平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
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そうだ、ソウルへ行こう!(151)

最近、宮崎県の口蹄疫の被害をテレビのニュース番組でよくやっていますが、畜産農家の方も大変ですね。
初期の段階で国が補償や対策を立てていればと思うのは凡だけではないでしょう。
あの殺処分の映像を見てると、そのまま地下に埋めているようですが、あれは焼却しなくていいものなのでしょうか。
地下に埋めてもウイルスは死滅してないのではと思うのは素人考えなのでしょうか。
早くウイルスが治まってくれることを祈るばかりです。
人間にもいろいろウイルスなどの病気が発生することもありますよね。
少し前は「サーズウイルス」による新型肺炎が流行しました。
その時は、空港でも帰国者の体温をカメラで測定するという事も行われました。
凡なんかは、旅先で風を引く場合もあるし、機内でアルコールを飲む場合もあって、きっと帰国時は体温が高いのではと思うのでありますが、カメラに緊張しながらも、今まで引っかかったことはありません。
誰か引っかかった人はいるのだろうか。
実は凡は、サーズウイルスは引っかかってことがないのですが、コレラは引っかかったことがあります。
それは新婚旅行の時なので、もう20年ちょっと前のことであります。
凡は海外旅行という物を体験したのは、この新婚旅行の時が初めてでありました。
大阪の伊丹から、香港経由でバリ島に行き、そこで2泊して、国内線でジョクジャカルタというボロブドール遺跡のある街へ行き1泊して、シンガポールに行って1泊して帰るというスケジュールの旅行でした。
シンガポールでは当初は2泊の予定でしたが、飛行機が満席ということで、1泊になって、しかも、直接大阪の伊丹空港に帰ってくるのではなく、成田空港経由で大阪に帰ってくるというものでした。
その成田空港での出来事です。
成田から、さあ伊丹空港に帰るのに、まさに飛行機に乗り込むぞという時でした。
アジアの地域から帰国した場合、空港で体調に関するアンケートを書いたことはないでしょうか。
普通は、異常なしの所にチェックする人が大半でしょうね。
でも、その時は、初めての海外旅行。
そして、そんなアンケートなんて、ただの形式的な物だと軽く見ていたのであります。
凡はその時、風邪のような症状で、しかも下痢をしていました。
正直者の凡はその「下痢」の欄にチェックをいれたのでありました。
そして、飛行機に乗り込む前にそのアンケートを係員に渡しました。
すると、ハッとした表情になり。
「ちょっと待ってください。」
と止められたのであります。
「えっ。どうして。」
「コレラ感染地域から帰ってきて、下痢をしているので検査します。」
ということで、凡は何か悪い事をした犯人のように、検査室へ連行されたのであります。
検査室までの廊下で係員に、「違うんです。雨に濡れて風邪を引いてしまってね。それに、脂っこいもの食べたので、ただの下痢なんです。」
「いや、調べます。」(きっぱり)
「でも、今の飛行機に乗らないといけないし。」
「飛行機は、止めておきます。」(きっぱり)
という会話がありまして、無理やり検査室に連行されたのであります。
検査室に行くと、お医者さんがおられて、コレラの検査をしますと説明がありました。
「えーっと、そしたらね。あ、この棒をお尻の穴に差してください。」
お医者さんは、机に置いてある水の入ったコップに差したガラス棒を1本取り上げて凡に手渡した。
よく見ると、スリガラスのガラス棒で、しかも表面にキズがいくつもついている。
ということは、そのガラス棒はサラではなく、使いまわしということではないですか。
今なら、たぶん1回1回新しいものを使うのではないでしょうか。
でも、それは20年前。
何処の誰か知らない人が何回もお尻の穴に指したそのガラス棒を、今、凡のお尻の穴に差せとお医者さんがおっしゃる。
嫌だ。
嫌だ。
コレラの検査は嫌ではない。
でも、このガラス棒が嫌だ。
しかも、無造作にガラスのコップに差してあったものだ。
ちゃんと洗っているのかも確認できていない。
勿論、洗ってくれているだろうけど、それでも「嫌だー。」
その棒を持って躊躇している凡に先生は言った。「早くしてください。」
促されて、仕方なく検査を行った。
出来る事なら、「あ、そのガラス棒ね。さっき17歳のサラサラのロングヘアーの、ちょっと目がチャーミングなイタリアの女の子が使った棒ですよ。」ぐらい言って欲しかったな。
間違っても中年の脂ギトギトの中年男性の後だけは嫌だ。
ちょっと落ち込みながら、飛行機の搭乗口に戻ると、ミニボンが待っていた。
待っている間、同じ飛行機の人から「何があったんですか。」という質問攻めにあっていたそうです。
すべての乗客が既に座っている飛行機に乗り込んでいくのは何だか申し訳なかった。
まさか、凡が飛行機を止めるとは思わなかった。
みなさんも、アンケートの下痢の欄には注意してくださいね。

画像

(凡が貰った注意書き)

画像

(ミニボンが貰った普通の人の注意書き)

コメント

  1. oriver より:

    絶対正直に申告したほうがいいですよ~
    万が一ほんとにそうだったら大変だもの~
    そのガラスの棒・・・私もイヤだぁ
    今はもっと衛生的になっているんでしょうネ

  2. とっちゃん より:

    凡蔵さん、凡蔵さん流旅行の楽しみ方に繋がる良い経験でしたね
    使いまわしのガラスの棒ってのが良いですね
    やっぱり凡蔵さんは特別な旅行の楽しみを経験しているんですね~
    自分は例のサーモグラフィーにひっかかりましたよ~
    香港だったか台湾だったか忘れましたが、耳の穴で体温を測られ無事解放されましたけどね
    やっぱり機内でいっぱい飲むと、体温が上昇しているんでしょうね・・・

  3. 凡蔵。 より:

    ありがとう、oriverさん。
    そうかな、やっぱり正直に申告したほうがいいかな。
    そうですよね、だってタダで検査してくれるんだから。
    タダより素敵なものはないもんね。
    今でもそのガラス棒のことが忘れられないということはよっぽどショックだったのかな。

  4. 凡蔵。 より:

    ありがとう、とっちゃん。
    えーっ。
    とっちゃんはあのサーモグラフィーに引っかかったことがあるんですか。
    始めて引っかかった人を知りました。
    、、、ということは、
    大分アルコールを飲んでいたんでしょうね。
    でも、それも笑い話になって良かったですね。

  5. とっちゃん より:

    訳の分からない広東語だかなんだか分かりませんが、まさに強制連行って感じで恥ずかしかったです・・・

  6. 凡蔵。 より:

    ありがとう、とっちゃん。
    うわー。
    それって、すごい自慢話ですよね。
    何かちょっと羨ましいです。

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