平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
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散散歩歩(1089)北海道・釧網本線の旅。(5)帯広の夜から帰路のピーチ。

10月22日(金曜日)。
今日は、朝に網走をたって、釧網本線で、釧路まで移動して、ランチをして、根室本線で、釧路から帯広まで移動してきた。
そして、今、帯広で、晩御飯を食べようと、繁華街と思われるところを歩き回っている。
この帯広で、凡には、ある計画があった。
1軒目では、ビールを飲んで、最後の締めは、インデアンカレーを食べようというものだ。
インデアンカレーの閉店が、9時だったか、そんな時間なので、それまでに、1軒目で酔っぱらおうという算段だ。
帯広の街を、縦横に歩き回る。
商店街があったが、こんなところに、昔、みゆきさんが、行った喫茶店とかあるのだろうかと、そんなことを思いながら歩いた。
でも、飲みに行く店には行って無いだろうけれどね。
何軒かは、ネットの口コミで見たお店もあるのだけれど、やっぱり、自分の嗅覚で店を見つけたい。
それで、入った店が正解だったときは、嬉しくて、その街までもが、大切なお気に入りになる。
そんなのが好きなんだ。
でも、なかなか決められないでいた。
よし、18時30分まで街を歩いて、それで、決めて入ろう。
でなきゃ、カレーを食べる時間が無くなる。
そんなことをしていたら、ツイッターをしている人から、帯広なら、ジンギスカンかカレーだと、コメントを頂いた。
ジンギスカンか。
急いで、店を調べて、1番安そうなお店にしようと思ったら、泊まっているホテルのすぐそばの店だった。
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「平和園」さん。
店に入ると、店員が、忙しそうに動き回っていて、なかなか、凡に声を掛けてくれない。
ようやく男性スタッフが、声を掛けてくれたら、満席だと言う。
待ち時間は、約30分。
どうしようかと思うが、これから歩き回って他のジンギスカン屋を見つけたとしても、30分ぐらいはかかるだろう。
それに、お兄さんが、30分というのは、一応、多めに言ってますという。
なら、待つことにしようと言ったら、奥の待合スペースに通された。
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小さな噴水のような水槽があって、椅子が設置されていた。
そこに置かれたメニューを見ると、意外と、安いのと、種類が豊富なのと、ハーフもあって、なかなか良い店なのじゃないかと期待が膨らむ。
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んでもって、15分も待ったら、奥のテーブル席に案内された。
周りは、焼き肉の煙が立ち込めている。
さすが、ジンギスカンのお店である。
これは、絶対に、服に匂いが強烈に沁み込むなと覚悟をした。
とりあえずは、生ビール(480円)。
それと、ジンギスカンなのだが、普通(380円)のと、上(460)と、特上(560円)がある。
食べ比べで、普通のと、特上を頼む。
それと、子羊の骨付きあばら肉のリュクスラム(480円)と、折角の北海道だから、十勝和牛上カルビ(880円)。
それに、チョレギサラダ(360円)。
どれも、値段を見ると、安い。
ひょっとしたら、正解の店だったんじゃないのとニコリと笑う。
ジンギスカンと聞いたら、かぶと型の、丸い鉄板で焼くイメージがあるが、ここは、普通の焼き肉用の鉄板だ。
ガスの火が直接に鉄板に当たるので、かなりの火力がある。
なので、鉄板に肉を置いたら、すぐに焼けるのである。
これは気持ちが良いね。
IMG_9013.JPG(手前から、ジンギスカン普通、特上、十勝牛)
さて、ジンギスカンの登場である。
持ってきたジンギスカンは、普通と特上では、明らかに、見た目の色が違う。
どっちが、特上ですかと聞いたら、色の悪そうな方の肉が特上だと言う。
まずは、普通の明るい色のジンギスカンを焼いて食べてみる。
メニューには、マトンだと書かれていたが、ラム肉かと思うぐらいに、まったく臭みがない。
これは、旨い。
しかも、味付けも凡好みの濃い目だ。
そして、特上のジンギスカン。
色はどす黒くて、こっちが安物かと思ってしまうが、よく見ると、こっちの方が、肉がしっかりしていて、さしも入っている感じにも見える。
そして、味はというと、こっちもまた、臭みもなく美味しい。
ただ、凡としては、見た目も、味も、普通の安い方が好みかもしれない。
その後に、十勝牛を食べたら、普段は気にならないが、脂が重たい。
とはいうものの、美味しい牛肉には間違いがないのではある。
当然、ビールだけでは足りなくて、地ビールならぬ、地発泡酒の「ほろ」(430円)というものを飲み、そして、熱燗を2本飲んだ。
