11月4日(金曜日)。
渋谷からの深夜バスで、東京第一ホテル鶴岡に到着した。
06時05分。
(バスが到着した東京第一ホテル鶴岡さん)
まだ、どこへ行くのも、時間が早い。
深夜バスを利用した得点で、東京第一ホテル鶴岡さんのお風呂と朝食が割引になるチケットをもらった。
他にすることもないので、取り敢えずは、温泉に入ってみよう。
(ホテルのHPより)
普通に日帰り温泉で利用すると、1834円するものが、チケットで540円になる。
リゾート温泉ホテルではないので、それほど大きな浴場ではないけれど、深夜バスの疲れを癒すには十分だ。
朝の6時過ぎでも、4、5人の人が、湯に浸かっていた。
露天風呂もあって、ガラス張りの壁からは、市内が一望できる。
とはいうものの、あまりの寒さで、しかもお湯の温度も外気でぬるく、5秒ほどで内風呂に戻った。
お風呂からの風景を見ると、鶴岡市は田舎だ。
ただ、この後、いろいろ見て回ったら、美しい街並みも点在してることを知る。
この温泉は、500円なら、値打ちがあると思う。
さて、鶴岡市で、思いもよらなかった温泉に入って、今度はホテルの朝食を頂こうと思う。
風呂からの展望で、ホテルを出たら、食べるところは少なそうだと判断したからだ。
1階の会場でバイキング。
通常1296円が、チケットで1080円になる。
これは、あまりお得感がないですね。
そんでもって、朝食の内容ですが、微妙なり。
おかずの種類は、ずばり少ない。
しかも、これといった凝ったおかずもない。
ただ、活動前の時間を、ゆっくりとご飯を食べながら過ごせたのは、これは良かった。
ホテルから鶴岡駅まで移動。
歩いて5分程か。
今日は、即身仏のある大日坊さんへ行くというのが、1番の目的だ。
とはいうものの、その前に、今日の宿を決めておきたい。
駅の目の前には、アパホテルがある。
ということは、鶴岡市も、案外、都会なのだろうかと思う。
そういえば、駅に移動する間も、ビジネスホテルのチェーン店があった。
どうしようかなと思う。
ネットで調べてみると、アパホテルより安いホテルがある。
しかも、駅の横だ。
見ると、確かにホテルがあった。
「ホテル・ステイイン・山王プラザ・プレミアム」さん。
(ホテル外観)
(ホテル入口へ上る階段)
ここは、直接、聞きに行った方がいいな。
と、ホテルのフロントに行って、今日の空室があるか聞いてみることにした。
普通、フロントに行くと、ホテルのスタッフがいる。
でも、ここは警備員の服を着た人が出て来て対応してくれた。
ホテルの人なのか、警備員なのか。
運よく1室が空いているという。
なので、予約をして、キャリーケースを預かってもらった。
1泊2日。税込み4300円。(支払いは、チェックイン時)
これで身軽になったが、まだ時間がある。
大日坊までは、バスで行く予定なのですが、田舎は本数が少ないので、予めバスの時間を調べてある。
さっきのホテルのフロントで確認したら、時間は変わっていない。
駅の周りをうろうろしたりして時間を潰す。
空を見ると、どうも雨が降りそうだ。
山で雨になったら、どうしようもない。
折り畳み傘を購入。
そうして待っていると、果たしてバスが来た。
乗り込んだのは4、5人かな。
09時17分、鶴岡駅前発。
鶴岡駅から46分ぐらいで、目的の停留所に着く。
ここで、大日坊さんへのバスでの行き方を説明したい。
凡もネットで調べたのですが、あまり詳しく載っていないんですよね。
とはいうものの、難しいことじゃない。
降りるバス停を間違えなければ、それだけで大丈夫である。
というのも、ネットの説明では、「大網」のバス停で降りると書かれている。
大日坊さんのHPでさえ、そう書かれてある。
でも、実際は、「大網局前」のバス停で降りるのが1番近くて分かりやすい。
(一応、バスに乗るときに、大網局前に停まるかどうか聞いてくださいね)
(バスは本数が少ないので注意。郵便局がある停留所)
大網局前のバス停で降りると、目の前は郵便局がある。
その郵便局の横から入る、やや登り気味の道を歩いて行くと、車の通る道に突き当たるので、それを左に歩きだしたら、すぐに左手に大日坊さんが見えてくる。
(郵便局の横の道)
あたりは、のんびりとした雰囲気で、清々しい空気に満ちています。
凡が行った時は、バス停で降りたのは、凡1人だけだった。
さて、普通の畑というか山の中に、鎌倉時代創建の山門がある。
なんでも、重要文化財になりそうで、ならない山門だそうです。
とはいうものの、山形県の指定有形文化財ではあるようだ。
歴史的には古いらしいのですが、昔、秋篠宮さんがくるというので、つまずいたらイケナイというので、山門の1部を削っちゃったらしいのです。
それで、重要文化財にはならなくなったというようなことを、住職さんは言ってたたな。
ただ、凡が行った時は、そんな重要な山門の周りを波板でグルリと囲ってあって、何だか、重病人のような、包帯をグルグル巻きにされたような、そんな状態で、ポツリと静かに、仏様に置いてけぼりにされたように、置かれていた。
(パンフレットの左下に、山門の写真がある)
(実際の山門は、なかなか雰囲気在ります。田舎の雰囲気ですけれ、これが良い)
山門をくぐると、これまた、長閑な田舎の道があって、本堂に続いていた。
周りには、誰もいなくて、本当に、田舎だなあと思う。
本堂前の階段を上がって、受付で拝観料を払うと、今丁度、住職さんが話をしているので、入ってくれという。
