10月2日(水曜日)。
ハノイの2日目。ホーチミン廟を訪れて、さて、これからどうしようかというところであります。
旅行に行くと、凡は、お土産を買わないが、ミニボンは、職場の人たちに買って帰ることが多い。
でも、旧市街を歩いていても、これと言ったお土産屋さんがないのだ。
スーパーなどもあるが、地元の人の生活用品が中心で、観光客用のお土産は置いていなかった。
そこで、思い出したのが、ロッテマートである。
ロッテと言えば、韓国だが、ハノイにも、その支店がある。
観光のガイドブックなどにも、お土産を買うなら、ロッテマートだと書かれていたりしたのを思い出した。
ということで、グラブで、ロッテマートまで移動。
ロッテセンター・ハノイという大きな複合施設のビルの地下に、ロッテマートはあります。
かなり広いスペースに、正しく、韓国のロッテマートそのままの感じで、食料品などが並べられていた。
商品の種類も多いので、見て回るのは、楽しい。
ぐるぐると店内を歩き回って感じたことは、やっぱり、韓国の商品が多いということ。
さて、ベトナム土産を買おうと思うと、これと言ったものが見当たらない。
自分用に欲しいものはあったのだけれど、ミニボンが探しているのは、30個ぐらいの小分けの袋に入ったものだ。
職場のみんなで食べてねという感じのね。
途中、売り子の兄ちゃんが、チョコレートを試食しろと薦めてきたので、味見したが、お土産にするには、数が少ない。
もっと、安いので、数があるものを探しているのだ。
とはいうものの、味見したからにはと、2つほど購入。
マンゴーチョコと、マンゴーワインチョコ。
ミニボンは、試食や試飲をしたら、ほぼ買うんだよね。
これは、後日談だが、このチョコレートを家で開けてみたら、箱の半分に8個のチョコが入っている。
んでもって、残り半分にイラストや説明の書いた箱がある。
何だろう。
別のチョコなのか、オマケのようなものが入っているのか。
わくわくしながら箱を開けてみる。
、、、、いや、箱じゃない。
紙のカバーみたいなもので、それを取ると、中身は空っぽ。
ええっ。もしかして、上げ底?
いやいや、見た目は、しっかりした、お土産にでもできるパッケージで、ロッテマートの一角に、ちゃんとコーナーがあって、兄ちゃんが、試食までさせてくれるチョコなんだよね。
箱の半分しかチョコが入っていないって、びっくりである。
自分用に買って良かった。
ただ、大笑いで済んだからね。
ということで、ロッテマートでは、探しているお土産は見つけられず、自分用のチョコと、マカデミアナッツを買った。
さてさて、これまた、これからの予定を考えなくっちゃいけません。
地図を見ると、メトロのキンマー駅があるじゃないか。
ミニボンが、そういえば、凡が、前にメトロに乗ってみたいって言うてたねというので、それじゃ、乗りたいという気持ちが湧いてきて、ロッテマートから歩くことにした。
ただ、ロッテマートの前の道が難問だ。
旧市街なら、どんなに、車と人とバイクが、ごちゃごちゃになって道路を走っていても、道が狭いので、すぐに停まれるスピードで走っているので、意外と、普通に道を横切っても、事故にはならない。
というか、歩行者は、車が来てても、赤信号でも横断するからね。
というか、この凡でさえ、車やバイクが、そこまで来てても、赤信号で、渡っちゃったりしてしまうのがハノイの旧市街だ。
でも、ロッテマートの前は、おぼろげな記憶だけど、片側3車線ぐらいある広い道路だ。
しかも、結構なスピードで、結構な数の車やバイクが走っている。
旧市街で、車やバイクが入り混じる中、道を渡るのも、もう慣れたと思っていた凡も、ちょっと、躊躇してしまう。
でも、渡るしかないかと決めたときに、工事をしているおっちゃんが、凡の横にきて渡ろうとしていたので、今だと思い、おっちゃんの真横について、一緒に渡る。
向こうから、車が一斉にやってくるのだが、おっちゃんは、右手を車に向かって高々とあげて、ゆっくりと歩いている。
これが日本なら、クラクションが一斉に鳴り響くだろうけれど、車は、静かに徐行運転となって、凡たちを渡らせてくれた。
