平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

創作劇場は、ここをクリックしてください。⇒⇒⇒

散散歩歩。(665)消去法で決まったインドの旅。(11)

6月17日。
これから、デリーに来たら、ひょっとして1番行きたいところかもしれない場所へ行ってみよう。
「国立ガンディー博物館」
入場は無料。
コンノート・プレイスからガンディー博物館まで、オートリクシャで移動。
100ルピーは、少し高かったのかな。

画像

(博物館の入口)

画像

(建物の入口)
博物館の入口は、静かな佇まいで、観光客はいない。
凡がいた間に、2、3組の人を見ただけだ。
建物の中には、ガンディーの写真が沢山、壁面に掛けられている。
また、ガンディーのメガネなど、使っていたものも展示されていて、身近に感じることができた。

画像
画像
画像
画像

(ガンディーの住んでいた部屋の再現)
それにしても、ガンディーは素晴らしい人である。
凡も、非暴力という点で、ガンディーとキング牧師は、無条件で尊敬する。
ここからでなきゃ、本当の平和は得られない。
今もまだ、世界中で戦争をしている。
今一度、非暴力という手段について、考えてみる時ではないだろうか。
ただ、いくらこちらが非暴力を貫いていても、向こうは、こっちを攻撃してくる。
攻撃を受けて亡くなった方や、負傷した人も多いだろう。
やられたら、やり返そうという気持ちも当然湧いてくるだろうし、また、やられたら、非暴力を貫く気持ちも折れてしまう。
そんな状況で、よくガンディーは、民衆をひっぱっていくことができたなと思う。
その力は、どこから来たのだろう。
もっともっと、ガンディーを知りたくなった。
というか、本当は、もっとガンディーについて、書きたいのですが、そこまでの知識と自信がありません。
でも、本当に見に行って良かったと思った。
今から思えば、デリーには、この国立博物館とは別に、ガンディー記念博物館というのもあって、そこはガンディーが銃弾に倒れたところだそうです。
そこも行けば良かった。
計画不足丸出し。
さて、凡が行った国立ガンディー博物館の最大の見どころは、最後の方に展示されている、1948年に、ピストルで射殺されたときの血の付いた服である。
この時の状況は、どんなだっただろうと想像した。
この博物館を見学して、ガンディーは、みんなに尊敬され、慕われていたんだなと、感じた。

画像

(撃たれた時に来ていた服)

画像

(火葬の様子の写真)
博物館の出口のところにグッズを売るコーナーがあった。
日本語の本を尋ねたが、なかった。
でも、何か記念に買って帰りたいと思い、ドキュメンタリーのDVDを1枚買った。
英語かヒンディー語しかないので、英語版にした。
175ルピー。安いね。

画像

博物館を出ると、オートリクシャのオッチャンがいて、どこへ行くと聞く。
凡は、まだ決まっていないと答えて、博物館の敷地の中にあるガンディーの家を再現した建物を見に行った。

画像

(博物館の敷地内に、ガンディーが住んでいた家を再現した建物がある)
見終わって帰ろうとすると、またオートリクシャのオッチャンが、凡の横にオートリクシャを付けて、どこに行くと聞いた。
凡は、博物館の前の道路を隔てた反対側にある「ラージ・ガート」に行くから、オートリクシャは要らないと断った。
すると、オッチャンは、「じゃ、ラージ・ガートまで送って行って、そこで待っているから、その後は、ホテルでもどこでも送っていく。」ということを言った。
でも、どのぐらいラージ・ガートで時間を使うか解らないというと、いくらでも待っているという。
「200ルピーで、どうだ。」というので、「高いから、要らない。」というと、「いくらならいい。」と聞くので、「100ルピー。」というと、「オッケー。」だというので、頼むことにした。
オッチャンのオートリクシャに乗って、すぐ向かいのラージ・ガートに行く。
ここは、ガンディーが火葬された場所だ。
ただ、遺灰や遺骨は、インド各地の河に流されたので、ここには何もないのだけれど、大きな大理石のモニュメントがある。

画像

(火葬の場所へと続く参道)

