平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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散散歩歩。(408)アイラブユー・ほたえてくれ!みゆきさーん。(117)

コンサートも終わってしまって、寂しさと喜びとの入り混じった気持ちで会場を出る。
さて、みゆきさんの出てくる場所はどこかなと思って会場の周りを1周しようかなと思っていると、出口で出てすぐ右側に既に10人ぐらいの人が立って待っている。
ここだなと思って凡も立つ。
通用口のすぐそばなので、車が出てきたら、もうこれは数メートルの距離だ。
これは東京に次ぐ接近になるかもしれない。
すると係員が注意事項を説明しだした、間違いないここだね。
周りを見ると若い人が多い。
しだいに人数は増えてくるが、15人ぐらいだろうか。
今か今かと待っていると、1台のバンがゆっくりと通用口から出て来ようとしている。
これなのだろうか。
やっぱり窓はスモークで中を窺うことはできない。
でも、このバンのような気がする。
周りの人も同じようで、確信はないけれども、そうなんじゃないかという雰囲気で、
「みゆきさーん。」なんてやや恥ずかしげに声を掛けている女性もいる。
どうなんだ。
みんなの気持ちがそう思っていると、バンが行ってしまった後に、今のバンがそうだったなんてことを係りの人が言った。
何だ、それならそうと出る前に言って欲しかったなあ。
片付かない気持ちで、それぞれ解散となった。
仕方なくJRの京橋の方に向かって歩き出す。
今日は大阪の公演なので、このまま帰っても良さそうなものではありますが、少し余韻を楽しみたい気持ちもあり、家を出る時にミニボンに、終わったら京橋で少し飲んで帰ると告げて出たのでありまして、駅周辺で少し寄り道をして行こう。
会場の近くのツイン21から京橋の駅までは高架の連絡通路になっている。
行くあてもなく凡が歩いていると、隣を歩く3人の男性がいる。
横目でちらっと見ると、どうもその内の1人が、ギターリストの古川望さんのようだ。
コンサートでもDVDでも、みゆきさんしか見ていないので、そして音楽的なことは興味が無かったので、はっきりとした自身はない。
でも、いつもステージで拝見する顔なのです。
急に凡の心臓がいつもの倍以上のスピードで打ち始める。
声を掛けるべきだろう。
でも、違っていたらどうしよう。
そんな思いが交互にあらわれては躊躇してしまう。
何度もちらりちらりと横目で見るのですが、どうも本人のようです。
さっきまでステージに立って演奏をしていた本人なのです。
ということは、みゆきさんとの繋がりも期待できるじゃないですか。
繋がり繋がって、みゆきさんにたどり着くなんてこともあるかもしれない。
「お疲れ様です。今、夜会工場見に行ってきたとこなんですよ。」
なんて、気軽に声を掛けようか。
でも、その勇気が出てこない。
凡が何となく気にしているのが分ったのか、連絡通路は途中でJRに行く方と京阪に行く方に分かれているところがあって、そこでJRの方に方向を変えて行ってしまった。
後から追い掛けて声を掛けるのは不自然だ。
折角のチャンスを逃したことと、自分の勇気の無さが、どうしようもなく悲しかった。
「もう、バカ、バカ、バカ。凡のバカ。」
もう心の中の凡が言った。
どうしてこんなにも意気地なしなんだろう。
子供のころからそうだった。
いつも、ドキドキしながら、でも結局何もできない、そんな子供だった。
仕方がない、こんな凡の性格は治る見込みもないものね、このまま付き合っていくしかないのかもしれないな。
そんな気持ちで、京橋で適当なお店を探す。
とはいうものの、京橋はこんなにも夜が早かったかなと思う。
でも、どこかへ入らなきゃと、何度か行ったことのある「赤のれん」さんに入る。

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ラストオーダーまで30分だったけれど、もともと長居をする予定はない。
お店の従業員は、クリスマスが近いとあってサンタの帽子を被ったり、トナカイの帽子を被っている。
もう定年も間際かなと思われるような店員さんがサンタの赤い帽子を被っているのを見ると、何となく切なくなる。
京橋の居酒屋だものね。
そうえいば、昔はもっと大人もクリスマスを、というかクリスマスに託けて飲みに行ったような記憶がある。
クリスマスの夜に、とんがり帽子なんかしているサラリーマンは、最近は見ないものね。
楽しい昭和の残骸が、この京橋にはまだ存在していた。
少し飲んだら、何かラーメンでも食べて帰ろうかな。
そう思って、それでもあの古川望さんと、また偶然に出会うかもしれないという期待を少しばかり持って、ぶらぶらと歩いていると、昔から京橋の安い食堂として名前の知れ渡っている食堂「もとや」さんを見つけた。
まだ閉店までに15分位ある。
お店に声を掛けると、まだ大丈夫ということなので入る。