ちょうど、凡が歩き出したときに、隣に、よたよたのお婆ちゃんが来て、一緒に渡りだした。
大丈夫なのかと心配したが、凡より遅れて歩いていたが、そのお婆ちゃんも、ゆっくりと広い道路を渡り切ったのだ。
ある意味、ベトナムの運転手は、優しいなと思う。
よく、街中で、車やバイクが、クラクションを、ひっきりなしに鳴らしているのを聞くけれども、あのクラクションの意味は、日本とハノイでは、意味が違うのである。
日本のクラクションは、「どけ、どけ。」とか、交差点でゆっくりしていると、「早よ、行かんかい。」とか、「おい、何してんねん。」みたいな意味で鳴らしている。
でも、ハノイでは、「私は、ここに居るよ。」という意味で鳴らしているのだ。
だから、「気をつけてくれよ。」という意味だ。
事故を起こしたくないクラクションなのだ。
そう思うと、ひんぱんに鳴らされるクラクションも、心地よい音に聞こえてくる。
ということで、広い道路を、おっちゃんに助けられて、そして、あとは別の方向には自力で渡って、駅と思われるところに歩いて行った。
しかし、あれ?駅が無い。
また、地図を広げて気が付いた。
まだ、メトロは、その場所には、開通していなかったのだ。
地図を、見間違ったようである。
さて、どうしましょうか。
とりあえず、ここは、メトロの工事をしているだけなので、またまた、広い道路を渡って、ロッテマートまで戻るしかない。
そして、ふと見ると、ロッテのビルの下に、市内をぐるりと1周している、シティツアーバスが停まっているじゃない。
急いで、乗り込んだ。
これは、ホアンキエム湖まで行くので、まずは、そこまで戻った。
さて、まずは、遅めのお昼ご飯でも食べましょうか。
バスを降りて、食べられるお店を探すも、これと言ったお店が見つからない。
でも、もう決めないと、これまた、ミニボンのご機嫌も悪くなっちゃ困る。
よし、この通りで決めようと、通りの端から端まで歩いてみて、2つの候補を見つけた。
前回に行ったときに食べたのだが、今回も、1度は、バインミーを食べたい。
今、通った道に、細い路地があって、そこにバインミー屋さんがあった。
それと、もう1件、同じく細い路地なのだが、路地には、お店は見えなくて、入り口に、バインミーと書かれた看板みたいな文字が書かれている。
まずは、このバインミーの看板の路地だ。
ただ、バインミーの文字のペンキが剥げ掛かっているところと、路地が細すぎることと、人の気配がしないところが、少し気になるが。
路地を進むと、個人の家のようでもある。
雑然とした生活感の漂う空間があって、誰もいない。
しかし、古民家風のバインミー屋さんということもあるだろう。
さらに、個人の家かもしれないと思える路地の奥の、個人の家の土間みたいなところに入っていくと、お姉さんが、家事か何かをしていた。
ハッと、驚いた感じで、凡を見た。
「バインミー?」と聞くと、びっくりして目を見開いたまま、首を横に振った。
どうも、バインミー屋さんではなく、個人の住宅の住居スペースにまで入ってしまっていたようだ。
ごめんね、お姉さん。
さて、それじゃ、もう一つの路地に行ってみよう。
ここは、路地の入口に、屋台風のお店があって、確かに、お店だとわかるので、間違いがない。
路地には、小さな木の椅子とテーブルがあって、1組のお客さんがいた。
お兄さんに、ミニボンは、1番基本のバインミーと、凡は、玉子焼きのバインミーを注文。
そして、コーヒーと。
路地の椅子に座って、改めて、店内というか路地を見ていると、なかなか、おしゃれなお店じゃないか、というか路地じゃないか。
壁に、アートが描かれたりしてね。
凡とミニボンが頼んだコーヒーは、マシンで、1杯ずつ豆を挽いて入れてくれる。
本格的なコーヒー。
そして、バインミーは、裏からお姉さんが出てきて、作ってくれる。
おや、ちゃんとしたお店だったんじゃないか。
前回は、初めてのハノイだったので、有名店に行ったけれども、普通の街にあるお店に入っても、バインミーは、美味しいということが分かった。