画像

(火葬された場所を示すモニュメント。黒い大理石の上に、美しい花が敷き詰められている。)
長い道の先で靴を預けて中に入る。
大理石の前では、みんな写真を撮ったりしている。
中には、胸に手を当て、感極まっている年配の女性もいた。
まだ、ガンディーは、インドの人のこころの中に影響を及ぼしているんだろう。
凡も、手を合わせて、ガンディーを偲んだ。
出口まで来ると、オッチャンが待っていた。
乗り込む時に、「100ルピーだね。」と確認の意味で言うと、素知らぬ顔で「150ルピー。」という。
「さっき100ルピーって言ったやん。」というと、「OK。あなたがハッピーなら、わたしもハッピー。」というようなことを言った。
いい加減なオッチャンである。
ホテルの近くまで来たら渋滞だ。
渋滞しているけれどホテルの前まで行ってあげるというようなニュアンスの事をオッチャンが言う。
というより、もともとホテルまでという話なので、それは当然だ。
やっとホテルの前まで来て、凡は100ルピーを渡した。
すると、まだ何かを待っているようである。
オッチャンを見ると、「あと50ルピー」と言う。
あらら、と思って、「だから、さっき100ルピーって言ったでしょ。」とオッチャンの肩をポンと叩いて、ニコッと笑ったら、一瞬でオッチャンの笑顔が消えて、去って行った。
去っていく姿を見て、損をしているなと思った。
観光客なんだから、現地の相場なんて解らないんだから、たとえ100ルピーでも、楽しく気持ちよくやってくれたら、無理やりださせようとしなくても、50ルピーぐらい上乗せしたかもしれないのに。
だって、50ルピーって、80円ぐらいだし。
それにしても、インドへ来て思うのは、というか他のアジアの国でもそうなんだけれど、何か物を買う時に、値段交渉というステップを踏む。
あれは、果たして売り上げを増やすと言う点で言うと、効率的なんだろうか。
凡には、時間の無駄にしか思えないのだ。
交渉って言ったって、いくら値切っても、売る方は利益のでる範囲でしか妥協しない訳で、その買いたい価格と、売りたい価格が、極端に違うと言うことはないのではないかと思う。
それに、たとえ安く値切れたとしても、買う方は、まだ本当の現地の人の価格は安いかもしれないと疑いの気持ちが残るから、たとえ安く買えてもスッキリした気持ちにはなれないし、もし高い値段で買ってしまうようなことになったら、次はもう、その店には行かないだろう。
なので、どっちにしたって、次の商売を考えていない。
もし凡がインドで商売をするなら、「現金掛け値なし」のデパートを作るだろう。
きっと、インド人にも、その楽さが受けるに違いない。
これで、お金が、ガッポガッポ。
ウッヒッヒー。
とはいうものの、凡にはそんな元手もなにもありません。
悲しや貧乏人。
さて、ホテルの前まで帰ってきたら、ホテルの前にあるドリンク屋で、水を買う。
いつもは、それほど冷えていない水だったのですが、今回はお兄ちゃんが気を利かせてくれて、凍る手前ぐらいに冷えている水をくれた。
このメッチャ冷たい水なんだけれど、こんなのは、滅多に売っていない。
街中で売られているのは、ちょっと物足りない冷たさの水ばかりだ。
道端の屋台では、常温の水さえ売っている。
インドで常温っていったら、もうお湯だ。
なので、この冷えた水は、有り難かったのである。
部屋に戻って、水を飲むと、冷たくて生き返る。
あまりにも美味かったので、ゴクゴクと1リットルのボトルを、全部、飲んでしまった。
そして、ソファで休んでいると、急にトイレへ行きたくなった。
慌てて行くと、果たして下痢だったのである。
しかも、普通の下痢じゃない。
兎に角、水のようである。
いや、それもただの水じゃない。
普通の下痢なら、出そうと意識をして、出すものである。
しかし、今、凡の置かれている状況は、ただ便器に座っていると、何の意識もしていないのに、気が付いたら、液体が凡のお尻の穴から流れ出ている。
大変なる下品で、尾籠な話で申し訳ないのですが、想像してみてほしい。
凡の、お尻の穴から、意識しないでも流れ出る液体を。
いや、失礼。
それは想像しなくても、大丈夫であります。
兎に角、ビックリするぐらいの下痢だ。
これはどうしたものだろうか。
原因と言っても、今日はそれほど食事をしていない。
朝のマンゴー。
コンノート・プレイスのマクドナルド。
メトロのアイスレモンティー。
屋台のレモンの炭酸割り。
スタバのコーヒーフラッペ。
そして、さっきの冷たい水である。
特に、怪しいものはない。
敢えて挙げるなら、アイスティーの氷と、屋台のレモンの炭酸割りか。
或いは、暑い外気と、涼しいエアコンの部屋を、行ったり来たりで風邪をひいてしまったか。
そういえば、ガイドブックに下痢のことが描かれていた。
下痢の原因。
コレラ、マラリア、A型ウイルス肝炎、アメーバ赤痢、細菌性下痢、、、、。
なになに、アメーバ赤痢は、アメーバが肝臓に入って腫瘍を作る、、、、それは、嫌だ。
ただ、腹痛や嘔吐はない。
液体状の物が、流れ出るだけだ。
なので心配は要らないと思うのだけれど、日本から持参した正露丸を多めに口に放り込んだ。
少しばかり頭痛もするので、風邪かもしれないと思い、風邪薬はないので、ロキソニンも飲む。
正露丸は、菌も殺すぐらいだから、これで下痢は止まるだろうと、簡単に考えて、ソファで休んでいると、また下痢に襲われる。
すぐにトイレへ駈け込む。
また、駆け込む。
また、駈け込む
そういえば、よく思い出してみると、朝から食欲もなかった。
でも、明日の朝には、治さないと、明日はムンバイへ移動だ。
なので、ベッドに横になって、少し休む。
しばらく休んで、下痢も出尽くしたようなので、取り敢えず、夕食を食べにいかなくちゃ。
だって、折角のインドなんだもの。
今日のインドでの夕食の1食は、日本に帰ってからの1食とは、少し違うんだ。
とはいうものの、食欲がない。
カレーは食べる気しない。
なので、今日はカレーではない、優しいものを食べよう。
そこで思い出したのが、メインバザールにあるサブウェイだ。
ただ、サブウェイが、インドの1食として、食べるに相応しいかというと、肯首しがたい。
でも、どうにもインド料理は、今のお腹の状態では、キツイ。
やむを得なければ、即ち、仕方がない。
インドらしさは感じないけれど、インドのサブウェイだということで、凡自身を納得させた。
インドにある、インド人が食べている、サブウェイなんだからと。
そこまで歩いて行って、ツナのサンドイッチを1個買った。
今日の夕食は、これで済まそう。
店で食べていて下痢が来たら困るので、ホテルに持って帰る。
インドのサブウェイも、濃い味付けで、凡好みで、美味しかったのではある。

