平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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散散歩歩(7)虫はいらない。

久しぶりにミニボンと同じ休みが出来た。
朝はゆっくり起きて、折角だから何処かへ行こうかなと話していたら、丁度ルノワール展をやっていることを思い出し出かけてみることにする。
平日なので比較的空いてはいるのだけれど、やっぱり人が多かったですね。
気に入った絵があっても後ろの人が気になってゆっくり見ていられない。
凡は私の年代では比較的背が高いほうなので、後ろに年配の背の低い女性の方なんかが来られると、絵の前にじっとしているのが申し訳なくて、身体をくねらせながら見なきゃいけない。
「前の人背が高いから、見えないよー。」(年配の背の低い女性の心のつぶやき)
「あー、後ろが気になるなー。」(体、クネクネ。)
「折角、来たのに見えないよー。」(背伸びしてもダメやなー。)
「そんなん言うても、しょーないやん。」(体、クネクネ。)
絵を見に来たのか、身体をくねらせに来たのか判らなくなって、美術館を出た。
美術館の横には「大阪市立科学館」があったのでついでに入ってみた。
館内は空いていて、むしろこちらの方が休日にゆっくりするのには良かったかもしれない。
その展示物の中で凡の足が止まったものがある。
一つは、プラスチックのコーナーだった。
プラスチックというと、石油などから作ったものというイメージがあったのですが、もっと広い意味があることが解った。
その中で、「シェラック」というものが気になって、そこから動けなくなった。
これは「ラックカイガラムシ」という「虫が分泌したもの」から作られている。
そして、これは色んなものに使われているのだ。
食品にも使われている。
チョコレートの周りにもコーティングされているツルッとした皮膜もこの虫から分泌されてものから作られている。
「えーっ、ちょっと待って。そしたら凡は今までに虫から分泌された奇妙な物質を知らず知らずの内に食べていたということではないですか。」
同じように虫から作った「コチニール色素」というのは知っていたけど、「シェラック」というのも虫から作っていたなんて。
凡は虫という生き物が苦手だ。
どうしてあんな奇妙な生き物が存在するのだろうか。
虫を解剖しても、そんな大した器官はない。
心臓や肝臓や肺や脳なんていう高等なものはないのである。
なのに生物として生きているのだ。
どうしてあんな器官だけで生きているのか理解できなではないですか。
というより、あの見るからに嫌悪してしまう外観が嫌だ。
カサカサのようだが、油を塗ったように光っているものもある。
もう、凡は海や山も好きだけど、虫というものがいるので安心してその場所を楽しむことができない。
凡はあまりのショックにその天然樹脂のボードの前に、15分以上立ちすくんでいた。
ふとミニボンを見ると、休憩用に椅子に座って「なんでそんなに興味があるのか解らない風」であった。
気を取り直して次に進むと、また凡の足が止まった。
「宇宙線」のコーナーです。
ここでは、宇宙線が今時分の立っている場所に降り注いでいるその状態を目で見ることができるのです。
「スパークチェンバー」という装置と「霧箱」という装置によって視覚的に見ることができるのだ。
この宇宙線の量の多さにまたまた驚く。
今、自分の体の中をこれだけの宇宙線が通過しているなんて、少し怖い。
しばらく、その宇宙線のようすを見ていた。
これだけの宇宙線が、、、。
怖い。
怖いのである。
知ってしまうと怖い。
この宇宙線のせいで細胞が突然変異を起してどうにかなっちゃうんじゃないかという漠然とした不安を抱いた。
すでに凡の脳細胞はどうにかなっている。(ほっといて。)
凡はノイローゼなのだろうか。
でも、2つの興味深い事実を確認することが出来たので、ここに立ち寄ったのは良かったかもしれない。
お蔭でルノワールの印象はふっとんでしまった。
守口の駅前のロイヤルパインズホテルでバイキングの夕食を食べる。
丁度サッカーのワールドカップを記念して世界のビールフェアをしていて、飲み放題食べ放題で3800円だった。

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スタッフの方がみんな親切で楽しい夕食を頂く。
ビールが進むにつれて、更に楽しくなっていく。
凡のノイローゼにはビールという特効薬が効くようだ。
それにしても、凡の知らないところで色んなことが起こっているんですね。
(今日は、ちょっと文章が長くなり過ぎたようです。お付き合いくださいまして、ありがとうございます。)

コメント

  1. とっちゃん より:

    自分も特に黒くてテカテカ光っている平べったいのが特に嫌いです
    あの素早い動きとテカリ加減が気持ち悪いですよね
    海辺にいる似たような雰囲気のアレも嫌いです・・・
    特に集団で行動してたり、たむろしていて、人が来ると一斉にカサカサって逃げる姿を見るとぞっとします
    凡蔵さん、変な想像してしまいました・・・
    虫ネタは勘弁してください

  2. 凡蔵。 より:

    ありがとう、とっちゃん。
    虫って
    どうしてあんなに生命力があるんでしょうね。
    ソウルの屋台でもポンテギを売っていますが、食べてみようという気になりません。
    そこまでして食べなくてもと思うのですが、好きな人にとっては美味しいんでしょうね。

  3. oriver より:

    昆虫というべきか、虫というべきかで嫌いの頻度が変わってきません?(笑)
    ミミズが・・・苦手!
    その宇宙線とやらが私の体にも通ってるんだぁ
    もしかして、携帯の赤外線通信の間を通ったら体に影響が!って思ってます♪
    大丈夫です♪ブログ拝見している限り、凡蔵。さんの体は、スルーしてるみたいです♪

  4. 凡蔵。 より:

    ありがとう、oriverさん。
    昆虫も嫌ですよーーー。
    記憶ですが、大阪の箕面かどこかに昆虫博物館というのがありました。
    どうしてわざわざそんなの見なきゃいけないのって思いましたよ。
    ミミズは平気です。
    だって動きが遅いから、ほっといてもこちらに来ることがないですもんね。
    最近はミミズが身体に良いっていう話もありますよ。
    でも、oriverさんにはいくら身体に良くても逆効果でしょうね。
    宇宙線はもの凄い量が降り注いでいますよ。
    でも、きっと私にはいい影響がでるんじゃないかな。
    宇宙線で開運しよ。

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