パンの生地の表面がサクサクしていて、また、具も多くて、実に美味しい。
細い路地に置かれた椅子とテーブルで、観光ガイドブックには載っていないだろうお店で寛いでいることが、なんとも、楽しい。
すると、目の前を、バイクが2台通って行った。
お店なんだけど、やっぱり、路地なのね。
でも、この細い路地を、しかも、客が座っている隙間を、手押しなんてすることもなく、そのまま、バイクにまたがって、よく走っていけたね。
この空間が、大好きになった。
ジャスミンちゃんが、凡のコーヒーをのぞき込む。
「ねえ、ねえ、あたしも、バインミー食べたいな。って、知ってるわ、言われんでも。あたし、人形やさかい、食べられへんの知ってるわ。言うてみただけやわ。あ、そうや。コーヒーやったら、飲めるかもしれへんのんちゃう?ねえ、ねえ、凡ちゃん、あたしの口にコーヒー垂らしてみてよ。、、、知ってるわ。そんなん、知ってますっていうの。言うてみただけやん。人形やさかい、コーヒー飲まれへんの知ってるわ。あー、いややなあ。人形やて。あたし、人形やて、なあ、あたし人形やねんて、もっかい言うけど、あたしな、人形やねんて、、。なんか、イヤなるわ。」(ジャスミン)
「どうしたんや。何、ぶつぶつ言うてんの。それに、また、3回も繰り返しているし。人形やから、仕方ないやん。そや、今度、日本に帰ったら、ドリルで口の中、穴開けて、管作ったろか?そしたら、ちょっとぐらい口から、何か食べれるんちゃうかな。」(凡)
「ほんま?うち、うれしい。」(ジャスミン)
「そやけど、穴開ける言っても、お尻まで、穴の管を通さなあかんからな。難しいな。そや、口から食べたら、お尻からウンコさん出るんちゃうかな。お尻の穴から。」(凡)
「えーーーっ。イヤやん。そんな、あたし、ウンコさんするのイヤやわ。あたし、乙女やさかい、ウンコさんなんか、せえへんもん。やっぱり、口は、このままでええわ。人間も、シンドイことあんねんなあ。ウンコさんって、シンドイな。凡ちゃん、大変やな。」(ジャスミン)
ジャスミンちゃんは、可哀想なものを見る目で、凡を見ていた。
それにしても、この空間が好きである。
コメント
まずは咳が治まって良かったですね
気管支に蕁麻疹的なのができるなんて滅多に無さそうだけど、それが原因でアレルギーを起こしていたなんて厄介ですね
でも病院で原因を発見してくれて良かったですよね
箱の半分に8個チョコが入っていて、残りは入って無いってのもビックリですね
でもベトナムらしいと言うか東南アジアっぽい感じで笑えますね
ベトナムで道路を横断するのは怖いですよね、必死で渡らないとダメですね(笑)
バインミー美味しいですよね
ベトナム行ったら食べたくなります
しかしこの路地のようなお店、バイクが通るって事は路地に店を出しているって事なんですかね???
でもこんな経験もベトナムならではって感じで、帰国したらそれはそれで良い思い出になりますね!
ありがとう、ゆけむりさん。
咳は、かなり良くなりました。
あと、2週間薬を飲まなきゃいけないんですけどね。
それにしても、普通の町井者なら、咳止めを出して様子を見るのでしょうけれど、この先生は、診断を下したら、咳止めは出しませんでした。
でも、咳は止まったんですよね。
それだけで、すごい先生なんだなと、というか、専門家なんだなと思いましたよ。
チョコは、ビックリでしたよ。
でも、ブログに書けましたからね、良しとしましょうか。
バインミーは、美味しいですね。
また、食べたいのですが、日本でも売っているお店があるかもしれませんが、やっぱり、本場で食べたいんですよね。
んでもって、そのバインミーのお店ですよ。
あれは、やっぱり、路地なんでしょうね。
そこにお店を出しているというか。
どっちにしても、お互いに、文句を言わないのが、いいなあと思います。
客のぎりぎりをバイクで通っていくのにも、何も言わないし、勝手に店にしているのにも、何も言わないし。
そういう感じが、好きなんですよね。
また、行きたくなりました。