゴチャゴチャしているのじゃなくて、思いのほかスッキリとしている。
それに、これまたちょうど良い人の多さが、観光地へ来ているという楽しさを倍増させてる。

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(香港のようなゴチャゴチャ感はない)

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(大通りからの横道も魅力的だった)
さっきの地下鉄の駅のところまで戻ったら、ここから外灘に向かって歩いてゆく。
歩行者天国は終わって、みんなが歩道を歩くので、ギュウギュウ詰めで、なかなか進まない。
でも、これもまた楽しいのだ。
そろそろ外灘かなと思えるところに来たら、横を歩いている50歳ぐらいの男性が地図を持って凡に、「外灘は、この道で良いか。」というようなことを中国語で聞いてきた。
凡は、中国語は解らないというと、どこから来たかと問う。
日本からだというと、ちょっとした日本語で凡に話をしだした。
こんなシチュエーションは、海外では楽しい。
なので、少し話をしてみる。
これが若い女の子だったら最高なんだけれど、それでも旅先で知らない人と話をするのは、たとえ50歳の男性でも、まあ面白いものだ。
とはいうものの、この人がまたお喋りで、ずっと話をしてくるのである。
凡の事を根掘り葉掘り聞いてくる。
少しばかり面倒くさくなってくる。
とはいうものの、歩道はギュウギュウ詰めだから、逃げることも出来ない。
なんでも、彼は、日本の系列のホテルで何かを販売するか、そんな仕事をしているという。
なので、日本語も少しだけしゃべれるという。
今日は、天津から遊びに来ていて、天津には子供が2人いるという。
そんなことを、これまた細かく凡に話してくれる。
そうやって話している間に、外灘の川沿いに着いた。
すっかり日も暮れて、川の対岸には、有名な上海の何とかというタワーがライトアップされている。
絶好の写真スポットだ。
兎にも角にも、人が多くて、みんなスマホを上に上げて夜景の写真を撮ったり、みんなで写真を撮り合ったりしている。

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(この時は、兎に角人でごった返していた)

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(対岸に、何とかちゅータワーも見える有名な風景だ)
さて、この辺りをぶらぶら川の風を感じながら歩いて見たい。
そう思っていた。
今日の朝の計画ではね。
川の横には、レトロなビルが立ち並んでいて、それもまた雰囲気が抜群だ。
とはいうものの、天津から来た彼の話が止まらない。
どうしたものかと思う。
彼と離れてゆっくり散策したいのだけれど、逃れる理由がないのである。
「私は、あっちへ行ってみます。」というと、彼もまた「じゃ、一緒に行きましょう。」とくる。
まあ、これもまた旅のオマケかなと、思っていると、だんだん話が違う方に向かうのであります。
彼は、中国を旅行するのが好きらしいのですが、旅をする度に、その土地で女の人を買うのを楽しみにしているというのだ。
今日も、泊っているホテルで、どこにいったら、そんなことが出来るのかの情報も聞いてきたという。
なんでも、その地域には、そういうラウンジのようなお店があって、始めはビールでも飲んで、女の子を選ぶそうです。
そんでもって、連れ出すのだそうだ。
相場は、300元だという。
そんな話をしだしたのです。
とはいうももの、凡は意外とそういう事は苦手だ。
勿論、そういう欲望は、勿論にあって、頭の中では、あんなことや、こんなこと、いや、そこまでは、、、イヤーン、なんてね、どんなことでも想像できるのだけれど、現実になると、尻込みをしてしまう。
なので、もうこれ以上、下の話が続くなら、別れたいのであります。
とはいうものの、彼の話は止まらない。
しかも、ほとんどエッチの話である。
さすが日系のホテルに勤めているというだけあって、始めは片言の中国語しか話せないのかなと思っていたのだけれど、日本人との付き合いも多いらしくて、日本のドラマの知識なんて、凡よりはるかに物知りだ。
凡ももう、今日1日歩き回って、腰も痛い。
なので、あっちのベンチで座るから、あなたは好きなところへ行ったら良いよと言ってベンチに座ったら、彼もまたベンチに座った。
そんでもって、彼は、どんな体形の女の人が好きかだとか、自分の好みを語りだし、その理由を説明し、今日もまた、そんな楽しいことをしに行くという。
それなら、凡は行かないから、どうぞ楽しんできてと言ったら、折角の縁だから一緒に行こうというのだ。
始めのビールは奢るから、どうだという。
そこで、凡は思うのである。
ひょっとして、客引きかと。
あまりにも、途中から、そっちの話しかしないからだ。
凡が始めから日本人と解ってて話しかけてきたのではないか。
そういえば、南京東路を歩いている時も、5、6人のオバサンに、そっち系はどうだと話しかけられた。
日本で言うと銀座を歩いていて、声を掛けられるようなものだ。
なので、このシチュエーションで彼が客引きであっても不思議じゃない。
とはいうものの、今までの話から考えて、彼の言う、住んでいる天津で、そういうお店に行くとバレるので、旅行に来た時は羽根を伸ばして遊ぶというのが、本心なのだろうと思う。
なので、これ以上、結果を引き延ばしたら彼にも悪いだろうから、凡は行かないとハッキリ言って、だからあなた1人で行って来てと言って別れた。
凡が立ち去った後、ちょっと振り返ったら、こっちを見て寂しそうに立っていた。

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(遠くに見えるのはマンションなのかな)

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(遊覧船は、満杯だった。ちょっと乗ってみたい気もした)
さて、そのあと、やっとゆっくり外灘の川沿いを楽しむ。
でも、そろそろ食事でもしよう。
上海と言うと何が名物なのだろうか。
チャイナドレスの綺麗なお姉さんが給仕してくれる中華料理は最高だろうな。
ウヒヒヒヒー。
と、またもや凡の妄想が膨らむのでありました。

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(外灘のレトロなビルヂングは、何と言ってもカッコイイね)

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sansanpopo@tairabonzou.jp
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コメント

  1. ゆけむり より:

    対岸のタワーは東方明珠塔でしたよね
    青く光っているのが上海ヒルズですね!
    外灘側はレトロっぽい感じながらとてもキレイですね
    自分が行った時は工事の真っ最中で、こんな雰囲気ではありませんでしたよ
    それにしても人がもの凄いですね(^_^;)
    凡蔵さんに話しかけてきた謎の男、怪しいですね~
    あっちの話を熱心にしてきたようですが、もしついて行ったらどうなったんでしょうかね?
    なんだか危ない結果になったかもしれませんよね

  2. 凡蔵。 より:

    ありがとう、ゆけむりさん。
    さすが、ゆけむりさんも上海に行かれているので、詳しいですね。
    夜景は、やっぱり綺麗でした。
    行った日が、日曜日だったからでしょうか、もう南京東路から歩いて、外灘に着いたところでは、満員電車のようでした。そこから、少し歩いて行くと、だんだん人も減ってくるんですが、それでもさすが中国と言うぐらいに人がいましたよ。
    やっぱり、東方明珠塔が見えたら、みんなテンションあがって写メを撮りたくなるんでしょうね。
    んでもって、謎の男は、怪しいですよね。話しかけて来た雰囲気や、はじめの雰囲気は、すごく家庭的な優しい感じだったんですけど、途中から、そっち方面の話しかしなかったですし、話を別に持っていっても、またそっち系にもどって、しかもしつこかったですからね。やっぱり、ついて言ったら、エライコトになってたのかもしれませんね。

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