この熱燗も、1本280円とは、かなりのお得感である。
ジンギスカンも、普通と特上ときたら、上も食べて見たくなる。
なので、上を追加。
これは、やや繊維を感じるが、それでも臭みもなく柔らかい。
ただ、普通、特上、上と食べて、ジンギスカンで軍配を上げるなら、普通のジンギスカンにあげるだろう。
安くて、旨い。
値段の違いは、お兄さんにきくと、部位の違いだと言う。
酔っぱらった記憶だけど、普通のは、ローストかバラだそうで、特上は、モモだそうだ。
とはいうものの、酔っぱらっていたので、逆かもしれないが。
IMG_9016.JPG(リュクスラム)
IMG_9024.JPG(ホタテ)
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そして、最後に、メニューにあったホタテも食べたくなって、ホタテの塩だれ(ぼたん雪)(550)というのを頼む。
締めに、カレーを食べようと言う計画が無かったなら、ここで締めまで行っていただろう。
何しろ、クッパや、ビビンバなども、ハーフがあって、しかも安いのである。
とはいうものの、ここまで食べたら、もう、お腹いっぱいである。
なので、ここでお会計をした。
5140円なり。
あれだけ飲んで食べて、この値段は、すごいなと、この店のファンになったのであります。
さて、お腹いっぱいだけれども、やっぱり、最後までミッションをクリアしなきゃいけないでしょう。
そのまま歩いて、インデアンカレーに直撃。
エビのカレーの大辛を注文。649円。
ルーは、勿論、インデアンだ。
今までは、普通の辛さしか食べてなかったけれども、大辛は、思ったより辛かった。
これでミッションクリアである。
帰ろうと席を立ったら、オードリーヘップバーンの写真が飾ってある。
向こうには、マリリンモンロー。
インデアンカレーに、どういう関係があるの。
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帯広なら、ここは、みゆきさんでしょ。
インデアンカレーの壁に、みゆきさんのポスター。
これなら、帯広に住んでたなら、毎日、通っちゃうだろうな。
というか、みゆきさん、インデアンのカレー食べたことあるのかな。
店を出ると、ああ、お腹いっぱいだ。
もう、甘い物さえ、食べられないよ。
そろそろホテルに帰ろうかと思うが、まだ時間は早いのではある。
ちょっと歩いてみようかと思う。
と、歩き出した方角は、柏葉高校の方角だ。
暗い夜道を歩いて、やっと高校の前まで到着。
校舎の方に行く道で、男女6人ぐらいのグループとすれ違った。
ああ、羨ましいなあ。
「君たちは、みゆきさんの後輩なんだよ。」なんてことを言いたくなった。
とはいうものの、みゆきさんは、この高校に愛着はあるのだろうか。
もし無いのだったら、ここまで歩いてきた行為は、まったくもって、意味をなさなくなってしまう。
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校舎の上に出ている月を見たら、そのまま、またホテルまで戻ろう。
まだ、入口で男女が楽しそうに話をしている。
こんな時代に戻りたいものだなあ。
とはいうものの、こんな時代というのも、今ということなんだよね。
あと、10年経った時に、10年後の凡が、今の凡を見たら、ああ、あの時代に戻りたいなあと思うのかもしれない。
でも、10代と60代の今は、まったくもって、別物ではある。
若いっていいよね。
岡本太郎さんの、「若さということは、無条件にいいことだと考えてよい。」という言葉が閃いた。
言い得てると思う。
ただ、凡は、もう若くはないのではあります。
「若い」ではなくて、「若さ」であることに、少しだけ救いを見出そうか。
そのまま、暗い道をまた駅の方に向かって歩く。
結構歩いたので、超お腹いっぱいだったのが、普通にお腹いっぱいに変わっていた。
ホテルに帰って、服を脱いだら、自分でも分かるぐらいに、ジンギスカンの匂いが服にしみ込んでいる。
部屋にあったリセッシュを振りまくる。
IMG_9055.JPG(お腹いっぱいと言いながら、北海道だからと、メロンのアイス)
電気を消して、寝た。
でも、何度か起きて、朝になっても、まだ寝たりない感じだった。
10月23日(土曜日)。
今日は、ただ、大阪に帰るだけの日である。
5時過ぎに起きて、支度をする。
まだ時間があるので、枕もとのラジオを付けたら、ちゃんと放送が流れて来た。
FMから流れてくる音楽を、聴きながら、ボンヤリとしていた。
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さて、朝食を食べに食堂へ行こう。
バイキング形式で、おかずを取って、最後にご飯と味噌汁をお姉さんから貰う。
その時に、飲み物も注文するシステムなので、コーヒーを頼む。