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ハンバーグやエビフライなどの乗った定食と寒いので熱燗を1本。
すぐに出てくるのも嬉しし、安くてボリュームのあるのも嬉しいし、お店のお姉さんが優しく接してくれるのも嬉しい。
ここは、また来たくなるお店ですね。
近いしまた来よう。
お店を出ると、もうこれ以上ぶらぶらするのも、却って寂しくなるだけなので、もう家に帰ることにした。
後で、古川望さんのブログを拝見したら、当然凡のことは書いていなかった。
京橋で変な人にあったってね。
でも、夜会工場が終わって打ち上げをしている写真がアップされていたのですが、ミュージシャンやコーラスの人が、見た目は庶民的なお店で鍋などをやっていた。
でも、みゆきさんの姿はなかったんですね。
打ち上げは、みゆきさんは参加しないのだろうか。
だったら、1人でホテルで、その晩を過ごすという事になる。
それはミステリアスだなあ。
それとも別のグループで打ち上げをするのかな。
だったら、やっぱりホテルの近くだろうか。
偶然に遭遇するということもある。
気になっちゃうね。
それに、古川望さんのブログによると、コンサートが終わると、グッズを貰うらしいのですが、その写真に、カレンダーとちびなみちゃんのバンダナと、そしてこれは羨ましいのですが、みゆきさんから貰ったという写真タテが写っていた。
いいなあ。
素直に羨ましい。
いつか、恋人になって欲しいみゆきさんではありますが、みゆきさんと仕事を一緒にするというのも、なかなかこれは夢ではありますね。
ということで、これで完全に楽しかった夜会工場のツアーも終了してしまったのであります。
そして、最後にやっぱり、これを全部嫌な顔をしないで行かせてくれたミニボンに感謝、感謝でございます。
また、今年もコンサートあるのかな。
(古川望さんのブログ)
みゆきさんから貰ったというフォトフレーム
https://nozomin-f0610.blogzine.jp/blog/2013/12/post_8531_html

コメント

  1. うかれぶた より:

    今回、席に恵まれなかったのは 残念でしたね冷や汗
    でも、距離的には 素晴らしい位置ですょ~♪
    羨ましいなぁ♪
    出待ちの話も、期待していましたのに 残念たらーっ(汗)
    ギタリストさんにも、、
    勇気が もう少しでしたね冷や汗
    私だとしても…
    やっぱり、凡さん同様に スルーかも~猫
    カッコイイとか
    美しすぎて 眩しいオーラには、跳ね返されてしまう性質なのだろうか涙
    しかし、、、
    人生 諦めたらいけませぬ猫 ダッシュ(走り出すさま)ダッシュ(走り出すさま)
    私も、仕事でもいい、
    何らかの関連で、
    みゆきさまの、衣装の糸一本でいいから 紡ぐことができたら、人生本望ですぴかぴか(新しい)
    あのカメラマンさん、
    みゆきさんの実家の傍に 住んでた事があるって!!
    札幌に帰ってた時、教えてくれました。
    そして、今 同じ区に!
    住んでるなんて♪
    ファンでもなんでもない人ですが冷や汗
    関ジャニ∞ とか ロックのなんたらを今撮ってると。
    みゆきさまを撮るぴかぴか(新しい)時、
    隣のスタッフのふりで混ざりたい猫ダッシュ(走り出すさま)ダッシュ(走り出すさま)

  2. 凡蔵。 より:

    ありがとう、うかれぶたさん。
    最近は、あまりにもみゆきさんという存在が遠いものであると感じつつあるのでありますが、諦めちゃだめですよね。
    いつかは、会えると信じてレッツラゴー。
    それには、やっぱり自分がもっと素敵にならなきゃね。
    折角みゆきさんに出会っても、なあんだなんて思われちゃ嫌だもの。
    みゆきさんに「カッコイイ。」と思われたいものね。
    でも、現実的には、そんな自分にはなれっこないのですが、
    それでもゼロに近いパーセンテージのカッコイイ自分を目指しましょう。
    今年は、うかれぶたさんにも、縁がありますように祈っています。
    でも、うかれぶたさんは、才能も手に技術もあるものね。
    私よりずっとカッコイイです。

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