平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(1081)憧れの高山桜庵と濃飛バスツアーで新穂高・上高地の旅。(3)

9月20日(月曜日・祝)。
5時ぐらいに起きて、朝風呂に行く。
とはいうものの、露天風呂は、入口までトライしたが、やっぱり怖くて入ることが出来ずに、狭い大浴槽に身を浸して、温まったところで、すぐに出た。
大浴場を出たところにサービスのドリンクがあったので、ちょっと休憩。
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部屋に戻って、チェックアウトの支度である。
今日は、濃飛バスのツアーに参加する予定だ。
その受付が8時までにと言われている。
ホテルのホームページを見ると、朝食は7時からと書いてあったので、急いで食べなきゃいけないかと思っていたが、昨日の受付で、朝の6時半からやっているというので、ちょっとは、ゆっくり食事が出来そうである。
頂いたら、すぐにチェックアウトしよう。
高山桜庵の朝食は、バイキングだ。
おかずの中には、高山の名物と言われるものもあって、牛肉のトマト煮、つけものステーキ、ケイチャン焼き、などがあった。
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やっぱり、バイキングは、楽しいものだ。
いろいろ、料理を取って来て、テーブルに着く。
ミニボンが、「昨日の晩御飯より充実してるね。」と言った。
朝食には、ちゃんと、日本茶のベンダーがあった。
さて、お腹いっぱいに頂いて、満足の朝食でありました。
或いは、ミニボンの言うように、これが昨夜のご飯だったら、もっとビールが進んだかもしれない。
さて、チェックアウトしようと思って、部屋のカードを自動精算機に通すと、飲み放題の1000円しかついていない。
肉の追加が表示されないのだ。
カウンターのスタッフに、追加の肉料理が付いていないと自己申告。
んでもって、1000円と2000円を支払う。
肉の追加を確認する作業に時間が掛かっていたので、逆に、お手間を取らせてしまって、そのまま1000円だけ払った方が良かったのかな。
いや、そんなことはないですよね。
さて、濃飛バスまで歩いて行って、窓口で参加費4800円を支払う。
1日バスガイドさん付きの観光バスに乗って、しかも昼食も付いての値段だからね。
本来なら、9600円のツアーらしいのですが、補助金で半額になっている。
ということは、グッドタイミングだったということだ。
実は、このツアーは、新穂高ロープウエイと上高地を巡るツアーなのですが、もう1つ対になるツアーがある。
それは、乗鞍岳と上高地を巡るツアーだ。
出発時間も、値段も、同じ設定になっている。
凡は、ツアーに申し込むときに、悩みに悩んだ。
乗鞍岳も行ったことが無いし、行ってみたいが、1時間ぐらいの散策では、バスの駐車場周辺を歩くだけになる。
それに比べて、新穂高ロープウエイの方は、一応、ロープウエイが展望台まで連れて行ってくれるので、目的地には、自動的にたどり着く訳で、何かをやった感というか、どこかへ行った感は、味わえる。
気持ちとしては、新穂高ロープウエイだ。
とはいうものの、ここで問題がある。
凡は極度の高所恐怖症だ。
新穂高ロープウエイに乗れるのだろうか。
乗ってしまえば、降りることは出来ないので、しかし、恐怖には耐えることができずに、ロープウエイの中で、立っていることが出来ずに、四つん這いになってしまうかもしれない。
事実、梅田の吹き抜けの横に設置されたエスカレータで、四つん這いになったことがある。
考えただけでも、足の裏がスースーするのである。
悩んだ挙句に、新穂高ロープウエイの方を選んだ。
高い山を間近に見られるのは、魅力的だものね。
それに、ロープウエイ代も含まれているので、お得感もあるじゃない。
さて、8時20分に、バスは出発である。
バスガイドさんも、解りやすい説明で、今日の予定を教えてくれる。
さて、ここでやっておくことがある。
言ったように、凡は、極度の高所恐怖症だ。
なので、ただ、素面でロープウエイに乗る自信はない。
そこで、用意してきた緊張をほぐすと言う漢方を2種類飲んだ。
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桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)と、
アガラン錠だ。
これが高所恐怖症に通用するのかどうかは、知らない。
ただ、凡が前から持っていたものを、ロープウエイに乗るために持ってきたのだ。
2種類、一緒に飲んで良いのかも分からないが、兎に角、飲まないより、飲んだ方が良いだろう。
バスに乗って、10分ほどして服用。
途中、トイレ休憩に寄ってから、いよいよ新穂高ロープウエイに向かう。
ただ、この時、漢方を飲んだにもかかわらず、何か緊張しているのを感じる。
凡の可愛い心臓さんが、トキトキトキと早くなっている。
手にも、うっすら汗をかいているじゃない。
ああ、凡は、ロープウエイの中で、恐怖に耐えられずに、四つん這いになるのだろうか。
これはダメだと思った凡は、昔、お医者さんに貰った使用期限の過ぎているのかもしれないデパスを追加で飲んだ。
デパスが、高所恐怖症に効くかどうかは知らないが、他に飲む薬がないので、仕方がない。
そして、バスは、第2ロープウエイ駅に到着。
新穂高ロープウエイは、新しくリニュアルして、2階建てになっている。
案内されたのは、2階だ。
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凡は、予め、ネットで調べたロープウエイの対処法を参考に、先頭の方に立って、つり革を握り締めた。
ネットの情報では、登りは、筐体の前に乗って、前方を見ると、山の斜面が近くに見えるので、怖くないと書かれていた。
さあ、いよいよ動き出した。
怖いけれども、何とか耐えることができると思った。
余裕はなかったが、横を向いて景色を確認することもできた。
ただ、山頂の西穂高口駅に着いたら、手のひらが汗でビッショリと濡れているというか、汗が滴っている。
そして、ミニボンに言った。
「四つん這いにならなかったよ。」
凡は、やったのである。
見事にロープウエイをやっつけたのである。
ちいさなガッツポーズをした。
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西穂高口駅に降りたら、そのまま、階段を上がっていくと、正面にそびえる山々を眺められる屋上の展望台に行く。
展望台は、標高2156メートルで、そこからの眺めは、北アルプスの山々を間近に見ることが出来る。
ただ、凡が行った時は、正面に見える名前の知らない山には、雲がかかっていて、すごいなあ、とまでは感じなかった。
展望台も、高所恐怖症にとっては、恐怖そのものではあるが、手すりの位置と、駅の地面との距離を考えたら、何とか耐えることが出来たのではある。
