1月の終わりに連休があったので、どこかに出かけてこようと思った。
だけど、何となく、ミニボンが気になる。
凡が、ひとり旅をするときに、ミニボンに行ってこようかなと言うのだが、いつもなら、「行っておいで。」と、機嫌も良く返ってくる。
今年の年初にも連休があって、(実際は、行かなかったのだが、)それをミニボンに言ったら、「うん。行っておいで。行っておいで。」と来てたわけである。
なのだが、今回、1月末に、それを言うと、「行って来たら。後で、あたしが、ダメって言ったから、行かれへんかったとか、言われるのイヤやから。」ときたのだ。
あれ、これは、ちと、気になるではないですか。
とはいうものの、返事の前半分の「行って来たら。」という部分だけを、返事だと解釈して、行くことにしたのである。
あ、やっぱり行くんやね。
ということで、どこに行こうかと考えたときに出てきた案が、茨城県の端っこにある「舎利浜」という海岸だ。
1月は、みゆきさんの「歌会」の映画を上演しているので、頭と心の中は、みゆきさん一色に染まっていた。
でも、凡は、不思議大好きなムー民(雑誌ムーが大好きな人のことです)でもあるので、今度は、ちょっと、不思議関係を求めて旅に出ようと思う。
ということで出てきた案が、舎利浜なのである。
舎利浜と言われて、ああ、成る程と思われる方は、たぶん、不思議大好き人間だろうね。
江戸時代、茨城県の舎利浜というところに、お椀に蓋をかぶせたような形をした、舟が漂着したのだが、これが虚舟(うつろ舟)と呼ばれていて、その様子が、この地方に語り継がれている。
語り継がれているというか、滝沢馬琴などが、本に書いて、その当時は、話題になったのだろうと思う。

そのうつろ舟なのだが、その正体を、いろんな人が考察しているのですが、不思議大好きな人は、これをUFOだと解釈して、喜んでいるのだ。
その舟の中には、四角い箱を持った、色白で赤い毛の蛮女が乗っていたと言う。
残念なことに、その舟は、また海に返されてしまったので、その正体は、いまだ、不明なのである。
そして、この舎利浜の周辺は、UFOが多発する場所としても知られているそうだ。
ということは、行って見なくちゃいけません。
そして、出来ることなら、凡も、うつろ舟に出合って、その色白の蛮女という人と、デートなど、出来ないものだろうかと、のんきに妄想するのでありました。
ということで、プランを考えると、まずは、関空から、成田に移動。
そこから、始めは、茨城県なので、茨城とか、水戸とか、そっちから行くのだろうと思っていたが、実は、千葉県の銚子から、すぐ近くだと分かったので、銚子でホテルを取って、そこから、舎利浜に行こう。
飛行機は、伊丹から羽田に移動して、それから、JRという案もあったのだが、関空から成田にしたのは、昨年末に、手に入れたプライオリティパスを、国内線で使ってみようという気持ちもあったのでありまして、今度は、国内線で得をしようという算段であります。
貧乏人は、得をすることを忘れません。
ということで、1月27日(月曜日)。
往路は、関空から成田だ。
関空には、2時間ぐらい前に、到着。
そして、機械で、チェックインしてから、そのまま規制区間内に入る。
今回は、ジェットスターで、成田まで移動する。
ここが、プライオリティパスの今回のポイントだ。
関空で、得をできるのは、第1ターミナルなのである。
ここに、ぼてじゅうさんのレストランがあって、プライオリティパスが使えるのだ。
同じLCCでも、ピーチにしちゃうと、ピーチは、第2ターミナルなので、この得が出来ないのだ。
(ピーチでも、NODOKAというカフェが使えるが、そこは、大したことないので、得をするなら、第1ターミナルなのである。)
そして、目的のぼてじゅうのカウンターへ。
着くとカウンターに、プライオリティパスという文字で案内があるので、迷うことはなかった。
店内は、意外と、空いている。
いや、もっと、みんな得をするために、ここを利用して、混んでると思ってたんだけどね。
注文は、テーブルのタブレットでするので、ストレスも少ない。