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さて、どんなお味だろうかと、取ってきた料理を口に入れると、冷たい。
いや、この冷たいという表現を聞いて、ああ、熱くない常温の料理なのだろうと思うかもしれない。
でも、この冷たいは、文字通り冷たいのである。
詰まりは、テーブルの上に料理が並べてあって、それを各自好きなのを取るのだけれど、このテーブルの上の料理は、見ていると、冷蔵庫から出して並べているのだ。
たぶんだけれど、朝、調理をしないで、前日に作って、それを冷蔵庫で保管しているのだろう。
なので、冷たいのだ。
煮物を口に入れた時なんて、歯が沁みるほど冷たかった。
温かいのは、ご飯と味噌汁だけ。
ホットコーヒーも、最初にもらうので、ご飯を食べて、コーヒーを飲むころには、ぬるくなってしまっていた。
料理すべてが冷たい朝食。
とはいうものの、ここで働いているお姉さんは、ただ、一所懸命には働いているのである。
だから、お姉さんに文句をいうつもりは毛頭ない。
ホテルの方針ということだからね。
とはいうものの、ホテルの責任者に、殊に、文句をいうつもりもない。
そこまで腹の立つことでもないのである。
詰まり、どうでもいいことなのだ。
こんな時に、役に立つのは、ネットの口コミなのかもしれない。
これは絶対に嫌だというほどでもない小さな情報。
そして、そういう情報が集まることが意味を持ってくる。
意外と、凡もホテルを決める時に参考にしているんですよね。
とはいうものの、凡自身は、あまり口コミに書き込みはしないのではある。
面倒くさいというか、書こうと思っている間に時間が経って、気が抜けてしまうのである。
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さて、まだ、早いけれどもチェックアウトをしよう。
それで、駅まで行って、その辺りをウロウロ散歩である。
1時間ほど散歩をする間、みゆきさんのことを考えてしまう。
こんな道を歩いたのだろうかとかね。
とはいうものの、みゆきさんのいない帯広で、みゆきさんを追いかけるなんて、意味の無いことではある。
分かってはいても、叫んでしまう。
「みゆきさーん。」
、、、ため息。
街を歩いていると、泊まったホテルの宣伝看板を2カ所ぐらいで見つけた。
朝食付きで、4000円。
あれ、凡は、4800円で泊まったんだけれどね。
ネットの方が高いってことあるんだね。
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今日の帰路は、釧路空港から関空までピーチである。
そして、釧路空港までは、帯広からスイーツライナーというバスで移動する予定だ。
帯広から釧路空港まで、3000円。
帯広0900時発、釧路空港1100時着。
バスに乗り込むと、3列の独立型のシートで、隣を気にしないで座っていられるので、楽ちんでもあり、快適に移動できる。
走り出すと、遠くに雪の積もった連山が見える。
あれは、何という山なんだろうね。
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バスからの景色を見るのも楽しく、電車とは違う風景を見ることが出来る。
そんな2時間を楽しんだら、釧路空港に到着。
まだまだ、時間が余っている。
なので、最後の食事をしようと思う。
空港には、ラーメン屋とレストランと、2カ所食べるところがある。
帯広で食べてなかった豚丼は、ラーメン屋の方が美味しそうだ。
でも、何となく、カウンター周りが雑然とした感じだ。
それにくらべて、レストランの方は、こざっぱりしている感じで、空港の食事処という感じに見えたので、こっちに入る。
釧路空港.jpg
ビールと餡かけ焼きそばで、2000円だった。
ほらね。
これだけでも、2000円じゃない。
ということは、あの網走の夜に食べた、キンキの湯煮の2728円は、やっぱり注文して正解だったんだよ。
と、まだ、居酒屋の2728円を引きずっている凡なのでありました。
帰路のピーチは、釧路空港、1315時発、MM126便。
機内は、ほぼ満席で、ただ、凡の横は空席だった。
これまた、座席指定して良かった。
斜め前を見ると、80才を越えたご夫婦が、トラピックスの団体旅行で、大阪に帰るところだ。
白い恋人を、6、7個、紐で縛って持っている。
何とも、羨ましいご夫婦である。
この年で、夫婦で旅行なんて、素敵だよね。
CAさんも、荷物を下すのを手伝ったり、親切にしている。
というか、親切にしたくなる御夫婦なんだよね。
凡も、ミニボンも、こんな風になれたらいいんだけれどなあ。
IMG_9097.PNG(関空に行くのに、岡山まで飛んじゃってるやん。)
んでもって、1545時、関西空港着。
電車を乗り継いて、門真まで戻ってきたのでありました。
今回は、ただ、汽車に乗って、食べての旅となりましたが、最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。