画像

(水は何本も必要だ。それと、インドのコーラーのサムズアップ)
サンドイッチを食べたら、また薬を飲んで寝た。
寝たのだけれど、また夜中に4、5回、トイレへ駈け込んだのであります。
明日は、どうなることだろう。

画像

=========================================
平 凡蔵。へのファンレターや
       お褒めの言葉は
sansanpopo@tairabonzou.jp
=========================================

コメント

  1. ゆけむり より:

    まず、カンジーかと思っていたら、正確にはガンディーなんですね
    全く知りませんでした
    教養の無さが露呈して恥ずかしいのですが、ここは凡蔵さんのブログで勉強になったのだから喜ばないとね!
    なるほど、ガンディーは非暴力を貫き、民衆から慕われていたんですね
    とは言え最後は射殺されたんですか?
    暗殺だったんでしょうかね?
    オートリクシャのおじさんは面白いですね
    でもだいたいアジアはこんな感じですよね
    ベトナムのシクロのおっちゃんも、かなりとぼけていましたからね(笑)
    う~ん、とうとう来ちゃったようですね
    しかも自分の意思とは関係無しに、まさに水のような感じとは相当辛かったでしょうね・・・
    やはり氷でしょうかね?
    それとも直前に飲んだ冷たい水が原因だったのでしょうかね???
    ただ、嘔吐が無いのがせめてもの救いですよね
    自分はカキに当たった時、頭は痛いは微熱は出るは
    吐き気は凄いし当然水のような下痢になるしで散々な目に遭いましたっけね・・・(ToT)
    この状態で明日は移動ですか?
    かなり厳しいですね・・・

  2. 凡蔵。 より:

    ありがとう、ゆけむりさん。
    まず、ガンジーなんですが、ガンジーで良いんです。
    そんでもって、私もガンジーと書いていましたし、どちらかというとガンジーの方が好きなんです。
    でも、何故、ガンディーと書いているかと言うと、インドへ行ってパンフレットを見たり、ガイドブックを見ると、みんなガンディーと書いてあるんです。
    なので、ガンディーというのが流行りなのかなと思いまして、今回は、ガンディーと書いております。
    オートリクシャの、おっちゃんは、こんな人は、多いですよね。
    でも、ゆけむりさんが、経験したベトナムのシクロのオッチャンとは、全然違いますよ。
    ブログを拝見させてもらった記憶では、確か、別の知らないところへ連れていかれたそうですね。
    それに、怖そうな人も出て来たんでしょ。
    私なら、それだけで、頭真っ白になると思います。
    今回の私の場合は、着いたところが、人の多い、ホテルの前でしたから、何を言われても平気でしたけれど。
    下痢に関しては、相当な便の状態なんですが、何故か、嘔吐もないし、腹痛もないんです。
    なので、気を抜いたら、いつどこで出ちゃうかという不安はすごくあったのですが、腹痛でツライと言うことがなかった分、普通に観光もできるんです。
    後で知り合った日本人のシェフの話では、やっぱり不衛生な食事が原因だと言ってました。
    それにしても、腹痛の無いのは楽なんですが、これがまた帰国の日まで、続いたんです。
    本当に、どういう原因なのか、知りたいです。
    正露丸も、まったく効かなかったです。

タイトルとURLをコピーしました