10月3日(木曜日)。
今日が、ハノイとのお別れの日であります。
3時前に起きて、身支度をする。
これで、しばらく、ハノイにも来れないなと思うと、寂しい。
フロントに降りると、兄ちゃんが、ソファで寝ていた。
チェックアウトをして、送迎の車を待っていると、予約の時間ぴったりに、凡を呼びに来た。
ホテルの前の道は、路地なので、車が入れないのだ。
早朝のハノイの街は、まだ、寝静まっていて、ひっそりとしている。
暗い街を、空港に向かう。
空港に着くと、まだ、ベトジェットのチェックインは、始まっていない。
座って待っていると、行列が出来だしたので、凡も並んだ。
ベトナムの人が、大半で、日本からの観光客は、少ない。
ベトナムの人は、ベトナムから、外国に行くとき、親戚や友人の見送りがすごい。
あちこちで、みんなで記念撮影をしたり、名残惜しそうに、話をしたりしている。
ミニボンの勤め先にも、ベトナムの人が、何人も働いている。
彼らや、彼女らは、どんな気持ちで、このチェックインのカウンターに並んでいるんだろうね。
まずは、日本での成功を願うしかない。
さて、無事、チェックインを終えたら、早めに来たので、十分な時間が有る。
まずは、腹ごしらえと行きましょうか。
出国してしまうと、食べるところがあるのか無いのか、調べてないので、出国前のところにあるバインミーのお店で食べることにした。
プルコギのバインミーと、何かの肉系のバインミー。
もうすでにガラスケースに出来たものがあるみたいなので、どうせ、作り置きしているのは、あのパンの表面のパリパリ感は期待できないなと思っていたら、それが、なかなか、美味しい。
さすが、ファーストフード店でも、本場のバインミーである。
さて、出国したら、もう何もすることは無い。
マッサージ機があったので、やってみる。
凡は、空港にマッサージ機があったら、やりたくなってしまうんですよね。
「ええなー、ええなー。マッサージ出来て、ええなー。うちも、マッサージ機したいなー。」(ジャスミンちゃん)
「ほな、ジャスミンちゃんも、したらええやん。」(凡)
「したらええやんって、あんた、ちょっと、いけずやわー。ほんま、いけずやわ。もっかい言うで、凡ちゃん、いけずー。」(ジャスミンちゃん)
「そんな、また3回も言わんでええやん。」(凡)
「そやかて、うち、身長10センチぐらいしかないの知ってるやん。10センチやったら、機械に挟まってしまうわ。あんた、うちが、機械に挟まって、痛い、痛いーって言いながら、死んでもええの。なあ。」(ジャスミンちゃん)
「そやな。凡が、悪かったな。じゃ、気分だけでも、味わいーな。」(凡)
凡は、ジャスミンちゃんを、機械の真ん中に横たわるように置いた。
「ありがとう、凡ちゃん。なんや、気持ちようなった気がするわ。うち、幸せやわ。」(ジャスミンちゃん)
幸せやわという言葉を聞いて、少しだけ、愛おしく思えた凡でありました。
帰路のベトジェットは、VJ930.
7時55分、ハノイ発。
14時30分、関空着である。
シートは、あらかじめ、最後列の通路側2席を予約しておいた。
後ろの方が、空いている可能性が高いからだ。
乗り込むと、横には、誰も来なかったので、これまた、快適な空の旅となりそうだ。
しばらくして、機内食が配られる。
これも、あらかじめ予約をしてあった。
ひとつは、中身の写メを撮るのを忘れました。
そして、もうひとつは、カレーなのだが、ライスはライスでも、バスマティライスというインドのお米。
どっちも、日本では食べられない料理なので、楽しい。
しばらくすると、CAの兄ちゃんが、日本のお札を両替してくれないかと聞いてきた。
機内では、使えるのは、ベトナムのお札と、USドルだけだ。
それでも、日本円を出されたら、対応はしているようで、ただ、おつりが無いので、機内で両替をしてくれる人を探し回らなきゃいけないことになるということみたいである。
ただ、この時は、凡は、持っていなかった。
寝ているミニボンが起きたので、両替の話をしたら、持っているという。
CAさんに、両替できるよと言ったら、もう、先の両替は、誰かにしてもらったとのことだった。
これで、終わったと思ったのだが、また、どこかの客で、両替が必要になったようだ。
すぐに、ミニボンにCAの兄ちゃんが、お願いに来た。
覚えてたんだね。
窓の外を、ジャスミンちゃんが、不安そうに見ている。
「うち、日本でも、ちゃんとやっていけるかな。なあ。」(ジャスミンちゃん)
「ジャスミンちゃんなら、やっていけるよ。心配いらないよ。」(凡)
「わあ。雲って、綺麗やなあ。うち、飛行機乗るの初めてやねん。」(ジャスミンちゃん)