(山門をくぐると、本堂が見える)
(本堂正面)
本堂の正面には、秘仏の大日如来があって、そこから五色の紐が延びている。
その紐に触ってお願いをするためだ。
既に、若い女性が1人と、年配の男性が2人、話を聞いていた。
このお寺は、名前は、湯殿山総本寺、大日坊瀧水寺というそうです。
何と言っても、真如海上人(しんにょかいしょうにん)という、即身仏が有名です。
徳川家の祈願寺ということで、縁の宝物も多い。
一通り説明を聞いたら、お参りをする。
このお寺では、まだ神仏習合が残っていて、お参りの仕方は独特だ。
まず、ロウソクと線香を供える。
そして、仏前で手を合わせるのですが、その時に、「パン。」と1回手を叩くんです。
そして、お願いをする。
これ、良いですね。
「仏様。よろしく、頼みます。絶対、お願いやでーっ。」なんて感じでね。
本殿のお参りが済んだら、みんながお待ちかねの真如海上人さんの部屋に移動。
そこでも、住職さんの説明を聞く。
即身仏になるには、まずは、五穀を断つそうです。
そして、栗とかの木の実などを食べるらしいです。そして、絶食。
ずっと、そんなことを続けるのですが、年数などは、忘れてしまった。
そんでもって、自分の身体が腐らないように、漆を飲むそうです
そうして、地面に穴を掘って、木の部屋のようなものを作って、その中に入って、蓋を閉めるんです。
その上から、また土も掛けちゃう。
もう、土の中なんだから、真っ暗だよね。
その中で、真言なのかな、唱え続けるそうです。
その間、木の箱から伸ばした竹の筒で、中の様子を伺うんですね。
そんでもって、いよいよ、肉体的な命が終わったなとなったら、竹の筒も抜いて、そのまま置いておく。
何年かね。
その何年かしてから、掘り出したのが、即身仏なのです。
なので、死んでから、内臓を取って腐らないようにした、ミイラとは、全く別物ということになりますのです。
詰まりは、肉体は、もう動くことはないけれど、精神というか魂は、まだ生きていて、凡とか衆生の悩みを聞いてくれるという訳なのであります。
ありがたや。
ありがたや。
ということで、その即身仏の衣の切れ端をお守りにしたのが、最強のお守りにとして、超ムーの世界Rで紹介されていたお守りです。
凡は、ここに来る前に、ネットで、既に最強のお守りをゲット済みなのであります。
でも、実際に、来てみたかったんだよね。
即身仏の真如海上人さんにお願いをしようと思うのだけれど、なかなか、お願いを凡の頭の中にイメージに出来ない。
真如海上人さんが、「バカヤロー!そんなナメタお願いなんて、叶えられるかあ。出直してこい。」なんて言ってるのかな。
って、何をお願いしようとしていたのか。
いや、ものすごく、世俗の欲にまみれたお願いでございます。
ゴメンナサイ、真如海上人さま。
凡としては、ここで1人になって、ゆっくりと、真如海上人さんと対話してみたかったのですが、住職さんの弟子かな、「終わったら、お祓いをするので、広間まで戻れ。」と言うので、対話も、早々に、広間へ戻った。
お祓いは、太鼓を叩いたり、梵天という神主さんが神社でお祓いをするような、あれのフサフサのやつで、凡の頭を、フサリフサリとやった。
何となく、ご利益がありそうではある。
(お寺の中は写真撮影不可なので、パンプレットにて。真如海上人様は、こんな感じ)
それが終わったら、もう他のお客は、帰って行った。
凡は、また、真如海上人さんの部屋へ行こうかと思っていると、住職さんが、いろいろお寺の話をしてくださる。
凡としては、もう少し、ゆっくりしていたかったのですが、住職さんが、帰りのバスの時間を見てくださって、何となく、そのバスに乗らなきゃいけない雰囲気になったものでありますから、帰るしか仕方がありません。
(周辺は、のどかで、気持ち良い)
帰りは、同じ道を戻って、郵便局の前からバスに乗った。
本当なら、このままバスに乗って先に進むと、湯殿山という霊場に着くので行ってみたかったのであります。
日本三大霊場の1つで、「言わず語らずの山」といわれ、湯殿山神社のご神体は、お湯の湧く岩そのものという独特のものらしいのです。
これは、是非とも見てみたいところなのですが、凡の行く数日前に、冬季の閉山に入りました。
なので、バスも行きません。
残念であります。
さて、大日坊から、またバスで鶴岡駅まで戻る。
あとで、鶴岡市内の別のお寺に行ったときに、「注連寺に行きましたか。」と尋ねられて、「はっ。」とした。
注連寺には、鉄門海上人(てつもんかいしょうにん)さまという、豪快な即身仏がいらっしゃるそうで、この大日坊から近い場所にあったのです。
それで、始めは、そこも行くべしで考えていたのですが、大日坊で話をしていたら、すっかり、忘れてしまってました。
これまた残念、というか、アホでしたね。
11時27分、大網局前のバス停を出発。
12時15分、鶴岡駅前のバス停着。
さて、お昼でも食べようかな。
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平 凡蔵。へのファンレターや
お褒めの言葉は
sansanpopo@tairabonzou.jp
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コメント
到着早々朝風呂とは気持ち良いでしょうね!
