平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(885)神様、億万長者になるには、どうしたらよいですか?おみくじと結果。

6月27日(土曜日)。
ミニボンが休みだと言う。
実は、凡も休みだ。
どこかへ行きたいところがあるのかと聞いたら、前日の夜に見ていた雑誌ムーに掲載されている神社へ行ってみたいと言う。
雑誌ムーは、凡は、郵送で、定期購読をしているのである。
見ると、京都に「天津神社」というところがあり、そこで神秘のおみくじが話題になっているという。
そのおみくじとは、普通の大吉とか吉とか凶とか書かれているおみくじじゃないと言う。
じゃ、どんなおみくじかというと、竹串に、短いメッセージが書かれているという。
それはあたかも神様からの言葉の様に的確に、おみくじを引く人の方向性を示しているというのである。
それは、おもしろそうだ。
是非、凡も引いてみたい。
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IMG_2050.PNG(2枚とも、月刊ムー7月号より)
ということで、お昼前に自宅を出発。
大阪モノレール経由で、阪急電車に乗り換え、大宮駅に移動。
そこから、京福電車で、北野紅梅町に移動した。
予めネットで見てみると、11時30分から13時までは、参拝受付をしていないという。
なので、このまま行っても開いていないかもしれないから、近くにある大将軍八神社へ行ってみることにした。
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将軍って誰だろうと思って行くと、方角を守る陰陽道の将軍らしいのであります。
平安京造営の時に、北西の天門に星神「大将軍堂」を立てて、方位の厄災を解除する社として創建されたのが、この神社の起源だと言う。
意外と古いんですね。
何気なく行ってみようと思って尋ねたのですが、ポツリポツリと参拝客が訪れては、御朱印などをしていく。
有名な神社だったんだと、初めて知った。
さて、今からでも天津神社に行っても良い時間となったが、インド料理のお店で、良い匂いがしていたので、お昼ご飯にしようと入る。
薄暗い店内で、やたらに禁止事項が多い。
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食物の持ち込み禁止、携帯通話禁止、禁煙、スマホの充電禁止、居眠り禁止。
注文されないお客様は、シート代500円。
一体、どんなお客が来るんだろうか。
注文したのは、日替わりカレーのセットで、凡は、カボチャと白花豆のカレー、ミニボンは、鶏ミンチとさつま芋のカレーのセット。
900円×2人。凡だけ辛さ追加で、プラス50円。
セットは、スープもあり、プレートの中は、シシカバブや、タンドリーチキンなども、小さいけれど付いていて、また最後には、チャイも付いている。
これで、900円なら、安いですよね。
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それに、面白かったのは、カボチャや、さつま芋のカレーなんて、日替わりじゃなきゃ注文しないメニューだ。
どれも、美味しかったです。
お腹いっぱいになって、こんどこそ、天津神社に向かう。
あ、その前に、途中にあった地蔵院(椿寺)さんを拝見させて頂いたら、入口のところに額があって、ドキリとする言葉が書かれていた。
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「うかうか 一年」。
気が付けば、今年も、うかうか半年が過ぎ去っている。
この言葉は、可笑しみと同時に、お尻を叩かれている気持ちになった。
さて、天津神社であります。
入口は、普通の家かなと思えるぐらい小さく、ただ、茅の輪くぐりの準備がしてあったので、ここだと解った。
神社と言っても、入口に鳥居は無く、普通のお金持ちの家という感じで、ただ門に紙垂(しで)のついたしめ縄が掛かっているだけだ。
中に入って、窺っていると、中から声が掛かったので、靴を脱いで座敷のようなところに上がる。
IMG_2029.JPG(神社の中は、聞いたら、取材以外は、写真は不可とのことで、上のムーの記事を見てください)
上がったら、すぐに広間になっていて、その奥に祭壇が設けられている。
女性が2名、いらっしゃって、その内の1人が、まず神様に参拝してくださいと言う。
座敷に座って、女性の言うとおりに、お参りをさせて頂いた。
ここの御祭神は、天之御中主神、高御産巣日神、神産巣日神の、所謂、造化三神である。
古事記などでも、1番最初に出てくる神様だ。
それで、おみくじをしに来たことを告げると、もう1人の女性が出てきて、この人が、この神社の代表の方だろうか、おみくじの説明をしてくれる。
まずは、「美くじ」と書かれた箱の前に座る。
おみくじには、1000円以上のご志納が必要だと言うので、1000円を目の前の三方に乗せる。
すると、横に座っているこの女性が、こころ沈めて、箱を振ってとか、横で説明をしてくれる。