今回は、ジャスミンちゃんを、街のお土産屋さんで見つけて良かったよ。
楽しい、旅行になりました。
んでもって、無事、飛行機は、関空に着。
14時30分というのは、ちょうど良い時間だ。
と、思っていたのだが、家に帰ると5時ごろか。
家に帰って、ジャスミンちゃんを、ポケットから取り出したら、あることに気が付いた。
笠が無い。
ジャスミンちゃんの笠が取れちゃってるのだ。
取れた頭のてっぺんに、ぽっかり穴が開いてしまっている。
「いややん、いややん。頭に穴開いてるって、女の子として、うち、耐えられへんわ。いややん。うち、もう、人のおらへんとこに行きたいわ。誰にも、会いたないわ。」(ジャスミンちゃん)
どこに消えちゃったんだろうね、笠。
後で、カバンの中から見つかったが、この時は、探してても分からなかった。
「まあ、凡が、何とかするから、晩御飯でも食べに行こうよ。」(凡)
早めに、近所にある、はま寿司さんに外食に行った。
別に、日本食が恋しくなったわけじゃないけれども、回転すしは大好きなので。
「これが、お寿司っていうのね。美味しそうやなー。うち、食べられへんし、匂いだけでも嗅いだろ。くん、くん、くん、っと。あー、そやから、やめてーっていうてるやん。うちの頭の穴見るの、ほんま、やめてほしいねん。こんなうちでも、恥ずかしいねん。な、頭の穴見やんといてなー、後生やさかいにな。」(ジャスミンちゃん)
ジャスミンちゃんの頭の穴は、結構、大きく開いていることが、可哀想に思えた凡でありました。
(後日のこと)
「何かしらんけど、うち、嬉しい。スーパーのお刺身に付いてる菊の花、頭に乗っけてくれたんや。さっきな、鏡見たらな、ちょっと、可愛いなー思てな、凡ちゃんのこと、少し好きになってん。うち、可愛いな、なあ。うち、ちょっと可愛いやんなあ。ねえ、うち、可愛いと思えへん?」(ジャスミンちゃん)
「うん、可愛いよ。でも、3回は、言わんでええ。」(凡)
ということで、ジャスミンちゃんも、お刺身の飾りの菊が気にいたようでありました。
笠は、無事、後日、カバンの中から出てまいりましたが、どうして、取れちゃったんだろうね。
今回は、2回目のハノイで、計画も無く出発しましたけど、楽しい旅になりました。
そして、最後まで、お付き合いくださいまして、ありがとうございます。
カム・オン、ベトナム。
カム・オン、読んでくださった、あなた。
そして、カム・オン、ジャスミンちゃん。
コメント
かなり早いフライトのようですが、送迎の車が時間を守って迎えに来てくれるから安心ですね
最後もバインミーですね
ベトナムはフランス統治の名残でパンとカフェの文化が発達しているから、どちらも美味しいですよね
最近バインミーを食べてないからたまには食べたいです
カレーの機内食を予約してあったんですね
機内で食べるカレーは凄く美味しいですよね、大好きです
一番後ろの席の通路側を予約するなんて流石ですね
隣に誰も座ってないとメチャクチャ快適ですから、超ラッキーでしたね
色々と楽しかったハノイも終わりだと凄く寂しいと思いますが、きっと凡蔵さんの事だから次の計画を立てているんでしょうね
もしかしたら予約もしているのかな?
いずれにしても旅は計画する時点から楽しいですよね
自分は今現在旅の予定は一切無いのですが、年末は忙しいので年が明けたらマイルを使った旅でもしたいと思っています
楽しいハノイ旅行記でした、次も楽しみにしていますm(__)m
ありがとう、ゆけむりさん。
復路の便は、迷ったんですよ。この早朝便の他に、この日の深夜便もあって、帰国してから、そのまま、出勤しようかとも。
でも、なんせ、ベトジェットだったので、遅れるとか、欠航とかになったら、困るので、その日のうちに帰れる早朝便を選びました。
空港のバインミーも、美味しかったです。というか、有名店でなくても、その辺で食べても、美味しいみたいですね。次回は、もっと、いろいろなお店で食べ比べみたいなこともしてみたいな。日本に帰ってきてから、バインミーを売っているお店も見つけましたが、どうも、まだ食べてません。
復路の飛行機のシートピッチは、やっぱり狭いのですが、それより、横に誰もいないほうが楽ですよね。
シートピッチが広くても、横にいると、私なんか、お腹周りとか、横幅もあるので、窮屈な場合が多いです。
ということで、ハノイが気に入ってしまい、今年、2回も訪れましたが、また、行きたい気持ちになっています。
ただ、来年は、奥さんは、コンサートに、いろいろ行くみたいなので、当分、行く予定は無いです。
とはいうものの、どこかには、行きたいなと思ってはいるんですよね。