割引で利用できるのは嬉しいですね
でも通常価格では高過ぎて利用する人はいないような気がしますよね(^_^;)
朝食バイキングも微妙な価格設定ですね
自分だったらケチりそうです(笑)
湯殿山総本寺、大日坊瀧水寺ですか?
全く知りませんでした
出羽三山の一つに湯殿山と言うのがあって、湯殿山温泉は一度入ってみたいと思っていますが、その湯殿山でしょうかね???
アホな事聞いてスイマセンm(__)m
即身仏ですか?
これは相当根性があると言うか、信仰心が無いとできませんね
特殊な境地に完全に入っているんでしょうかね?
想像を絶すると言うか、想像すると恐ろしいと言うか信じられないと言うか、何と言うか・・・
山形って言うと米沢とか、蔵王とか、山寺とかが真っ先に思いつきますが、鶴岡もけっこう見どころがありそうですね!
ありがとう、ゆけむりさん。
そうそう、この正規の値段では、高すぎますよね。
タオルも2枚貸してくれるんですが、それでもねえ。
500円なら、オススメです。
そんでもって、朝食のバイキングは、何とも微妙。
或いは、駅でパンでも食べるかですよね。
そんでもって、大日坊さんは、趣味が合えば、すごくお勧めですが、そうでなければ、バスで時間も掛かるし、詰まらないかもですが、1度見てみても、良いかもですよ。
他の地域では、即身仏は、あまりしないようです。
それと、即身仏になるのは、そうとうな覚悟がいりそうですね。
真如海上人さんの目は、1つ無いんです。
それは、その当時に流行った眼病を鎮めるために、自分の目をえぐり取って、湯殿山に奉納して祈願したためだそうです。
そんなこと、普通じゃできないですもんね。
私が行くのを忘れた注連寺というお寺にある即身仏の鉄門海上人さんは、上人を慕って追いかけて来た遊女に、自分のタマタマを引きちぎって、投げつけたそうです。
もう、仏門から世俗に戻るつもりはないという決心を表すためだと思うのですが。
それにしたって、そんなこと出来ないですよね。
タマタマを引きちぎるなんてね。
どっちにしたって、相当な人だと思います。
(私の聞いた話では、タマタマさんなんですが、ネットによると、真ん中の棒さんを切り落としたと説明があります。どっちにしたって、怖いですよね。痛いですよね。)
(それと、この鉄門海上人さんも、後で行った南岳寺の鉄竜海上人さんも、眼病封じのために目を片方えぐり取ってます。)
そんでもって、鶴岡市は、私は聞いたことがなかったところなんですが、出羽三山のお参りの拠点のようっですね。
なので、ホテルも大きなチェーン店がいくつかあったりしたのでしょうね。
出羽三山は、修験道の聖地で、月山、湯殿山、羽黒山の3つの山のことで、ここまで来たら、3つとも回るのが正解だと思います。
時間があればですけれども。
それと、冬季以外ですが。
そんでもって、ゆけむりさんが、おっしゃってる湯殿山温泉は、たぶん、湯殿山の近くにあるんじゃないでしょうか。
湯殿山神社のご神体は、温泉の湧き出る岩そのものがご神体だそうです。
なので、温泉は、近くにも湧き出てるはずですもんね。
今回は、冬季の閉山で、月山も湯殿山も行けなかったので、また、いつか行けたらなあと思ってます。
ただ、いつのことになるか、不明ですが。
何かすごく、パワーのありそうな場所ですよ。
凡蔵さん、即身仏にまつわる話は凄過ぎますね
当時はやった眼病を鎮めるために、自分の目をくり抜く???
考えただけで恐ろしいです
更には自身のたまたま?
あるいはシンボルの棒を切り落とした???
そこまでの覚悟があるとは、並大抵の覚悟ではないですよね
と言うか、本当に仏門に身も心も捧げる決意が固かったって事でしょうね
現世でこれほど覚悟ができた人はそうそういないでしょうね・・・
ありがとう、ゆけむりさん。
恐いですよね。
それに、痛いですよね。
私なら、全身麻酔でお願いいたしますって、言っちゃいます。
その当時は、痛み止めとか、あったのかなと、気になりますね。
特に、この地方には、多く残っているそうです。
たぶん、大阪とかの坊さんは、しないだろうなと思います。