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展望台を楽しんだら、今度はまた、ロープウエイで、今さっき乗った、しらかば平駅まで帰る。
帰りのロープウエイは、自信もついたのか、行きよりは余裕があったが、やっぱり手に汗ビッショリなのではあった。
さて、新穂高ロープウエイを楽しんだら、今から、昼食である。
アルプス街道平湯という施設の2階の団体用の食堂で頂く。
到着すると、もうテーブルには、セッティングがされていて、グループごとに席が振り分けられていた。
さて、どんな昼食なのだろうか。
安いツアーの昼食には、あまり期待しない方が良い。
何回か行ったことがあるが、どこの観光施設の昼食も、ただ、食べさせればいいと言う感じの内容ばかりだ。
ということで、期待しないでいたら、意外と良い感じだ。
兎に角、このツアーが補助金で半額ということもあるが、4800円なのである。
その金額で、ロープウエイ代も含まれているし、上高地も行けるし、それが付いての、昼食なのである。
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それを考えると、むしろ、嬉しい昼食である。
ちゃんと、蒸籠蒸しの温かい肉料理も付いているし、天ぷらや茶わん蒸し、薄いけれども刺身もある。
食べ終わった後に、ああ、美味しかったと思った。
IMG_8330.JPG(美味しそうなパンが売っていたので、これも食べた)
昼食が終わったら、いよいよ、凡の行きたかった上高地に向かう。
このツアーの良いところは、ツアーに参加している人が、全員同じ行動をするのかというと、そうでもなくて、上高地なら、散策するルートによって、3カ所ぐらいにバスを降りる場所を指定できる。
そこから、思い思いに楽しむことが出来るのだ。
凡とミニボンは、大正池で降りて、田代池を回って、梓川沿いを歩いて、河童橋まで歩こうかと考えた。
そして、もし時間に余裕があるなら、帝国ホテルでケーキでも食べようと。
上高地での散策時間は、13時半から15時半までの、2時間だ。
大正駅に降りると、写真で見たような枯れた樹が池から空に向かって立っている。
急に、ああ、軽井沢に来たんだなと嬉しくなった。
それにしても、水面も静かで、澄んでいる。
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そこから遊歩道を歩いて行く。
爽やかな空気に満ちた湿原に生える背の低い植物は、自然にそこにあるのだけれど、それが、ただただ、美しい。
田代池を過ぎて、少ししたら、向こうから猿がやってきた。
いやいや、ちょっと怖いじゃない。
他の散策者も、ちょっとビビっている。
その猿をやり過ごしたら、また猿がいた。
今度は、奇声を発しながら、凡の横を走り過ぎた。
そんな猿に、5、6回出会ったが、まさか、軽井沢に来て、猿に遭遇するとは思わなかったよ。
IMG_8377.JPG(奇声を発していた猿。向こうを向いている隙にパチリ)
田代橋を過ぎたころから、右手には、梓川が遊歩道と並行して流れる。
その川の美しさって言ったら、これはもう、この風景を見ただけで、上高地に来た甲斐があると思えるぐらいに、素晴らしい。
透き通った水晶のような清らかな水流が、ちょっと深みでは、淡いブルーの水色の何とも清々しい色に変わる。
もう、川岸に降りて、ずっと、その流れを見ていたかった。
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でも、時間が決められているので、先に進まなきゃいけない。
河童橋まで来たら、ああ、ここもまた、写真やテレビで見たことのある風景だなと、これまた嬉しくなったのであります。
さて、時間を見ると、もう帝国ホテルまで行く時間はない。
なので、河童橋のねきにある五千尺ホテルで、レアチーズケーキでも食べて帰ろう。
ちょうど、ツアーには、割引券がついているし。
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河童橋が見える窓際の席で、頂くレアチーズケーキは、ちょっとばかしハイセンスな味がした。
さて、急いでバスターミナルまで戻らなきゃ。
出発、ちょっと前にバスに帰ってくることができた。
それにしても、上高地は、素晴らしかったね。
今度は、この上高地に泊って、早朝に散策してみたら、さぞかし気持ちの良いことだろうなと思った。
さて、楽しかったツアーも、これで終了だ。
そのまま、バスは、最初の高山駅のバスターミナルまで戻ったのであります。
定刻の17時ごろだった。
さて、帰路の汽車は、17時台は1本も無く、18時47分発である。
なので、まだちょっと時間がある。
なので、ちょっと何かを食べてから乗ろうと、駅前から歩き出した。
すると、昨日は長蛇の列だったラーメン屋が、ガラガラだ。
なので、せっかくだから、高山ラーメンを頂くことにしよう。
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高山ラーメン750円×2と、飛騨牛の握り1600円×1。
高山ラーメンは、優しい味で、飛騨牛の握りは、結構歯ごたえがあって、これなら、寿司じゃなくて、焼いた方が美味しいのじゃないかと思った。
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店を出て、ふと斜め前を見ると薬局があった。
地方に行くと、薬局に入りたくなる。
というか、もともと薬が大好きだからね。
疲れなどに効くサプリの「爽心明(そうしんめい)」と「敬震丹(けいしんたん)」を購入。
飲むのが楽しみである。
さて、後は帰るだけだ。
ホテルで、荷物を返してもらって、別れを告げる。
年配の作務衣をきた男性が、元気に凡たちを見送ってくれた。
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18時47分、高山駅発。特急ワイドビューひだ20号。
夜のホームは、寂しいね。
でも、この寂しさが、旅をしているんだなと実感できる瞬間なのである。
もう日も暮れて、外の景色は見えない。
ただ、強い横揺れに身を任せて、ゆっくりと座っていた。
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21時03分。名古屋着。
ここで、新幹線に乗り替え。
21時23分、名古屋発。新幹線のぞみ451号。
新幹線も、客は少なく、ゆったりとして帰ることが出来た。
23時34分大阪着。
そのまま、京橋駅に移動して、それから、京阪電車で、自宅まで帰って来たのであります。
今回は、ひさしぶりのミニボンとの旅でありまして、いつもとは違う旅になったかもしれませんが、それはそれで、楽しく2日間を過ごすことが出来ました。
軽井沢は、また行ってみたいな。
最後まで、お付き合いくださいまして、ありがとうございました。