ということで、ここは、ぼてじゅうさんなので、基本のお好み焼きと、そして、ビール。
注文してから焼くのか、結構、時間がかかった。
急いでいるときは、他のメニューがいいだろう。
ということで、美味しく、頂きました。
さてと、まだ、時間もあるし、このぼてじゅうさんでは、3400円まで使えるのだ。
なので、追加で、日本一のカニクリームコロッケというのを頼んだ。
これも美味しかったです。
これは、揚げるだけなので、すぐにサーブされました。
さて、搭乗口に向かいましょうか。
いやね、この内容なら、得したなという気分になりましたよ。
まずは、幸先の良いスタートだ。
今回の、ジェットスターは、1番安いプランにしたので、荷物も手荷物だけ、座席も指定しなかった。
いつもは、座席だけは指定する。
なるべく楽な席にしたいから。
でも、今回は、成田までと短い時間だし、800円ちょっとを節約して、席はお任せにしたのだ。
これ、横にどんな人が座るかで、機内の快適さと楽しさが、大きく違ってくるのであります。
凡は、やや太めなので、もう、男女問わないので、痩せた人が来てほしいと願う。
ということで、今回は、自分では取らない窓際の席。
そして、隣は、20代の女性だった。
この女の子も、席は指定しなかったんだろうね。
凡、そして、女の子、そして、その隣は空席だった。
普通なら、真ん中の1席を空けるものね。
ということで、隣が若い女のことは、これまた、幸先の良い空の旅。
ただ、飛び立つと、心なしか、女の子の顔が、凡と反対の方向を向いている。
折角、隣に若い女の子が座ったのだから、何か、あんなことに、こんなことって発展するかもね、なんて、鼻の下を伸ばしていたのだが、やや、向こうを向いているのだ。
凡が嫌われたのかな。
でも、嫌われるようなことはしてないし。
そこで、あることを思い出した。
そういえば、昨夜、王将の餃子を、5人前食べたんだった。
まあ、ミニボンが、横から少しつまんだので、4人前ぐらいかもしれないが、餃子を食べた。
家では、王将の餃子は、焼いてないのを買って帰って、ミニボンが焼いてくれる。
この焼き加減が、絶妙なのである。
お店で食べるよりも、よく焼きになっていて、餃子の焼き方だけは、お店より美味しい。
まあ、そんなことは、置いておいて。
確かに、餃子を、4人前以上は食っている。
或いは、匂っているのだろうか。
何となく、息をするのが申し訳なくなってきたな。
でも、息しなきゃ死んじゃうので、ごめんね、息するね、お姉ちゃん。

ということで、無事、成田空港に到着。
さてさて、関空のぼてじゅうさんで、朝食を頂いたのでありますが、今度は、ランチを頂きましょうか。
そして、得をしよう。
成田空港は、もちろん、普通のラウンジも使えるが、食事となると、制限区域外には、2カ所のレストランが、プライオリティパスの対象となる。
1つは、第3ターミナルにある「ぼてじゅう屋台」さん。
そして、もう1つは、第1ターミナルにある、肉料理やきすき「やんま」さんだ。
ぼてじゅうは、関空でお好み焼きを頂いたので、今度は、やきすきを頂こうと思う。
ただ、第3ターミナルから、第1ターミナルに移動しなきゃいけない。
出口を出ると、連絡バスがあったので、すぐに乗り込んだ。
第3ターミナルと、第1ターミナルって、こんなに距離があったんですね。
さすが、東京。いや、千葉なのか。
そして、お店を探して、「やんま」さんに到着。


入り口には、プライオリティパスの説明が書かれている。
プライオリティパスと言っても、いろんなクレジット会社から、上級カードに付帯している特典として、発行されているのですが、最近になって、その使用回数とかが、制限されているカードも出てきているようで、使えないカードなどの説明が書かれていた。
凡は、セゾン・アメリカンエクスプレス・ビジネス・プラチナというカードなので、今のところは、回数制限なしに使えるようである。
カウンターに案内されて、説明を聞く。
プライオリティパスを使った特典は、決まった定食の1パターンだけ注文できるそうだ。なので、それをお願いした。
待っている間に、メニューを見ると、かなり値段設定の高いお店のようである。
やや長めに待たされるが、まあ、急ぐ旅でも無し、それに、タダで頂くのであるからして、別に、ただ、待つのみである。