そして、箱を振って、竹串を1本振り出した。
あ、そうだ。
この箱を振る時には、神様に聞きたいことを念じて振ると、その答えが貰えると言う。
凡は、「すぐにでも、億万長者になるには、どうしたらよいですか?」とココロの中で聞いた。
億万長者になるなんて、いかにも欲にまみれた質問である。
とはいうものの、神様には、それでいいのだ。
自分の気持ちを素直に伝えればいい。
これが仏教なら、善悪という価値基準が基本のベースにあるから、億万長者、イコール、欲。
欲、イコール、宜しからざること。
となって、してはいけない質問となる。
でも、神様には、善悪の価値基準は、基本無い。
判断基準は、浄か不浄だ。
つまりは、綺麗か汚いか。
或いは、サラか古いか。
なので、安心して、億万長者になるにはと質問をした。
そして、ドキドキしながら、その竹串に書かれた文字を見る。
まずは、出て来た面の文字を読んだ。
「すすんでやれよ」と書かれている。
すすんでやるというのは、したいことせよということだと解釈した。
そして、竹串を裏返すと、墨の字が消えかけている。
なので、女性に何と書いてあるか尋ねた。
「よいことは あとへひくな(奈)」と書かれている。
どういうことかと考えていると、女性の方が、良いと思う事は、先に延ばすなということだと説明をしてくれた。
後で考えると、自分が正しいと思う事は、誰に何を言われようと、先に進めというようにも取れるなと思った。
とにかく、凡が億万長者になりたいと考えることは、これは間違いと言うか、イケナイことではないという事だと受け止めた。
後は、どういう風に前に進むかだけだ。
ただ、それが1番知りたいことでもある。
取りあえずは、ロト6とロト7を買い続けることにしよう。
何となく元気が出た。
続いて、ミニボンが、おみくじを引いた。
出た答えは、「はらをたてるな」と「わがまますな」だった。
後で聞くと、何も質問をしないで、おみくじを引いたそうだ。
そして、凡の答えの方が、いいなあと羨ましがっている。
でも、凡に言わせれば、当たってるじゃないかと言う事だ。
ミニボンの生前の母親にも、よく怒っていたし、何かと怒るのである。
それを、指摘すると、やや不満そうであったが、凡は、当たってるなと、しきりに頷いて帰った。
神社を出てから、バスで市役所前まで移動して、そこから少し商店街を見て回る。
河原町通りに、「FLYING TIGER」というコペンハーゲンのお店があったので入る。
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安い雑貨のお店で、色々可愛いものが沢山並べられている。
しかも、日本のデザインとは、ちょっと違った風合いをしているので、見ていると楽しい。
ミニボンは、今日1日の内で、このお店が1番楽しいと言った。
小物をいくつか買って店を出る。
三条京阪へ向かう途中に和菓子屋さんがあったので、黒豆茶やわらぎ羹というのを買う。
すると、良かったらお茶でもというので、奥のテーブルで冷たい黒豆茶とお菓子の一切れを頂く。
この冷たいお茶が嬉しかった。
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そのまま、京阪三条から電車に乗って、自宅へ帰る。
さて、凡は、億万長者になるために、「すすんでやれ」を、すすんでやりましょう。
すぐに、億万長者になる筈である。
そして、億万長者になった暁には、みゆきさんの家の隣にでも引っ越して、楽しい余生を送るといたしましょう。
「ねえ、凡ちゃん。芋の煮っころがし、上手く出来たと思うんだ。ちょっと味見してみて。」なんて、みゆきさんが、おかずのおすそ分けをしてくれる。
「うん、美味しい。でも、もうちょっと、味を濃くした方がいいんじゃないかな。」
なんて、凡は、辛口なことを言っちゃうわけだ。
「もう、そんな辛い物ばっかり食べてたらさあ、ダメなんだから。」なんて、みゆきさんは、凡の身体の事を考えて言うね。
そんでもって、続けて言うよ。
「うん、わかった。今度は、もっと美味しく作るね。」なんて言いながら、恥ずかしそうに、両手を後ろに組んで、足をプラプラさせるね。
少女みたいな表情を、凡にだけは見せてくれる。
その足をプラプラさせた勢いで、みゆきさんの下駄が、ピョーンと前の方に飛んじゃうんだ。
「あっ。」と凡とみゆきさんの声が重なる。
それを聞いて、2人で笑うんだ。
そして、みゆきさんは、凡の肩に捕まりながら、ケンケンで、下駄を拾いに行くんだ。
幸せな時間。
億万長者になれば、そんなことも夢じゃない。
そう、億万長者だ。
金だ。
金だ。
金、金、金、金、金、、、、、。
雑誌ムーの記事の内容を読むと、おみくじの竹串は108本あって、その中には、「神が助けてやる」というのもあるという。
ああ、億万長者になる方法を聞いたときに、その竹串が出てればなあ。
と、金の亡者は、ため息をつくのでありました。

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