コメント

  1. yukemuri より:

    なるほど、夕飯よりも良い朝食バイキングだったんですね
    それだとかなり食べ過ぎちゃいそうですね
    乗鞍か新穂高で迷われましたか
    どっちも素敵ですもんね
    自分は乗鞍山頂も登りましたよ
    車で行かれる所から歩いて3時間ぐらいだったかな?
    たしかそんなにかからなかったかもしれないのですが、割と簡単に登れます
    現在は一般車の乗り入れが禁止されていますが、車で(バス)行かれる所までですとそれほど感動は無い気がします
    新穂高ロープウェイで上まで行った方が景色も全然良いと思いますよ
    それに新穂高ロープウェイは料金が高いですから、その点でもやはり乗鞍よりもお奨めだと思います
    上高地も素敵ですよね、自分も大好きです
    しかしもう25年ぐらい行ってないかなぁ?
    一度だけ上高地温泉ホテルにも泊まった事あり、早朝の静かな時の散策など凄く良かったです
    五千尺ホテルでのお茶&ケーキも良いですね~
    なんだか凄く優雅な時間って感じですね
    高山ラーメンも美味しそうですが、飛騨牛のにぎりも美味しそうですね
    それから凡蔵さん一人じゃないから、なんかいつもと違っておとなしめの旅って感じでしたね
    でも奥様との旅もきっと楽しかった事でしょうね

  2. 平 凡蔵。 より:

    ありがとう、yukemuriさん。
    食事は、夕食は、まあモニタープランですから、あんなものかもしれません。
    通常に戻ったら、サイドメニューなどが、バイキング形式になるかもしれません。
    それがあったので、朝食は、楽しかったです。
    やっぱり、乗鞍岳を楽しもうと思ったら、3時間ぐらい必要ですよね。
    わたしも、パンフレットの写真を見て、平地しか写ってなかったので、それに、
    バス会社に聞いたら、駐車場付近をブラブラするぐらいだからと聞いて、新穂高ロープウエイにしたんです。
    ということは、選択としては正解だったんですね。
    上高地は、もう1度行きたいですね。
    そして、上高地のホテルに泊まって、次の朝、散策してみたいです。
    奥さんとの旅は、行き当たりばったりとはいきませんからね。
    ある程度、決めて行かないと。

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