コメント

  1. yukemuri より:

    ジンギスカン良いですね~
    自分はジンギスカン大好物なんです
    美味しいですよね
    こちらはお安かったようで、実に嬉しいですよね
    やっぱりジンギスカンはお手頃じゃないとね!
    〆のインディアンカレーも美味しそうですが、相当お腹いっぱいになりそうじゃないですか
    さすが凡蔵さんって感じですね
    ホテルの朝食は微妙ですね
    おかずが冷めているんじゃなく、冷たいってのはちょっと・・・
    でもある程度はしょうがないのかなぁ
    空港のレストランたんちょうは2回ほど利用しました
    ここでスパカツを食べましたし、凡蔵さんが食べたあんかけ焼きそばも食べましたよ
    どちらも美味しかった記憶が蘇ってきました
    あ~、自分もどこかに旅行したいなぁ~
    釧路もまた行きたいですよ~

  2. 平 凡蔵。 より:

    ありがとう、yukemuriさん。
    ジンギスカンは、良かったですよ。
    写真の見た目は、ちょっとイマイチかもですが、臭みも無くて、好きな味付けでした。
    ジンギスカンの他に、牛肉や、豚肉や、その他種類が多くて、また行きたい店です。
    カレーは、お腹いっぱいだなと思ったのですが、やっぱり帯広のソウルフードですもん、無理してでも行かなくちゃ。
    ホテルの朝食は、まあ仕方がないですよね。
    でも、せめて、1時間ぐらい前に、テーブルに並べて、常温に戻してくれたら、嬉しかったんですけれど、お姉さんも、一所懸命やってるし、付いてるだけでも、有り難いというものかもです。
    空港のあんかけ焼きそばは、yukemuriさんも食べられたんですね。
    美味しかったですよね。
    そう言えば、前回、釧路に行った時は、yukemuriさんのブログを参考にさせて頂いて、厚岸までカキを食べに行ったんですよね。
    yukemuriさんのブログの食レポがあったからこそ、厚岸に行ったんですよね。
    これからも、美味しい店のレポートを楽しみにしております。

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