そして、登場した定食は、熱々に熱せられた鉄板に、やきすきのお肉が乗っていて、お姉さんが、割り下を廻しかけてくれる。
おお、美味しそうじゃないか。
ミルクプリンみたいなデザートも付いている。
これが、タダだと思うと、実に、美味しいし、満足感がある。
ただ、この定食の価格設定が、3400円と言われると、どうなんだろうとは思うが、まあ、東京だし、空港だし、と普通の地べたのお店よりは、高くなるのは必定ではあるだろう。
もう、朝のお好み焼きと、お昼のやきすき定食だけで、かなりの満足度だ。
さて、肝心の旅に戻らなきゃいけませんね。
舎利浜までの移動を、いろいろ探してみたけれど、どうも、銚子からバスで移動するのが良さそうだ。
となると、これから向かうのは、ちょっと、時間が心配だ。
この時点では、まだ、舎利浜に行った後に、うつろ舟伝説と関りがあるのじゃないかと言われている養蚕の女神のお寺や神社にも行こうかと思っていたので、そうなると時間が足りない。
なので、今日は、このまま銚子に移動して、銚子電鉄に乗ってみようと思う。
銚子へは、成田線で行くのかなと、漠然と思っていたのだが、駅員さんに聞いたら、成田線で佐倉駅まで行って、そこから、総武本線で銚子だという。
なので、そのまま、移動して、銚子に着いた。
車内アナウンスで、銚子電鉄は、何番線とか、そんなアナウンスがあったので、ひょっとしたら、今から発車する電車があるのかと行ってみたら、まさに、もう出発する感じだった。


銚子電鉄については、長いストーリーがあり、凡も、それほど詳しくないので、ここでは、割愛させていただいて、ただ、経営が苦しい電鉄会社であることは、間違いがない。
そんな中で、「ぬれ煎餅」や「まずい棒」などの食品事業なども展開されて、何とか、持ちこたえられているようであります。


路線は、銚子から外川までで、かなり、短い路線だ。
JRのホームから、直接、銚子電鉄のホームに移動。
おお、これは、南海電車の車両じゃないか。
思わず嬉しくなる。
そして、若い女の子の車掌さんから、1日フリー切符を購入。
まずは、そのまま、終着駅の外川(とかわ)まで乗った。
着いた電車は、そのまま、折り返し運転となる。
この時、ほとんどの観光客は、折り返しの列車に乗ったんだけど、折角の終着駅なので、写真を撮ったりしたかったし、駅の周りも歩いてみたかったので、折り返しを見送った。

電車が出て行ったあと、あたりを見回すと、これと言って、特別な観光施設もない。
次の列車は、1時間20分ぐらい後である。
ふと駅舎に貼られた手描きの駅の紹介が貼ってあったのを見た。

銚子電鉄には、本来の駅名と、愛称がある。
その愛称を見ていると、「君ヶ浜」という駅舎には、「ロズウェル」と言う愛称が付けられている。
ロズウェルというと、アメリカのニューメキシコ州にある土地の名前で、UFOが墜落したことで、有名な地名である。
そういえば、銚子は、UFOの目撃の多い場所である。
噂によると、2人に1人は、UFOを見たことがあると言う。
それなら、是非とも、行かなくちゃいけないだろう。
ただ、次の列車が、1時間20分ぐらい後だ。
あまり調べないで旅をすると、こういうことになってしまう。
仕方がないので、駅周辺を散歩でもして、時間を潰そうかと、ぶらぶらしていたら、銚子からの路線バスが走っている。
ということは、また、銚子へ引き返すんじゃないか、そして、君ヶ浜を通るんじゃないか。
路線バスを追いかけたら、折り返しのバス停で追いついたので、運転手さんに聞いたら、駅までは行かないけど、近くまでなら行くというので、バスに乗り込む。
んでもって、君ヶ浜の近くのバス停に到着。
歩いて愛称ロズウェル駅まで行くと、無人駅らしい寂しさが漂っている。
駅舎と言っても屋根が無いので、そう感じるのかもしれない。



ここから、君ヶ浜まで、歩いて行ってみようか。

キャベツ畑を抜けて海岸まで行く道が、少しばかり怖い。
凡は、自然の中で、というよりも、近くに人が住んでいるのだけど、誰もいない場所が、やたらと怖いんだ。
同じ風景の別の次元の異世界に、このまま、ふっと入り込んでしまうんじゃないかと、ただ、漠然とした恐怖に憑りつかれてしまう。




浜に着くと、広い砂浜と、波消しのテトラポットのあるコンクリートで補強された部分と、目の前に広がる大海原と、結構荒いなと思う波が、凡の気持ちを揺さぶる。
やっぱり、怖い。
波の音は、こんなにも大きな音だったのかと、波の音に圧倒されて、後ずさりをしてしまった。
右手の遠くに見える出っ張ったところに立っているのは、犬吠埼の灯台だろう。
海岸は、勿論、観光客なんていなくて、犬を散歩させている地元の人が、5、6人。
折角だから、海に向かって、「ベントラ、ベントラ、スペース・ピープル」とか「ユンユンユン」とか、唱えてみる。
これは、UFOを呼ぶための呪文である。
しかし、現れなかったね。
地元の人の2人に1人は、見てるはずなんだけどね。
まあ、仕方がない、駅に戻ろう。
ロズウェル駅から乗り込んで、銚子駅に向かうと、銚子駅の1駅手前の「仲ノ町駅」(愛称パールショップともえ駅)から車掌さんが乗り込んできて、焼き芋を売り出した。

仲ノ町駅の名物らしい。
折角だから、1本頂いた。
これは、ホテルで、夜食にしよう。



今日のホテルは、「銚子プラザホテル」さん。
往路の途中、ホテルを探したのだが、どこも満室だった。
残ってたのが、銚子プラザホテルの、ツインのシングル利用で、喫煙の部屋しかなかったのだ。
まあ、仕方がない。
朝食付きで、税込み、7596円なら、値段的にも、悪くはないだろう。

部屋に入ると、ツインルームなので、まあ、ゆったりとはしている。
とはいうものの、ツインのシングルユースは、凡は、苦手だ。
もうひとつあるベッドには、触れてはいけないし、2枚用意されているタオルは、どうしたら良いのかと迷ってしまうからだ。
そして、凡は、タバコを吸わないので、部屋の匂いが、少しばかりキツイ。
消臭剤を、床と壁に振りかけた。
改装もされたようで、バストイレなども綺麗だし、まずは、正解だったのじゃないだろうか。
さて、晩御飯でも食べに行きましょうか。

コメント
うつろ舟ですか?
全く知りませんでした
しかも、その舟の中には、四角い箱を持った、色白で赤い毛の蛮女が乗っていたとは、これまたビックリです
行きは関空でプライオリティパスを使ってぼてじゅうで食べられたようですね
ちなみに自分は今日初めてお好み焼き定食を食べましたが、意外にもご飯と合う事を発見しました
成田ではすき焼きならぬやきすきを食べられたようですが、これも美味しそうですね
今回は銚子に行かれたようですが、自分は銚子電鉄は未体験であります
そう言えば銚子も久しく行っていません
ホテルのレストランでは鯖料理推しのようですが、銚子と言ったら鰯ってイメージがあります
でも鯖大好きなのでこの後の展開が非常に楽しみですm(__)m
ありがとう、ゆけむりさん。
うつろ舟は、UFOとか好きな人は知ってる伝説なんですが、でも、あまり有名でないので、知らない人の方が多いかもです。
今回は、先日手に入れたプライオリティパスを国内線で使ってみようという算段もあり、関空発で、成田着にしました。
ぼてじゅうも、焼きすきも、タダで頂けるので、そう思うと、かなりお得で、美味しかったです。
お好み焼きに、白ご飯と味噌汁というセットは、昔むかしは、大阪でも無かったような気がします。
ここ40年ぐらいのことじゃないだろうかと、これは、確信がない想像です。
でも、ソースが濃い味なので、白ご飯も、まあ、お好み焼きをおかずにして食べれますよね。
今回、銚子に泊まってみて、このあたり、意外と面白そうだなと感じましたよ。
また、来てみたいです。
銚子と言えば、鰯なんですね。
そういえば、この日の夜、居酒屋で、鰯の天ぷらを頂いたのですが、それが美味しかったんですよね。
そういうことだったんですね。
でも、鯖は、食べたかったのですが、このホテルのレストランには、行かなかったんです。
街中のお店を、探し回りましたよ。